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2008年7月29日 (火)

職場のいじめ

開いた紙面に(「職場のいじめ」どんなケースがあるの?)と書かれているページがある。なんとも想像するのが難しい。かといって横に大きく書かれている「増加するパワハラ」となるともっと不思議な感情になる。幼稚園児や小学生じゃあるまいし、書いてあるのは大人たちの集団が働く職場のことだ。それにしても今の日本人たち、上も下もそのようなことが日常発生している職場を改善することもできず、増加するに任せているのだろうか。

毎日新聞(7/28)から 《》内は私見
 無視、ののしる、嫌がらせ。職場のいじめが増えている。社員の心のケアなどに取り組む日本産業カウンセラー協会が今春、産業カウンセラー資格を持つ企業の人事・労務担当者177人にアンケートしたところ、131人(74%)が「いじめが起こった」と答えた。

いじめの内容は、同協会が昨年、産業カウンセラー1440人に行なったアンケートに詳しい。事例(複数回答)はパワーハラスメント(地位を利用した嫌がらせ)が78%で最も多く、「上司から部下」が85%に達した。
いじめ方は「ののしる・怒鳴る・威嚇」・・・38%
     「無視・仲間外れ」・・・・・・・54%
     「嫌がらせ」・・・・・・・・・・50% だった。

ただ、企業や自治体などに産業カウンセラーとして関わる損保ジャパン・ヘルスケアサービス顧問、河野裕子は「最近は、部下が上司をいじめるケースも増えている」と話す。ある流通大手の営業職場では実際に、こんなケースがあったという。

課長代理の40代男性がメールをチェックした時、目の前に座る20代の女性部下同士のメールが誤送信されていた。開くと「○○のヤツ、ウザイ。消えろ」などと書かれていた。男性は「経験したことのないショック」を受けた。職場全体に猜疑心がわき、「管理能力がない」と自分を責めた。精神的に不安定になり3週間休んだ。結局、会社側が配置を換え、2カ月後に復帰した。

《えてして出来の悪い部下を持つと上司は苛立ち、口うるさくなり声を荒げる。ののしる、怒鳴るなどは概ねできない部下の側に原因があることが多い。しかし、昨今は声を荒げた方が分が悪い。すぐに流行り言葉が飛んで来る。あれは“いじめだ、威嚇だ、暴力だ”逆に“無視だ、嫌がらせだ”と。

子どもの頃から甘やかされて育てられる傾向は、時代を追って目立っている。‘子どもが可哀そう’はあらゆることの免罪符(贖宥状)ともなって、ますます子どもの甘えを増幅させている。子どもたちは自分中心でなければ気が済まず、すぐにキレる。他を思いやる心を持ち合わさず、マナーは身についておらず被害者意識だけは鋭くなって成長する。男が強く、男だけが職場であった時代は遠慮会釈なく怒鳴り、叱れた。叱られた方は帰り道、チビチビやりながら上司の悪口を言い、悪酔いしながらでも憂さを晴らした。

職場に女性が増えるにつれて雰囲気は変って行った。男女同権という旗と、涙という武器を持つ女性相手では男たちに勝ち目はなかった。声を荒げることもできなくなった男たちは、世の風潮に合わせるように「優しい男」に変身し、女性化が始った。落ちこぼれでも、足手纏い社員でも、優れていても、受け手がそう言えば、いじめになり、パワハラになる時代が来た。

上の例の女性の場合、上司がチェックできるということは会社のパソコンを使用していることになる。情けないのは上司だ。女をたしなめることもできず、すごすごと己を恥じた。なぜ、女を呼びつけて私ごとの公器使用を叱り、誹謗の本音を聞き出さないのか。職場の雰囲気は明らかにモラール(労働意欲)の低下を招いている。叱ったことで女が職場に居ずらくなって辞めることになっても自業自得だ。同じように叱っても、社員の質によってはパワハラになり、励ましになる。だが、この上司はもともと上に立てる人物ではなかった。彼は職場の仲間を疑うことに神経が回った。これでは部下を持たせた人事に問題があったとみるべきだ。会社の方でも気がついたのだろう、配置転換で逃げた。これでは解決にはならない、病巣を残したままお互いの鉢合わせを回避しただけだ。問題の把握も解決もできず、人も育てられない 二流三流企業のやり方だ。これが流通大手企業とは。

この課長代理の後釜で来た人間は、さてどのような采配ができる責任者だろうか。上司が変らないと部下も変らない。部下の顔色ばかりを窺っていては仕事はできないからだ。》

河野は「再就職が難しい経済環境の中で、生活を維持するために、辞めたくても辞められない。追いつめられると、精神を病んでしまう」と指摘する。今や、財政難の自治体、独立行政法人などにも広がっているという。

《“辞めたいが・・・でも”のモラールを喪失した社員を抱えた企業こそいい迷惑だ。これでは上げようにも生産性の上がるわけはない。》

厚生労働省によると、全国の労働局などに寄せられた相談でも、いじめ・嫌がらせが増加。02年度は全相談件数約10万件のうち5・8%だったが、07年度は約20万件の中で12・5%に上った。

◆どのようにいじめたか(複数回答)
  ののしる・怒鳴る・威嚇する・・・68%
  無視・仲間はずれ・・・・・・・・54%
  嫌がらせ・・・・・・・・・・・・50%
  侮辱・無礼な身ぶり・・・・・・・38%
  中傷・・・・・・・・・・・・・・37%
  不快なメッセージを残す・・・・・33%

◆いじめを解決した場合の対応策(複数回答)
  被害者か加害者の配置転換・・・・・40%
  被害者へのメンタルサポート・・・・31%
  管理職・トップへの報告と意志統一・25%
  当事者の退職・・・・・・・・・・・24%
  社内調査・実態調査を実施・・・・・21%
  ハラスメント研修を開催・・・・・・14%
  時間の経過で自然に解消・・・・・・13%

労働問題に詳しい棗一郎弁護士によると、背景には、企業が人件費抑制のためにリストラを継続していることへの不安や、成果主義で職場に余裕がなくなったことが考えられるという。

《企業の成果主義は今に始ったことではないし、成果がなければ企業は成り立たないことは昔も今も変らない。一方、社会への還元も企業の欠かせない一面だが、それが慈善になっては企業の存続はない。会社が苦しい時、経営者が手っ取り早く攻めてくるのが人件費(派遣、契約、アルバイト・パート等非正規社員、最低賃金、契約解除など)の削減であることは古今東西変らない。現在の日本では大人しくなったが、これに対抗するのが労働者の団結権だろう。日本人は中流になって牙を抜かれたのか、今はストライキを叫ぶ声さえ聞こえなくなって経済界の思うままだ。

「いじめを解決した場合の対応策」とあるが、それで解決したような項目は見当たらない。配置転換などお笑いのレベルだし、メンタルサポートも加害者へのサポートも抜けている。上司への報告や意志統一したところで解決しない。当事者の退職は次の退職者を生むだけだ。社内調査や実態調査といったふうに、マスコミがよくやる調査をするだけでは何も解決しない。「経営者がいじめを許さない姿勢を明確に打ち出し、見逃さないことが大切」だ。》

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