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2008年7月 3日 (木)

当世留学生事情

3カ月間だけ、という約束で今月始めから読売新聞が手元に届くようになった。親元にいた子どもの頃から毎日新聞以外は購読してこなかったので毎日比較しながら眺めている。予想どおりというべきか、このようにしか紙面はつくれまい。違いのはっきりしているのがページ数で、毎日が30〜32ページに対して読売は40ページ。歴然とした広告収入の違いだろうか、中を開くと読売は広告ページで溢れている。結局読む内容は何も変っていない。

折角なので何か取り上げてみよう。タイトルの「当世留学生事情 12」は869回続く『教育ルネッサンス』のうちの小項目の12回目となっている。取り上げられているのは短期海外留学を必修としている大学だ。

読売新聞(792)から 要約 と 《私見》
宮崎県清武町に1994年に開校した宮崎国際大学。学生数はわずか305人だが、日本で初めて全授業を英語で行なったことで知られる。《わたしは不勉強で、全く知らなかった。》教員34人中27人が外国人教員で学生は英語漬けの毎日だという。

1、2年生の授業では、外国人教員のほか、日本語も分かる英語アシスタント教員の2人体制。4月終わりの2年生の授業は、豪州とニュージーランドへの短期留学を控えた学生のための「オーストラリア・ニュージーランドの文化」。ニュージーランドの映画を見た上で気付いた、同国の慣習や、映画の内容についての発表だった。10分間の発表後、質問時間もあったが、予習の紙を見たり、質問もなかなか出ない。アシスタントの助言で英語を絞り出す。

これが3、4年生の授業では一変する。社会心理学の授業では、テミーナ・グラッドマン准教授が、「Critical Thinking(批判・分析的思考)について英語で授業を進める。説明の途中でも、学生が授業を止めて英語で分からないところを確認する。

同大学では、2年の後期に米英豪、カナダ、ニュージーランドの提携16大学のいずれかに、4カ月間留学することを必修としている。

一つの大学に派遣する学生数は8人以内に制限。何かトラブルがあれば、まず自分で解決し、次は現地の大学スタッフ、それでも駄目なら宮崎まで連絡してくるよう指導している。困難な時こそ英語を使って切り抜けることができれば自信につながるからだという。デジ・トム海外研修ディレクターは「短期留学を経て、学生は点数をとるための英語から、コミュニケーション手段としての英語に変る」と強調する。

昨年、カナダに留学した国際教養学部4年の水保卓也(21)は、現地で韓国や中国からの留学生から過去の日本の侵略戦争について意見を聞かれたが、すぐには答えられなかった。寮に戻ってインターネットで調べ、自分の考えをまとめて伝えた。付焼き刃とわかっているが、友だちを失いたくない一心だった。英語が完全でなくても、積極的に自分の意見を言っていかないと友だちの輪にも入れないことを実感したという。

昨年、米国に留学した磯井清吾(20)も、宮崎国際大の授業では「自分で考えて意思表示していかないといけない。答えが違っていてもそれに至る考え方を評価してくれる」という。

留学を通じた経験をどう生かすか。留学後の大学側の取り組みも重要だ、と結んでいる。

《カナダに留学した彼がレポートしているように、日本の若者の自国の歴史認識は余りにお粗末で、海外では恥さらしになるだけだ。中国や韓国が、日本の侵略戦争を幼い頃から叩き込んでいるという国の事情はあるが、それにしても日本では、第二次世界大戦で闘って敗れた相手がアメリカであることすら知らない人間がいる程だ。28日のブログに書いた「小・中3の社会科(特定課題調査)のテストの結果」ように、日本では現代史には殆ど力を入れていない。たまたま来年度になって沖縄戦で日本軍との関わりを小学校の教科書に取り入れることが決まったようだが、この程度の歴史教育で世界に出て、グローバル人間として通用するなどおこがましい限りだ。

若い世代だけではない、中曽根や麻生のように一国の総理大臣であった人間や、外務大臣であった男が、アイヌ民族や琉球人、或いは帰化人に対する認識を持っていないことなど、おしなべて自国の歴史にはとんと疎いのだ。英語だけがぺらぺら口から出ても、国際人としては役に立たない。小学校の英語導入も決まりのようだ。根本的に小学校の英語導入には反対だが、この際折角だから、小学校から日本の歴史を英語で教えるようにすればいいとも思う。が、現時点では、教える側の教員に英語が堪能でも、日本の歴史認識が不足していることが難点となるだろう。》

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