高校生の学習意欲調査
54℃にひたした種
74℃にひたした種
これだけ発芽すると
間引きに苦労しそうだ
読売新聞(8/8)から 《》内は私見
やりたい仕事をイメージできている生徒の方が学習意欲が高い。民間の調査会社が全国の高校生を対象にアンケートを実施した結果、職業についての希望と学習の取り組み方の相関関係が明らかになった。職業観を見につけるキャリア教育をどこまで充実できるかが、学力向上のポイントになるといえそうだ。
アンケートは、大阪市の民間研究機関「応用社会進路学研究所」を中心とした研究会が昨年12〜今年2月、東京、千葉、愛知、大阪の高校16校の生徒2014人に仕事に関する知識や学習への意欲を尋ねた。
回答した生徒の中で「将来、就きたい仕事を考えている」と答えたのは1512人。うち78%が「高校の授業でこれだけは身につけたい科目がある」と回答した。これに対し、将来就きたい仕事を考えていないとした218人の中では、身につけたい科目があるとしたのは45%にとどまった。
「もっと学校の勉強を頑張りたいか」という質問では、就きたい仕事を考えている生徒の65%が肯定する一方、そうでない生徒は49%しか頑張りたいと答えなかった。
《上の表現をみると、就きたい仕事を考えていない生徒は劣っているような書き方になっているが、そうだろうか。就きたい仕事と、就ける仕事とは必ずしもイコールではない。就きたい仕事を考えていない生徒は、そのことを考えていることでアンケートの質問を受けた時、熟慮中であったかも知れない。自分にできる仕事は、自分自身を見い出すことで決まるといっていい。また、高校生とあるが1年から3年生のその年齢幅では、就きたい仕事とは、単純に望めば叶うとの考えであることも考えられる。えてしてこの幼稚な思い入れが、社会に出た時、挫折を味わう切っ掛けとなることが多いだろう。激しく揺れ動く成長期の子どもたちだ。簡単に二つに分けてできる子できない子としていいものではない。》
地元企業から話を聞くなどキャリア教育の授業を受けたことがあるとした生徒は766人。「授業は良かった」「やや良かった」と回答した生徒は4分の1あまりの193人だけで、関心やキャリア教育にどう向けさせるのか、指導法や指導内容の難しさが課題として浮上した。
《当然のことで、子どもたちの心ははっきりと、「仕事」というものの具体的な理解が不足している。それに、指摘したように、自分自身がまだ掴めてはいない。漠然と‘しごと’という言葉だけの概念で把握しているだけだ。》
同研究所は「将来の仕事をイメージすることが、これほど学習意欲に結びつくとは驚きだった。キャリア教育は、就職だけでなく進学を目指す生徒にとっても大切だ」としている。
《上のレポートの内容から、仕事のイメージが学習意欲に結びつき「驚きだった」とするのにはこらが驚きの我田引水だ。》
都立高校で20年以上に亙って進路指導を担当した京都造型芸術大の生駒俊樹教授(教育社会学9は今回の結果に関し、「成果を出すには生徒一人ひとりの興味や得意分野について体験を伴って理解させることが重要。その経験を通じて仕事のイメージを広げ、希望する分野で働く人に直接、仕事の魅力を語ってもらうことが効果的」と提案している。
《高校生には「仕事」は観念でしか把握できていない。大人の勝手な意味づけで先走りしては如何なものだろうか。》
続いて8/26の読売から。前の8日の記事と比較して読めば次の無気力な話は理解が早い。読者(50歳代女性)から、「挫折した20歳の息子に関して」の相談コーナーだ。
<要約>『中学は「超」がつく進学校から高校へ進んだが、趣味に熱中しすぎて偏差値が一気に下った。現在予備校通いをしており、もう大学受検を望んでいないようだ。旦那は「お前の管理が至らなかった」からとせめる。中学生になれば干渉しないでよいものと思っていた。近所や親類からは今でも勉強ができる子で来ている。今となっては現在の力で、入れる大学で十分だと思っている。この現実にショックを受けているが、親子にとっても人生最大のつまずきです。息子にどう接すればいいのでしょうか』というものだ。
相談に答えるのは大学教授・山田昌弘。『子どもを自立させるように育てるのは難しいですね。放っておいたとは言いながら、一流大学に行くことが当然というプレッシャーをかけ続けていませんでしたか。大学受検は、本人の職業選択の機会を広げるためにするのであって、親や親類のためにするものでないことは、十分わかっておられると思います。
まず、息子さんと将来就きたい職業について話し合ってくだし。答えが見つからなければ、大学に行かずに自活させる選択肢もあります。大学に行かずに自立して仕事をしている高校卒業生はたくさんいるのです。すぐ仕事を探せというのは無理にしても、小遣いはゼロにし、アルバイトで食料を入れさせます。その間、自分なりの将来像とその実行計画が立てば、その時に改めて進学をサポートすればよいし、できなければ時間を区切って自活させます。
何となく大学に入り、やりたいことが見つからないままドロップアウトする学生もいます。むしろ入学前に問題が発覚したことを吉と考えて対応して下さい。くれぐれも世間への見栄のために、息子さんの人生を潰さないように祈ってます』。
《できる子のはずが、20歳の成人にもなってまだ自分を見い出していない。親は親で20歳にもなった大人に、坊や坊やで何くれと心を砕く。子を甘やかし、親は子離れできないまま過保護の何ものでもない。息子はすでに2浪の身だ。進学でもない、働くでもないでいるこの息子、何の意思表示もしていないのだろうか。もともと頭のいいこういう輩が世に出て社会の仕組みや格差社会を論(あげつら)う被害者面する人間になるのだ。》
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