« 男性の育児休業  - 3 - | トップページ | 無惨!! 高松塚古墳壁画 »

2008年5月28日 (水)

この期に及んでも、クラスター規制・ダブリン会議

 アイルランドのダブリンで開かれている「オスロ・プロセス」のダブリン会議では、世界の趨勢は、いかに高性能であっても一般市民に被害を及ぼすクラスター爆弾を「悪い」殺人兵器として、全面禁止に動こうとしている中、日本は従来の格段に性能が落ちることの分かっているクラスター爆弾でも、保持している以上は「良い」殺人兵器として全面廃止には応じられない立場を主張しているようだ。

毎日新聞(5/28)から <要約>
不発弾が市民に被害を出しているクラスター爆弾の禁止条約づくりを進める軍縮交渉「オスロ・プロセス」のダブリン会議で、ダヒー・オキャリ議長(アイルランド)は27日、これまでの交渉結果を受けた議長案を28日午前(日本時間同日夕)に提出すると表明した。不発率が極めて低い「最新型」の一部だけを例外とする事実上の「全面禁止」案になる模様だ。議長案が最終的な条約案に近いものになるとみられる。

交渉の中で、これまで「例外なしの全面禁止」を主張してきた約40のアフリカ諸国が27日までに、限定的例外を認める姿勢に転換したためだ。格段に不発率の高い「改良型」の堅持に固執する日本は、その「改良型」を含めた幅広い例外を認めるよう主張してきたが、同調する国はほとんどなく、少数派となって会議での存在感を失っている。

外務省軍縮不拡散・科学部の中根猛部長(大使:交渉責任者)は、「オスロ・プロセス」が不発率の極めて低い「最新型」だけを除いて事実上「全面禁止」する案でまとまりつつある点について、「流れができているからといって、一気に動くことはできない」と毎日新聞との会見で語った。

中根部長は「改良型」について「ひとくくりにダメだとする議論には乗れない」とし「最新型」だけを例外とする主流派の見解について「(日本の)現有のものはすべて廃棄することになり、費用はかさむ。一気に代替整備するのは現実的に難しい」。仮に予算があっても「費用があれば代替(兵器)に乗るという単純な話ではない」とし、「安全保障上の議論を捨てるわけにいかない」と述べ、防衛上の懸念も理由に上げた。

《日本はこの期に及んでも、安全保障がらみで大国の傘の下に隠れ、自国民の上に降り注ぐことになるかも知れない極めて不発率の高いクラスター爆弾を、全面禁止にすることに踏み切ることをしない。仮想敵とする北朝鮮の、空からの攻撃を第一段階防ぎ切れなかった場合、海上からの攻撃に、このあやふやなクラスター爆弾を使用して国土の防衛に当ることになるだろう。現在国内に迎撃基地を配備中だが、そこから打ち出すクラスター爆弾は雨霰となって日本国民の頭上に降り注ぐことになる。

国民の命よりも、危険な爆弾の廃棄費用がかさむことを心配する外務省の役人に、国防に絡む大事な会議を任せておいてもいいものだろうか。ダブリン会議で条約案が採択されても署名は今年12月の予定で、中根は「束縛されるわけではない。署名まで時間はある」と発言。まだまだ、のらりくらりを続けるつもりのようだ。》

政府は国会でクラスター爆弾の整備費用は陸上・航空自衛隊で計276億円と答弁している。防衛上の秘密から保有数は公表していないが、空自が持つ最も不発率が高い「旧式」だけで砲弾数で数千個と推定されている。ほかに「改良型」も保有し、「最新型」はない。

また、日英独などは、代替兵器購入までの防衛力維持に空白を生じさせないようにするためとして「使用禁止発効までの猶予期間」を設けるよう主張してきた。だが、これには被害国を中心に「人道被害への早急な対処が必要だというオスロ・プロセスの精神に反する」との批判が強く、議長案にも入らない公算が大きくなっている。

各国は28日から、議長案に基づいて、30日の条約案採択へ向けた最終調整を始める。被害者支援や不発弾除去といった条項についてはほぼ合意ができているが、交渉筋は「定義や共同作戦などは、どうしても意見の食い違いが残る」と話し、ギリギリまで調整が続くという見方を示した。

|

« 男性の育児休業  - 3 - | トップページ | 無惨!! 高松塚古墳壁画 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/107998/41353038

この記事へのトラックバック一覧です: この期に及んでも、クラスター規制・ダブリン会議:

» インプラント [インプラント]
歯の病気は基本的には細菌による感染症がほとんどですが、本当に問題なのは現代人の生活習慣であると思います。一般に年齢を重ねれば病気を1つや2つ持っていても当たり前なんじゃないかと考えると思いますが、管理さえ行き届けば病気を治療して快適な生活を過ごすことができるのではと考えます。... [続きを読む]

受信: 2008年5月31日 (土) 03時29分

« 男性の育児休業  - 3 - | トップページ | 無惨!! 高松塚古墳壁画 »