ニュースあれこれ - 2 -
年度末になる3月は、前年のまとめ記事が幾つか目についた。
1)毎日新聞22日の記事。『総人口 初の「自然減」』
総務省は21日、国勢調査を基にした昨年10月1日現在の推計人口を発表した。総人口は1億2777万1000人で、外国人の入国が増えたため、前年同月比1000人増となった。しかし、外国人を含めた出生児数は死亡者数を2000人下回り、統計を開始した1950年以来初めて「自然減」となった。
日本人人口は1億2608万5000人(男6151万1000人、女6457万4000人)で前年同期を6万9000人(男5万7000人、女1万2000人)下回り、3年連続の減少。出生児数から死亡者数を引いた自然増減は、06年にゼロとなり、昨年初の減少に転じた。65歳以上の老年人口は86万人増の2746万4000人で、全人口に占める割合も21・5%と過去最高となった。
《総人口における男女別では、女性が約306万人多くなっているが、女性の長寿が高年齢層で数字を大きくしていることがある。出生率を左右する年齢層では男性が女性を大きく上回る状態が続いている。また、高齢者の占める割合も21・5%と過去最高となっていて、今年4月1日から始まった後期高齢者医療制度の導入で、長い間働いてきた老人に、早く成仏する方が幸せなのか、とさえ思わせる厳しい思いをさせることになった。》
2)29日『学校のいじめ過去最高に』
法務省は28日、全国の法務局などが07年中に扱った人権侵犯事件をまとめた。受理した2万1506件(前年比0・8%増)のうち学校でのいじめに関するものが2152件を占め、過去最高だった前年の973件を大幅に上回った。
人権擁護局によると、いじめが増えたのは07年2月に専用相談電話「子どもの人権110番」をフリーダイヤル化するなど、いじめ問題の実態把握に努めたからだという。ほかに増加傾向だったのは、インターネット上の名誉毀損418件(同48・2%増)、児童虐待600件(同12・4%増)など。
事件発生に伴い、各法務局がとった救済措置の具体的事例は
♦福岡県筑前町の中2男子生徒がいじめを苦に自殺した問題で、当時の校長や1年時の担任に反省を促した(説示など)
♦奈良県の医師宅で起きた放火殺人事件の加害少年の供述調書とされるものを引用し出版したとして、発行元の講談社と著者に対し、関係者への謝罪を求めた(勧告)など。
《データだけは豊富になって行くが、いじめに対する対策はとんと進まず、増えた、また増えたが続く。いじめの根本的なものが何も見えていないからだ。その根本的なものが子どもを育てる家庭環境にあることを顧みない。表に現れる事件や数だけを拾い上げるにすぎないからだ。現在の日本には子どもが成長するにつれてはぐくまれる善悪の判断、友情や尊厳、人間関係で大切な喜怒哀楽などの情操面を育てる「家庭」がない。
働くことこそ善、とばかり父も母も家を空け、子どもの幼児教育は保育所や学校任せにする。箸の持ち方、挨拶の仕方など、本来親の責任で身につけさせるべきことまで他人任せだ。保護者としての責任は放棄し、保育料は未払い、学校には好き勝手を求める。このような親に育てられた子が、まともに社会生活や集団生活を送ることができないのは当然のことだ。
保護者たちが家庭を見直し、家庭教育の大切さに目覚めない限り、これからも、何も解決しないまま、どんどん増加するいじめのデータだけが嵩んでいくことだろう。》
3)29日『女性労働者が最多に』
厚生労働省は28日、女性労働の実態をまとめた「07年版働く女性の実情」を公表した。女性労働者は約2297万人(前年比0・9%増)と過去最多になったが一方で、雇用形態では「正社員・従業員」の比率が46・5%となり、女性の非正規労働者での雇用が増えている状況が浮き彫りになった。
働いている人と仕事を探している人の合計の労働力人口は、女性で4年連続増加の2763万人(前年比0・1%増)となり、労働力人口総数に占める女性の割合は41・4%(昨年同)だった。
女性の雇用形態比較では「正社員・従業員」の比率の推移
85年 67・9%
97年 58・2%
07年 46・5% と徐々に減少し、
代わってパートが
85年 23・5%
07年 33・1% と増加。
派遣労働者や契約・嘱託で働く「その他」も
85年 3・5%(派遣労働者を除く)
07年 12・8% へと急増した。
男性も同様の傾向が見られるが、女性の方が下がり方が大きかった。
《パート法が改正され、今月から施行された。昨年のパートは1346万人と過去最高に達した。全雇用労働者の4人に1人がパートという実態だ。改正法は、仕事の内容や責任、人事異動の有無など正社員と変らず、かつ期限の定めがない雇用に等しいパートの場合、賃金や福利厚生の面で正社員との差別を一切禁じることを企業に義務づけた。
ただ、差別禁止義務の対象となるパートはわずか5%に過ぎないといわれる。労働時間が正社員と変らない「疑似パート」と呼ばれる人たちは法の対象外であるのも問題だ。
企業側がとる正社員への転換制度も、パートから数年間の嘱託社員を経なければ採用試験を受けられない仕組みにしたり、形式的に正社員採用の掲示を車内に張ったりしただけのところもある。
改正法が実際に格差是正にどのくらい役立っているか、厚生労働省は定期的にしっかり検証するべきだ。そして、同一労働には同一の賃金支給が実現するよう、必要に応じて再改正も検討することが望まれる》。(4/6日、社説から)
その他(4/2)から
♢最初のニュースが耳に入ってから、気になっていたオーストラリアの薬殺予定だったカンガルー。どうやら今のところ生き延びた気配のようだ。だが、いつ始末されることになるか分かったものではない。
オーストラリアの首都キャンベラ郊外の軍用地で野性のカンガルー約400匹を駆除する計画について、同国国防省は3月31日、カンガルーの別の土地への移送などを検討するため、駆除実施を見合わせると発表した。カンガルーの過剰繁殖が絶滅の危機にある他の生物に悪影響を与えているとして駆除計画を進めていたが、内外の動物保護団体が反対運動を展開していた。保護団体が「日本の捕鯨に反対し、一方でカンガルーを殺すのは偽善だ」などと批判していることも苦慮したとみられる。
国防省は「首都特別地域政府に対し、試験的なカンガルー移送への認可を求めた。承認されるまでの間、駆除は保留される」とした。
計画ではカンガルーをおとなしくさせるための薬が付いた矢を撃った後、薬剤で苦痛を与えずに殺す予定だったという。軍用地周辺で抗議行動を続けていた一部の動物保護団体は駆除を実力で阻止する姿勢を示していた。
《捕鯨反対の急先鋒の国、カンガルーが増えたからって殺すことを考えた第1報を聞いて、我が耳を疑った。個体の大きさは比べようもないが、命の大きさには変わりはない。カンガルー400匹の命は鯨400頭の命と同じだ、命に軽重はない。カンガルーを殺してよいのなら、鯨を殺すことも許される。
だいたいが、牛や豚、その他の動物を殺して食し、靴を履き、カバンを下げ、ジャンパーにし、て生きていることを何と心得ているのだろう。何度も問いかけてきたことだが、動物愛護を叫ぶ連中には、肉に舌鼓をうち、ぬくぬくと羽織るジャンパーや毛皮を身につける生活をどのように理解しているのだろう。》
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投稿: リンゴ | 2008年4月 7日 (月) 22時01分