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2008年8月30日 (土)

全国学力テスト(08年度) - 1 -

毎日、読売新聞(8/30)から
 両紙とも総括に特別変ったことがタイトルになるわけではない。
毎日、学校間格差 鮮明に、「連破」秋田は生活重視。
読売、秋田、福井 今年も成績上位、地域差が固定、と書いた。

毎日:文部科学省は29日、小学6年生と中学3年生を対象に今年4月に実施した全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。基礎知識をみる問題(A)の平均正答率は、中学数学で参加校の約2割が70%以上を確保した一方、40〜50%台の学校が約3割もあるなど、学校間格差が鮮明に浮かんだ。知識の活用力をみる問題(B)の正答率は小中とも5〜6割で、43年度ぶりに実施した昨年度に引き続き課題がみられた。

  ♦全国学力テストの平均正答率(%)
      国語A  国語B  算数・  算数・
               数学A  数学B
 小学校  65.6   50.7  72.3   51.8
 中学校  74.1   61.5  63.9   50.0

 中学数学Aは平均正答率が63・9%だったが、学校毎にみると
  70%台 1749校(参加校の16・5%)
  60%台 4921校(  同 46・6%)
  50%台 2763校(  同 26・1%)
  40%台  501校 (  同  4・7%)とばらついた。

 小学国語Aでも平均正答率65・6%を、学校毎にみると
  70%台の学校が22・4%ある一方、
  50%台の学校も17・1%で、
 基礎額力に学校間で大きな格差があることが分かった。

文科省は「過去の調査で課題がみられた内容を多く出題したため、昨年度より難しくなっている。昨年の正答率と単純には比較できない」としている。

平均正答率の都道府県間格差(公立校)は、最大の中学数学Aで22・5ポイントあり、最少の中学国語Aでも10・8ポイントある。8分類中5分類で昨年度より差が拡大した。秋田が5分類でトップで、福井、富山も多くの分類で上位にある。沖縄は全分類最下位で、大阪や北海道、高知などが多くの分類で下位だった。

昨年度と同様、就学援助を受ける児童生徒の割合が高い学校は、正答率が低い傾向が見られた。そして、次のように書く。昨年同様、中学でワースト2位となった高知県。県民所得(05年度214万円)もワースト2位で、「生活に精一杯で教育に目が届かない家庭もある」(50代の中学教諭)との声もある。小中学校での不登校や暴力行為が、発生率で全国ワースト1〜2位になり、問題行動も深刻化している。高知大学の田沼茂紀教授(教育実践)は「生活の乱れが、学力や問題行動に表われているのでは」と話す。

県教委は、学力を11年度までに全国水準に引き上げるために、緊急プランを策定し、退職校長や地域ボランティアも学習指導に加わり、本腰を入れる、ということだが、

《昨年も同じ結果であったにも拘わらず、大学の教育実践の学者が一年後もまるでズブの素人程度の問題認識しか持っていない。これでは高知県、何時まで経っても浮かび上がれないだろう。》

一方、昨年俄かに脚光を浴び、全国の教育委員会や議員ら約40団体が県教委の視察があった秋田県。小学校のすべてで平均点がトップとなり、2年連続で好成績をあげた。根岸均・県教育長は会見で「数字に一喜一憂しないあが、一抹の期待と不安があたのは正直なところ」と安堵の表情を浮かべたという。

 大阪府は2年連続で全国平均を下回り、中学校Bなどは45位と低迷。府教委は昨年の結果を受け、学力向上担当教諭の各校配置などを提案。だが取り組みは市町村教委や各校に委ねられ、大阪府豊中市の主婦、末永尚子(42)は「補習のため放課後に先生が待機する学校があると聞いたが、長女の中学にはない。各校任せにせず、横断的にノウハウを共有してほしい」と話した。(以上毎日新聞)
 綛山(かせやま)哲男教育長は「前回より今回の方がショック。低位で固定化していることがはっきりした」と厳しい口調だった。(読売新聞)

同じく沖縄県の仲村守和教育長は「全科目で最下位という結果は同じだが、子どもの頑張りで改善された点もあった」とほっとした表情で語った。昨年、5〜16ポイントも開いていた全国平均との正答率の差が、今年は8分野のうち6分野で縮まった。全く答えを書かない無回答率も昨年は全国平均の約2倍に上っていたが、今年は約1・3倍に下がった。仲村教育長は「最後まで粘り強く問題を解くよう子どもたちに呼び掛けた。それが全国との差を縮めた一番の要因では」と笑顔だった。(読売)

《昨年、テストの結果に驚いて、秋田県で毎日新聞が現地で子どもたちへの聞き込み調査をしていたが、一億円をこえる県予算もさることながら、教室での授業の雰囲気や家族間のコミュニケーションなどの他に、出会った子どもたちの誰1人、携帯電話をぶら下げていなかった、ということが印象に残っていた。子どもたちは、「都会と違って遊ぶ環境が整ってもいない、だから勉強以外することがない」ということだった。

《これを踏まえて今回も、生活習慣や学習環境についての調査があった。昨年度よりも読書時間が減る一方、テレビやゲームに費やす時間が増えていることが分かった。これについても、具体的なテストの例題とともに触れてみたい。》
             ・・・つづく、
 

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