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2008年7月31日 (木)

私大47%が定員割れ

参照 私立短大6割以上が定員割れ 07/08/01

《昨年は短大を取り上げていたが、私大においても全く同様の問題はずっと抱えていた。今年もまた同じことの内容を記事にしたが、対策が取られた様子は伺えない。社会的背景も特に変ったことはない。現時点でどのように取り組もうと、決定的に多すぎる大学は淘汰する以外に抜本的な解決の手はないだろう。》

毎日新聞(7/31)から 《》内は私見
今年度の入学者が定員割れした私立大は全体の47・1%(266校)に達し、過去最多となったことが30日、日本私立学校振興・共済事業団の調査で分かった。定員の半分に満たない大学も5・1%(29校)で、昨年度(17校)の1・7倍に急増してことらも過去最多。定員割れが進むと補助金の削減率が上がるため、文部科学省は「経営難に陥る大学が増える危険性が高い」と懸念している。

私立大565校の今年度入学定員は44万8580人で全年度比0・8%(3535人)増。志願者は延べ306万2825人(同1・3%)3万9138人増だった。一方、入学者は47万7918人と同1・4%(6997人)減だった。

大学の規模による二極化が顕著で、1学年の定員800人以上の大学では志願者が前年度比約6万7000人増えたが、地方を中心とする800人未満の大学は約2万8000人減った。全体の定員充足率は過去最低の106・5%で前年度比2・4ポイント減。定員割れした大学は前年度の222校から266校へと大幅に増えた。学部別では福祉系の低迷が目立ち、定員充足率は同7・9ポイント減の92・1%だった。入学者が定員の半数に満たなかった29校のうち、志願者数が定員を上回ったのは3校のみだった。逆に最も定員充足率が低かった大学は11・3%だった。

同事業団私学経営情報センターの堀敏明私学情報室長は「今年の18歳人口(124万人)は前年比約6万人の大幅な減少だったが、今後10年間はほぼ横這いの120万人前後で推移するとみられる。地方の小規模校はこの10年で経営改革を進め、収支を合わせていくことが重要になる」と話した。

同じ日の読売新聞は、全体的な私大の定員割れを評して弱肉強食の現実を反映した、とコメントを書いた。
定員割れの私立大はかつては年20〜30校程度だったが、1999年以降、急激に増加し、2006年には200校を突破した。少子化による志願者数の減少と規制緩和による大学数の増加が主な理由だが、定員割れが深刻化し、大学の経営破綻が相次げば、在学生への影響は嵌り知れない。

《少子化による大学余りが見えている中、規制緩和に踊らされて無謀にも大学数を増やすなど、定員割れを招くことは誰にでも予測は出来たはずだ。望めば誰でも入学が可能になった大学、全入時代の到来だ。偏差値なんてあって無きがごとしだ。》

Dscf22_2 毎日も書いているが、文部科学省では昨年度から定員割れの学部・学科を持つ大学への私学助成金の減額幅を増やすなど、大学側に経営の効率化を促している。しかし今回の調査では、昨年、定員割れした大学の半数近くが、今年はさらに状況を悪化させていたことが判明した。各大学がよほどの改善策をとらない限り、志願者集めは難しい実態も明らかになった。

一方、私立短大の定員割れも前年比5・3ポイント増の67・5%で過去最悪だった。定員割れの私立大が大幅に増えた原因について、同事業団は「18歳人口の減少に加え、大手有名私大が地方での出張入試などで志願者を集めているため、二極化に拍車がかかったのではないか」と分析している。

《定員割れの要員については推測どおりなんだろう。だかしかし、だからどうだっていうんだ。現状のままではますます定員割れに加速がつくだけではないのか。そこに歯止めをかけるには広げ過ぎたパイを小さくする以外にはないだろう。人口に見合った大学の数まで減らすことだ。学部・学科を増やし過ぎては経営効率を悪化させるだけだ。淘汰の仕方についてはそれこそ有識者集団が知恵を出し合えばいい、兎に角日本には大学が多すぎる。》

参考 多すぎる大学 06/06/06
   続・多すぎる大学 06/07/25
   大学進学資格 07/11/21

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2008年7月30日 (水)

元教え子が教師刺す

連日、刃物騒動が発生している。ただ、これまでは、犯行の相手は誰でもよかったのだが、今回は殺意の相手が絞られていたことが違っている。

毎日新聞(7/30)から
29日午後1時40分ごろ、愛知県知立市広見の私立知立中学校(沓名基嗣校長、747人)から「不審者に職員が刺された」と110番があった。県警安城署員が駆けつけたところ、校庭にいた男が「自分が刺した」と認めたため殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。同校教諭、神谷佳久(34)・同県安城市御幸本町が、胸や背中計3カ所を刺され、1カ月の重傷を負った。

逮捕されたのは同校の卒業生で知立市のフリーターの18歳の少年。調べに「中学時代に神谷教諭に激しく叱られて対人恐怖症になり、恨みがあった」などと供述している。少年は05年3月に同校を卒業後、高校に進学したがすぐに退学し、引きこもり状態だった。

調べでは、少年は同日午後1時半ごろ、同校技術棟2階の被服室で、神谷教諭の背中などを持っていたペティナイフ(刃渡り約13センチ)で刺し、殺害しようとした疑い。同教諭は中学2年の時の担任だった。

少年は技術棟の前の同校西門から侵入。被服室で顧問として吹奏楽部を指導していた神谷教諭の背中を刺した後、もみ合いになり、胸を刺したり、左腕を切りつけた。逃げる教諭を追いかけ、同棟を出たところでナイフを捨て、渡り廊下で座り込んでいたところを野球部顧問の教諭に取り押さえられた。

当時被服室には吹奏楽部員約50人がいたが全員無事だった。 その場にいた女子生徒(14)は「突然入ってきた男が先生の背中に何かしたと思ったら、シャツが血まみれになった。みんなパニックになり、半分ぐらいはすぐに逃げ出した」と怯えた様子で話したという。

《ブログでも折に触れて書いてきたが、甘やかされて育てられてきた子が、叱られることに免疫を持たないまま叱責に遭遇した時、当然強い反抗心や敵愾心をもつことは考えられる。しかし、昨日も書いた職場の叱責なども、叱る方の一方的な行為ではないことの方が多い。この少年も、叱られる原因が何かしらあったはずだ。考えれば叱られることは、無視されるよりは余ほど有りがたい。少なくとも指導者なり管理者の目がそのものに注がれていることを裏付ける行為だからだ。無視されることを恐れ、構って欲しさにわざと叱られるような悪戯を繰り返すことをしでかす子も多い。そうして自分と異なる他人との人間関係を学んで行くのだ。

しかし、今回の少年も、これまでの犯行を侵した人間たちと変らず、自己中心的な価値基準しか持ち合わさず、中学時代に折角叱ってくれた人がいたにも拘らず、自分を見つめ直すこともできずにただ受けた恨みだけを膨張させていった。その後進学した高校を中退したことの原因も、中学時代の教師に向けて一層激しい恨みを増幅させて行ったのだろう。

一報を聞いて勝手な想像を交えて書いたが、詳しい取調べはこれから行なわれる。訂正をしなければならない情報が報道された時は、改めて取り上げなければならない。》

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2008年7月29日 (火)

職場のいじめ

開いた紙面に(「職場のいじめ」どんなケースがあるの?)と書かれているページがある。なんとも想像するのが難しい。かといって横に大きく書かれている「増加するパワハラ」となるともっと不思議な感情になる。幼稚園児や小学生じゃあるまいし、書いてあるのは大人たちの集団が働く職場のことだ。それにしても今の日本人たち、上も下もそのようなことが日常発生している職場を改善することもできず、増加するに任せているのだろうか。

毎日新聞(7/28)から 《》内は私見
 無視、ののしる、嫌がらせ。職場のいじめが増えている。社員の心のケアなどに取り組む日本産業カウンセラー協会が今春、産業カウンセラー資格を持つ企業の人事・労務担当者177人にアンケートしたところ、131人(74%)が「いじめが起こった」と答えた。

いじめの内容は、同協会が昨年、産業カウンセラー1440人に行なったアンケートに詳しい。事例(複数回答)はパワーハラスメント(地位を利用した嫌がらせ)が78%で最も多く、「上司から部下」が85%に達した。
いじめ方は「ののしる・怒鳴る・威嚇」・・・38%
     「無視・仲間外れ」・・・・・・・54%
     「嫌がらせ」・・・・・・・・・・50% だった。

ただ、企業や自治体などに産業カウンセラーとして関わる損保ジャパン・ヘルスケアサービス顧問、河野裕子は「最近は、部下が上司をいじめるケースも増えている」と話す。ある流通大手の営業職場では実際に、こんなケースがあったという。

課長代理の40代男性がメールをチェックした時、目の前に座る20代の女性部下同士のメールが誤送信されていた。開くと「○○のヤツ、ウザイ。消えろ」などと書かれていた。男性は「経験したことのないショック」を受けた。職場全体に猜疑心がわき、「管理能力がない」と自分を責めた。精神的に不安定になり3週間休んだ。結局、会社側が配置を換え、2カ月後に復帰した。

《えてして出来の悪い部下を持つと上司は苛立ち、口うるさくなり声を荒げる。ののしる、怒鳴るなどは概ねできない部下の側に原因があることが多い。しかし、昨今は声を荒げた方が分が悪い。すぐに流行り言葉が飛んで来る。あれは“いじめだ、威嚇だ、暴力だ”逆に“無視だ、嫌がらせだ”と。

子どもの頃から甘やかされて育てられる傾向は、時代を追って目立っている。‘子どもが可哀そう’はあらゆることの免罪符(贖宥状)ともなって、ますます子どもの甘えを増幅させている。子どもたちは自分中心でなければ気が済まず、すぐにキレる。他を思いやる心を持ち合わさず、マナーは身についておらず被害者意識だけは鋭くなって成長する。男が強く、男だけが職場であった時代は遠慮会釈なく怒鳴り、叱れた。叱られた方は帰り道、チビチビやりながら上司の悪口を言い、悪酔いしながらでも憂さを晴らした。

職場に女性が増えるにつれて雰囲気は変って行った。男女同権という旗と、涙という武器を持つ女性相手では男たちに勝ち目はなかった。声を荒げることもできなくなった男たちは、世の風潮に合わせるように「優しい男」に変身し、女性化が始った。落ちこぼれでも、足手纏い社員でも、優れていても、受け手がそう言えば、いじめになり、パワハラになる時代が来た。

上の例の女性の場合、上司がチェックできるということは会社のパソコンを使用していることになる。情けないのは上司だ。女をたしなめることもできず、すごすごと己を恥じた。なぜ、女を呼びつけて私ごとの公器使用を叱り、誹謗の本音を聞き出さないのか。職場の雰囲気は明らかにモラール(労働意欲)の低下を招いている。叱ったことで女が職場に居ずらくなって辞めることになっても自業自得だ。同じように叱っても、社員の質によってはパワハラになり、励ましになる。だが、この上司はもともと上に立てる人物ではなかった。彼は職場の仲間を疑うことに神経が回った。これでは部下を持たせた人事に問題があったとみるべきだ。会社の方でも気がついたのだろう、配置転換で逃げた。これでは解決にはならない、病巣を残したままお互いの鉢合わせを回避しただけだ。問題の把握も解決もできず、人も育てられない 二流三流企業のやり方だ。これが流通大手企業とは。

この課長代理の後釜で来た人間は、さてどのような采配ができる責任者だろうか。上司が変らないと部下も変らない。部下の顔色ばかりを窺っていては仕事はできないからだ。》

河野は「再就職が難しい経済環境の中で、生活を維持するために、辞めたくても辞められない。追いつめられると、精神を病んでしまう」と指摘する。今や、財政難の自治体、独立行政法人などにも広がっているという。

《“辞めたいが・・・でも”のモラールを喪失した社員を抱えた企業こそいい迷惑だ。これでは上げようにも生産性の上がるわけはない。》

厚生労働省によると、全国の労働局などに寄せられた相談でも、いじめ・嫌がらせが増加。02年度は全相談件数約10万件のうち5・8%だったが、07年度は約20万件の中で12・5%に上った。

◆どのようにいじめたか(複数回答)
  ののしる・怒鳴る・威嚇する・・・68%
  無視・仲間はずれ・・・・・・・・54%
  嫌がらせ・・・・・・・・・・・・50%
  侮辱・無礼な身ぶり・・・・・・・38%
  中傷・・・・・・・・・・・・・・37%
  不快なメッセージを残す・・・・・33%

◆いじめを解決した場合の対応策(複数回答)
  被害者か加害者の配置転換・・・・・40%
  被害者へのメンタルサポート・・・・31%
  管理職・トップへの報告と意志統一・25%
  当事者の退職・・・・・・・・・・・24%
  社内調査・実態調査を実施・・・・・21%
  ハラスメント研修を開催・・・・・・14%
  時間の経過で自然に解消・・・・・・13%

労働問題に詳しい棗一郎弁護士によると、背景には、企業が人件費抑制のためにリストラを継続していることへの不安や、成果主義で職場に余裕がなくなったことが考えられるという。

《企業の成果主義は今に始ったことではないし、成果がなければ企業は成り立たないことは昔も今も変らない。一方、社会への還元も企業の欠かせない一面だが、それが慈善になっては企業の存続はない。会社が苦しい時、経営者が手っ取り早く攻めてくるのが人件費(派遣、契約、アルバイト・パート等非正規社員、最低賃金、契約解除など)の削減であることは古今東西変らない。現在の日本では大人しくなったが、これに対抗するのが労働者の団結権だろう。日本人は中流になって牙を抜かれたのか、今はストライキを叫ぶ声さえ聞こえなくなって経済界の思うままだ。

「いじめを解決した場合の対応策」とあるが、それで解決したような項目は見当たらない。配置転換などお笑いのレベルだし、メンタルサポートも加害者へのサポートも抜けている。上司への報告や意志統一したところで解決しない。当事者の退職は次の退職者を生むだけだ。社内調査や実態調査といったふうに、マスコミがよくやる調査をするだけでは何も解決しない。「経営者がいじめを許さない姿勢を明確に打ち出し、見逃さないことが大切」だ。》

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2008年7月27日 (日)

taspoが嫌われて思わぬ儲けが - 2 -

まさにタスポさまさまだ。食料品やガソリンの値上がりで個人消費が低迷する中、スーパー・百貨店とコンビニの間で業績格差が広がっている。08年上半期の全国主要スーパーの既存店売上高は12年連続で前年実績を下回り、百貨店も高額品が売れず2年ぶりの前年割れとなった。一方、コンビニは、たばこ自動販売機用成人識別ICカード「taspo(タスポ)」の導入で、店頭でのたばこ販売が増えたことなどから前年実績を上回り、明暗が分かれた。

6月の時点『taspoが嫌われて思わぬ儲けが』でその傾向がみられたが、自販機にくらべ、カートン買いのできるコンビニなどには一層利点となるようだ。

毎日新聞(7/23)から
日本チェーンストア協会が22日発表した08年上半期(1〜6月)の全国主要スーパーの売上高は6兆5262億円で、既存店ベースでは前年同月比0・3%減。消費者の節約志向が強まっており、衣料品が同6・0%減と17年連続で前年割れとなったほか、洗剤,化粧品など生活関連品も同2・7%のマイナスだった。ただ、食料品は、メーカー製品より安価な各社の自主企画品(プライベートブランド)の売り上げが増え、同1・8%増と5年ぶりのプラスに転じた。

また、日本百貨店協会が発表した全国百貨店の上半期の売上高は3兆6171億円で、既存店ベースでは前年同期比2・8%減と03年以来のマイナス幅となった。衣料品や宝飾品の販売不振が深刻で9年ぶりに全18地区でマイナスになった。

一方、日本フランチャイズチェーン協会によると、全国の主要コンビニチェーンの上半期の既存店売上高は3兆3897億円で、同1・1%増えた。3〜4月は苦戦したが、タスポの導入地域が拡大した5月以降、カードを持たない喫煙者が、コンビニ店頭でたばこを買ったついでに缶入り飲料や弁当などを購入する「ついで買い」が急増して売り上げ全体を押し上げたといえる。

たばこメーカーでつくる「日本たばこ協会」は25日、今年4〜6月のたばこの販売実績を発表した。販売数量は前年同期比1・6%減の648億本、販売額も同1・4%減の9824億円だった。協会によると「タスポ」など自動販売機の成人識別機能が今年7月に全国稼働するのを前に駆け込み需要があり、例年4〜5%の減少幅が一時的に縮んだという。

7月以降は、対面販売での売り上げは好調ながら、駆け込み需要の反動や、ほとんどの自販機がタスポなしでは買えないことから、例年を上回る需要減を見込んでいるという。

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2008年7月26日 (土)

無水便器

読売新聞(7/23)から 要約
えっ!? 無水? 驚いたが男性用に限るものらしい。知らないのは時代遅れで、欧米では水資源の保全などの理由から、空港や商業施設などのトイレに広く使われているものらしい。日本でもここ数年で、駅やビルなどでの設置が広がってきたという。

南海電気鉄道(大阪市)は昨年度から主だった駅で設置を進め、難波駅など18駅に73台を設置。今年度も3、4駅に16〜18台設置の計画だ。グループ会社の南海フェリーでも今年6月から無水便器を導入。北海道・洞爺湖サミットの会場になったホテルにも設置された。

水を使わない男性用便器の設置が駅や商業施設などで広がっている。水の使用料を抑えることができ、二酸化炭素(CO2)排出削減につながるためだ。環境に優しいとの考えから、新たに無水便器を発売するメーカーもある。横浜市の京浜急行・上大岡駅に隣接する商業ビル内の、複数の男性トイレに計23台の無水便器が設置されている。水を流さないとにおいが心配だが、トイレの中は悪臭もなく衛生的だという。

便器の底に専用のカートリッジが組み込まれており、カートリッジ上部の特殊な液体が蓋の代わりになって尿を密閉し、においの発生を防ぐ仕組みになっている。清掃頻度は従来と変らないが、清掃時にも水を流さず、専用の洗剤で便器内の汚れを拭き取る。カートリッジは定期的に交換することになる。

男性用便器は、用を足した後、自動的に水が流れるものが一般的だ。節水型便器の開発が進み、一度に使用する水の量は、新しいタイプだと約1〜2リットルと、従来タイプ(約4リットル)の半分以下になってきている。無水便器などを販売する「省電舎」(東京)によると、無水便器ならカートリッジ一個で平均5000回分処理でき、従来型に比べ約20トンの水を節約できるという。節水は、浄水場や下水処理場で使われる電力の削減につながり、その結果、CO2の排出削減にもなる。

また、「自動水洗の場合は便器の表面が常にぬれているため細菌が増殖しやすい。水を流さない便器の方が表面が乾きやすく、細菌の増殖を抑えることができる。そのため、においや汚れの原因となるアンモニアの発生や尿の石灰化も抑制される」という。

住宅設備メーカーのINAX(愛知県常滑市)は、今年8月1日から男性用無水便器を発売する。公共施設や事業所向けで、掃除がしやすいように凹凸のないすっきりしたデザインになっているようだ。同者では「CO2排出削減のため企業の需要が増える」とみている。

日本トイレ研究所(東京)の加藤篤は「水資源の節約という点では効果的で、非常に興味がある。カートリッジのコスト、液体が自然界に流れた際の環境への影響などを総合的にみて評価したい。私たちが節水や水の安全性について考えるきっかけにはなるだろう」と話している。

《利用者の多い空港や駅など、時間当たり13〜14人(12時間利用可)で1カ月で交換となる。それ以上の利用者があれば耐用は当然短縮される。カートリッジの価格が不明だが、コストパフォーマンスは検討の余地がありそうだ》。

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2008年7月25日 (金)

文化庁「国語に関する世論調査」

文化庁の「結果について」、から
文化庁では、国語施策の参考とするため、平成7年度から毎年「国語に関する世論調査」を実施している。
平成18年度は、常用漢字の認知度など、漢字使用にかかわる一般の人々の意識を中心に調査した。また、例年取り上げている、慣用句等の言い方や、その意味についても調査を実施した。
【調査目的・方法等】
調査目的 : 情報化時代における漢字使用、慣用句等の意味の理解や使用に関する意識等を調査し、国語施策をすすめる上での参考とする
調査対象 : 全国16歳以上の男女
調査時期 : 平成19年2月14日〜3月11日
調査方法 : 個別面接調査
回収結果 : アタック総数  3442人
       有効回収数(率)1943人(56・4%)

毎日新聞(7/25)から(同紙の有効回収数では1975人となっている)
 「煮詰まる」の意味を本来と逆の「結論が出せない状態になること」だと思っている人が10〜30代の7割に上ることが24日、文化庁の国語に関する世論調査で分かった。50代以上は逆に7割が正答。「檄を飛ばす」については、どの世代も7〜8割が本来とは異なる意味を選んだ。また、日本人の国語力の課題として「敬語」や「話を正確に聞く力」を挙げた人が多いが、「自分の課題」に挙げた人は少なく、自分ではなく他人のコミュニケーション能力を問題にする傾向が浮かんだ。

二つの選択肢から「煮詰まる」の意味を正答できたのは10代が16・3%、20代が26・6%だった一方で、50代は77・3%、60歳以上は73・1%と世代間で差があった。しかし「憮然」の本来の意味を選んだ割合は10代36・3%、60歳以上15・3%と逆転した。

◆どちらの意味だと思う?(◎が本来)
[檄を飛ばす]
◎自分の考えを広く知らせて同意を求めること 19・3%
 元気のない者に刺激を与えて活気づけること 72・9%

[憮然(ぶぜん)]
◎失望してぼんやりとしている様子      17・1%
 腹を立てている様子            70・8%

[さわり]
◎話などの要点               35・1%
 話などの最初の部分            55・0%

[煮詰まる]
◎議論が出尽くして結論の出る状態になること 56・7%
 議論が行き詰まり結論が出ない状態になる  37・3%

[琴線に触れる]
◎感動や共鳴を与えること          37・8%
 怒りを買ってしまうこと          35・6%

《それにしても学習能力の低いことに驚く。以上5例など10年以上続く調査の中でもしばしば取り上げられている言葉だ。自分の所属している国の言葉なら、少しでも関心があれば学習することはできる。それとも新しく参入して来る若い世代の国語力が弱いことの結果なのだろうか。》

国語力の課題として
 ▽敬語などの知識         (42・1%)
 ▽他人の話を正確に聞く能力    (36・8%)
 ▽相手の立場や場面を認識ずる能力 (31・6%)
を挙げた人が多かった。
一方、同じ課題を「自分自身の国語力で自身が持てない点」に挙げた人は10〜26%と少ない。

むしろ、
 ▽説明したり、発表したりする能力 (32・5%)
 ▽考えをまとめ文章を構成する能力 (29・8%)
などの実務能力を自分の課題に挙げる人が多かった。

◆どちらを使う?(◎が本来の言い方)
◎足をすくわれる       (16・7%)
 足下をすくわれる      (74・1%)

◎論陣を張る         (25・3%)
 論戦を張る         (35・0%)

◎心血を注ぐ         (64・6%)
 心血を傾ける        (13・3%)

◎溜飲(りゅういん)を下げる (39・8%)
 溜飲を晴らす        (26・1%)

◎目から鱗(うろこ)が落ちる (80・6%)
 目から鱗が取れる      ( 8・7%)

今の国語が乱れていると思う人の割合は79・5%で、02年度調査(80・4%)より減少した。乱れていると思わない理由は「言葉は時代によって変るから」と答えた人が39・1%(02年度30・1%)と最多だった。

《確かに言葉は時代によって変化するものかも知れないが、明確に乱れて間違っているものを、時代の変化で片付けていいものかどうか考える必要はある。文化庁も遠慮してか『正解又は正答』ではなく、『本来の言い方』という曖昧な表現を取っているのも頷けないところだ》。

国語に関する世論調査では、省庁の文書などで使われることが多い外来語60語について理解度なども尋ねた。02年度に同じ語について尋ねた時より「ウェブサイド」「ログイン」など情報関連の語の理解度が大幅に上昇した。

意味が「分かる」「何となく分かる」と答えた割合はウェブサイトは5年前に比べて27・5ポイント増の59・4%、ログインも26・5ポイント増の55・4%だった。また、アセスメント(影響評価)とイノベーション(技術革新)は「聞いたことがある」と答えた人(60・9%と60・8%)と、「意味が分かる」と答えた人(27・2%と23・9%)の差が30ポイント以上開き、認知度の割に意味が浸透していない現状が浮かんだ。

◆理解度が5年前より上がった外来語
(「分かる」「何となく分かる」と答えた割合)
 カッコ内は02年度調査時、上昇率の高い順
 コラボレーション   66・3%(31・6%)
 インフラ       60・1%(31・9%)
 ウェブサイト     58・4%(31・9%)
 ログイン       55・4%(28・9%)
 ユニバーサルサービス 57・5%(38・3%)
 イノベーション    41・1%(22・0%)
 ポテンシャル     46・0%(30・6%)
 コア         48・5%(33・8%)
 アーカイブ      28・4%(14・9%)
 アナリスト      51・8%(39・1%)

◆理解度の低い外来語
(「分かる」「何となく分かる」と答えた割合
 エンフォースメント(法執行)   6・7%
 コンソーシアム(共同企業体)   8・0%
 メセナ(企業などの文化擁護活動) 9・8%
 エンパワーメント(権限付与)  10・3%
 タスクフォース(特別作業班)  11・6%
 リテラシー(読み書き能力)   13・8%
 トレーサビリティー(履歴管理) 16・5%
 サマリー(要約)        19・0%
 バックオフイス(事務管理部門) 19・5%
 ガバナンス(統治)       20・0%

《決定的に私は英語は敵国語の世代だ。前半の10語は毎日のパソコン絡みで覚えなければならないものだけは幾つかは「何となく分かる」に入る。後の10語に至っては覚える必要すら感じない。これらが「分かる」ことが政府が言う国際人、グローバルな人とも思わない。或いは英語が話せてサッカーができ、海外チームに所属して走り回っている人間、野球がうまくて大リーグでプレーしている人間を国際人だとも思わない。ということは英語(でなくても良いが)が話せることをもって国際人とはとても定義できない。少なくとも海外へ出て、英語でなくてもよい、自国の歴史や文化を語ることも出来ないようでは失格だ。上の横文字だってちゃんと日本語表記は可能ではないか。だったら、日本人の8〜9割以上が理解できない言葉はない方が良いことになる》。

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2008年7月24日 (木)

プロフィールサイトでも

効果的な対策が何一つ立てられないでいるうちに、一つの言葉がもとで殺人事件が起こった。

毎日新聞(7/24)から
群馬県桐生市の上毛電鉄西桐生駅近くで22日夕、みどり市大間々町大間々・私立高1年、星野智さん(15)が暴行され死亡した事件で、傷害致死容疑で逮捕された星野さんの元同級生で前橋市に住む無職の少年(15)が県警桐生署の調べに対し、「プロフ」と呼ばれるインターネットの自己紹介サイトに星野さんが「ギターをやっているやつにろくなやつはいない」などと書き込んだことに腹を立て暴行したと供述していることが分かった。

調べでは、少年は「自分もバンドをやっているので面白くなかった」と話しているという。司法解剖の結果、星野さんの死因はくも膜下出血だったことが分かった。

《プロフに書かれてあった「ろくなやつはいない」ことを身を持って裏付け証明したような事件だ。もちろん、ギターをやっているやつが皆、そうだったら大変なことだが、殺された少年の周りで彼の目に映ったギターをやっているやつらが、おそらくは乱暴と映る人間たちだったのだろう。

それを日ごろプロフを取り巻いて起こっている事件のことに配慮していれば、書き方の工夫もあるのだろうが、報道通りの表現であったとすれば、反感を抱くものが出ても不思議ではない。ようするに喧嘩を売ったようなものだ。血気多感な年頃だ、「この野郎」となるのもやむを得ないことだったろう。プロフの特定は簡単だ。ギター仲間を引き連れての話し合いになったのだろう。

昔の子どもたちのように喧嘩には慣れていない。外で遊ぶしかなかった昔の餓鬼ん子たちは、喧嘩をする度に仲良くなっていくのが普通だった。喧嘩を重ねながら自己と違う他人の人格を、或いは寛容というものを学んで行った。いわゆる「竹馬の友」が生まれる環境があった。殴られて始めて殴った友の痛みを知ることができた。

現在の子どもたちは叱られることにも慣れていない。第一、甘やかすだけで叱る親も滅多にいない。毎日のように親のビンタを受けて育った昔の暴れん坊たちは、他人に手を挙げるにしても手加減というものを学んでいた。今はそれが出来ないのだ。手加減と言うことを知らない。そしてなぜか世間の風調も、多くは被害者以上に加害者に同情する例は枚挙にいとまない。》

また、星野さんが通っていた高校は23日の記者会見で、暴行現場に同校の1、2年生4人が立ち会い、うち1、2人が星野さんを殴っていたとみられることを明らかにした。同署は4人からも事情を聴いている。

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2008年7月23日 (水)

また またまた、か

毎日新聞(7/23)から 《私見》
無差別の刃物がまた、市民を襲った。東京都八王子市のショッピングセンターで22日夜起きた女性刺殺事件。被害者と容疑者は面識がないという。買い物客らは突然の凶行に青ざめた。

《新聞はこの事件の3日前、埼玉県川口市の19日午前3時ごろに起きた中3女子が、自宅で父親を刺殺した事件を賑々しく報道している最中だった。先月の東京秋葉原の無差別殺人の記事がやっとおさまりかけた頃合だ。15歳の女の子の父親殺しに新聞は、取り巻く環境を取り上げて、当の女を早速「頭がよくて面白い子」「礼儀正しくてすごくいい子」と書き、一瞬にして世間の同情をひくことに成功している。これからの数日間、友だち仲間、近所のお喋り小母さん、学校の先生、身内に始り、続いては犯罪心理学の先生と呼ばれる人、児童心理学者、識者と呼ばれる人、ジャーナリストなどの間を飛び回って情報を集め、推理を織りまぜて女の身の回りを飾り立てていく。その結果はますます同情が寄せられる人物像が出来上がる。恐ろしいことに、トイレで赤子を産み、その場で殺した女子高生が無罪になり、秋葉原の容疑者のように、世の中を甘えで生きる殺人鬼が、責任を安易に社会のせいにし、会社のせいにする。それを同じような境遇の同類たちが祭り上げ、ヒーローになりかねないほどになったのと同じ経過を辿ることになるのだろう。そしてそのような時、またまた冒頭の八王子の事件は起こった。》

22日午後9時40分ごろ、同市明神町3の京王八王子駅ビルに入る「京王八王子ショッピングセンター」で女性2人が刺されたと119番通報があった。東京消防庁によると、9階に入る書店で、女性従業員(22)が左胸を刺されて死亡。10階で被害にあった女性(21)は手や腹を刺されたが、命に別条はない。警視庁は刺した男(31)*をセンター近くの路上で発見し殺人未遂などの容疑で逮捕した。

 * 容疑者は途中から年齢、33歳に変っている。

《秋葉原事件を参考に、殺人凶器になり得る両刃のダガーナイフが発売禁止になるが、特定の銃刀以外にも凶器になり得るものはどこにでも売られ、誰でも手にすることは可能だ。例えば包丁だ。刃渡り20、30、センチのものなど、スーパーで、それ以上の刃渡りになると専門店に行けば幾らでもある。また、金槌や斧だって殺人凶器として使われている。》

《彼は「むしゃくしゃして」「仕事がうまくいかなくて」などと供述しているようだが、30歳を過ぎた男の言葉ではない。まるで昨日、今日の新入社員が任された仕事に行き詰まり、途方に暮れた時のような子どもっぽい考えだ。仕事に限らずうまく行かないことが人生にはある。うまく行かないことの責任が、自分にあることだって多い。だれもが順風満帆に生きているわけではない。うまく行かないことの責任を、すぐに外に転嫁させる甘えた考えではどうしても自分本意にならざるを得ない。彼の自分本意の考え方は、幼い頃からの家庭教育が作り上げた。成長の時々、節目節目に軌道修正してやれなかった親の責任が最も大きい。》

《秋葉原の男と同じ、世界が自分を中心に回っていなければ気が済まないこの男も「殺すのは誰でもよかった」と言うが、男の自分本意の考えに共感する人間がいるようではこれからも無差別殺人はなくならないだろう。》

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2008年7月22日 (火)

「保健室登校」

毎日新聞(7/22)から
学校にいる間、教室ではなく主に保健室にいる「保健室登校」の小学生の数が06年、5年前の約1・7倍、高校生が2倍に増えたことが、財団法人・日本学校保健会の調査で分かった。調査を依頼した文部科学省は「心の健康に問題を抱え、保健室を訪れる子どもが増えている」と分析している。

《どうしてこうも子ども相手だと大人はお優しくなるのだろう。「心の健康」って一体なんだ?この後の記事の内容も、そこのところを何も説明していないが、保健室でごろごろしていたいだけ、というのも心の健康の問題と考えれば、ただ「勉強が嫌い」でもそれに該当することになる。それに第1番の養育責任者である保護者とはどのように接しているのか。記事として取り上げるからには、5年前の数との比較だけではなく、「心の健康の問題」の内容分析も書くべきではないのか。》

同会は06年10月、全国の小中高校1102校を調査した。常時保健室にいるか、特定の授業以外は保健室にいる児童・生徒は、計2391人(01年調査は887校で1247人)だった。1000人当たりに換算すると、小学校2・0人(01年1・2人)、中学6・6人(同5・6人)、高校2・8人(同1・4人)となった。

また、養護教諭が家庭などでの児童や生徒の虐待を「把握した」と答えた学校数は、小学校37%(01年比16ポイント増)、中学校36%(同20ポイント増)。小中742校で虐待を受けていた児童・生徒は582人で、1000人当たりの数は小学1・5人で、01年(1・0人)の1・5倍、中学1・5人で同年(0・6人】の2・5倍に増加した。

養護教諭がいじめを把握した小学校は30%、中学は65%、高校は45%。生徒の自傷行為を把握した中学校は73%で、高校は82%に達した。

《記事として、前半の保健室での引きこもりと、後半の虐待やいじめがどのように結びつくのかさっぱり理解できない。家庭での躾の領分の「おしおき」を虐待やいじめと分類していないか、どこで線引きをしているのか。また、自傷も救急車が必要なものか、単なる脅かしか、放っておいても構わない程度の悔し紛れの手首への歯形が残る程度の噛みつきか、記事として取り上げるなら上っ面を撫でるような内容でなく、もっと深く表現するべきだし、紙面が足りないのなら元資料の紹介ぐらいするべきだろう。

今回の記事内容では、子どもの訳の分からない行動に振り回されて、おろおろと、右往左往している大人が見えるだけの情けないものになっている。》

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2008年7月21日 (月)

たばこ、1000円がダメなら500円でどうだ

私がたばこを吸わなくなって17年近くなる。政府は、身体に悪い上に空気が汚れると、禁煙を叫ぶ一方で、愛煙家からの税金はどうしても欲しい。無能な議員の頭から出たのが欧州並にこれぐらいだろうかと、そっと1000円で様子を見てみたが、仲間内からでさえ余りの不評を博した。これでは喫煙者が減るだけで、どうも大幅な減収になりそうだ。それでは「えーい、これでどうだ!」と再び様子を窺うことにしたのが500円。愛煙家を苛め抜いても税金だけは多く取りたい。増収分を何に使おうとしているのか知らないが、納めた増税分だけでも使途不明金となっては困る、その使途は明確にして欲しいものだ。

嫌煙家でもない私が、たばこ増税に賛成しかねるのは余りにも安易にたばこ税に目をつけるからだ。たばこだけの増税の根拠が希薄であるからだ。福田総理の6月17日に発した消費税増税による「社会保障費の財源確保」は、その後急転直下のトーンダウンとなって火消しに躍起となっているざまだ。しかし、現実には福田がいうように、消費税率の引き上げに関して議論することが避けられない時期に来ていると見なければならないだろう。

17日の福田が主要8カ国(G8)の通信社のインタビューに応じて述べたように「日本は有数の高齢化社会だ。その国が5%でやっているから、これだけ財政赤字を背負っているとも言える」は日本の現実だ。そのために税制度の改正を国民に問うことから取り組むのが筋道だ。だが、それでは選挙に勝ち目がないから目先を煙にくらましておいて、嫌煙家の勢いづいている風潮を利用しての愛煙家いじめのたばこ値上げだ。

毎日新聞(7/19)から
自民党税制調査会(津島雄二会長)は18日、09年度税制改正でたばこ税を大幅に引き上げる方向で検討に入った。景気低迷で法人税収が落ち込む一方、消費税の早期増税も困難な中、「税収確保には欧米に比べ税率が低いたばこ税増税が不可避」(幹部)と判断した。1本当たり5円以上の大幅増税となる可能性が高く、1本当たり10円引き上げ、現在1箱(20本)300円のたばこを500円にする案も浮上している。

各種試算によると、現在300円のたばこ1箱の価格を500円にした場合、禁煙者が増えて販売量は減るが、国と地方を合わせた税収は約2・2兆円(08年度見通し)から約1・5兆円ほど増える見込み。増税が実現すれば、09年度から予定されている基礎年金の国庫負担率引き上げの財源(年間で2・3兆円)の一部に充当することも可能になるとみている。

《愛煙家のおかげで基礎年金の財源がらくらく国庫に入って来る。たばこによる経済損失は毎年およそ7兆円あり、その中でも1番が医療費で例年約1・3兆円かかっている。これが喫煙する人が減ることで軽減される。また、犯罪、事故、生産性の低下などそれぞれも軽減されることで全体的な経済損失7兆円も減少するなどの余禄も生じることになるのだ。》

増税をめぐっては、消費税増税に慎重な自民党の中川秀直が野党議員も参加する超党派の議員連名を結成、「たばこ1箱1000円」も視野に入れて増税を求めている。自民税調や財務省も「増税は避けられない」との立場だが、1000円にすれば喫煙者が急減し逆に税収が大幅に減少しかねない面もあることから、「1箱500円までが上限」との見方が大勢だ。

これに対し、日本たばこ産業(JT)や小売店、葉たばこ栽培農家は増税に猛反発している。自民税調は税収増の一部を葉たばこ農家への支援に回すことも検討する方針だが、実際の増税幅をめぐる調整は年末まで可能性が高い。

《一体どう考えればいいのか。身体に悪いたばこを栽培する農家に支援金を出すとは。現在、たばこはアヘンと同じぐらい「悪」として取り上げられているのではないか。だったら、栽培を禁止することも視野に入れ、罰則こそ似つかわしいのではないのか。政府は、愛煙家も栽培農家も生殺しの目に合わせるつもりなのだろうか。》

一方、読売新聞は発足から10カ月経過した福田内閣の評価アンケートをまとめた。その中から特に消費税に関する内容を取り上げる。

 ▽全体的には「評価しない」「どちらかと言えば評価しない」・・39社
      「どちらかと言えば評価する」・・・26社
 ▽政財界などで活発な議論が行なわれている消費税率の引き上げについて
  4割強(44社)が容認派で、
   1)早期に引き上げるべきだ
   2)数%の引き上げはやむを得ないが、景気に悪影響を及ぼさないようにすることが肝要だ
 ▽望ましい税率については
   1)10%・・・・15社
   2) 7%・・・・12社
   3) 8%・・・・ 9社
 ▽引き上げの時期については
   1)10年度・・・20社
   2)11年度・・・ 8社
   3)09年度・・・ 5社
 ただ、政府部門の支出削減を徹底してから議論すべきだ・・・38社 と
歳出削減の先行を強く求める意見も根強かった。

《ただし書きで「支出削減」をいうことは、余りにも当たり前すぎることだが、現在の為政者たちの耳に届くの》か心配される。

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2008年7月20日 (日)

「俺」と「儂」

毎日新聞(5/13、7/17)から 要約 と 《私見》
漢字使用の目安となる常用漢字表(1945字)の見直しを進めている文化審議会国語分科会の漢字小委員会は12日、見直しの第1次候補素案を公表した。常用漢字表の本表に加える可能性のある候補は「藤」「岡」など220字。小委や分科会は今後も検討を続け、来年2月の文化審議会に試案を提案し、10年2月ごろの答申を目指す。

小委が06年までの3年間の出版物864点について、漢字の使用状況」などを分析し、出版頻度別に             
  S(1500位まで)・・基本的に「新漢字表」に加える方向
  A(2500位まで)・・基本的に加えるが、不要なものは落とす
  B(3500位まで)・・特に必要な漢字だけを拾う
  C(3501位以下)・・     〃      に分類した。
 この中から常用漢字に加える必要性が高いと判断した220字を示したものだ。
一方、既に常用漢字となっている漢字でも現状の出現頻度がBランク以下の漢字は、新たに入れる候補「A」と同じ扱いとし、外すべきかを検討する。

常用漢字表は、戦後導入された当用漢字表を見直し、81年に決まったものだ。パソコンなどの発達ににより、社会生活で目にする漢字が増えたため、伝達を分りやすく効率的にするため新基準を決めることになった。見直しが実現すれば制定以来初めてとなる。

《5月の1次案では「挨拶」のように熟語としてのみ使用頻度が高い漢字54字を含む274字まで絞られた。その他にはパンを数えるのに使う斤、日常的に良く使う嗅ぐ、など論議は揺れていた。中でも特に問題になったのが「俺」だった。日常生活では普通に使用されている言葉だが、委員の間では「相手との距離を測る重要な言葉」「子どもに教えるべきものか」など賛否が分かれた》。

《自分のことになるが、この「俺」という言葉、もうすぐ77歳だが言葉が使えるうようになってこの方、ただの1度として使ったことがない。軍国少年のころには‘貴様と俺とは同期の桜’を口ずさんでいたが、個人的には軍隊用語か大人の世界の言葉として捉えていたように思う。もちろん当時から周りの子どもたちの中には‘おれ’を使うものもいたが、自分には小生意気にしか映っていなかった》。

《長じても、「俺」は相手、或いは他人(ひと)を見下す語としての印象が強く、特に対面する相手に対しては年長者には当然のことながら同級生、同僚、年少、部下、妻、わが子であっても「俺」は使えなかった。それこそ‘『オレ』が使えるほど自分はそんなに偉くない’の心理だった》。

《因に広辞苑・五版を開いてみた、
 俺・・(二人称)相手を卑しめて呼ぶ語
    (一人称)男女ともに、また目上にも目下にも用いたが、現代では主として男が同輩以下の者に対して用いる。荒っぽい言い方。とある》。

7月15日、常用漢字の見直しを進めている文化審議会国語分科会の漢字小委員会は、「藤」「誰」など計188字を新たに常用漢字に追加することを決めた。このうち、「俺」については当初、「公の場で使う言葉ではない」といった反対意見もあったが、この日の小委員会では、「日常生活で広く使われるようになった」「文頭にくる場合、漢字の方が読みやすい」として追加が認められた。

今月31日の国語分科会で正式決定され、来年2月に、読み方と字体を定めた最終案を発表する。2010年2月をめどに文部科学相に答申される予定だ。

《常用漢字に仲間入りしたとしても、私には関係ない。相変わらず「俺」は使う気にはならない。おそらく知っていても生涯使用しなかった言葉となるだろう》。

続いて本日20日の毎日紙、「くらしナビ」欄で興味ある1文が目についた。読者(埼玉県草加市・女性会社員・29歳)からの投稿だが、1歳6カ月を過ぎた兄夫婦の娘の使う言葉について書いてある。
 (前略)『さらに最近では「わ・し」という言葉を覚えたらしい。母いわく、「私」の「た」だけが抜けてしまい、「わ・し」になったのだという。めいは自分の鼻を赤くなるほど指で押しつけて「わ・し」という。「わし、じゃないでしょう。わたし、よ」と母や義姉が何度教えても「わ・し」としか言わないらしい。』(後略)

《“わし”、懐かしい言葉だ。明治生まれの父(九州)が自分のことを指して家族に対して言う言葉だった。因に妻の父親(近畿)も同年輩だったので尋ねてみた。やはり「わし」と言っていたらしい。投書の29歳の女性やその義姉、母上が姪ごさんに、「わたし」と言わせたい理由は単純に現代では女言葉ではない、ということだけかも知れないが、放っておいてもきちんとした言葉は使えるようになる。

《こちらも広辞苑を開いてみた、
 わし、は(儂、私)と書き「わたし」の約。近世主として女性が用いた。現在では目下に対して年輩の男性が用いる、とある》。

《さすれば上の姪ごさん、知らずして近世の女性言葉を胎教で学んでこの世に生まれ出たのかも。いずれにしても、「俺」も「儂」も文化審議会の委員がいう「相手との距離を測る重要な言葉」であることには間違いない。そして、「俺」も「わし」も時代とともに意味まで変るものかも知れない。》

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2008年7月19日 (土)

拉致問題 暗礁に

   まつばぼたん
Dscf1102Dscf1103遠い遠い昔、小学校まで通う道路わきに、夏になると長く続いて咲いていた。名も「つめきりそう」と教えられていた。
(花言葉)
可憐、無邪気、可愛らしさ など

読売新聞(7/13)から
北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の首席代表会合は12日、北朝鮮が提出した核計画申告の検証方法に関する3原則や、対北朝鮮支援と核施設無能力化の10月末までの完了などの合意を盛り込んだ報道発表文をまとめ、閉幕した。

検証原則で北朝鮮と合意できたことで、米国による北朝鮮のテロ支援国指定解除は、期限である8月11日に発効する可能性が高くなってきた。報道発表文によると、検証は6カ国の専門家が実施。検証方法の原則として
 ▽核施設立ち入り
 ▽文書の検討
 ▽技術者との面談 の3点で合意した。
また、北朝鮮が当初、難色を示していた国際原子力機関(IAEA)の検証への関与については、「必要に応じ」という条件付きで、検証への助言、協力を認めた。

北朝鮮への経済・エネルギー支援では、重油及び重油以外の資材・設備の提供を10月末までに完了させることで合意。日本は「環境が整い次第、できるだけ早期に支援に参加する」とし、拉致問題の進展がない限り支援参加を見送る立場を示した。北朝鮮は同じ10月末までに、寧辺の核施設を使えなくする無能力化を完了させる。

北朝鮮へのエネルギー支援を「10月末までに完了させる」と期限付きの合意がなされたことで、拉致問題の停滞を理由に支援を見送ってきた日本政府は苦しい立場に追い込まれることになった。今後、日本の支援を求める関係国の圧力が強まる一方で、拉致を棚上げして支援に参加すれば国内の輿論の反発は必至となるだろう。

エネルギー支援は、核申告や核施設無能力化など第2段階までの見返りとして昨年2月に合意され、北朝鮮に重油100万トン相当を支援することになっている。支援を拉致問題の進展を優先とする日本の立場について、米中露韓の4カ国は不満を抑えてきたが、原油価額の高騰で各国の経済的負担が拡大しているため、日本への風当たりが強まる可能性もある。

北朝鮮は4日の外務省報道官談話で、「合意に賛成しながらも、その履行への参加を拒否している協議参加国がある」と名指しではないが暗に日本を牽制してきた。反対に北朝鮮は拉致問題の再調査に同意しながら、具体的な動きを見せていない。今後、日本が支援に参加できる条件が整うか不透明だ。拉致問題で安易に妥協すれば、支持率低迷を続ける福田政権を揺るがす事態に発展することになる。

《拉致家族が嘆くように、6月の日朝公式実務者会議で合意した拉致問題の再調査が、暗礁に乗り上げたままだ。》

毎日新聞(7/13)から
6月の合意以降、日本は再三、再調査の具体的な方法を決める協議を求めているが、北朝鮮は応じていない。斎木アジア大洋州局長は16日の拉致被害者家族との面会でも「次回の協議は何も決まっていない」と説明した。日本は拉致問題も6カ国協議の枠組の中に位置づけ、核問題の進展に合わせて拉致問題の進展も迫る戦略だ。しかし、実際は核問題で外相会合など6カ国協議の動きが進むだけで、拉致問題は動きが止まっている。

福田首相は6日の日米首脳会談でブッシュ米大統領に「再調査は未だ言葉対言葉の段階」と協力を要請。9日の日中首脳会談でも胡錦涛・中国国家首席に「北朝鮮は再調査で具体的な行動をとっていない」と訴えた。

《政府としては「日本独自の外交では何ともしようもございません。お二人さん、どうか力を貸してください」と、口から出るのは泣き言だけだ。拉致家族が嘆くのも無理はない。》

合意の実効性が疑われる状況に、外務省幹部は「誰であれ、あらゆるレベルの日朝の会談は可能であればやりたい」と苦衷を漏らす。

《このような中、泣き言を聞かされた中国は、拉致は日本と北朝鮮の問題、と切り捨ててきた。》

自民党の山崎拓前副総裁と北朝鮮問題を巡る6カ国協議の議長を努める武大偉外務次官の17日の会談で、武は北朝鮮核施設の無能力化の見返りとして6カ国協議で合意した重油100万トン相当のエネルギー支援について「日本が参加しないことに断固反対だ」と述べ、拉致問題の進展を支援の条件とする日本を牽制した。

山崎が日朝協議再開への協力を求めたのに対し、武は「中国は北朝鮮に働きかけているが、拉致問題は日朝間の問題だ」と指摘。「エネルギー支援の環境が整ったかどうかを判断するのは日本政府や日本国民だが、他国に肩代わりを求めれば日朝関係改善に影を落とし、日本の国際的イメージにも傷がつく」と述べた。その場には、中谷元、平沢勝栄、森山裕の各衆院議員も同席していた。

《ブッシュは、歴代最低の大統領、との悪評のまま任期を終えるのも間近だ。尻尾を振って付き纏っていた小泉の日本ではなく、名前もまだ覚え切らないフクダの日本では、「拉致は忘れないよ」とは言っても、そのうちホワイトハウスから居なくなる。それではと隣国に望みを繋いでみたが、二兎を追うもの一兎おも得ず、でどちらからも袖にされる結果だけが残った。北朝鮮の金さん、転んでもただでは起きない曲者だ。》

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2008年7月18日 (金)

買い物、購入方法は

読売新聞(7/12)から
 総務省が11日発表した2008年版「情報通信白書」は、インターネットを利用した買い物が急拡大していると指摘した。一方、多くの自治体では情報通信技術の活用が進んでいない実態も明らかになった。

白書によると、07年末のネット利用者は8811万人で、全人口の69%を占める。世代別の利用者の割合を04年末と比較すると、
         04年    07年
 50〜59歳   66%    81%
 60〜64歳   49%    63% へと、
これまであまり利用していなかった世代にも普及している。

07年に購入方法としてネットを利用した人と店との割合は
             ネット   店
 「旅行・チケット」・・・53%   38%
 「音楽・映像」・・・・・33%   64%
 「書籍・雑誌」・・・・・18%   80%
 「衣服・アクセサリー」・16%   76%
 「食品・飲料」・・・・・・6%   91%
 「自動車」・・・・・・・・4%   93% などとなった。
ともに5%未満だった02年に比べて急増している。
白書は、「ネットは購入方法として広く定着しつつあり、店の地位を脅かしつつある」と指摘した。

ネット利用時に感じる不安としては、
 「個人情報の保護」・・・71%
 「ウイルスの感染」・・・66% などを挙げ、このためには68%の人がサイト上のソフトを軽率に取り込まないなどの対策を講じているという。

一方、自治体を対象に、交通や観光など計55項目でネットの活用情況などを550点満点で採点した結果、調査に協力した1748市区町村の平均点は約80点という低水準にとどまった。

10点以下の自治体は105あり、このうち0点の自治体は29もあった。
 最高は 神奈川県藤沢 430点
     大阪府枚方市 346点
     大阪市    340点などが続いた。
政令市など規模の大きい自治体ほど平均点が高い傾向が見られた。

《当然購入に伴うトラブルなどの問題点もあるはずだが、このレポートでは併記されていない。特にデザインは重要だが、色あいも重要な購入判断を左右する衣服・アクセサリー関係でトラブルは発生しやすい。調査時点では16%の利用率だが、ネット依存率が高まるにつれ、トラブルの発生率も高くなることが予測される。

化学繊維の発達していなかった時代の綿布では大した問題ではなかったが、化繊が殆どの現在のアパレル世界では、現物と写真(反射光・・プリントなど印刷物、透過光・・パソコン、ブラウン管やパネルなどとも)とはまるで異なる発色をすることが多い。加えて生地に当てる光源の色温度によっても色彩は想像以上に変化する。タングステンランプと蛍光灯の下でそれぞれ同じ色の布を比較すれば一目瞭然だ。また、布地の違いもネットでは不明瞭だ。おそらくネットでの購入が高くなれば、それに比例するようにクレームも急増することになるだろう。

ネットで自動車を購入することができる4%の人、それまでにはカタログで、実地で何度も確認した上でのことだろうが、個人情報の保護にはくれぐれも要注意だ。

私はこれまでネットを通して輸入CDを60枚ほど購入している。自己責任で発生したミスが1点、商品に欠陥があるもの2点あったが、個人情報の問題は発生していない。それ以上に生来の貧乏性、CDや書籍のように視覚確認ですむものは別にして、自分の目で、手で、鼻で、直接じかに確認できないものを、多少身体が不自由になったとしてもネットで買おうとは思わない。》

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2008年7月17日 (木)

落書き余波

イタリアはフィレンツェの落書き騒動があってから、あちこちであら探しが始ったが、遂に砂の上に書いたラブレター*ならぬ落書きが、条例で取り締られることにまで発展しそうだ。

 * “砂に書いたラブレター”
  甘い声で、当時エルビス・プレスリーと天下を二分するほどの人気歌手だった、パット・ブーンが1957年に歌ったポピュラー・ソング。
 ‘砂に文字を書いても 風がすぐに消してしまう でも、愛する思いを書かずには・・・’と歌われる。

読売新聞(7/17)から 要約 と 《私見》
 鳥取県は16日、巨大な落書きが相次いでいる鳥取砂丘(鳥取市)での落書き禁止を盛り込んだ「砂丘条例」案の骨子を発表した。落書きの定義を「50メートル先から見えて10分以上消えない文字や図形」とし、違反者には30万円以下、原状回復命令などに従わない場合はさらに50万円以下の罰金を科す。9月県議会に提案する予定で、自然公園内での落書きを禁じる条例は全国初になるという。

条例案では、対象エリアを、「馬の背」と呼ばれる高さ約50メートルの斜面を中心とした約200ヘクタール(約1km ⅹ 2km)とした。

《落書きについては数千年を超えた歴史のあることには前(6/25)に触れた。アルタミラやラスコーの洞窟画に至っては1万4000年も前に描かれた落書きだ。これは貴重な文化遺産ともなっているが、これら洞窟画が専門の芸術家集団によって描かれたものとは思わない。誰か一人の思いつきから次々に岩に絵を描き始めた行為が蔓延していって、今の世に伝えられる世界遺産となっているものだ。だが、時代の変遷は落書きを善しとしないことに落ちつきつつある。先のフィレンツェが驚いたように、日本人のモラルは国内の神社仏閣が落書きだらけの惨状で“灯台もと暗し”であっても、表向きには落書きを否定する気持ちは強い。

だがしかしだ、風が吹けば消える「砂上の落書き」について、世間の落書き非難が幾ら強いとはいえ、少し行き過ぎではないだろうか。夜も昼も46時中監視し、描いた瞬間を確認していなければ、10分という時間は計れないだろう。その監視態勢にかかる人件費をかけてまで、風と共に消える落書きに罰金まで科す条例が必要なんだろうか。》

あわせて条例では、砂丘でゴルフの打ちっ放しも禁止する。県などによると、ゴルフの練習をする人が目立つようになり、管理団体の職員がパトロール中、すぐそばにボールが飛んできたケースもあった。県は「落書きと同じように雄大な景観を台無しにする不粋(無粋)な行為のうえ危険」と、落書きと同様の罰金を科すという。

《心貧しきゴルフかぶれたちの河川敷での傍若無人ぶりはしばしばテレビでも放映される。中には逆切れするゴルフかぶれも見かける。彼らは皆、安全でも金がかかる練習場にも行けない貧乏身分でも、格好だけはつけたがるおつむの低いレベルだ。周りへの危険も顧みず、禁止区域を承知のうえでのゴルフかぶれ。彼らと同じおつむも技も程度の低い連中は、罰金など取らずとも今直ぐにも砂丘から掃き出せばよい。》

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2008年7月16日 (水)

お犬様 2題

Dscf1003_3  ききょう
Dscf0002_5 秋の七草の一つだが、
 早々と咲き始めた。

(花言葉)
 変らない愛、気品、清貧、誠実 など

その1)、8日開催の北京オリンピックまで、僅かな日数になった。中国で現在何かと話題になっている食に関しては、中国政府も神経を使っているようだ。特に食文化から来る問題は、日本のくじらを挙げるまでもなく国際的な話題になる。特に中国では通常に食される犬肉について北京市は気を使っているようだ。

 読売新聞(7/12)から
北京市が北京五輪の特約ホテル119軒に対し、五輪期間中は犬肉料理を提供しないよう指示したと、11日付の北京晨報が伝えた。犬肉を調理した料理だけでなく、薬膳料理に犬肉の成分が含まれている場合も客に明示するよう求めている。飲食業界団体も焼き肉店、雲南、貴州料理店など加盟店に対し、期間中の提供自粛を呼び掛けているという。

中国では、日常的に犬肉を食べる習慣があるが、市旅行局の熊玉梅副局長は11日の記者会見で、「犬は人間の友だち。もし犬肉を求める旅行客がいても、我々は制止する」と述べた。

《犬食の歴史は古く、中国大陸をはじめとする広い地域、日本を含めた東アジア、東南アジアやハワイ、ポリネシア、ミクロネシア、オセアニアなどに犬食の習慣が多く存在していた。一方では宗教上の禁忌が存在する地域や、犬との共存生活が長い欧州では家族同然の扱いを受け、食用にはしてこなかった。現在では犬肉の習慣のあったアジア圏でも、犬を食べることを忌む傾向が起きている。

日本でも『日本書紀』によれば、7〜8世紀ごろには牛、馬、犬、日本猿、鶏などが食用に供されていることが書かれているようだ。しかし、仏教の伝来とともに肉食全般が「穢れ」と考えられるようになったが、明治の頃までそれら肉食は絶えることなく続いていたようだ。

明治に入ると西洋の肉食文化が持ち込まれ、日本は肉食を多く取り入れてきた。また、第2次大戦中・戦後の食糧難時代、犬を食べた話は一つや二つではなく伝わっている。現代では犬猫など愛玩動物として飼われることで殺生は殆どないことになっている。が、私のブログでも取り上げたが、2005年、足立区の東京拘置所の近くの韓国籍の輸入業者が、売れ残りの処分に困り、拘置所の北側の水路に頭部を投棄したことがあった。》

その2)、海外旅行にペットを連れて行く人が少しずつふえてきた、という話。
国内旅行で犬や猫を連れて行くことは、珍しいことではなくなったが、海外旅行となるといろいろと煩わしいことも多いだろうと思うのだが、さて、

読売新聞(7/1)から
 旅行に関する研究機関「JIC旅の販促研究所」(東京)の調査によると、犬や猫を飼っていて過去3年間で海外旅行をした2642人のうち、ペットを連れて行ったのは21人。安田亘宏所長は「まだ数は少ないが、複数回行ったという人もいる。一度経験すると、次も一緒にという人が多いようです」と話す。

こういったペット連れの海外旅行に注目が集まる背景には、犬と猫の検疫制度が4年前に変ったことがあるようだ。農水省動物検疫所(横浜)によると、狂犬病の発生国をペット連れで旅行する場合、以前は帰国時に動物検疫所最低14日間係留しなければならなかった。それが新制度では、日本で出発前に
 1、個体識別用のマイクロチップを装着
 2、狂犬病ワクチンを30日の間隔をおいて2回接種
 3、狂犬病の抗体検査
 4、帰国の40日前までに届け出
などの手続きを行なっておけば、係留は12時間で済むことになった。

ペット連れの海外旅行者を支援する態勢も徐々に整いつつある。海外の航空会社では、ペットを入れたケージを貨物室ではなく客室に持ち込めるケースが多い。検疫手続きを手伝うサービスもある。ペットキャリーグアム(本社、米・グアム)は5月から、日本の出国時やグアムの入国時に必要な書類作成の代行や、現地の動物病院の紹介などを行なっている。料金は900〜980ドル(9万5000〜10万3000円)。

ただし、十分な準備をせず海外に連れて行くと、旅先でトラブルになりかねない。愛犬との海外旅行などを「旅は犬連れ」(出版文化研究会)という本にまとめた、愛犬家しつけインストラクターの川原志津香は「日ごろからの備えが大切」と話す。
 1、普段から人や場所に慣れさせ、しつけをする
 2、渡航先の検疫手続きなどの情報を大使館などで集め、情報が更新されていないかを確認する
 3、ペットの健康管理を徹底する
 4、余裕のある旅程を組む
の4点だという。

《ケージに入れてあるにしろ、ペットを客室に持ち込まれては迷惑する。近ごろの犬や猫に、人間の子どものように纏わせる衣装姿には辟易している。飼い主には可愛く見えるのだろうが、逆に動物虐待だろう、町中を連れて歩く姿を見ているだけで反吐が出る。本来猫には親しみを持てない方だが、犬はよちよち歩きの頃から家にもいたし、大好きな動物だ。しかし、雨に濡れて汚れようが、雪を被ろうが自然の中で飛び回るのが犬本来の姿だ。人間の自己満足の勝手な思い込みで可愛がっているつもりなのだろうが、着せられる動物には迷惑以外の何ものでもないはずだ。これをこそ、犬でも猫可愛がり、というものだ。

人によっては家の中で飼うのもいいだろう。だが若い頃経験したが、自動販売機のない頃のこと、町のタバコ屋で店番の女性がガラス窓を明けて注文の品を手渡してくれる時、家の中の空気が外に流れ出て来る。座敷の女性の横には柴犬ほどの大きさの犬が大人しく座っている。窓が開いた途端に吐き気がする臭いが部屋の空気となって外へ流れ出てくる。家の人には他愛のない臭いなのだろうが、それを嗅がされる方は店先に吐きそうになった。犬だからってどの犬も皆同じ臭いではない。飛行機と言う密室で、そのペットの臭いを嗅がされては旅行が台無しになる。動物が搭載される便は一般客の許しがない限り、一緒にしてもらってははた迷惑なことだ。》

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2008年7月14日 (月)

「世の中が分かる」のは

      ゆり(カサブランカ)
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カサブランカと聞くとどうしても1942年封切られた同名のアメリカ映画を思い出す。今なおこの人を超す女優はいないだろうイングリッド・バーグマンとハンフリー・ボガート共演の「カサブランカ」だ。モロッコまで流れてきてキャバレーを経営する男(ボガート)と、今は、ナチスと闘う地下組織のリーダーの夫を持つ元恋人(バーグマン)とのカサブランカでの再開と別離を描いた名作だった。

1975年、北半球(日本も含む)原産の山ゆりとの交配に成功したアメリカの育種家からオランダに渡り固定する。恐らくこの花の純白の高貴さに、バーグマンを重ね合わせた命名だろうと勝手に想像する。花ことばも“高貴な愛”という。

読売新聞(7/11)から
 面白い記事が目についた。現在の世の中を、何によって理解しているのかを世間に尋ねたものだ。

博報堂DYホールディングス傘下の「博報堂DYメディアパートナーズ」は10日、新聞やテレビなどメディアに関するアンケート調査結果を発表した。

「世の中で何が起こっているかを知ることのできるメディアは」(複数回答)との問いには
  「新聞」・・・・・・77・6%
  「テレビ」・・・・・76・2%
  「パソコンでの
   インターネット」・52・4%となった。
 同社は「新聞は生活の幹となる情報源としてとらえられている」と分析している。続いて、

「情報に対する解説が充実しているメディアは」(複数回答)
  「新聞」・・・・・・50・3%
  「インターネット」・40・9%
  「テレビ」・・・・・32・4%
「説得力があるメディアは」(同)
  「新聞」・・・・・・73・3%
  「テレビ」・・・・・37・3%
  「インターネット」・20・7%で、
情報の充実度や信頼性でも、新聞が高い評価を受けた。

調査は1月31日から2月5日にかけて、首都圏や京阪神に住む15歳から69歳の男女を対象にインターネットで行ない、1050人から有効回答があった。

《権力を批判してこそメディアの存在価値はあるが、そのような反骨精神に溢れるメディアは残念ながら現在の日本には存在しない。新聞しかり、テレビ然りだ。インターネットでは他人(ひと)の尻馬に乗ったうわさ話がいいところ。そうでなければ他人への誹謗中傷が飛び交うだけ。何があっても揺るがない強い信念を持っていなければ、メディアの操作する輿論というやつに流される。》

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2008年7月13日 (日)

KDDI ネット接続不可携帯 発売へ

先月11日、参院本会議で可決、成立した有害サイト規制法を受けて、携帯電話サイト業界などでつくる第三者機関「モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)」が検討していた青少年向け健全サイトの認定基準となる
 ▽携帯端末の識別情報の管理 
 ▽通信記録の3カ月以上の保管
 ▽利用者の年齢確認
 ▽悪質利用者の強制退会措置
 ▽犯行や自殺予告など緊急時の対応
などを含む、22項目の全容が28日、明らかになった。

今回の認定基準策定で、有害情報から子どもを守る取り組みが一歩前進したといえるのだろうが、フィルタリング普及しないことには効果は殆どないに等しい。現在、全契約者のうちフィルタリングの普及率は4%にも満たないのが実態だ。携帯電話各社のフィルタリング普及への取り組みと、従来余りにむ無関心な保護者が子どもを守るために、フィルタリング知識を真剣に理解することができるかが鍵になるとも言え、「やはり民間機関では・・」となって再び国の規制へ逆戻りすることのないように厳格な審査・運用が求められることになる。

参照 子どもと携帯電話 - 2 - 08/0616
   子どもと携帯電話 08/06/15
   有害サイト規制、国は関与せず 08/06/05

【閑話休題】読売新聞(7/13)から
《子どもたちにとって、危ない玩具は持たせない方がよいことを繰り返し主張してきたが、保護者の無知、無関心ゆえに、当てにもならない防犯を恃みにここまで野放しになってしまった携帯を、取り上げることが難しいのなら、せめてこれからの子どもたちのためにはネット接続のできない携帯を作るべきことを言ってきた。遅きに失した感があるが、やっと携帯を作る方でも本腰を入れてかかるようだ。》

KDDIは、インターネットに接続できず、機能を通話などに限定した子ども向け携帯電話機を今年度中に発売することを決めたようだ。未成年者が携帯電話で出合い系などの有害サイトに接続し、犯罪に巻き込まれるケースが社会問題化していることに配慮した。

《各社とも競争原理の中で経営上マイナスになることは避けてきたのが実態だ。次から次に機能を盛り込んだ挙げ句がこの現状を招いた。言い訳の手段としてのフィルタリングは全くと言えるほど浸透する気配もない。広がる一方の犯罪被害の発生に、やっと声になり出してきた機能を絞った携帯を求める声にも各社ともぬけぬけと、いまさら単一機能機を作るのは難しいとまで言ってきた。だが、やはり飽和状態になった市場で新しい需要層を開拓するためには、出発点に戻ることを考えたのだろう。遅すぎる判断だが、作らないよりはましだ。》

携帯電話のネット接続サービスが始った1999年以降、一部の高齢者向け機種を除き、ネット接続機能を外した機種が発売されるのは業界で初めてだ。KDDIは新機種の機能を、通話や全地球測位システム(GPS)を使った位置情報確認などに限定する。メール送受信機能を加えるかどうかは検討中。端末価格は3万円前後を想定している模様のようだ。

《なし崩しにメール機能を盛り込んでは中途半端なものになる。現実問題として、一日中、昼も夜も寝床にまで持ち込んで、メールのやり取りに縛られた生活になっている子どもたちが多くいるからだ。その考えの甘さが子どもたちの不幸ともなることを考える必要があるのだ。》

KDDIは、子ども向け機種として、契約時にネット接続を制限できる「ジュニアケータイ」を2006年から販売し、未成年者が有害サイトに接続できなくするフィルタリング(選別)サービス」も提供している。

《この生ぬるさが、どうにもならない現状を生んだ。親よりも遥かに知恵の豊かな子どもたちにとっては、良い子を演じることぐらい容易いことなのだ。親は連絡さえあれば、その先の子どもの生活がどうなっていても全く無関心でいられる。》

ただ、これまでは、フィルタリングサービスを組み込んで接続制限するかどうかは利用者の判断に委ねられており、犯罪防止を徹底するため当初からネット機能を外すことにしたという。

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2008年7月12日 (土)

悪趣味、カラーコンタクト

今から3、4年、いやもっと以前になるだろう。不思議な生き物を見た。長髪で色白、性別不明、日本人のようでもあるが瞳の色が青い。気しょく悪い印象のまま何年か過ぎてとんと忘れていた。ひょんなことでそれが日本のミュージシャンで、目が青いのは着色されたコンタクトを使用しているからと聞いたが、男か女か確認しないままで過ぎていた。何にコンプレックスがあるのか、何が嬉しくて青い目か、ただの毛唐かぶれか、何故青なのか、そして2、3年後また、ひょんなことでそれがガクトなる名前の人物であることを知った。未だに男にも女にも見え、私には性別不詳のままだ。

【閑話休題】
早くから目に傷害が発生しやすいことは指摘されていた。それでもばかな流行に流されて、趣味の悪いカラーコンタクトレンズで若い女たちの目に傷害が起きる被害が相次いでいるという。つけるのは勝手だが、不潔な付け爪と同じで、カラーコンタクトの何のどこがおしゃれなんだか昭和一桁にはさっぱり理解できない。

毎日新聞(7/10)から
厚生労働省は、目に障害が起きる被害が相次いでいるおしゃれ用のカラーコンタクトレンズについて、販売規制に踏み切る方針を固めた。薬事法の省令を改正し、視力矯正用のコンタクトレンズと同様に、都道府県知事の許可がなければ販売できないようにする方針で、早ければ年度内に実施する。

おしゃれ用のカラーコンタクトレンズは、視力矯正を目的としないのが特徴で、10年程前から若い女性を中心に人気があるという。眼科医の処方の必要がなく、インターネットの通信販売やディスカウントストアなどで数千円程度で購入することができ、事実上野放し状態で売られている。

しかし、品質や構造的に目に酸素を取り入れにくいものがあったり、洗浄や消毒方法などについて適切な指導を受けずに購入できるため、視力に障害が生じるケースも目立つ。「製品評価技術基盤機構」(NITE)が、眼科医から聞き取ったところ、05年10月から今年2月までに約160件の被害があった。角膜剥離で入院したケースもあったという。専門家によると、障害には、結膜炎にかかったり、アレルギー症状を起すケースが多く、角膜の表面に傷がつく点状表層角膜炎症や酸素不足による角膜びらんも確認されている。

視力矯正用コンタクトレンズは、「高度管理医療機器」として扱われ、薬事法で都道府県知事の許可のほか、販売店に管理者を置くことが義務づけられている。客に「医療上の責任は負いかねます」と書かれた紙に署名をさせて販売している店もあり、コンタクトレンズ業界からは規制を歓迎する声も出ている。

東京都内の女子大学生(18)は瞳を大きく見せようと、2年前から度なしのカラーコンタクトレンズを使い始めた。色はグレー。1月に自宅近くのディスカウントストアで約4000円で買った。取扱いについて店から説明はなかったが、医療上の免責や自己責任で管理することなどが記載された「お客さまとのお約束」という用紙に署名させられた。付属の説明書を読んでレンズは洗っているが、目が充血したり腫れ物ができたこともあったという。店では「署名は販売管理上必要なもので、免責のためではない」とし、記者が取材した4月以降に「その文言を外した」と説明する。

日本コンタクトレンズ協会によると、おしゃれ用にカラーコンタクトレンズは10年ほど前から売られ、約5年前からネットや量販店で大量に売られるようになった。製品はすべて輸入品で、韓国が中心という。協会の担当者は「メーカーが協会に加盟しているわけではなく、販売量などの実態は分からない。協会とは関係がないのに、クレームが寄せられており、規制が必要と思っていた」と話した。

《現状のままでは、売れればどこで作っていようと店頭に並べるのは当然で、その結果が傷になろうが障害が起きようが、購入者の自己責任となるということだろう。》

社団法人「日本眼科医会」の常任理事で医師の宇津見義一は「カラーコンタクトを装着すると瞳はエベレストの頂上以上に低酸素状態になる。また、ディスカウントストアやネットの通販では、適切な洗浄や消毒、保存方法を指導しておらず障害が起きやすい。材質が分からない物もあり規制は当然」と指摘する。眼科医への調査では結膜炎など健康被害はこの2年半で167件を数え、うち13件は視力低下の後遺症が残る重症だったという。

《過激な痩せ過ぎも同じだが、「過ぎたるは及ばず」の名言もある。瞳の色や大きさを変えるなど、まさに行き過ぎの最たるものだ。現実に障害も起きている、そのような危ないものを着用してまで自己を競い合ってアピールするのは何のためだろうか。ただの悪趣味の流行が女性の何にプラスするのだろう。日本人にはない目の色の、奇抜を競っても何の得にもならないと思うのだが。おしゃれとはそのような安っぽいものなのか。》

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2008年7月11日 (金)

罰則付き屋内禁煙条例案(神奈川県)

昨日に続きたばこの話。

読売新聞(7/8)から 要約 と 《私見》
神奈川県は、娯楽施設などを含めて不特定多数が利用するすべての「公共的施設」の屋内を全面禁煙にする条例を年度内に県議会に提出する。全国初で罰則もあり、議論となっている。

条例案の基本的な考え方は受動喫煙による健康被害防止が目的で、県は来春の施行を目指す。「公共的施設」を「2人以上の不特定多数が利用する施設」と定義し、対象に、学校や病院、官公庁のほか、飲食店、宿泊施設、娯楽施設も含む。
 施設の利用者に禁煙を、
 管理者には 1)禁煙の表示
       2)灰皿の撤去
       3)喫煙者への注意
 を、それぞれ義務づける、となっている。

県は立ち入り調査や指導・勧告・命令・事実の公表ができ、それでも従わないと罰則も適用できる。罰則の内容は検討中だ。規制対象となる店舗などは、売上げへの影響を心配し、「分煙で十分なのではないか」という声がある。

《遡って4月10日の毎日新聞は、山梨大大学院の北村正敬教授(分子情報伝達学)の研究グループが、世界で初めてたばこの副流煙(受動喫煙)によって、体内の細胞がダイオキシンを取り込んだ時と同じ動きをすることが、マウスを使った実験で証明できたと発表した。北村教授は「高い確立で健康被害に及ぶ」と警告しているが、実験では健康被害の有無までは調査はしていない。世界で始めてということは、今までの騒ぎは何だったのか。たばこは“何だか悪いらしいよ”のめくら滅法の排斥でしかなかったのか。》

《嫌煙者はこれで喜んでいては情けない。人間はマウスではない。人間の身体で実験、証明したものではないし、まして、たばこ被害で一番言われる肺癌との関係に至ってはまだ何も証明されてはいないのだ。》

先ず、松沢神奈川県知事の話を聞いてみよう。<要約>
「副流煙からたばこを吸わない人の健康を守るのは行政の役目だ。不特定多数が利用する施設は受動喫煙の可能性が高いので、原則禁煙にしようということ。自主性に任せるだけでは防止は進まない」。「公共的施設の禁煙は世界の潮流だ。2003年のWHOの『たばこ規制枠組み条約』で、欧米では禁煙が進んだ。香港でもシンガポールでも」。「日本では『健康増進法』ができ、タクシーなどでは禁煙が進んだが不十分だ。国は税収への懸念もあって規制に消極的だ。だったら、神奈川県からるルール作りをやって国に決断を迫る」。

売上げへの心配をする営業施設へは「公・民営に拘わらず、不特定多数が出入りするところは公共的施設だ。全面禁止にした鎌倉市の飲食店では家族連れが増え、喜ばれている」。

分煙については「喫煙室などに設備投資が必要。大きな施設に限るとしても、面積の大小をどこで区切るかが難しい。客はよくても従業員が受動喫煙を吸う、全面に限る。しかし、個々については十分に議論したい。子どもが出入りする施設を優先し、その後は段階的に広める方法もある」。

「罰則は実効性を上げるためだ。この種規制では罰則がないと守られない」。たばこ税が減り、自治体の財政のマイナスにならないか、との懸念には「行政として、税収と県民の健康のどちらを取るかと問われれば、知事としては県民の健康を優先する。当県でも75億円のたばこ税があるが、減ったとしても徹底した行革などで県民福祉が減退しないようにする。喫煙者が減れば関連する病気が減り、医療費も減る。中長期的には財政にも好影響をもたらす」。

たばこは法で認められた個人の嗜好物だ。県の考え方は「ファシズム的」だ。松沢言う「喫煙者を社会から締め出すわけではない。吸いたい人は屋外やプライベートな空間で吸える。タクシーや新幹線で禁煙が普通になったのと同様、施設内禁煙も意識改革が進めば、理解が得られるはずだ。意識改革なくしては社会の変革はあり得ない。

《どこかで聞いたような口調だ。現在、格差社会で泣くことになった国民に、我慢を説いて消えて行ったおっさんがいた。私がたばこを咥えなくなって16年が経つ。しかし嫌煙の立場ではない。禁煙をいうなら‘臭いものには蓋’で元から絶たなきゃ駄目だ。

鎌倉では禁煙で飲食店の家族連れが増えたことを喜んでいるようだが、飲食店に躾もできていない子ども連れで行くことは決して望ましいとは思わない。母親の香水の香りと、子どもの騒ぎは煙り以上に周りの迷惑になる。また飲食店で味覚の邪魔と煙りを嫌がる嫌煙家がいるが、自身は酒で味覚など疾っくに麻痺しているのだが。

昨日も書いたが、日本国から栽培することまでを含めて禁止するべきだ。しかし、政府は松沢もいうように国庫に入る税金を失いたくないのだ。それならば、どこで妥協するか、分煙しかないだろう。松沢のように改造費、設備投資をケチってどうする。税収が欲しい政府と五十歩百歩の頭のめぐりだろう。》

その分煙を説くのが日本たばこ協会専務理事・阿部裕司氏だ。
「条例に反対する立場ではない。たばこは吸わない人の迷惑にならないように十分配慮すべきで、受動喫煙防止の公共の場所での規制は必要だと考えている」。「県は2人以上の不特定多数が集まる施設をすべて「公共」と扱い、一律禁煙にしようとしている。喫煙の自由や営業の自由とバランスが取れていない。喫煙者にも一定の配慮が必要だ」。

「商売への影響の出た例もある。バーやレストランでも禁煙にしたイギリスでは営業が厳しくなった施設もあると聞く。規制は、事業主や利用者ら影響を受ける人の意見をきちんと聞き、施設の種類、業態で個々にきめるべきだ」。

《県の「官公庁など公共生がより高い施設」の規制に、県民が9割近く賛成と言うが、この問いかけには明確な作為がある》。

阿部もこれを言う。
「回答者が対象施設を十分に理解して答えたとは思えない。公共的施設のなかにパチンコ店まで入るとは想定していないはずだ。中身の理解などよく議論して合意形成をしないと、実効性のある条例にはならない」。

「施設の中には、利用者が選べるものと公共性が高くてほかに選べないものがある。飲食店や娯楽・宿泊施設は複数の中から選ぶことができるので、喫煙、分煙、禁煙の別を利用者に分かるように入口などに表示して選択できるようにすればいい。非喫煙者がリスクを避けられるようにしておくことが重要だ。喫煙の考え方は、事業者の裁量に委ねられるべきだ」。また「官公庁や空港など公共性が高く選びようのない施設では、空間を限ってしっかりと排気された設備を持った喫煙場所をつくる。一律禁煙にしなくても「完全分煙」を進めることで、受動喫煙防止の目的は達成できる。吸う人吸わない人双方が共存できる仕組みにすることが望ましい」。

日本は規制が緩いという声に、「日本だけ規制が進んでいないといいうのは意地悪な言い方だ。日本にはまだ相当数の喫煙者がいる。社会のありようも国ごとに違う。条約をどう実現していくかは各締約国に任されている。日本の場合、健康増進法で指針が出て以降、分煙がかなり進んだ。喫煙場所を設けた企業も多い。県が喫煙に関する店頭表示の指針をつくることで、受動喫煙の防止はさらに進んでいく。

罰則については「条例で一律禁煙にするという考え方自体、バランスを失した過度な規制だ。罰則を設ける以前の話だ。受動喫煙防止という趣旨は、ほとんどが賛同しているのだから、事業者の自主性、県民の判断に委ねるところがもう少しあってもいい」。

《居酒屋に子どもを連れて行くバカ親家族は例外として、大人が集うそのような場所にまで、規制の網を広げることが良いことかどうか。また、外で吸えばよいというその外も、規制の網は広がりを見せている。愛煙家のマナーの大切さも含めて議論の余地はまだあるはずだ。》

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2008年7月10日 (木)

たばこ増税は

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 あざみ




毎日新聞(7/10、5)から 要約と《私見》
たばこ税の増税が現実味を帯びてきた。07年度のたばこ税収が国・地方合わせて前年度比約170億円減の約2兆2700億円にとどまり、2年ぶりに減少したことが9日、財務、総務両省の決算資料で分かった。06年度はたばこ税を1本当たり約1円引き上げ8・7円としたため、税収は増えたが、たばこの売上げは減少が続いているため再び税収減となった。政府・与党内で高まっているたばこ大幅増税にも影響を与えそうだ。

たばこ税は03年度と06年度に引き上げられたが、喫煙者減少による販売伸び悩みで税収は00年度以降、年間2兆2000億円台にとどまっている。最近はオフィスだけでなく、路上やタクシーにも禁煙が広がり、販売本数の減少傾向が続いている。このため、政府はたばこの値上げがなくても販売数量は減少傾向を続けるとみており、08年度の税収は国・地方合わせて07年度比約700億円減の計2兆2036億円と見込んでいる。

たばこ税をめっぐっては、社会保障費を賄うため、1箱1000円など大幅な増税を求める声が出ている。これに対し「急激な値上げは禁煙者を増やし、税収増にはつながらない」(財務省幹部)との声もある。

《先に増税の話が持ち上がった時(6月10日のブログに取り上げた)、欧米の販売価格を持ち出して、国の税システムの違いも理解できていない能無し政治家の、日本も1本1000円案の幼稚な問題点を指摘した。喫煙者を悪魔のごとく見る風潮は、日に日に禁煙者を増やし、年度を追う毎に税収は減少を続けるだろう。その度に国はたばこ増税で追い掛けるつもりか。》

今月1日から09年度税制改正論議をスタートした自民党税制調査会は、たばこ増税の是非が検討課題にあがる。これには歳入改革の本論のはずの消費税増税が、衆院解散・与党内の反発で議論が進まない中、与党内では「反発が少ない」たばこ税に社会保障の財源手当てを求めようとする辻褄合わせの様相がうかがえる。

公明党の太田昭宏代表は、1日の会見で「(現在1箱300円程度のたばこを)1箱1000円にするかは今後の論議だが、増税は必要」とたばこ税引き上げに賛意を示した。同日開かれた自民党の税調の総会でも、津島雄二会長が「たばこ税も議論する」と明言。舛添要一厚生労働相も「健康増進に役立つ」と後押し。

たばこ税大幅引き上げ論は、中川元幹事長ら「上げ潮派」が早期の消費税増税封じの狙いから打ち出したものだが、政府・与党内で急速に支持を広げているとみられる。

背景には09年度の基礎年金の国庫負担率(現行の3分の1)の2分の1への引き上げの財源手当てを待ったなしで迫られている事情がある。実現には約2・3兆円の財源が必要だが、「歳出削減では到底間に合わず、消費税増税方針が仮に決まったとしても、09年度実施は無理だ。このため、取りやすいたばこ増税にスポットライトが当たった」と(財務省幹部)語る。

「困った時のたばこ税」(与党幹部)と言われるように、たばこ税は過去にも財源の辻褄合わせにたびたび使われてきた。98年には旧国鉄の長期債務処理策として「たばこ特別税」が創設された。たばこ税収は国・地方合わせて年間2・2兆円あるが、今もこのうち約2000億円は返済に充当されている。また、03年と06年には児童手当拡充や国債発行抑制を理由に税率が1本当たり約1円引き上げられた。91年の湾岸戦争時には多国籍軍の支援金の財源捻出にたばこ大幅増が取り沙汰されたこともある。国民に広く負担を強いる消費税に比べ、嗜好品であるたばこは健康という大義名分が立ちやすく、「増税に対する反発が比較的少ない」(財務省)ためだ。

《タイミングとしてはチャンス到来ともいうべきころ合いだ。国際的にも禁煙ムードはかつてない高まりを見せている。ほんとうにそれほど健康に害があるというものなら、CO2同様どうして全世界、いやせめて日本国内『喫煙禁止』にしないのだろう。たばこの植付け、栽培の禁止、輸入も禁止にするべきだ。しかし本音のところでは、全く吸わなくなっては困るんだ。予算分だけのたばこは吸って欲しい、そしてその分の金は欲しいんだから。健康に害があることが分かっているものだが、吸ってくれ、どうしても金が欲しいんだから、ということになる。》

《『喫煙禁止』(2004年、国家としはチベット仏教を国教とするブータンが、禁煙を定めた)を法制化するこことも考えられるが、それはやくざが喜ぶ国になるだけだ。アメリカで「禁酒法」が密造やアル・カポネを有名にし、もろくも破綻したように、交通網が発達した現在、密輸ルートは幾らでもあるだろう。》

勿論「日本たばこ産業(JT)」「全国たばこ販売協同組合」「全国たばこ耕作組合中央会」は1日、「社会保障の財源を愛煙家だけに負担させるのは公平性を欠く」「たばこ業界が壊滅的な打撃を受ける」などとする反対声明を発表し、自民党の谷垣禎一政調会長に安易な増税を行なわないように申し入れた。

《たばこ産業界の言い分の方が、欧州の末端価格との比較だけでたばこ増税を考える与党のバカどもと比べると、余程筋が通っている。》

現状からたばこ税を大幅に引き上げれば本当に税収が上がるか、という肝心な点には賛否両論がある。
 ▽増税を後押しする厚生労働省の研究班は、税金を今の5倍の875円にし、たばこ1箱の値段を1000円にした場合の税収効果を試算した。値上げに伴い、喫煙者が26〜51%減るとしても「3兆2000億〜5兆9000億円程度の税収増加が見込める」と結論づけた。
 ▽一方で、製薬大手のファイザーが喫煙者を対象に4月に実施したアンケートでは、たばこの価格が1000円になれば約8割が「禁煙する」と回答している。

ガソリンなどの相次ぐ中、たばこの大幅値上げで禁煙者が続出すれば、逆に「税収が現在より減ることも考えられる」(自民党税調幹部)。たばこ税のうち、50%超は都道府県や市町村に回っているだけに、値上げでたばこ売上げが激減し、税収が落ちれば、地方財政にも影響を及ぼすことになる。

また、中川元幹事長らは増税の根拠として「日本のたばこの価格は欧米の2分の1から3分の1で低すぎる」と主張しているが、「海外のたばこ課税は禁煙推進が主目的で、税収増を狙ったものではない」(財務省幹部)と牽制する声もある。

《中川の論拠は欧州と日本の税制度の違いを無視した(無知か)の不勉強にある。抜本的に税制度を比較してみれば、たばこ税のような些末な問題ではなく、消費税、所得税など税制全般の問題こそ議論しなければならない時期に来ているのではないか。選挙に響くから、人気に影響があるからで、辻褄合わしてすむ問題ではなかろう。また、野党の言う無駄を省くことでは当面はやり過ごせても、直ぐに手詰まりはやって来る。考えれば苦しい生活がやってくるが、消費税の増税は、遠からずなさねば国家財政は破綻すること間違いない。》

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2008年7月 8日 (火)

おらが国「平泉」世界遺産落選

6月のブログに書いた、このところしきりに口にする「グローバル」的視野から日本の浄土思想を理解させるのは至難のことだと。日本人でさえ、法然や親鸞を分かって平泉を訪ねているいる人たちがどれだけいるのかということも。

屋久島や白神山地などのように自然が対象でない場合、戦前から外国人にも特別によく知られた富士山や芸者は別にして、さくらとともに美しい風情の京都の神社仏閣、同じく奈良の数多い多重塔と仏閣など、或いは近年新しく登録された熊野古道や石見銀山など、思想を云々する以前に造型が歴史的世界遺産としての価値を訴える要素が大きい。その点から見た場合、平泉の造型的な印象はどうしても薄いと言わざるを得ない。従来から平泉は、観光地としての売りはポスターでも第1番には中尊寺金色堂だ。ところが写真ではきらびやかな金色堂は頑強なコンクリート作りの建造物(大阪城がエレベーター設備のある鉄筋コンクリートで建てられているのと同じで)の中にあって余りにも違和感が強い。木の文化を守るためとはいえ、歴史的には浄土思想を断ち切る致命的な欠陥だ。

また、平泉に限らないが、次から次に世界遺産への登録待ちが「おらが国」ブームのように犇めいているようだ。しかし、例えば石見銀山やこの度の平泉でも、申請を受けて書く政府の推薦文は、いかにも厳めしく、難しく、価値付けることになるが、登録物件のある観光地にしてみれば、いかに「おらが国」に多くの観光客が集まってくれて、財布の紐を解いてくれるのかが、最も重要なことで、その目玉になることこそ世界遺産の一番の目的でもあったのだ。丁度今、中国がオリンピックを契機に新しい国づくりを加速させようとしているのと同じで、それぞれが皆、お国自慢を競い合うように手ぐすねひいて候補地を選んでいるのが本当のところだろう。

平泉が認められた暁には次なる声をあげる予定だったのは「武家の古都・鎌倉」だそうだ。私の感覚ではこちらは当確だ。日本の歴史の流れの中で、鎌倉幕府の占める位置は平泉の藤原にくらべるとずっと大きい。八幡宮の佇まいも、長い石の階段も厳めしく美しい。日本人には馴染みだが、義経を偲んで静御前が舞った「舞殿」もある。準備万端整えて、日本政府は推薦すればいい。現在は中身よりも見た目が一番が流行っている。外国人の評価は得られるだろう。

とは言え、もっと醒めた目で見れば、何も世界遺産という権威に頼らなくても、『日本遺産』でも拵えて、指定を広げて行ってもいいじゃないのか。

毎日新聞(7/8)から 要約
カナダ・ケベックで開催中の国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会で6日午後(日本時間7日午前)、日本政府が世界遺産に推薦していた「平泉の文化遺産」(岩手県)の登録延期が決まった。登録申請のあり方を巡り、政府や自治体に戦略の見直しが求められている。

次の登録のチャンスは最短でも2年後となる。世界遺産委員会の審査後、記者会見した近藤誠一・ユネスコ大使(62)は、「審査を厳しくするという傾向が加速している。気を引き締めて推薦書を作り直さなければ」と語った。

世界遺産委員会の会場には、次の推薦を狙う文化庁の「暫定リスト」に名を連ねる自治体の職員も姿を見せていた。「世界遺産登録を目指す仲間として、期待していただけに残念」。昨年1月に「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」が暫定リスト入りした長崎県の担当者は悔しがった。平泉の登録延期で、国内の審査スケジュールが遅れる事態も予想される。「今回の審議内容を分析し、できるだけ早い時期の登録を目指したい」と話した。

2007年10月現在、登録された世界遺産は851件。このうち386件を欧州が占める。国別の登録数(他国との共同登録を含む)でも、イタリア、スペインなど4カ国が上位5カ国に入る。これに対し、アジアは3位の中国を含めても、登録件数全体の2割にも満たない。

《必ずしも欧州、アジアでその数の優劣を比べても意味はないことと思う。2000年、3000年前の建造物が残っている歴史を持つ国と、異なる発達をしてきた文化の異なる国や地域を単純に比較するのはおかしい。》

渡海文部科学相は7日、候補地選定の方法を見直す考えを示した。2006年から国は毎年、都道府県から候補地を公募してきたが、公募の打ち切りを含め、文化審議会で議論する方針だ。平泉の事実上の落選で、他の候補地について推薦手続きの見通しが立たなくなったとの事情がある。

現在、国内候補地は平泉を含め8件ある。「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬)、「富士山」(静岡、山梨)、などが推薦の順番を待っている。他にも、候補地になろうと自治体が応募してきた名所旧跡が32件あり、今秋には新たな候補地が増える予定だが、文化庁はいたずらに膨らむのは望ましくないと判断したとみられる。

《自分が住んでいる国を貶めるつもりはないが、島国根性の「おらが故郷(くに)」自慢で、出るわ、出るわの安売りはみっともない。》

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2008年7月 7日 (月)

子供の小遣い - 2 -

参照 続々 躾け(家庭内教育)08/01/14
   子供の小遣い 06/03/19

 毎日新聞(7/7)から 《 》内は私見
《子どもへの小遣いの与え方について。親に対しては知る限り初めとも言うべきことだが、子どもに「労働の対価」を教えることの重要性を、付け足しのような取り上げ方だが指摘した内容の記事に接した。今までお金の使い方を、早くから学ばせることが大切と説いた人は数多くいたが、子どもにはその小遣いが、父や母の労働の対価から出たものであることを教えることの重要性を説いた人にはお目にかかったことがなかった。小遣いは使い方も大事だが、労働の対価であることを理解させてこそ、大切な金銭感覚は身につき、使い方だけでない1円の無駄も惜しむ心が生まれることになるのだ。》

 記事<要約>
子どもにお菓子やおもちゃをねだられ、「小額ならば」とつい買い与える親も多い。しかし、それでは金銭感覚が身につかない恐れもある。専門家は「幼いうちから小遣制にして、その範囲内でやりくりすることを覚えさせることも大切」と指摘する。

《冒頭の二つのブログで取り上げたが、我が家は貧しく、父1人の収入と、それを支える母がいる大家族はいつも火の車だった。その父母の姿を見ていたきょうだい(兄姉弟妹)たちは、必要な学用品でさえ遠慮がちに相談していた。それでも両親の貧乏ゆえの諍いも見たことはないし,母の愚痴や泣き言はただの1度も聞いたことはなかった。きょうだいたちは皆、言葉は知らなくても父が働いて得たお金であること、所謂「労働の対価」であることを十分知っていた。周りもみな貧しい日本だったこともある。小遣いをねだったこともないし、小遣いなどという言葉すら知らなかった。飴玉一つなら苦しくてもたまには口にすることはできていた。》

《専門家のいう幼いうちから「小遣い制」にして、との幼い年齢は幾つ? 必要もない年齢の子どもに定期的な金銭を渡して何が身につくのだろうか。例に挙げている6歳の子が対象の話なのか。》

東京都の女性会社員(34)は休日、買い物に行くたびに長男(6)から「ガチャガチャ」をやりたいとせがまれる。お金を入れてハンドルを回すとおもちゃ入りのカプセルがでてくる。最初は1回ですんでいたが、欲しいものが出ずにがっかりしているとかわいそうになり、つい3、4回やらせてしまう。「最近は、気に入らないおもちゃだと、カプセルから出しもしない。これではいけないと思っているのですが」と話す。

《このような、叱って正してやることも出来ず、甘えさせることが愛情と勘違いしているような母親では何もできまい。「気に入らないおもちゃだと見もしない」、いけないと思っているのですが、とは完全な母親失格だ。いけないと思うのなら何故叱って諭さないのか。人に相談するまでもないことにどうして気がつかないのか。》

子どもの喜ぶ顔を見たいのは、親なら当然の気持ち。しかし、横浜国立大学教授の西村隆男(消費者教育)は「お金は親が一生懸命働いて得たもの。社会が豊かになり、子どもたちがお金のありがたみや大切さを感じる機会が減っている」と心配する。

《教授に似合わないことを言う。労働の対価と社会が豊かになったこととは、だからで結びつくには何の関係もない。子どもたちがお金のありがたみを感じないのは親の家庭教育がなっていないことが原因だ。子どもがぐずれば直ぐに親は折れて甘えさせる。叱り教える教育、いわゆる躾が全く出来ていないのだ。昨今のように長時間残業で親の顔も見ることもできない子どもなら、親がいかに苦労して働いているかは教えるのに良い教科書が目の前にあるのと同じことだ。前にも書いたが、昔、お年玉の他には小遣いなどなかった頃の子どもたち、大人になって金銭感覚の身についていない人間になったとでもいうのだろうか。》

そこで、西村が提案する方法の一つが、定期的に定額の小遣いを早い時期から与えることだ。個人差はあるが、だいたい数の概念ができ始めた4、5歳くらいから始めることは可能だという。まずは週単位で小額ずつ渡すとよい、という。

《全くばかげている。4、5歳の子どもに定期的な小遣いなどまるで必要ない。無駄遣いして、親が追加支出するのがおちだ。》

「お金の価値や使い方を教えるのに、早過ぎることはない」と西村はいう。金融広報中央委員会が行なった2007年の調査によると、未就学児の小遣いの平均は月668円、小学1・2年で759円、3・4年で1216円、5・6年で1436円だった。

《また疑問が起こる。蔓延している携帯電話。本体も自分の小遣いで購入し、たったこれだけの小遣いで、毎月の通信料を支払っているのだろうか。親から支出させ、金銭感覚など何も身にはついていないだろう。親もまた、何も教えてはいないだろう。まして労働の対価など親も子も考えもしていないだろう。》

東京都千代田区の女性会社員(42)は、6歳の長男に無駄遣いをさせないため、昨年から毎週200円の小遣いを与えている。おもちゃを欲しがるのは今も変らないが、「小遣いをためて買いなさい」と諭すと、「じゃあ、あと何回かもらうまで待つ」と渋々ながら納得することもできるようになったという。

東京文化短期大学准教授の内藤道子(生活経営学)は、幼児に小遣いを与えるポイントを二つあげる。
 一つには、小遣いは家族の一員としての役割を果しているからもらえると教える。お金は労働の対価だと実感させるため、ふき掃除など家の仕事をさせることも必要だ。
 二つには、欲しくても我慢することを覚えさせる。「小遣いという枠を作り、お金は無限に使えるものではないことを学ばせる。自分の思いどおりにはならないことがあると、早くから体験させることも大切」と話す。

《内藤がいう家の手伝いをさせることができれば良い。塾、それも掛け持ちしていれば親の方から手伝いはさせないだろう。一方、塾にかかる経費が労働の対価から支出していることを教えているか。金銭感覚は、未就学児や小学生の時から小遣いを与えなくても学ばせることはできる。自慢じゃないが私は、子だくさんの貧乏家庭で育った故に、高校生でいた間も親からの小遣いはビタ一文貰ったことはない。この辺りのことはブログでも何回か取り上げて書いた。しかし、金銭感覚が劣っているとは感じたことはないし、労働の対価については誰よりも身に沁みて学んできた。》

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2008年7月 6日 (日)

よしなしごと

♦【濡れ手で粟】濡れ手で泡、先ず変換されたのが「泡」だった。濡れ手に‘あわ’で変換してみたが、やはり「泡」となった。これでは何のことか意味をなさない。労せずして益を得ることの例えでは濡れた手にくっついてくるのは粟でないといけない。

その濡れ手で粟が体験できるかも知れない籤を引きに出かけてきた。近所のスーパーがお得意さま向けに商品を購入してくれた人への感謝と銘打った『お金の掴み取り』の催しだ。しかし、銭に手が届くまでにはガラポンをくぐり抜けなければならない。受付前に並んで驚いた。私の手元にあるのは7回分のチャンスの引き換え券のみだが、横の列にいるおばあちゃんの手には分厚い枚数の束が。「75回分です」受付が大きな声でおばあちゃんに伝える。1回が買い物3000円分に相当するから、このおばあちゃんがほぼ1週間でした買い物は・・??。右隣の叔父さんが引き換え券を数える受付の手元をジッと見ている。「56回分ですね」凄い人たちだ。年金暮しの老人の7回分がやっとの生活とは随分違うものだと思いながら、担当の「1回」「2回」に見守られながら7回のガラポンが終わった。

隣ではけたたましく鐘が振られ「おめでとうございます」と濡れ手に粟の権利獲得を知らせる。掴み取りの権利に金、銀、銅とあるから壷の中身の硬貨はそれぞれ・・・、まあいいや。そして私の7回のガラポンの結果は「空籤なし」で名産のうどん玉2個。妻は家を出る時、「私は手が小さいから、あなたが掴んでよ」と念を押されていたのに、お互い大笑いの“濡れ手で粟”の結末となった。

♦家族で行く夏休みの海外パックツアー
夏休みが近くなった。またまた歴史を学ばない親が子ども連れで、或いは若者たちが、未だに還ることのない第2次世界大戦の戦死者たちの埋まる激戦地であったグアムやサイパンなど南国の島に、その骨が眠る土の上をはしゃぎ回るために遊びに行く。そして、旅行会社は何ごともなかったように風光明媚を謳うが、その島の浜辺には、打ち捨てられた日本軍兵士の朽ち果てた遺骨や銃器が埋められているのを知っているのだろうか。私たち世代には、決して遊ぶためには訪れることの出来ない悲しい島なのだ。・・いけない。やめておこう、話が「よしなしごと」では済まない。

♦再び成人年齢引き下げが議論されている。
法制審議会(法相の諮問機関)の「民法成年年齢部会」による高校生、大学生を対象にした成人年齢に関する意識調査で、高校生の多くが引き下げに否定的で、大学生は賛否が割れていることが分かった。

調査は、同部会の委員が5〜7月にかけ、都内の商業高校、千葉県の進学校、および早稲田大学を訪問して行なった。16〜21歳の学生48人(高校生31人、大学生17人)と、21〜25歳の留学生13人を対象に、5人程度のグループごとに約1時間ずつ、成人年齢に関する意見を聞いた。

それぞれ、明確な賛否は問わなかったが、高校生は「大人といわれても不安」「大学受検の時期に成人式が行なわれるのは困る」などとして、否定的な意見がほとんどだったという。成人年齢引き下げの議論があることを知らない生徒も多かった。

大学生では「今の日本人の精神年齢を考えると、成人年齢は上げるべきだ」などとして、反対したのは10人。「18歳は高校と大学の区切りの時期でいい」などと、賛意を示したのは7人だった。

《成人を成人式と勘違いしているようでは、まさしく幼稚そのもの。何をか言わんやだ。とても大人の仲間入りは難しい。ただ、情けないが、大人の側に大人になり切れないで入ってきたエセ大人が零れる程いるのも、また事実だが。それと、調査対象のn数だ。これっぽっちで活字にするのは速すぎるのではないだろうか。どうやらマスコミの手としての世論づくりに突入したのだろうか》。

♦成人年齢の引き下げとも関連すると見ていいのか、こちらは基礎学力もうんと下がっているようだ。
私立大学教員の半数以上が「学生の基礎学力が不足している」と感じていることが、私立大学情報教育協会の調査で分かったという。特に理工系の教員では7割前後が基礎学力不足を指摘し、学生のレベル低下で授業の進め方に苦慮している実態が浮かんだ。

調査は、昨年末に協会に加盟する481の私立大学と短大のすべての教授、准教授、講師計6万9634人を対象に実施し、459校の計2万3603人から回答を得た(回答率33・9%)。授業で直面している問題点について選択式でで回答を求めたところ、「基礎学力がない」とした大学教員が56・3%で最も多かった。協会は3年おきに調査を実施しており、前回調査より3・8ポイント減ったが依然として高い水準だった。専攻別では、理学系で70・4%、工学系で66・1%の教員が「基礎学力がない」と答えた。また、短大教員でも同じ回答が64・7%に上った。大学教員で次に多かったのは「(学生に)学習意欲がない」との回答で37・2%だった。

《何年かの後、学力世界一の国にするとの意気込みを計画しているようだが、何百年の間違いではないのだろうか》。

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2008年7月 5日 (土)

タクシー規制再強化

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 毎日新聞(7/4)から 
増え過ぎた台数の抑制など、タクシーの供給過剰問題への対策案を国土交通省が3日発表し、規制の再強化に踏み出した。運転手の賃金低下など放置できない問題が表面化したためだ。

「供給過剰と無理な運賃引き下げ競争が、運転手の賃金低下に跳ね返っている。規制緩和以前に戻ることはありえないが、何らかの対策が必要という点は共通認識になった」。国交省幹部は、タクシー問題を協議した交通政策審議会・作業部会の議論を振返った。

タクシー台数や参入は国が地域ごとに調整していたが、02年に大幅に規制緩和された。意欲と能力のある事業者の参入を促し、サービスを向上させる狙いだった。しかし、現実には台数の大幅増と運転手の待遇悪化など弊害ばかりが目立ってきた。

タクシーは、利用者がサービスの良い事業者を選ぶのが難しいという特徴がある。一方、運転手の賃金は歩合給が主流で、非効率な事業者でも賃金を下げれば利益を確保できる場合が多い。経営者がリスクを負わないため、自由競争を通じた淘汰が起きない構造になっている。30台以上を持つ全国の事業者を対象にした国交省の調査では、規制緩和を挟んだ01〜05年に、実動車輌1台1日当たりの収入は2592円(7・5%)減ったが、運総人件費もほぼ同額の2589円(10・3%)減った。収入減がそのまま運転手の賃金にしわ寄せされたことを示している。

作業部会では「(規制緩和で期待された)市場原理は働かなかった」「規制は悪、規制緩和なら善という風潮はおかしい」などの指摘が相次いだ。参入・増車の事前チェック強化や減車の仕組みの検討を盛り込んだ国交省の規制強化案は大筋で了承され、軌道修正への規制の再強化が固まった。

全国にさきがけて規制を再強化した地域がある。タクシーの過当競争で知られる仙台市だ。同市では02年の規制緩和後台数が急増し、路上にあふれたタクシーの違法駐車や、最低賃金以下の労働など、運転手の待遇悪化が問題になった。「安全性が損なわれる」として今年1月、国交省が全国で唯一、新規参入と増加を禁止する「緊急調整地域」に指定した。だが、「供給過剰は変らず、低賃金や収入減の事態は好転していない」との声が強い。

東北運輸局によると、仙台市のタクシー台数は、02年1月末の2653台から今年5月末には3690台へ約40%増えた。指定後、一部の事業者は自主的に減車したが、全体ではこの5カ月間で69台減にとどまっている。宮城県タクシー協会の藤島博行仙台地区総支部長は「減車や安全性の改善には今後も努めて行きたいが、業者の自助努力には限界がある」と語る。

運転手の平均年収は、規制緩和前の01年の280万円から07年の210万円へ急落し、その後も下げ止まったままという。仙台市の例は、規制緩和の見直し後も、すぐ問題が解決するとは限らないことを示している。

参院選での自民党の敗北後、規制緩和推進の動きは全体として弱まっている。医療や農業をめぐる規制緩和には反発が強く、昨年議論された農地の利用規制の緩和は先送りされた。雇用関連の規制緩和においては格差を拡大させたとの批判もあり、日雇い派遣は禁止される方向だ。一方、「まともな業者の参入まで排除するのは反対だ」など、規制の再強化の行き過ぎを警戒する主張もでた。

規制の是非に関する議論は、総論から各論に移りつつある。規制緩和や、強化の一辺倒ではなく、妥当な規制の水準、地域ごとの細かな対応など、丁寧な議論が求められている。

《いずれにしても、飽和状態を疾うに超え、増え過ぎたものは無情のようだが淘汰されるのが定めだ。時代を見通せない為政者たちの朝令暮改も必要だが、淘汰されないためには事業者は泣いていても仕方ない、自らで活路を見い出すことだ。》

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2008年7月 4日 (金)

誤報では済まぬ

毎日新聞(7/1)から 《》内私見
30日午後4時35分ごろ、福井県美浜町の防災無線全58基から、「ミサイル発射情報。当地域にミサイルが着弾する恐れがあります」との放送が誤って流れた。総務省消防庁が有事の際などに各自治体に情報を流す「全国瞬時警報システム」の誤作動が原因。

町は直ちに放送を中止し、約10分後に訂正放送を流したが、町役場には「本当か」など約50件の問合せ電話が相次ぐ騒ぎになった。

町には、関西電力美浜原発1〜3号機が立地している。

読売新聞、続報(7/4)から
先月30日の「ミサイルが着弾する恐れがありなす」との誤報が流れた問題で、総務省消防庁は3日、全国瞬時警報システム「J-ALERT(アラート)」を点検中にテスト情報の消去忘れなど人為ミスが重なったことが原因だったと発表した。誤作動は今年に入り岐阜県でも確認されており、システムの信頼性が揺らいでいる。

発表によると、美浜町は当時、警報の受信装置に不具合が見つかり点検中で、動作確認のため試験用として「ミサイル情報」を入力した。本来、点検に装置を再稼動させる際には入力情報を消去する必要があったが、総務省消防庁側から指示がなかったため、これを行なっていなかった。また、情報入力の段階で訓練であることを示す識別番号も入力されていなかった。

道庁は「今回は人為的なミスで、システムには問題がなかった」としているが、美浜町には原子力発電所があり、町住民安全課によると「原発が狙われたのか」と不安を感じた職員も多かったという。

《「誤動作は今年に入り岐阜県でも確認されており、システムの信頼性が揺らいでいる」とシステムの信頼性を取り上げているが、ことはシステムの問題ではないだろう。過去には米ソ冷戦時代の原爆乱造による一触即発の危機にあった時、間違ってボタンを押し、第三次世界大戦の勃発を懸念する声が上がったことがあった。

現在、北朝鮮を仮想敵と見なす日本政府は先守防衛を謳ってはいるだけに、今回のような誤報は絶対にあってはならない問題だ。美浜町のみならず、岐阜県でも発生したと言う。取り扱う人間の無神経さが、何度もあったテボドンの打ち上げに重なっていたら、どのような騒ぎになっていたか、想像するだけでも恐ろしいパニックを惹き起していただろう。

アメリカで今から80年前(1938)、似たような事件が起こったことがある。前年の5月6日のこと、ドイツの硬式飛行船ヒンデンブルク号がアメリカ・ニュージャージー州の海軍飛行場で爆発・炎上した事故が発生していた。勿論ラジオはショッキングなニュースを大々的に報道した。このことが次のパニックの引き金になった。

事故の翌年の1938年10月30日、アメリカCBSラジオはオーソン・ウエルズ*によるH・Gウエルズ(Herbrt George Wells)のSF小説『宇宙戦争』の翻案『火星人襲来』を放送した。舞台を現代アメリカ・ニューヨークに移して前年のヒンデングルク号爆発・炎上の時を思い出さるような臨時ニュースからドラマは始まり、O・ウエルズ演じる目撃者による回想を元に、ドキュメンタリー形式のドラマとして展開していった。その結果、聴取者に本物のニュースと間違われ、パニックを惹き起したといわれる。

 * オーソン・ウエルズは当時23歳、わずか21歳でニューヨーク・ハーレム地区で俳優・スタッフたちとの演劇事業に演出家として赴任する。シェークスピアの「マクベス」をプロデュースし、大ヒットさせる。23歳のラジオ・ドラマ『火星人襲来』のあと、1941年には今なお歴代映画でも名作と言われる『市民ケーン』で主演・監督した。

誤報も二度、三度と重なれば、“狼少年”(尋常小学校の教科書にあった、いつも「狼が出た、狼が出た」と言って村人を騙していた少年が、狼がほんとうに出た時も叫んだが、誰にも信じてもらえなかった、というお話)よろしく同じ運命を辿ることになった時、まだ完全に牙を抜かれた訳ではない仮想敵からの攻撃を、防ぐことは不可能になるだろう。

その意味でも今回の誤報問題は、単なるシステム上のことではなく、誤報といっただけでは済まされない政府の危機管理の怠慢、緊張のなさから来るものと思わざるを得ない。》

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2008年7月 3日 (木)

当世留学生事情

3カ月間だけ、という約束で今月始めから読売新聞が手元に届くようになった。親元にいた子どもの頃から毎日新聞以外は購読してこなかったので毎日比較しながら眺めている。予想どおりというべきか、このようにしか紙面はつくれまい。違いのはっきりしているのがページ数で、毎日が30〜32ページに対して読売は40ページ。歴然とした広告収入の違いだろうか、中を開くと読売は広告ページで溢れている。結局読む内容は何も変っていない。

折角なので何か取り上げてみよう。タイトルの「当世留学生事情 12」は869回続く『教育ルネッサンス』のうちの小項目の12回目となっている。取り上げられているのは短期海外留学を必修としている大学だ。

読売新聞(792)から 要約 と 《私見》
宮崎県清武町に1994年に開校した宮崎国際大学。学生数はわずか305人だが、日本で初めて全授業を英語で行なったことで知られる。《わたしは不勉強で、全く知らなかった。》教員34人中27人が外国人教員で学生は英語漬けの毎日だという。

1、2年生の授業では、外国人教員のほか、日本語も分かる英語アシスタント教員の2人体制。4月終わりの2年生の授業は、豪州とニュージーランドへの短期留学を控えた学生のための「オーストラリア・ニュージーランドの文化」。ニュージーランドの映画を見た上で気付いた、同国の慣習や、映画の内容についての発表だった。10分間の発表後、質問時間もあったが、予習の紙を見たり、質問もなかなか出ない。アシスタントの助言で英語を絞り出す。

これが3、4年生の授業では一変する。社会心理学の授業では、テミーナ・グラッドマン准教授が、「Critical Thinking(批判・分析的思考)について英語で授業を進める。説明の途中でも、学生が授業を止めて英語で分からないところを確認する。

同大学では、2年の後期に米英豪、カナダ、ニュージーランドの提携16大学のいずれかに、4カ月間留学することを必修としている。

一つの大学に派遣する学生数は8人以内に制限。何かトラブルがあれば、まず自分で解決し、次は現地の大学スタッフ、それでも駄目なら宮崎まで連絡してくるよう指導している。困難な時こそ英語を使って切り抜けることができれば自信につながるからだという。デジ・トム海外研修ディレクターは「短期留学を経て、学生は点数をとるための英語から、コミュニケーション手段としての英語に変る」と強調する。

昨年、カナダに留学した国際教養学部4年の水保卓也(21)は、現地で韓国や中国からの留学生から過去の日本の侵略戦争について意見を聞かれたが、すぐには答えられなかった。寮に戻ってインターネットで調べ、自分の考えをまとめて伝えた。付焼き刃とわかっているが、友だちを失いたくない一心だった。英語が完全でなくても、積極的に自分の意見を言っていかないと友だちの輪にも入れないことを実感したという。

昨年、米国に留学した磯井清吾(20)も、宮崎国際大の授業では「自分で考えて意思表示していかないといけない。答えが違っていてもそれに至る考え方を評価してくれる」という。

留学を通じた経験をどう生かすか。留学後の大学側の取り組みも重要だ、と結んでいる。

《カナダに留学した彼がレポートしているように、日本の若者の自国の歴史認識は余りにお粗末で、海外では恥さらしになるだけだ。中国や韓国が、日本の侵略戦争を幼い頃から叩き込んでいるという国の事情はあるが、それにしても日本では、第二次世界大戦で闘って敗れた相手がアメリカであることすら知らない人間がいる程だ。28日のブログに書いた「小・中3の社会科(特定課題調査)のテストの結果」ように、日本では現代史には殆ど力を入れていない。たまたま来年度になって沖縄戦で日本軍との関わりを小学校の教科書に取り入れることが決まったようだが、この程度の歴史教育で世界に出て、グローバル人間として通用するなどおこがましい限りだ。

若い世代だけではない、中曽根や麻生のように一国の総理大臣であった人間や、外務大臣であった男が、アイヌ民族や琉球人、或いは帰化人に対する認識を持っていないことなど、おしなべて自国の歴史にはとんと疎いのだ。英語だけがぺらぺら口から出ても、国際人としては役に立たない。小学校の英語導入も決まりのようだ。根本的に小学校の英語導入には反対だが、この際折角だから、小学校から日本の歴史を英語で教えるようにすればいいとも思う。が、現時点では、教える側の教員に英語が堪能でも、日本の歴史認識が不足していることが難点となるだろう。》

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2008年7月 2日 (水)

市民の銃所持禁止は違憲

信じられないことだがアメリカは未だに未開の国のままのようだ。これまでにも幾度か触れてきたが、銃がないと安心して生きて行けない国なのだ。どこから英国を追放になった犯罪イギリス人が襲ってくるか分からないし、頭を鳥の羽で飾った先住民(当時はインディアンと呼んでいた)が襲って来て頭の皮が剥がれることになるか、白人が売り込んだ銃を振りかざして駅馬車を襲ってくるか分からず、南部と北部はいがみ合い、奴隷たちの叛乱が繰り返され、内戦もまだ終わっていないようだ。日常茶飯事のように覆面の銀行強盗が跳梁し、強盗団が銃をぶっ放して襲い、殺しあいを繰り返す。そのような未開の時代を背景にして作り上げられた憲法(1789年3月4日)を金科玉条にして身を護るそのためには、どうしても銃は離せない、との連邦最高裁の判断なのだ。「風と共に去る」で知られる南北戦争が終わったのでさえ1865年のことであり、敗残兵の略奪騒動に対する自衛にも銃が必要と見られていた時代で時は止まったままの国のようだ。

後に(1791年12月実施)権利章典と呼ばれる人権保障規定が追加され、その修正第2条が(人民の武装権)であり、次のように書かれている。
 『規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、市民が武器を保有し、また携帯する権利は、これを侵してはならない。』

【閑話休題】毎日新聞(6/27)から 要約
 市民の拳銃所持を禁じた首都ワシントンの法律*について、米連邦最高裁は26日、「個人は憲法上、銃を所持する権利がある」として違憲判決を出した。最高裁が個人の銃所持を憲法上の権利と明確に判断したのは、初めてという。一定の銃規制は認める内容だが、判例が確定したことで、銃社会の米国で、完全な銃禁止法の制定は事実上、不可能になった。

 * アメリカ合衆国は、連邦制を構成する各州がそれぞれ独自の憲法を有する。

《近代社会になった今、200年以上も前の開拓時代の憲法をそのまま推し戴いている米国という遅れた国に呆れるが、銃に頼り、近代社会にあった内容に変えようともしない頑迷固陋の国にもっと呆れる。この思想が根底に流れているからこそヴェトナムやイラン、イラクの問題も生まれるのだろうが。》

裁判は、警備員のディック・ヘラー(66)が自宅での拳銃所持を求めて訴えたもので、9人の判事の結論は5対4の小差だった。判決は「自己防衛目的での所持を禁止することを、憲法は認めない」と判断。拳銃について「自宅への侵入者に照準を合わせながら、もう一方の手で警察に通報できる」と有効性を指摘した。

その一方で「拳銃の暴力の問題は認識している」とし、同市側の拳銃規則の余地を認めた。また、犯罪者・精神疾患者の銃器所持や、公共施設での銃器所持を禁止した従来の法に、この日の判決は影響しないとした。

米国内では、武器所有を認めた憲法修正2条について、州兵のみか、個人も含めるかを巡り論争があったが、この日の判決で決着したことになる。AP通信によると、銃規制反対の最大勢力の全米ライフル協会(NRA)は判決を受け、他都市の銃規制を対象に、違憲訴訟を検討し始めたという。

ヘラーは判決後に記者会見し、「これで自分と家族を守ることができる」と語った。一方、ワシントンのフェンティ市長は「拳銃が増えれば、暴力が増えるだけだ」と反発、拳銃所有の登録制を導入する方針を明らかにした。ワシントンの法では1976年以来、市民の拳銃所持を禁じている。

最高裁の判決が出たこの日、銃規制賛成派と反対派数百人が結集。ホワイトハウスや大統領選候補も、判決を受けて声明などを出した。
 銃規制運動の先頭に立ってきた市民団体「銃の暴力を防ぐブレイディキャンペーン」代表のポール・ヘルムキー氏は記者会見で「失望した」と第一声。ただ、判決がある程度の規制を認めたこともあり、「今後も良識のある規制を求めて闘っていく」と語った。
 一方、原告弁護士のアラン・ギュラは「ワシントンがより安全になる」と発言。また、NRAは「建国の父たちが意図したことを、最高裁が認めた」との声明を出した。

二人の大統領候補は選挙を意識して発言している。共和党指名候補に内定したジョン・マケイン上院議員は全米ライフル協会の支持を受けていることもあり「憲法修正2条にとり画期的な勝利だ」と喜んだ。リベラルとされる民主党指名内定候補のバラク・オバマ上院議員は「判決は地方裁判官らの手引きとなるだろう」と慎重な言い回しだったという。また、ペリーノ大統領報道官は「ブッシュ大統領は判決に快く同意している」と語った。

参照 拳銃所有 08/05/13


 

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2008年7月 1日 (火)

告げ口

速い速い、2008(平成20)年も後半スタートの初日だ。

先日も「たばこはなくならないのですか」の中で書いた。人の告げ口をするのは大嫌いだ、と。ところがこのところ、イタリアはフレンツェの大聖堂の落書きを、探偵の真似事よろしく探し出してはメディアに売り込む心卑しき輩が出ている。そしてネットや新聞投書では声を揃えて論(あげつら)う。

今度新しく魔女狩りの手に落ちたのは、水戸市のとある高校の硬式野球部の監督(30)だ。これから海外の有名な観光地を旅する日本人旅行者たちは、記念写真に同胞の落書きに向かってシャッターを切り、新聞社やテレビ局へ売り込む人間が増えるのだろう。

思い出すのは有名なキリストの言葉だ。法の違反現場を捕らえられた女性が、村人たちからリンチを受けそうになった時、キリストが発したと言われる「あなたがたの中で罪のない者が、先ずこの女に石を投げつけるがよい」(ヨハネ伝8-5)の一言だ。今、しきりに落書きを非難する人たち、落書きに限らないことだが、己を顧みて非とするものがないかどうか。ネットを覗いてみれば分かる。そこに飛び交っているのは落書きと変らない低レベルの誹謗中傷の花盛りだ。

上の野球部の監督は29日つきで解任されたそうだ。現在注目を浴びているのは他国の世界遺産への落書きだが、翻って国内を眺めた場合、それこそ告げ口しようとすれば紙面スペースがいくらあっても足りないほどの落書きが転がっている。例えば京都市の貴重な世界遺産の神社仏閣を、暇にあかせてカメラをぶら下げて探して回れば特ダネがいくらも見つかるだろう。それほど国内の落書きは多いのだ。海外の世界遺産への落書きで恥を曝すのは話にもならないが、海外の遺産だけが貴重なのではない。

海外の石の文化のようには木の文化は長持ちしないだろう。700年間も保ち続けてきた法隆寺の建築物もこれから何世紀いや何万年持ち堪えられるか分からない。生者必滅会者定離だ。告げ口するよりは、‘人の振り見て我が振り直せ’の方が日本人には似つかわしい。

【追記】(7/2)
 魔女狩りのような日本の落書き騒動に、イタリアが驚いている。
イタリアでは「わが国ではあり得ない厳罰」との記事が書かれた。当地の新聞各社は1日、1面でカラー写真などを使い一斉に報道。「集団責任を重んじる日本社会の『げんこつ』はあまりに硬く、若い学生も容赦しなかった」と報じた。
 フレンツェに限らずイタリアでは古代遺跡はスプレーにまみれ、アルプスの山々には石を組んだ文字が溢れる。その大半がイタリア人によるものだ。同紙は「日本のメディアによる騒ぎは過剰だ」と、日本人の措置の厳しさに疑問を投げかけた。コリエレ・デラ・セラ紙も「行為はひどいが、解任や停学はやり過ぎ」と論評した。

《国民性の違い、美意識の違いはあって当然、イタリア人がどう思おうと、日本人の厳しいモラルが廃れたとはいえ、今日までどうにか保たれてきたのも事実。しかし、告げ口をまともに取り上げ、次々に槍玉にあげるようなメディアのやり方には嫌悪を覚える。やはり、繰り返しになるが‘人の振り見てわが振り直せ’で自身を正せばよいことだ。》

参考 落書きだらけの地下鉄 (ローマ:テルミニ駅)
   ビルの谷間 (スイス:ルツェルン)

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