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2008年3月21日 (金)

「大学生・高校生の地理的認識の調査報告」

あー、驚いた、驚いた!! 驚愕という以外に言葉がない。
大学生で白地図の上で東京都がどこにあるのか明示できない人間が地理履修者で3・1%、未履修者で6・4%、合計では4・9%もいるとは!。信じられる話だろうか。大学では地理未履修者が別に分類されて集計されているが、言い訳にはならない。地理は中学時代に学んでいる学課だ。如何に受検勉強が偏ったものに陥っているか解ろうというものだ。それにしても、こんな低能レベルのおつむでよく大学が入学を許可したものだ。

どんなに流暢に英語を喋ることができようが、生まれ育った国の首都がどこにあるかも知らないでは、国が鳴り物入りで囃し立てる国際人、グローバル人間などナンセンスな夢物語という他ない。

毎日新聞(3/20)から
記事は「宮崎県ってどこ? 高校生の正答率43%」とあるが、これは昨年12月から今年2月、東京都を中心とした51校の高校生6159人と全国31校の大学生3747人を対象に、日本地理学会が実施した調査の面白いところだけを抽出して活字化した見出しだ。

どちらも同じ白地図上に記した番号から選択するように出題されている。紙面に取り上げた宮崎県の正答率は高校生42・7%、大学生67・3%で、島根県や愛媛県も低かった。

同学会の地理教育専門委員会の滝沢由美子委員長(帝京大教授)は「地図の上で事象を捕らえる教育がなされていない。時間軸で見る地理をバランスよく指導することが必要だ」と話した、という。

同学会の調査報告をもう少し詳しく見てみよう。
         正答率(%)
  都県名  高校生*  大学生**
  東京都  93・0   95・1
  長野県  80・8   91・0
  秋田県  77・3   85・5
  石川県  76・8   87・2
  愛知県  66・1   84・5
  栃木県  65・2   79・3
  奈良県  62・5   78・6
  島根県  51・5   65・9
  愛媛県  49・6   68・5
  宮崎県  42・7   71・5
・高校生のn=6159*(人)の内訳

 *     高校数  回答生徒数(人)
  北海道   1     50
  茨城県   1     40
  埼玉県   1    213
  千葉県   7    982
  東京都   37   4,398
  京都府   1    119
  兵庫県   3    357

 **大学生の正答者数は履修・未履修者の合計で算出:人(内訳)
  東京都    1,280
  長野県    1,139
  秋田県    1,065
  石川県    1,075
  愛知県     986
  栃木県     900
  奈良県     892
  島根県     758
  愛媛県     682
  宮崎県     560

これが国際社会で活躍する人間となれば必須ともなる諸外国の地理上の位置を、国内同様の白地図上に記した番号で答える設問だ。
          正答率(%)
   国名    高校生  大学生
  米国     83・6  95・6    
  ブラジル   79・3  92・3
  インド    77・4  96・7
  北朝鮮    66・6  88・7
  フランス   60・4  84・9
  フィンランド 44・7  63・3
  ケニア    44・4  63・9
  ベトナム   38・8  67・0
  スイス    37・6  67・8
  イラク    25・6  50・2
惨澹たる現実だ。米国の位置を知らない高校生が16・4%、大学生が4・4%いる事実をどう捕らえればいいのだろう。イラクに至っては高校生で4人に3人、大学生で2人に1人がどこにあるかを知らない。9・11以来連日のようにメディアに取り上げられる国だ。これでは日本人のグローバル化など、100年待っても不可能なことだろう。

国際社会に生きる日本人として必要不可欠な地理教育の充実のために、日本地理学会は次のように提案している。
 1)小中高を通じて、地図・地理教育の充実を図り、社会に関心を持つ国民の育成を図ること
    地名や国名の認知は、単なる暗記を求めてるのではない。その場所をしっかりと把握しているということは、そのことに関心を持っていることを表わす。世界と日本の諸事象に関心を持つことは、これからの社会に生きる上で不可欠な素養だ。とくに、高校においては地理の履修が適切に行なわれるよう広く学校関係者に強く要望する。
 2)地理を専門とする教員の確保と教員の研修機会の充実に努めること
    教育の充実のためには、教員の確保と資質の向上が不可欠である。中・高には地理の専門の教員を配置することを求める。また、学校教育の根幹の授業に立ち戻って、多様な研修機会の活用と参加のシステム構築が必要だ。そのための環境整備が行なわれるよう要望する。
 3)学校教育で活用可能な地理情報の積極的な提供に努めること
    地理教育では、食糧問題やエネルギー問題、環境問題、人口問題など地域に関するさまざまな内容を扱う。教育の充実のためには地域の情報など、広く活用できる形での提供が必要となり、関係諸機関の協力が不可欠となる。

《従来の中学の地理では、アジア、アフリカ、ヨーロッパ、旧ソ連や東欧と、地域ごとに特色のある国々の殆どを学んでいたが、学習指導要領の改訂で、02年の教科書から学ぶ国の数が絞り込まれてきたようだ。とはいえ、今回の調査で求められる各地域を代表する国々のことは必ず学んだはずだ。高校生、大学生ともに余りに恥ずかしい幼稚なレベルには驚く以外にない。

また、国際化、グローバル化といえば英語、としか頭にない連中は、生まれ育った自国の言葉、自国の歴史を疎んじる傾向にあるが、国際社会の中の日本を考える時、英語を活かすためにも世界の国々の歴史と関わる日本の歴史を学ぶことは地理同様に絶対に欠かせないことだと思う。先日、神奈川県教育委員会が県立高で日本史を必須化する方針を決めた(毎日新聞 3/10)が、この問題については賛成の立場から日を改めて述べてみたい。》

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コメント

来年の英語の授業時間がめっちゃ増えた

投稿: こち | 2008年3月22日 (土) 22時16分

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