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2008年7月11日 (金)

罰則付き屋内禁煙条例案(神奈川県)

昨日に続きたばこの話。

読売新聞(7/8)から 要約 と 《私見》
神奈川県は、娯楽施設などを含めて不特定多数が利用するすべての「公共的施設」の屋内を全面禁煙にする条例を年度内に県議会に提出する。全国初で罰則もあり、議論となっている。

条例案の基本的な考え方は受動喫煙による健康被害防止が目的で、県は来春の施行を目指す。「公共的施設」を「2人以上の不特定多数が利用する施設」と定義し、対象に、学校や病院、官公庁のほか、飲食店、宿泊施設、娯楽施設も含む。
 施設の利用者に禁煙を、
 管理者には 1)禁煙の表示
       2)灰皿の撤去
       3)喫煙者への注意
 を、それぞれ義務づける、となっている。

県は立ち入り調査や指導・勧告・命令・事実の公表ができ、それでも従わないと罰則も適用できる。罰則の内容は検討中だ。規制対象となる店舗などは、売上げへの影響を心配し、「分煙で十分なのではないか」という声がある。

《遡って4月10日の毎日新聞は、山梨大大学院の北村正敬教授(分子情報伝達学)の研究グループが、世界で初めてたばこの副流煙(受動喫煙)によって、体内の細胞がダイオキシンを取り込んだ時と同じ動きをすることが、マウスを使った実験で証明できたと発表した。北村教授は「高い確立で健康被害に及ぶ」と警告しているが、実験では健康被害の有無までは調査はしていない。世界で始めてということは、今までの騒ぎは何だったのか。たばこは“何だか悪いらしいよ”のめくら滅法の排斥でしかなかったのか。》

《嫌煙者はこれで喜んでいては情けない。人間はマウスではない。人間の身体で実験、証明したものではないし、まして、たばこ被害で一番言われる肺癌との関係に至ってはまだ何も証明されてはいないのだ。》

先ず、松沢神奈川県知事の話を聞いてみよう。<要約>
「副流煙からたばこを吸わない人の健康を守るのは行政の役目だ。不特定多数が利用する施設は受動喫煙の可能性が高いので、原則禁煙にしようということ。自主性に任せるだけでは防止は進まない」。「公共的施設の禁煙は世界の潮流だ。2003年のWHOの『たばこ規制枠組み条約』で、欧米では禁煙が進んだ。香港でもシンガポールでも」。「日本では『健康増進法』ができ、タクシーなどでは禁煙が進んだが不十分だ。国は税収への懸念もあって規制に消極的だ。だったら、神奈川県からるルール作りをやって国に決断を迫る」。

売上げへの心配をする営業施設へは「公・民営に拘わらず、不特定多数が出入りするところは公共的施設だ。全面禁止にした鎌倉市の飲食店では家族連れが増え、喜ばれている」。

分煙については「喫煙室などに設備投資が必要。大きな施設に限るとしても、面積の大小をどこで区切るかが難しい。客はよくても従業員が受動喫煙を吸う、全面に限る。しかし、個々については十分に議論したい。子どもが出入りする施設を優先し、その後は段階的に広める方法もある」。

「罰則は実効性を上げるためだ。この種規制では罰則がないと守られない」。たばこ税が減り、自治体の財政のマイナスにならないか、との懸念には「行政として、税収と県民の健康のどちらを取るかと問われれば、知事としては県民の健康を優先する。当県でも75億円のたばこ税があるが、減ったとしても徹底した行革などで県民福祉が減退しないようにする。喫煙者が減れば関連する病気が減り、医療費も減る。中長期的には財政にも好影響をもたらす」。

たばこは法で認められた個人の嗜好物だ。県の考え方は「ファシズム的」だ。松沢言う「喫煙者を社会から締め出すわけではない。吸いたい人は屋外やプライベートな空間で吸える。タクシーや新幹線で禁煙が普通になったのと同様、施設内禁煙も意識改革が進めば、理解が得られるはずだ。意識改革なくしては社会の変革はあり得ない。

《どこかで聞いたような口調だ。現在、格差社会で泣くことになった国民に、我慢を説いて消えて行ったおっさんがいた。私がたばこを咥えなくなって16年が経つ。しかし嫌煙の立場ではない。禁煙をいうなら‘臭いものには蓋’で元から絶たなきゃ駄目だ。

鎌倉では禁煙で飲食店の家族連れが増えたことを喜んでいるようだが、飲食店に躾もできていない子ども連れで行くことは決して望ましいとは思わない。母親の香水の香りと、子どもの騒ぎは煙り以上に周りの迷惑になる。また飲食店で味覚の邪魔と煙りを嫌がる嫌煙家がいるが、自身は酒で味覚など疾っくに麻痺しているのだが。

昨日も書いたが、日本国から栽培することまでを含めて禁止するべきだ。しかし、政府は松沢もいうように国庫に入る税金を失いたくないのだ。それならば、どこで妥協するか、分煙しかないだろう。松沢のように改造費、設備投資をケチってどうする。税収が欲しい政府と五十歩百歩の頭のめぐりだろう。》

その分煙を説くのが日本たばこ協会専務理事・阿部裕司氏だ。
「条例に反対する立場ではない。たばこは吸わない人の迷惑にならないように十分配慮すべきで、受動喫煙防止の公共の場所での規制は必要だと考えている」。「県は2人以上の不特定多数が集まる施設をすべて「公共」と扱い、一律禁煙にしようとしている。喫煙の自由や営業の自由とバランスが取れていない。喫煙者にも一定の配慮が必要だ」。

「商売への影響の出た例もある。バーやレストランでも禁煙にしたイギリスでは営業が厳しくなった施設もあると聞く。規制は、事業主や利用者ら影響を受ける人の意見をきちんと聞き、施設の種類、業態で個々にきめるべきだ」。

《県の「官公庁など公共生がより高い施設」の規制に、県民が9割近く賛成と言うが、この問いかけには明確な作為がある》。

阿部もこれを言う。
「回答者が対象施設を十分に理解して答えたとは思えない。公共的施設のなかにパチンコ店まで入るとは想定していないはずだ。中身の理解などよく議論して合意形成をしないと、実効性のある条例にはならない」。

「施設の中には、利用者が選べるものと公共性が高くてほかに選べないものがある。飲食店や娯楽・宿泊施設は複数の中から選ぶことができるので、喫煙、分煙、禁煙の別を利用者に分かるように入口などに表示して選択できるようにすればいい。非喫煙者がリスクを避けられるようにしておくことが重要だ。喫煙の考え方は、事業者の裁量に委ねられるべきだ」。また「官公庁や空港など公共性が高く選びようのない施設では、空間を限ってしっかりと排気された設備を持った喫煙場所をつくる。一律禁煙にしなくても「完全分煙」を進めることで、受動喫煙防止の目的は達成できる。吸う人吸わない人双方が共存できる仕組みにすることが望ましい」。

日本は規制が緩いという声に、「日本だけ規制が進んでいないといいうのは意地悪な言い方だ。日本にはまだ相当数の喫煙者がいる。社会のありようも国ごとに違う。条約をどう実現していくかは各締約国に任されている。日本の場合、健康増進法で指針が出て以降、分煙がかなり進んだ。喫煙場所を設けた企業も多い。県が喫煙に関する店頭表示の指針をつくることで、受動喫煙の防止はさらに進んでいく。

罰則については「条例で一律禁煙にするという考え方自体、バランスを失した過度な規制だ。罰則を設ける以前の話だ。受動喫煙防止という趣旨は、ほとんどが賛同しているのだから、事業者の自主性、県民の判断に委ねるところがもう少しあってもいい」。

《居酒屋に子どもを連れて行くバカ親家族は例外として、大人が集うそのような場所にまで、規制の網を広げることが良いことかどうか。また、外で吸えばよいというその外も、規制の網は広がりを見せている。愛煙家のマナーの大切さも含めて議論の余地はまだあるはずだ。》

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