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2008年8月31日 (日)

全国学力テスト(08年度) - 2 -

Dscdeta11 読書よりテレビ、ゲーム顕著
 インターネットを「1日2時間以上する」と答えた小学生も約7%に達した。
 「学習が将来役立つと思う」と答えた児童生徒が大幅に減るなど、学ぶ意欲の減退がうかがえる結果となった。読書をする時間は小中学生とも減少した。しかし、「読書が好きだ」と答えた児童生徒の割合は昨年度とほぼ変らなかった。

Dscdeta12 一方、携帯電話で通話やメールを「ほぼ毎日いている」とした割合は、小中学生とも2ポイントほど増えた。テレビやDVDを3時間以上見る割合は、特に小学生で大幅に増加した。テレビゲームを3時間以上する小学生の割合は11・8%に達した。テレビ、DVDの視聴時間やゲームをする時間が短い児童生徒の方が、長い生徒よりも各教科の正答率が高かった。

読売から:〈要約〉昨年に続いて学力テストで好成績を上げた秋田、福井、富山の3県は何が共通しているのか・・。文科省は、3県の今年のデータを抽出し、傾向を分析した。

その結果、「補修を良く行っている」と回答した学校の割合が、秋田、福井とも小中学校の国語、算数・数学で全国平均を大きく上回っており、小学算数では秋田47%、福井45%と全国平均(36%)より10ポイント前後高かったことが分かった。

「宿題をよく出した」と回答した学校の割合では。3県とも、おおむね「よく出した」と答えた学校の割合が全国平均を上回り、特に福井の中学校では、国語で40ポイント高い78%、数学も28ポイント高い71%に上った。

もう一つ、成績上位県に共通する要因の一つとして、教育界で指摘されているのが「教師の熱心さ」だ。富山では教科研究などを行なう教師の任意団体が、小中学校とも100%近い組織率を誇り、授業や教材の研究に取り組んでいる。秋田でも、大半の教師が教科ごとに開かれる研修会に参加し、授業研究の活動も盛んだ。

昨年43年ぶりに全国学力テストが実施されるまで、この結果を予想した関係者はほとんどいなかった。秋田の07年度の所得水準は全国41位で、大学進学率は38位にとどまる。自己採点による大学入試センター試験の得点も英語が18位、国語が19位だったほかは、数学1Aが39位、数学ⅡBが43位、物理Ⅰと化学Ⅰは42位。1930年代に実施された学力テストでは下位に低迷していたことから、同県教委は昨年の結果公表時に謝罪会見を考えていたほどだったという。

ここでまた、フィンランドの話が持ち出されるが、割愛する。都留分科大の福田誠治教授は、「学力向上の秘訣は、いかに子どもから自発的に学ぶ意欲を引き出すかだ」と強調する。成績上位県の教育の分析はこれまで十分、分析されているとは言えなかった。何が学力向上につながっているのかをさらに詳しく研究し、教育施策に積極的に取り入れる必要がある。

《遅まきながら、文科省も気がついたようだ。膨大なデータを集めても溜め込むだけでは役に立たない。上位県の教師たちの自己研鑽にも今回やっと気がついた。データは分析することで活かされることになるのだ。》

《中学・国語Bの「例題」の格好の話題が発生した。昨日の昼、ご飯どきだった。マチャミで知られる久本の“メレンゲ”が写っていた。ゲストに吉田栄作が来ていた。

《話は吉田の家庭での生活に触れて久本が、「家では料理はなさるんですか?」と吉田に尋ねた時だった。一緒に眺めていた妻と同時に声を上げた。「バカめ!」「ばかじゃないの?」。彼は「全然します」と返事したのだ。

【例題】とはこうだ。
「全然について」
中西健一という子のレポート文からだ。
『1、「全然」を取り上げた理由
 先日、テレビ番組で若いレポーターが「こちらはまだ全然明るいですよ。」と話していた。それを聞いていた祖母が、「この人の『全然』の使い方は気になるわよねえ。」と言っていた。確かに授業では、「全然」は、「全然〜ない」のように、後ろに特別な言い方を伴う副詞として、「もし〜なら」、「まるで〜ようだ」と一緒に学習した。しかし、私自身も「全然明るい」という使い方をすることがあるので、この言葉を取り上げて、調べてみようと思った。
 2、調査結果
  (1)国語辞典 ぜんぜん【全然】[副]全面的に否定する意味を表す。全く。少しも。▼後に打ち消しや否定的表現を伴って用いる。俗に、否定表現を伴わず「非常に」、「とても」の意で用いられることがある。「全然平気」
  (2)国語に関する世論調査
    「とても明るい」を「全然明るい」と言うことがあるか』
 《として16歳から60歳以上の6世代区分で文化庁の平成15年度に調査した時のグラフが示されている。16歳から39歳までの世代では半数からそれ以上が「ある」と答えているが、 40歳以上の世代では圧倒的に「ない」(特に60歳以上では93・0%)となっている。それから次の設問に移る。》

『中西さんのレポートを読みながら、南さんと原さんは、「全然」の使い方について次のように話しています。
 南 私は、「全然明るい」という言い方をしてもいいと思う。
 原 私は、「全然明るい」という言い方はしない方がいいと思う。
 あなたは、南さん、原さんのどちらの考えに賛成しますか。どちらか1人を選び、あなたが選んだ人の名前を書きなさい。その上で、あなたがそのように考える理由を、次の条件1から条件2にしたがって書きなさい。
 条件1 レポートにある国語辞典の記述やグラフの内容を根拠にして書くこと。
 条件2 根拠とした国語辞典の記述やグラフの内容を具体的に挙げて書くこと。』となっている。

[正答例]として次の文がある
 私は、原さんの考えに賛成します。なぜなら、グラフの総数を見ると、「全然明るい」と言わない人が78・6%もいて、「全然明るい」は、だれもが使う一般的な言い方とは言えないからです。

「全然明るい」という表現の是非について、国語辞典の用例や世論調査の結果を参考にしながら自分の意見を説明させる問題だが、正答率は54%で、「『全然』という言葉の使い方が」ちゃんとしていないから、『全然明るい』という使い方に反対」などと感想だけを書き、資料やデータを示した表現ができない誤答が18%あった。

《ばかなタレントが格好の話題を提供してくれたことになった。また、以前から問題になっている新入社員とのコミュニケーションが成り立たないほど表現力不足、語彙不足はすでに中学時代から始っているようだ。資料をもとに考えて記述する分野でも正答率が低かった。「金字塔を打ち立てた」という慣用句の意味を書かせる問題では、「物理学の一角に金字塔を打ち立てたのは湯川秀樹である」という文を読ませ、「金字塔」の辞書の意味として「ピラミッドの別の言い方」「後世にまで伝わるような立派な業績」を示したのに、正答率は42%だった。多くの生徒が辞書の意味をまる写しにするだけで、文脈を手がかりに意味を考えながら記述する訓練が不足しているためとみられる。ゲームの腕は上がり、KYことばは次々に拵えるが、文脈を読み解くことには歯が立たず、読解力は育っていない。テレビが恐ろしい勢いで普及した当時、1億総白痴になると騒がれたが、現在、当時のテレビに相当するものは、携帯や、ゲームと言えるのではないだろうか。》


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