沖縄米兵事件
日米両国間で問題の少女暴行事件の沈静化に躍起になっている矢先、17日午前7時15分ごろ、沖縄市中央1の県道を蛇行しながら走行する乗用車を、パトカーで巡回中の沖縄署員が見つけた。運転していた米海兵隊キャンプ瑞慶覧所属の伍長(22)から呼気1リットル中、0・61ミリグラムのアルコールを検出したため、酒酔い運転容疑で現行犯逮捕した。容疑者は酒を飲んで運転したことを認めている。車には米軍関係者1人が同乗しており、海兵隊の憲兵隊に引き渡した。
続いて18日、午前4時25分ごろ、沖縄県名護市辺野古の女性(54)が「知らない外国人が家で寝ている」と110番した。県警名護署員が駆けつけたところ、米海兵隊キャンプ・シュワブ所属の伍長(21)が居間のソファで眠っており、住居侵入容疑で現行犯逮捕された。
10日に発生した海兵隊員による女子中学生暴行事件で在日米軍は綱紀粛正、再発防止を図っているが、事件の続発に県民の反発は更に強まりそうだ。調べでは、容疑者は酒に酔っており「覚えていない」と容疑を否認しているという。同署が侵入経路などを調べているが、物が壊されるなどの被害は確認されていない、という。
事件について、町村官房長官は18日午前の記者会見で「(女子中学生暴行事件を受け)綱紀粛正が叫ばれている中での事件で、たるんでいるとしか言いようがない。米政府に本当に強い反省を促さないといけない」と厳しく批判した。
《どこまで信用できる情報かは不確かだが、米軍人の間では沖縄への転・配属は喜んで受け入れる配属先であるという。観光地への配属程度の感覚だと。当初から沖縄へ来るに当っては、たがの弛んだ状態でやってくるのだから、綱紀粛正の約束など上層幹部軍人と日本の政府役人との「たてまえ」に過ぎないだろう。》
今日の毎日新聞に、欧州総局の町田幸彦氏からの「欧州からみた米兵事件」が載っている。彼の目には沖縄の事件はどのように映っているのだろうか。全文を拝借する。
<ずっと気になっていたことを米国に問いかけたい。在沖縄米海兵隊員による女子中学生暴行事件の報道を知り、改めて疑問を抱いた。
どうして駐留米軍はヨーロッパで規律がしっかりしているのに、アジアの一角・日本になると米軍関係者の凶悪事件がなくならないのか。
例えば、英国にも駐留米軍約1万人がいる。でも「米兵やその家族による事件など聞いたことがない」と周囲の英国人は言う。無論、沖縄で起きた悲惨な事件が他国でも・・・という話はあってほしくない。
1995年、沖縄で12際の少女を米海兵隊員3人が暴行した事件があった。そのころ筆者は内戦が止まないボスニア・ヘルツェゴビナ(欧州南部)にいた。平和維持軍に派遣された米兵たちは率直に言って欧州の部隊より規律に気を配っていた。
当時、欧州最大の駐留米軍(6万8000人)を抱えるドイツで日本のような米兵不祥事がないか、ドイツ在住の友人に尋ねてみた。返事はやはり「そんな事件は聞いたことない」。
沖縄の忌わしい事件のことを欧州の人々に話すと誰もが驚く。そして、「そんなこと私たちの国で起きたら、大変なことになる」と皆、思っている。なぜなら、国と人への尊厳がかかわる問題だから。
高村外相は再発防止策で米兵の基地外居住厳格化を検討するようだが、根本的な疑問を在日米軍にただしてほしい。米軍はヨーロッパ各国で地元の住民生活に治安の不安をかけることなく駐留している。なぜ、日本・沖縄で同じようにできないのか。米担当者は自問すべきだ>と。
《今は戦時ではない。戦時ではきれい事の規律などなくなるのは歴史の証明するところだ。何が起こってもおかしくないが、せめて現状平和な国日本で、悲惨な事件や、軍紀の乱れた事件などもう起こって欲しくない。》
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