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2008年5月26日 (月)

親は無関心、子どもの携帯

国際電気通信連合(ITU=International Telecommunication Union 本部はスイスのジュネーブ)のまとめによると、世界の携帯電話契約台数は07年末で33億台を突破、人口に占める普及率は49パーセントに達したことが24日までに分かった。アフリカやアジアでの市場拡大が全体を押し上げた。この2年間にインドだけで1億5400万台、中国で1億4300万台が増えたという。(毎日新聞 5/25)

18日に、ブログで小中学生の子どもたちの携帯に対する親や保護者の無関心ぶりを取り上げたばかりだ。26日、同紙がその親を対象に、フィルタリング事業のネットスター社(東京都渋谷区)が意識調査をした実態を特集している。親は子どものネット利用状況を把握しているつもりなのに、実態はかけ離れていることが分かった。

調査は3月、小中学生の親2000人にネットで行なわれた。それによると、8割の親が、子どものインターネット利用について「把握している」と回答した。子どもが利用しているサイトは「ゲーム」「子ども向けポータルサイト」などが多かった。

一方、トラブルが起こる危険性があるブログや掲示板、プロフィールサイト(プロフ)など、コミュニケーション系サイトは
 「子どもは使っていないようだ」と答えた親が67・6%
 「しているようだ」は24・4%
 「わからない」と答えた親は7・9%いた。

ところが、昨年7月の同社の調査では、中3女子の62・2%が自分のコミュニケーション系サイトを持っており、実際の利用状況を把握していないことが浮き彫りになった。

《現実、今の親たちは、わが子の監督責任については殆ど無関心な放任状態のままでいるか、保護監督下にある幼い子どもたちに関して、親として立ち入らなければならない部分にまで、プライベートという言葉の枷に尻込みして、踏み込んだ教育をようしないでいる。保護者として携帯の中身は見る権利も必要もあることを、親の庇護下にある子どもに解らせることもしていない。親の庇護下で生活する半人前の子どもには、保護者である親との間に個人情報も秘密も存在することはない。》

一方、親が携帯電話からインターネットを利用する時間は「利用しない」も含め1日30分未満が9割に上っている。ブログ、掲示板を開設している親も少なく、ネットを使いこなしている子どもに対して、きちんと教えるのは難しそうだ。

また、携帯電話から好ましくないサイトへのアクセスを制限する「フィルタリング」も、「見聞きしたことがない」「知らない」は、合わせて5割に上った。携帯電話会社は青少年がトラブルに巻き込まれないようフィルタリングの強化を打ち出しているが、親の関心は薄い。誤って理解しているケースも多く、同社では「正確に理解されていないケースがある」と懸念している。

《親の無関心はひどすぎる。電話は私の若い頃でも各家庭に1台の普及もしていなかった。市外電話をかけるには電話会社や郵便局まで出かけ、いちいち申し込みをし、長時間待ってやっと話すことができる時代があった。各家庭に黒電話が行き渡るのも第2次世界大戦が終わって10年も20年も経過してからであった。せいぜい今から40年ほど前の話だ。それに、あっても1家に1台が普通であった。

年頃の男女、特に女性はかかって来る電話を親に先に取リ上げられたり、親の耳を気にしてひそひそと語らなければならなかった時代だった。通常の電話の場合でも、受け答えの言葉の使い方など、マナーを学ぶことができる媒体でもあった。携帯電話の個人単位の普及はそれら家族のつながりや、コミュニケーションを失わせ、子どもたちは親の目の届かない閉じられたところに隠れてしまった。

同じく、バンダイ(東京都台東区)が2月に小学生の子を持つ親を対象に実施した調査では、小学生の22%が自部用の携帯電話を持っており、学年が上がるごとに保有率は高まり、6年生になると34%に達した。男女別では女児の全学年平均27・8%に対し、男児は16・0%にとどまった。

ここでも親が子どもの携帯の利用に対しての見方は「メール」が71・1%、「ゲーム」が20・6%、「写真を撮る」13・7%、「お気に入りサイトを見る」が2・5%と、ひと通りは理解しているつもりでいるようだ。

しかし、日本PTA全国協議会の仕様者を対照したアンケートになると、「深夜でも構わずメールのやり取りをしてしまう」が小5で11%、中2で51%もおり、「メールの返信がないととても不安になる」は小5で18%、中2が24%もいる。親の目の届かないところでの使用頻度はかなり高いとみなければならない。中2では有害サイトへのアクセスも3%がしている実態がわかった。

いずれにしても親の無関心が子どもの健全な成長を歪めている。幼い子の携帯の使用に関しては、親はもっと厳しく関わるべきだ。いや、それよりは繰り返し述べてきているように、小中学生に携帯は不要なものだ。持たさないことが最善の策になる。》

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