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2008年2月27日 (水)

企業内保育所に助成金

〈子育てと企業内保育所 07/09/01〉で、保育所のこれからの方向性を自分なりに持論を提示した。そこで取り上げた埼玉県の企業内保育所の施策に、県が新年度から次なる手を打つ準備をしている。

少子化が心配される反面、働く女性が増え、保育所に入れない子が溢れる実態が続いている。その子どもたちを企業内保育所で吸収しようという試みだ。

これより先、政府は2/15日、少子化対策の一環として、保育所の受け入れ児童数を拡大する「新対機児童ゼロ作戦」をまとめる方針を固めた。夜間保育や在宅保育の拡充など、保育サービスの多様化を支援する。全国で1万8000人(07年4月現在)いる待機児童を解消する新たな中・長期的計画を2月中に公表するという。

一方、政府の経済財政諮問会議は15日、御手洗日本経団連会長ら民間メンバー4人が、人口が減少しても経済成長を持続できる「新雇用戦略」の策定を提言して、子育てサービスの緊急整備を求めた。提言は、女性の労働参加を高めるには子育て支援策の拡充が必要と指摘。現在、小学低学年(8歳)までの子どもの約3割が保育所や学童保育といった子育てサービスを受けているのを、2010年代半ばまでに5割に引き上げ、計200万人がサービスを受けられるよう訴えた。また、厚生労働省と文部科学省に分かれている子育てサービス行政の一本化も求めた。

《企業の論理で景気が悪くなると合理化という大義名分で真っ先に人員削減の名の元に切り捨てられる人たち。格差が広がる一方の進む中で働く人たち。働きたくても仕事にありつけない人たち。より安い賃金の労働力を求めて海外へ出て行く企業。企業も都合の良い「雇用戦略」に『新』を付けて労働力の確保の見通しを女性で賄おうと考えたようだ。そのためにはお母さんたちが働く際に邪魔になる「子どもを預る機関を整備しろ」との要求だ。各企業の緊急の問題である企業内保育所の整備こそ先決のことと思うのだが。》

待機児童ゼロ作戦は01年に当時の小泉政権が保育所の受け入れ数増を設定し、04年度までで15万6000人増えたものの、都市部では依然として待機児童が減らない状況が指摘されていた。これに関して福田首相は15日、資生堂が開設した保育施設「カンガルーム汐留」(東京都港区)を視察。首相は記者団に「保育所の整備の必要性を感じた。子どもができたら仕事を辞めなければならないということではいけない」と強調した。

《やはり、福田も企業内保育所の利点を把握していない。一般の保育所を増やすことは女性労働力の面からだけみればそれでいいのだろうが、母と子、特に幼児を母から切り離すことは、その理由を既に何度も取り上げてきたように、決して良いことではない。》

《そして、必ずしもベストの解決ではないが、初めに紹介した埼玉県の試みだが、保育所の待機児童解消を目指し》、県は新年度から、従業員の子どもを預る企業内保育所の整備に一社当たり500万円を県独自で助成することにした。予算は5000万円(定員計100人分)。県では全国で初めて「地域児童の受け入れ」を条件にした助成制度を実施していたが、企業から「まずは新設整備に助成して欲しい」という声が上がり、方針転換したものだ。(毎日新聞2/24)から

県子育て支援課は今年度当初、地域児童の受け入れを条件に助成対象企業を募集したところ、約100社から問合せがあった。ところが、「新設したいが、いきなり地域児童を預かるのは難しい」と助成に結びつかないケースが多かった。最終的に4社5保育所(定員計50人)に助成したものの、入所児童は定員の半分にとどまったという。

同課は新年度に向け助成条件を再検討した結果、中小企業が99パーセントを閉める埼玉県では、従業員の92パーセントが県内在住という点に着目した。企業内保育所の整備は県内の待機児童の解消につながると判断し、「地域児童受け入れ」の条件を撤廃した。

また、工業団地や共同店舗ビルが保育所を共同設置する場合も助成することにした。同課は「今までは地域児童にこだわり過ぎ、企業側のニーズと噛み合っていなかった。新年度はぜひ多くの企業に制度を利用してもらいた」と話している。

《埼玉県のこの試みは良しとするが、懸念されることがある。保育所料未納問題だ。企業従業員の保育料は先ず心配ないが、心無い保護者の未納は社会問題化している。主要都市だけでも約30億円に上る未納が発生しているが、県が新年度から制度化する企業内保育所に、このような保護者の子どもたちが預けられることにでもなれば、折角の県の試みは一気に財政難に陥ることになる。県も保育サービスとはいえ、ボランティアでする事業ではないだろうから、経営上の問題はこころして取り組まなければ失敗の憂き目をみることになる。最後に埼玉県のこの試みが、全国の自治体に展開されることに期待しておこう。

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