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2008年2月29日 (金)

「出合い系」サイト規制法改正案

どこまで効果のあるものか判断しかねるが、アンケートやデータばかりを収集していたかに見えた政府も、やっと義務条項を付加した改正案を考えたようだ。遅きに失した感は否めないが、ないよりはましだろう。

出合い系サイトに絡む被害を防ぐため、政府は29日、サイト事業者に都道府県公安委員会への届け出や児童を犯罪に導く可能性のある書き込みの削除を義務付けることを柱とした出合い系サイト規制法改正案を閣議決定した。同法案を今国会に提出、会期内の成立を目指している。

現行の出合い系サイト規制法は事業者を把握する制度がなく、警察はプロバイダー(ネット接続業者)やサーバー管理者の協力を得て業者を割り出す必要があった。このため、改正案は。届け出を義務づけ、違反すれば罰則を科す、とする。また、暴力団組員や犯罪歴がある者には事業を認めない。

サイトに絡む児童買春などの被害を防ぐため、現行では削除を業者の自主規制に委ねてきたが、義務づけによって書き込みを速やかに削除し、児童被害を未然に防止する。違反を繰り返せば、行政処分の対象とする。

また、法改正に合わせ、警視庁は国家公安委員会規則を改正し、サイト利用時に18歳未満が利用できないクレジットカードによる利用料の支払いを求めたり、運転免許証の生年月日記載部分をファックスで受け取るなどの方法で、年齢確認を徹底する、などを盛り込む。

《物事には表と裏、建前と本音もある、わざわざ私は暴力団関係者、或いは犯罪経歴がある、としてサイトを開くものがあるだろうか。当然、名義を借りたり貸したりがあるだろう。それよりも、無届で始めるものもいるだろう。所謂裏の世界だ。石川五右衛門ではないが、悪を企むものは浜の真砂ほどもいるだろう。それ以前にすでに出合い系サイトの知識を身につけた小中高生たちが、溢れる数で犇めいていることが問題でもある。

今年1月16日、毎日新聞の記事によると、携帯電話の契約数が1億件を超した(前年比5・9%増)とある。出合い系サイトはその殆どが携帯電話を利用して行なわれている。出合い系サイトの利用者は、そのほんの少ない限られた数であろうが、小学生からサイトを知っていたり、接続したりを経験している。猥褻画像を見たことのある児童もいる。規制法の改正だけで児童を巻き込んだ性犯罪が減少することはあっても、なくなることはないだろう。

規制を厳しいものに改正しても、それに見合った監視体制を取り締る側で布くことが可能なことか。○○週間、ⅩⅩ月間でスピード違反を取り締る“ネズミ捕り”程度では追いつくものではないだろう。見ていないところでの違反も含めて取り締まれないようでは片手落ちの批判は免れまいし、効果があったとは言えないだろう。

それよりも、余計な予算や手間暇かけるより、前から何度もブログでも記事にしているが、18歳以下(18歳大人案が囁かれるが、今の現状ではとても大人の仲間入りは無理だ)には携帯を持たせないことの法制化を行なう方が、よほど子どもたちのためになる。》 2008年も、もう6分の1が終わろうとしている。

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2008年2月28日 (木)

フォアグラとタヌキとブラウン管

毎日新聞(2/27)夕刊から
▽27日、チャールズ英皇太子が、公邸内の食事からフォアグラを排除するよう命じたことを担当者が明らかにした。担当者は「個人的な理由から」としただけだ。

フォアグラは強制的に栄養を摂取させた鵞鳥や鴨の肝臓(foie フォア)からつくるもので、英国では生産は禁止されているが、輸入は認められている。英各紙によれば、皇太子はイングランド西部にあるお気に入りの店がフォアグラを販売しているとの指摘を動物愛護団体から受け、この店との契約関係も見直すことにしたという。皇太子の決断について、同団体は「いいニュースだ」と歓迎しているという。

デーリー・テレグラフ紙によれば、ケンブリッジにある国内有数のレストランが先週、動物愛護を訴える急進的団体「動物愛護解放戦線(ALF)」の脅迫などを受け、フォアグラをメニューから外したばかりだ。英国では昨年8月、高級デパート「ハーベイニコルズ」がフォアグラの販売を修了しているという。

《私は、エールフランスを利用したことがない。ブログの写真にもあるがパリには3度降り、20数回の食事をしているが、これがフォアグラだというものを食べた記憶はない。ひがみで言うのではないが、フォアグラとは別の国の言葉で言えばレバー(liver)、日本語ではただの肝臓、きも、だ。ちょっとだけ違うのは、上にあるように、多量の餌を無理矢理喉から詰め込み、肥大(gras グラ)させて作られた肝臓で、この残酷性を動物愛護団体が指摘している。肥大肝臓をつくることに文句を言うつもりはない。日本だって同じようなことを行なっている。やれ霜降りだ、などということで、牛に無理矢理ビールを飲ませたりしては、挙げ句の果て殺して食する。わが家はここ40年、殆ど肉料理は食べないし、ミシュランで美味しいよと、お墨付きのレストランで食事をしたこともない。しかし、我が舌で味わう、わが家で作る鶏のレバーを使った韮レバ炒め以上の軟らかくて美味しいレバーを食べたことがない。珍味は珍味で有り難がるお人たちに食べてもらえばそれでいい。》

▽動物愛護絡みの話題その2、だ。
大繁殖したタヌキの駆除を巡って揺れる島根県隠岐諸島・知夫里島の知夫村が、成人の全島民約590人に駆除の賛否を問うアンケートを実施、来年度の方針を決めることにした。大規模な駆除作戦に動物愛護団体から「反対の村民もいる」と指摘があったためだという。タヌキの運命は3月中にまとめる結果に左右されることになった。

タヌキは島外から持ち込まれ、60年余で約2000匹に増加した。村は昨年12月に駆除を始めたが、全国から動物愛護団体の抗議が相次ぎ中断している。ホームページで「農畜産物の被害が拡大し、住民の強い要望がある」と理解を求めた。その上で、処分方法を撲殺から炭酸ガスなどによる安楽死に変えて再開していた。

今月15日に全戸配布した調査票は、駆除に「酸性」か「反対」の二者択一で、無記名による回答を求めている。村は07年度からの3年間で900匹を上限に捕獲する計画を立てているが、影原正美村長は「アンケートの結果は当然、尊重する。反対が多数ならば、来年度以降の駆除は白紙に戻して考えなければならない」と話している。

《クジラの海外からの反対は別としても、国内でも猿や鹿、いのしし、野犬などの駆除もままならない実態がある。被害を被りながら、生活する地域の生活を苦労を思いやることができないままに、殺される『動物可愛いや』だけで関係のない人たちが押しかける。常に書くことだが、駆除に物言う人たちが、胃袋を満たす殺された牛や豚、鶏や魚だって皆、命ある生き物なのだ。もっと言えば野菜にだって命は宿っている。それらの命を頂いて、命に感謝して人間は生かされている。牛や豚、鶏や魚が殺されて良い理屈って何だろう。》

▽風前の灯火となったブラウン管テレビ、こちらもいよいよ残る命は来年一杯ということになった。
わが家で毎日眺めるテレはブラウン管だし今目の前にあるパソコンもブラウン管だ。壊れるまで買い替えることは考えていない。受信環境の悪い地域で、早くから共同のケーブルテレビが用意されて各家庭に配信されている。

電機メーカー各社で構成する業界団体、電子情報技術産業協会(JEITA)は、国内テレビ市場でブラウン管テレビの販売台数が09年にほぼゼロになるとの予測をまとめた。1年前の予測では「ブラウン管がゼロになるのは2010年」との見通しを示していたが、今年夏に開かれる北京五輪や11年のアナログ放送終了を控えて薄型テレビへの買い換えが加速するとみて、時期を1年前倒しした。ブラウン管テレビの販売台数は04年に575万4000台とテレビ市場のほぼ3分の2を占めていたが、その後急減して、07年は62万5000台だった。

これに対し、液晶やプラズマなど薄型テレビは07年に834万4000台と市場全体の約9割を占めるなど急成長し、09年には1030万台に達する見通しとなった。一方、世界市場でも薄型テレビの販売台数は08年に1億1190万台と初の1億台の大台に乗り、12年には1億8000万台とテレビ全体のほぼ4分の3を占めると予測した。

《新聞のテレビ欄でみる衛星放送、特別、受像機を買い替えてまで観たい番組はない。オリンピックという国際大運動会にも興味はない。11年にアナログ放送が終了しても、ケーブルテレビ側で各家庭への配信は途絶える心配はない。画像は高解像度ではないが、現在のアナログテレビで十分観ることが可能だから、何も不安はない。》

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2008年2月27日 (水)

企業内保育所に助成金

〈子育てと企業内保育所 07/09/01〉で、保育所のこれからの方向性を自分なりに持論を提示した。そこで取り上げた埼玉県の企業内保育所の施策に、県が新年度から次なる手を打つ準備をしている。

少子化が心配される反面、働く女性が増え、保育所に入れない子が溢れる実態が続いている。その子どもたちを企業内保育所で吸収しようという試みだ。

これより先、政府は2/15日、少子化対策の一環として、保育所の受け入れ児童数を拡大する「新対機児童ゼロ作戦」をまとめる方針を固めた。夜間保育や在宅保育の拡充など、保育サービスの多様化を支援する。全国で1万8000人(07年4月現在)いる待機児童を解消する新たな中・長期的計画を2月中に公表するという。

一方、政府の経済財政諮問会議は15日、御手洗日本経団連会長ら民間メンバー4人が、人口が減少しても経済成長を持続できる「新雇用戦略」の策定を提言して、子育てサービスの緊急整備を求めた。提言は、女性の労働参加を高めるには子育て支援策の拡充が必要と指摘。現在、小学低学年(8歳)までの子どもの約3割が保育所や学童保育といった子育てサービスを受けているのを、2010年代半ばまでに5割に引き上げ、計200万人がサービスを受けられるよう訴えた。また、厚生労働省と文部科学省に分かれている子育てサービス行政の一本化も求めた。

《企業の論理で景気が悪くなると合理化という大義名分で真っ先に人員削減の名の元に切り捨てられる人たち。格差が広がる一方の進む中で働く人たち。働きたくても仕事にありつけない人たち。より安い賃金の労働力を求めて海外へ出て行く企業。企業も都合の良い「雇用戦略」に『新』を付けて労働力の確保の見通しを女性で賄おうと考えたようだ。そのためにはお母さんたちが働く際に邪魔になる「子どもを預る機関を整備しろ」との要求だ。各企業の緊急の問題である企業内保育所の整備こそ先決のことと思うのだが。》

待機児童ゼロ作戦は01年に当時の小泉政権が保育所の受け入れ数増を設定し、04年度までで15万6000人増えたものの、都市部では依然として待機児童が減らない状況が指摘されていた。これに関して福田首相は15日、資生堂が開設した保育施設「カンガルーム汐留」(東京都港区)を視察。首相は記者団に「保育所の整備の必要性を感じた。子どもができたら仕事を辞めなければならないということではいけない」と強調した。

《やはり、福田も企業内保育所の利点を把握していない。一般の保育所を増やすことは女性労働力の面からだけみればそれでいいのだろうが、母と子、特に幼児を母から切り離すことは、その理由を既に何度も取り上げてきたように、決して良いことではない。》

《そして、必ずしもベストの解決ではないが、初めに紹介した埼玉県の試みだが、保育所の待機児童解消を目指し》、県は新年度から、従業員の子どもを預る企業内保育所の整備に一社当たり500万円を県独自で助成することにした。予算は5000万円(定員計100人分)。県では全国で初めて「地域児童の受け入れ」を条件にした助成制度を実施していたが、企業から「まずは新設整備に助成して欲しい」という声が上がり、方針転換したものだ。(毎日新聞2/24)から

県子育て支援課は今年度当初、地域児童の受け入れを条件に助成対象企業を募集したところ、約100社から問合せがあった。ところが、「新設したいが、いきなり地域児童を預かるのは難しい」と助成に結びつかないケースが多かった。最終的に4社5保育所(定員計50人)に助成したものの、入所児童は定員の半分にとどまったという。

同課は新年度に向け助成条件を再検討した結果、中小企業が99パーセントを閉める埼玉県では、従業員の92パーセントが県内在住という点に着目した。企業内保育所の整備は県内の待機児童の解消につながると判断し、「地域児童受け入れ」の条件を撤廃した。

また、工業団地や共同店舗ビルが保育所を共同設置する場合も助成することにした。同課は「今までは地域児童にこだわり過ぎ、企業側のニーズと噛み合っていなかった。新年度はぜひ多くの企業に制度を利用してもらいた」と話している。

《埼玉県のこの試みは良しとするが、懸念されることがある。保育所料未納問題だ。企業従業員の保育料は先ず心配ないが、心無い保護者の未納は社会問題化している。主要都市だけでも約30億円に上る未納が発生しているが、県が新年度から制度化する企業内保育所に、このような保護者の子どもたちが預けられることにでもなれば、折角の県の試みは一気に財政難に陥ることになる。県も保育サービスとはいえ、ボランティアでする事業ではないだろうから、経営上の問題はこころして取り組まなければ失敗の憂き目をみることになる。最後に埼玉県のこの試みが、全国の自治体に展開されることに期待しておこう。

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2008年2月26日 (火)

「踏み絵」とにかく踏んでは見せたが

私の読みでは予想外だった。アメリカへの気兼ねから、恐らくウェリントン会議でも、踏み絵を踏んで禁止条約賛成の意思表示をすることはないと見ていたのだが、取り敢えずは踏んだようだ。

毎日新聞(2/23、24、25)から
「オスロ・プロセス」の「クラスター爆弾ウェリントン会議」で、日本政府は22日、今年中に禁止条約を作るとの「政治宣言」に署名した。日本はこれまで常に態度を留保してきたが、初めて禁止条約賛成の意思を打ち出した。取り敢えず署名した背景には、禁止に向かって加速する国際社会に対し、これ以上のらりくらりの消極的な姿勢は見せられないことと、国内的には世論が高まるのを恐れる政府が「先手」を打っておく必要を感じたからだろう。

「不発弾による人道上の問題は認識していた」。町村官房長官は22日の会見で署名の理由を説明、従来の立場に変わりはないと強調した。署名が今後の会議参加の踏み絵であることを読んでいた。宣言は禁止対象を示しておらず、外務・防衛省で協議を重ね、英独仏とも繰り返し連絡を取った。

政府は、オスロ・プロセスとは別に、米露中が参加する特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)締約国会議を重視して、1月の専門家会合で、「部分禁止」を表明したが進展はなかった。また、昨年2月には08年の条約作りを目指す「オスロ宣言」への態度を留保して「後ろ向き」と批判されていた。今回は「国際社会の流れが出来上がり、世論に押されて賛成に廻る最悪の外交だけはしたくない」(外務省幹部)との判断があった。現地代表団筋では「(他国と同じ)タイミングで署名できてよかった」と安堵しているという。ただ、政府は禁止対象が拡大することを警戒しており、(日本は〈取り敢えず〉踏み絵は踏んだが、全面禁止ではないためだ)「次回の会議で条約の内容についてきちんと議論する」としている。

会議では「想像以上に多くの国が賛成した。日本も加わったことは喜ばしい」。議長国ニュージーランドの外交官は興奮を隠さなかった。しかし、日本が賛成するまでには、高性能の爆弾を禁止対象から外す「部分禁止」を求める国との綿密な裏での調整があったようだ。「部分禁止派」約20カ国が毎日のように開いた「全面禁止派」への対抗のための密談だ。各国はこの場で政治宣言への対応を話し合っていた。「署名しないことは非常に大きな政治的なリスクとなる」(参加国)や、欧州各国の世論はクラスター爆弾に厳しく「後ろ向きと取られる行動は取りにくい」(同)など。とりもなおさず全面禁止を認めたくない部分禁止派各国は、取り敢えず署名だけはしておいて、後は日本を含めた部分禁止派が足並みを揃えれば、「全面禁止派」から主導権を奪い返せるとの思惑が見えてくる。

クラスター爆弾の中には、不発弾になった場合に自動的に爆発する「自爆装置つき」の改良型や、攻撃目標を認識して爆発する「目標識別」能力のある最新型がある。独仏などは「自爆装置だけでは不十分だが、さらに目標識別能力まで備えた最新型は例外とするべきだ」と主張を揃え始めている。従来、例外なく爆弾を禁止すべきだとしていたノルウェーも「最新型が軍事目標と民間施設を区別できるなら市民の被害は出ない」と容認を示唆し始めている。外交筋は「次回の会議では、自爆装置と目標識別能力の双方を備えた爆弾が禁止対象外として扱われるのではないか」とみている。

だが、日本は今回「自爆装置つきの改良型であれば禁止対象外にする」と主張。目標識別能力が備わっていなくても禁止しない考えを示した。日本は英独仏が爆弾のうち一部だけを禁止する「部分禁止派」で同じ立場と主張してきたが、このような考えを主張する国は殆どなく、非政府組織は「日本は最悪」と酷評している。

有志国で今年中の禁止条約締結を目指す「オスロ・プロセス」には、同爆弾を大量に保有する米国は参加していない。日本は「条約非加盟の同盟国」がクラスター爆弾を使うことを黙認できるようにする条約修正案を提出した。その後の非公式協議では、米国の同盟国から日本提案を支持する声が相次いだという。各国代表は議場で決して「米国」という言葉を使わない。しかし「非加盟同盟国」が米国を指すのは明白なことだ。

米国は、会議開幕3日前の15日、「すべての不発弾被害の中でクラスター爆弾が原因となる割合は小さい」と自国に都合の良い情報を載せた文書を各国メディアに配布して、国際世論の工作にも乗り出していた。文書は「クラスター爆弾禁止キャンペーンは、不発弾問題全般に取り組むのではなく、一つのタイプの爆弾に汚名を着せようと試みるものだ」と禁止運動をあからさまに批判する内容のものだ。

これに対しNGO「クラスター爆弾連合」(CMC)」は「米国が(同盟国を通じ)爆弾を使い続けられるように条約を骨抜きにしようとしている」と米国寄りの日英など9カ国を名指しで批判した。

在ニュージーランド米大使館は「クラスター爆弾の如何なる禁止措置にも反対する。クラスター爆弾を犯罪視することで、同盟国との軍事作戦が阻害される」との声明を発表し、オスロ・プロセスへの強い警戒心を露にした。

とはいえ、会議では、オスロ・プロセスを主導してきたノルウェーやニュージーランドだけでなく、同爆弾を大量に持つ英独仏や、イタリアなどが政治宣言に署名をし、閉幕した。

オスロ・プロセスは5月にアイルランド・ダブリンで開く会議で条約の合意を目指すことになる。今回の政治宣言は、そのダブリン会議への参加の条件であった。主要国が署名したことで、条約締結にいっそうの現実味が出てきたと見てもいいだろう。

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2008年2月25日 (月)

売春か買春か

毎日新聞(2/22)から
紙面には「児童買春容疑など 少女ら5人を逮捕」とある。いつも男たちが買春で逮捕されている時の記事のニュアンスで解釈すれば、これでは少女(17歳)ら5人が買春で逮捕されたことに解釈される書き方だ。しかし、事実は違っている。逮捕された少女ら5人は、自分達よりももっと年下の児童を多くの男たちへ、売春させるために斡旋しているのだ。

ここに書かれている記事は、少女たちの行為を主体として書いている。それならば、彼女たちの行為は売春の斡旋でないとおかしい。「買春」は、男が女を買う行為として新しく熟語として用いられるようになったことは知っている」。すると記事は「児童売春斡旋(或いは強要)容疑で 少女ら5人を逮捕」となる。これで女が女を使った売春容疑であることがすっきりと理解される。

埼玉県警少年捜査課と久喜署は21日、上尾市に住む無職の少女(17)ら5人を児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童買春周旋など)の疑いで逮捕したと発表した。

久喜市や愛知県の13〜15歳(当時)の女子生徒ら3人を約65人の男に紹介し、2ヶ月間で約160万円を得ていたという。少女は知人の家を転々としており、「生活費が欲しかった」と供述しているという。《17歳少女らのやったことは明らかな売春の斡旋だ。「買春」の使い方は明らかに間違っている。名前の出せない年齢の少年少女らのことになると、必要以上にマスコミは神経質になる。しかし、ここでの少女たちの犯罪は正しく報道するべきで、「買春」の文字を使って問題を逸らすことはない。その後で、少女たちと接触した軽蔑すべき男たちの行為は、紙面を割いて糾弾するべきだ。

他に逮捕されたのは東京福生市武蔵野台2、建設作業員、松井真吾容疑者(22)ら4人。少女はリーダーとして彼らに指示していたと見られている。調べでは、少女らは07年6月7日、久喜市に住む中学3年の女子生徒(当時14歳)を、現金4万円で上尾市の会社役員の男(33)を相手に売春を斡旋していた疑い。少女は問題の多い出合い系サイトで客を探し、女性たちを派遣して売春させていた。

久喜市の女子生徒の両親が家出人の捜索願いを出し、県警が昨年6月、上尾市のアパートで生徒を保護したことから事件が発覚した。主犯の少女は、男たちが逮捕された後、県内や都内を転々としていたが、20日、出合い系サイトで知り合った別の男のアパートにいるところを発見され、逮捕された。

 少年少女たちの間で、ケイタイの流す毒は末広がりに広がっている。

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2008年2月24日 (日)

携帯と児童売買春、淫行など性犯罪

毎日新聞(2/8、16、20、21)から
ドコモの調査によると、女子は「中学入学時」、男子は「高校入学時」に初めて携帯を購入するケースが増えているという。家族との連絡はもちろん、学校で知り合った友だちとメールをやり取りするなど、未成年の学生にとっても携帯は欠かせないものになりつつある。同時に、携帯から出合い系サイトにアクセスして事件に巻き込まれたり、バケット通信料の架空請求の被害に逢ったりするケースも増えている。

《必ずしも多くの親がそうするとは決まっているわけではない。家庭によっては思慮のない親が、持っていても害になることはあっても、何の役にも立たない玩具を、親が安心したいためだけで、犯罪防止を理由に、女児には小学2、3年生から与える傾向も見える。学校で知り合った友だちとは、学校で毎日顔を合わせる。何も一々携帯を使うことはない。それくらいのことは、親は教え聞かせるべきではないか。

すでに知られていることだが、地域ぐるみで小中学生には携帯電話を持たせない運動をしている自治体がある。石川県野々市町では、行政や住民、教員らで作る「“ののいちっこを育てる”町民会議」が5年前から、小中学生に携帯電話を持たせない「プロジェクトK」に取り組んでいる。Kは「携帯」と「連携」の携を意味する。きっかけは、中学生が授業中にメールを見ていたことからだという。

町では学校や、公共施設の前に、シンボルマーク(半開きの携帯が竜のように牙を剥く)とともに、「持たせない」標語を書いた看板を立て、チラシや小冊子を各家庭に配った。携帯の危険性を伝える教室を、小学校5校、中学校2校の全校で開くほか、保護者や教師も対象にして行なった。その結果、一昨年の11月現在で、小学6年生7・7%、中学2年生12・3%で全国的には低い。

因に06年度、警視庁が行なった東京都内の携帯電話所持率は
 小学生・・・32・4%
 中学生・・・68・4%
 高校生・・・96・0%(05年度警察庁:全国)
<中高生の保護者が携帯電話を持たせた理由>05年度警察庁
 ▽家族との連絡・・・・・・・83・9%
 ▽友人との連絡・・・・・・・42・0%
 ▽友だちが持っているから・・27・5%
 ▽子どもが強く希望・・・・・21・7%
        
 ただ、子どもたちから携帯を遠ざけるだけではなく、一昨年から携帯の利用を控えた中学3年生を対象に学校で安全講座を開き、昨年度からは町民全体で情報モラルを学ぶ指針づくりや、ネットの掲示板や学校サイトの書き込みをチェックする活動も始めている。「24時間しかない一日を、子どもにとって携帯より楽しい時間を社会が作り出すことが我々の理想」と事務局の職員も話している。

新学期が始まるということで、子どもに携帯を考えている保護者も多いだろうが、一見便利のように思える「家族との連絡」は、連絡さえあればそれで‘よし’とする一種の親の免罪符のようなものだ。保護監督責任はそれでは取れない。テレビでも頻繁に見られる深夜のプチ家出少女たちの決まって言うごまかしの台詞がそれだ。あとの買い与える理由など論外だ。理由はブログの随所に書いてきた。無くても何の不便もない。如何に保護者が子どもを家庭教育の中でしっかりと育て、躾けていないかを証明するだけのものだ。》

出会い系サイトに関連して警察が昨年、容疑者を逮捕、書類送検するなどした事件は1753件で、前年に比べ162件(8・5%)減少したことが警察庁のまとめで分かった。被害に逢った児童は1100人で、前年(1153人)並みで推移した。同庁は「依然として被害児童数は高い水準にある」とみて取締りを強化する。

このうち、児童を性行為に誘ったり、児童側が誘ったりすることを禁じた出合い系サイト規制法(03年9月施行)違反では、
 不正に児童を誘う・122件(前年比75件増)
 児童の方が誘った・・61件(同43件増)
被害者は
 小中高生・・・・・ 848人(同8人減)うち小学生は女児2人

同庁は、出合い系サイト対策として、規制法を改正し、サイト事業者に都道府県公安委員会への届け出や児童を犯罪に誘引する書き込みの削除を義務づけることなどを決めている。

《これではどこまで行っても解決はしないだろう。石川県の野々市町の親たちのように、しっかりと子どもを育て見守る価値基準を持たない親たちの元では、これからも野放図に携帯は買い与えられることになる。犯罪に巻き込まれる全体の半分の子どもたちは、何も分からないうちに興味から、自分達から望んだかたちでその中に入っているのだ。被害者の約8割は18歳未満で、ほぼ全員が携帯電話のインターネットで出合い系サイトに接続していた。

ここへ来て「フィルタリング」がやっと有効として注目を集めているが、気休めにはなっても殆どは役に立たない。警視庁少年育成課は昨年、都内の中学生5499人を対象にアンケートを実施した。全体の68・4%(3760人)が携帯電話を持っていたが、フィルタリングサービスを利用している生徒は880人23・4%に過ぎない。実際にアクセスした生徒を含め、73・4%が出合い系サイトの存在を認識しており、猥褻画像が見られることも70・4%が知っていた。

こうした現状から、携帯各社はフィルタリングの利用を促す取り組みをやっとスタートさせているが、先ず、子どもの携帯にフィルタリングを利用するかどうかを親に意思確認をする。「利用しない」と回答があったものを除き、サイトを閲覧制限する対策を取る。

《これでは片手落ちで、全く対策を取らないのと変らない。親名義で契約した携帯を子どもが使用する場合、網の目をすり抜ける可能性がある。また、「出合い系サイトなど接続しない」、との子との約束が、口約束である可能性もある。携帯を持たせる親が、昔若かった頃を思い出せば簡単だ。親の目を盗んで悪さをしたことがなかったかどうか。父親も母親も、思春期を通ったはずだ。異性に関心が無かったとは言えまい。親には言えないことを言わないで隠せるのが携帯電話という秘密の箱になる玩具なんだ。どう対策を取ろうと、子どもは回避する知恵を持っていて、大人たちが見せる“規則は破るためにある”がごとき振る舞いは、当然、子どもたちにも引き継がれていると見なければいけない。携帯を持たせる限り、男女を問わず思春期の最大の関心事、異性への興味を取り上げることは出来ないだろう。

結論は簡単だ、携帯は特に小中学生には持たせるベきではない。ただ、あれば便利 というだけでしかない玩具は、小中学生にはなくても生活には何も不自由はないはずだ。何度も触れてきたが、犯罪に巻き込まれては、子どもの持つ携帯など何一つ役には立たない。フィルタリングはあくまでも手段だ。現時点で子どもから携帯が取り上げられないのなら、子どもを守るためには親がしっかりと問題意識を持ち、携帯やインターネット、フィルタリングや出合い系サイトを含めた携帯を取り巻く知識や情報をしっかり持っておかなければならないだろう。》

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2008年2月23日 (土)

「ロートレック展」で

久し振りに都心まで出かけ、ロートレック展(防衛庁跡、東京ミッドタウン内:サントリー美術館)を観てきた。若い頃から大好きで、何枚も模写をして筆の運びを学んでいたロートレックの絵をたっぷりと堪能してきた、と書きたいところだが、とても絵を鑑賞する気にはなれなかった。電車(約1時間強)に乗る度に、恒例のように書くことになるマナーの悪さを見た気分を引きずったままで展覧会場に入ったが、その会場での入場者のマナーの悪さは、展覧会場に入ってから出るまでの間、電車の中以上に尋常でない。(昨年のミュシャ展は差ほどでもなかったのに。)

20年前まで毎日通っていた青山から六本木、さま変わりした様子にただただお上りさん気分で地下鉄六本木駅から美術館まで歩いた。六本木交差点角にあった友人の兄が経営していたはずの書店は姿を消し、別の佇まいになっていたり、ギリシャ語を学んでいた頃友人たちと飛び込んだギリシャ料理の店‘バッカス’は3年前に店じまいしていた。直ぐ近い西麻布の通いなれた富士写真フィルムの本社ビルには、イメージング事業とメディカルシステム事業を残して、ロートレック展を見に向かった美術館のあるミッドタウンのガレリアビルに隣接して、二つ目の東京本社ビル(富士写真フィルム、ゼロックス)を創っていた。

気がついたことだが、この防衛庁跡に出来上がった幾つかのビル群、どうも安っぽくていけない。気を衒ったような外観で、特に富士写真フィルムのビルは貧相なものだ。西麻布の本社ビルがどっしりとした建築物であるのに比べ、弱々しい外観は扁平で、見窄らしい。他のビルも同じだ、デザイン画では良かったのだろうが、針金細工の寄せ集めのような物体が不揃いに並んでいる。最近のビルはコンクリートを使用しないのが流行なのだろうか。外観は金属とガラスで出来上がっていて見るからに弱々しいものになっている。

さて、肝心の展覧会に話を移さなければ。土曜日でもあることで、ある程度は覚悟して臨んだが、予想以上に人が集まっていた。美術館の会場が大きい方ではなかったから、混雑に輪をかけた格好だ。1フロアが狭いため、階段を使って会場を移動することになる。会場から階段まですべて床は木が敷き詰められている。展覧会に慣れた人ならすぐにピンと来るだろうか。そう、床を蹴って歩く靴音の響くこと。階段を降りてくる音は凄まじいとしか言い様がない。例外はない、耳に入り目にした限りでは、100パーセント女性が足を運ぶ度に響かせる音だ。連れ立って来た知り合いがいると、靴音にお喋り、笑い声が加わる。会場に足を踏み入れた途端に、床に木が敷かれていれば、己の靴を考えれば歩き方にはおのずと神経が行くのが普通の人間だろう。街なかの雑踏を歩くのではない。場所を考えない歩き方は、どこででも見る現在の女性たちに一番欠けている他人への配慮だ。

会場は、多くの展覧会がそうであるように、ロープや柵を張り巡らして対象に近付けないようにはしていなかっただけに、流れが悪く、人ごみができ、その間をかき分けて移動する人、思いきり人の目の前に頭を突き出す人。また、絵に近づいた不作法な人間が、絵を手で触って監視員から注意を受ける姿も散見できた(これは必ずしも入場者だけの問題ではなく、会場設営側の問題点でもある)。2メートル程もある絵をくっついていては何も分からないが、隣には一辺が30センチ程の小さい絵が並んでいる。絵は理想的にはキャンバスの対角線の長さ離れた位置で見るのが理想だが、今日の人ごみでは全く無理だ。総じて、余りにも展覧会を見にくるには値しない失格者が多いことに驚いた。ぱんぱんに膨らませたカバンを肩からぶら下げていたり、同じように膨らんだリュックを背中にしょっていたり、自分の身体以外に付属物でふくらむ範囲の想定ができず、周りに迷惑をかけることに全く無頓着は、電車の中でも幾らでも目にする風景だが、まさか展覧会場でその姿を目にするとは思いもよらなかった。

イライラしながら見終わり、記念に何か買いたい、という妻に誘われて、並んでい順番が来た時だった。若い女性が割り込んで先にレジに商品を突き出した。「並んでるんだ!」声を荒げて嗜めた。続いて私の目の前を、私が半歩下がらなければ痴漢と間違われそうな窮屈な隙間をすり抜けるように縫って中年の女性が横切った。「おい、女!」声を出したが無視して去った。「何、あの女」は様子を見ていた妻の声だ。最後の最後まで気分の悪いロートレック展だった。

家路につき、乗り物を降りて外へ出た瞬間、春一番に見舞われた。砂埃が顔に当って痛い。散々な一日で終わった。

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2008年2月22日 (金)

いじめ事件 検挙・補導は前年並み

毎日新聞(2/21)から
児童・生徒が昨年いじめに絡んで起した傷害、恐喝などの事件は201件で、前年比13・7%減少したことが警視庁のまとめで分かった。03年以降4年連続で増加が続いていたが、5年振りに減少した。しかし、検挙・補導された児童・生徒は457人(同0・7%減)と前年並みの深刻な状況が続いている。多少とも検挙件数が減少したことについて、同庁は「いじめに対する学校側の対応が進んだことも一因だ」と分析している。

《「学校側の対応が進んだ・・・」とは、学校の対応を口を極めて攻撃し続けていたマスコミにしては珍しい論調だ。というよりも、元々責任が学校にある訳ではないからだが。ポチポチと、輿論としても挙がってきたいじめる側の親の責任について、或いは裁判所の判決でもその責任を指摘することがあってから、メディアとしても多少とも気がつくこともあったのだろうか。》

「いじめ」に保護者の監督責任を認める判決 07/12

同庁によると、いじめる側の児童・生徒が引き起こした事件は195件と大半を占めたが、逆にいじめられた側が起こした事件も6件あった。《というが、これ正当防衛の行き過ぎで、過剰防衛ということなのか》。
検挙・補導された児童・生徒の内訳は
 小学生・・・26人(5・7%)
 中学生・・・349人(76・4%)
 高校生・・・82人(17・9%)
で、中学生の事件が目立っている。
《高校生ほどの思慮分別を持てず、短絡的な弱いものいじめの傾向に陥りやすい年齢だ。それも一人でなく集団で行ういじめになりやすい。ここにも大人の世界と同じく空気を読む力が作用する。だれか先頭に立つリーダーがいて、その力に集まる集団をつくることで自分自身はいじめから免れることができる。設問には、いじめたのは単独行動であったか、仲間を入れた複数であったのか、いじめの対象は1回1人であったのか、繰り返しあったのか、複数のいじめる対象があったのか、なども加えればもっと詳しい子どもたちの精神構造が分かると思うが。》

このことは次のいじめの原因・動機別(複数回答)のデータに明瞭に出ている。
 力が弱い・無抵抗・・・43・3%(前年比3・0ポイント減)
 いい子ぶる・生意気・・12・9%(同2・1ポイント減)
 よくうそをつく・・・・9・2%(同2・9ポイント増)
 態度動作が鈍い・・・・5・9%(同1・9ポイント減)
などとなっている。

《すべていじめる側の勝手なへ理屈だが、「人それぞれ」に人格があることは、教えられなければ全く理解できない年齢だ。もっと幼いころから世の中にはいろんな人がいることを、それだから人とは仲良く、優しく、助け合うことを、親が(そう、学校じゃない)家庭教育の中で教え、学校という集団の中で生活できるように育てておくことが保護者としての責務なのだ。》

一方、被害を受けた児童・生徒が相談する相手は誰か。
 保護者・・・・・・61・7%(前年比4・6ポイント増)
 教師・・・・・・・28・6%(同7・6ポイント減)
 警察などの窓口・・21・4%(同9・6ポイント減)
 どこにも相談なし・15・0%(同6・9ポイント減)

以上、警視庁のまとめだが、さて、これをどこに下ろしてどのように反映させるのか。ただ、毎年やっていることだから今回もやって数年分の比較をするだけのデータであれば無意味なことだ。この項目は増えたこの項目は減ったではなく、どう活かすかを提起するべきだろう。

「なれ合い型」学級といじめ 06/11
再生会議「いじめ」緊急提言 06/12

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2008年2月21日 (木)

電動自転車が売れている

いつまでも下がらないガソリン高の影響を追い風にして、電動自転車の販売が好調だという。一方、健康ブームや、1回の充電で走行できる距離が延びるなどの性能面での後押しもあって、07年の国内出荷台数は過去最高を更新している。

電動自転車はペダルを漕ぐ力を電動モーターで助けることで走行する。ヤマハ発動機が93年に世界で初めて商品化した頃は1回の充電で走れる距離は20キロ程度であった。だが、リチウムイオン電池の採用などで走行距離が平均50〜60キロに延びた。軽量素材の利用で車体も20キロ台前半へと軽くなった。

《わが家にも5年ほど前に購入したヤマハのものが1台あるが、妻用で私は使用しない。加齢する妻には車体が重すぎて、ちょっとした私用の買い物にももう、2〜3年前から操作できないでいる。》

新製品も相次いで登場している。松下電器産業は、1回の充電で業界最長の144キロ走る「リチウムビビ・EX」(12万5800円)を発売。また、58万5000円からという「チタンフラットロードEB」を3月から注文生産で飯場するという。フレームは50種類の色から選べて自分の名前まで入れられる。一方、ヤマハは走行距離を従来より約25%長くした「PAS」の新モデル(7万9800〜12万2800円)を売り出す。

自転車産業振興協会によると、07年の出荷台数は前年比5・6%増の28万2658台と00年からほぼ倍増している。

《高騰したガソリンさまさまだが、その一方で、現在社会問題化している自転車の無謀運転による多発する事故を抱えていることがある。今のままだと台数の増加は事故の発生件数と比例する。自転車が自動車と同じ「くるま」と自覚している人は、まだ少数派だ。きちんとルールを守って利用している人は保有台数の半数の人間もいないだろう。信号無視は当たり前、走行してはならない歩道の乗り入れは守る人もいないほどだ。

交通ルールの違反を取り締る側にも自転車は「くるま」の認識は低い。と同時に双子や子だくさん家族の子どもの家庭を考慮しない「母と子」で2人のみ、とするなど空虚な法で縛ろうとしている。町を歩いてみればよい、背中に赤子を、車体の前後にそれぞれ1人づつ、母と子で4人で走行する姿だってある。それが危険であることは誰が見ても分かるが、その母には捨ておけない子らを守る最善の策とも考えられる。このような家族をどう取り扱っていこうというのかはっきりしない部分が残されている。

現在、国は道路特定財源の是非について議論を交わしているが、無駄な橋、道路を造る財源があるなら、予算の1部ででも全国に自転車で周遊できる、歩道を走行しないでもよい専用道路をつくる方が、余ほど国民の民意が得られると思うのだがどうだろうか。そうすれば、自然に自転車が「くるま」であることの意識も身につくし、歩行者の安全も守られると思えるのだが。》

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2008年2月20日 (水)

不安を煽り立てるアンケート

毎日新聞(2/18)が、中国製冷凍ギョーザ中毒事件をきっかけにした消費者の不安の高まりに、火に油を注ぐようなアンケートを実施して活字化した。主要食品メーカーへのものであるが、アンケートに回答したこれら26社は、いずれも自社工場や委託生産、中国市場向け工場など、何らかの形で中国に生産拠点を持つ企業だ。

そうでなくても何かあると動揺の激しい日本人だ。その輪を大きくするようなアンケート結果だ。企業の不安が大きいことを知れば、日本の消費者の不安が一層広がるのは当然だろう。

中国の拠点の対応策を取った・・・27%
取る方向で検討中・・・・・・・・15%
対策を取っていない・・・・・・・12%
その他・・・・・・・・・・・・・46%

企業の無能がそのまま現れているようだ。どうしていいのか、企業側も途方に暮れている実態が見える。回答企業の半数以上が個別の回答で社名を掲載しないように希望し、「この状況では、答えることだけでリスクになる」と回答そのものを拒否する企業もあるなど、各社が消費者の反応に敏感になっていることを窺わせた。

敏感になっているのは企業以上に消費者だ。企業がこの体たらくでは中国製品に対する不安はますます広がることが懸念される。

中国製品への消費者の不安は
 現状程度の不安が続く・・・・・・・・・27%
 広がる恐れがある・・・・・・・・・・・12%
 一時的なもので時間とともに解消する・・8%
 その他・無回答・・・・・・・・・・・・12% と見ている。

実際に、事件を機に6社の売上げが低下しており、味の素冷凍食品は「深刻な影響がある」と回答した。一方で、中国からの生産拠点の移転について、「検討している」と答えたのは、カゴメなど2社のみ。「中国で製造しているから危険というわけではない。(4割を切る日本の)食糧自給率を考えると不安を早く解消し、安定供給体制を確保することが最も重要」との意見もあった。

アンケート回答企業(50音順。1社は社名掲載拒否)
アサヒビール、味の素冷凍食品、江崎グリコ、エスビー食品、カゴメ、加ト吉、亀田製菓、キッコーマン、キューピー、協和発酵フーズ、キリンビバレッジ、キリンホールディングス、サントリー、東洋水産、日清オイリオグループ、日清食品、日清製粉グループ本社、日本食研、日本水産、日本ハム、ハウス食品、不二家、ミツカングループ本社、明治製菓、明治乳業

末広がりに薬品の混入が発見されている。瑞穂の国の農業立国日本が、農業を捨てて減反に減反を進めて久しい。食糧自給率も39%まで下がり、輸入食糧に頼らなければ生きていけない国になっている。食の安全は緊急の対策を必要としている。企業は安全管理体制の強化を図りながら、現状の生産体制を維持して行くことを考えているようだが、しかし、問題の農薬の混入場所の特定もできていない。消費者の不安は一向に解消されてもいない。そこに輪をかけたアンケートだ、紙面の円グラフを目にした消費者の不安に一層の危機感を煽るものとして訴えかけてきた。まさに解決の糸口も見つからない渦中の問題を、メディアが不安を増幅させるような取り上げ方で果たしていいものだろうか。
 

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2008年2月19日 (火)

18歳は成人か

再び姦しくなってきた18歳成人問題。

昨年5月に成立した国民投票法が、18歳以上に投票権を与えたのがきっかけだ。憲法改正を睨んだ前お坊っちゃん首相安倍の我侭に振り回された感があるが、与野党の駆け引きの具になって決着をみたものだ。

毎日新聞(2/17)社説から
 民法を改正して成年を18歳に引き下げるべきか、現行の20歳に据え置くべきか。鳩山邦夫法相が、社会通念を根底から問い直す一大テーマを法制審議会に諮問した。社会情勢が大きく変化する中で「おとな」の法的基準を考え直すことは、市民生活にとっても有意義だ。

満20歳を成年とする考え方は1876(明治9)年の太政官布告に由来し、1896(同29)年制定の民法に規定された。教育の普及、体位の向上などを背景に前々から「引き下げ論」が取り沙汰されていたが、一方で若者の精神的成熟度への懸念や就業率の低下傾向などを理由とする慎重論も幅を利かせている。平均寿命が延びたのに、保護すべき期間を短縮するのは不自然とする意見もある。

しかし、義務教育化している高校を多くの人が卒業する18歳は、画期*と言っていい。

 《* 画期 ‥ (かっき)広辞苑第三版には「画期的」はあるが、「画期」はない。第五版から載っている。》

成年を引き下げれば、若者に自覚を促し、行動に責任を持たせる教育的効果も期待できる。高齢化が進む折、若年層の社会への一層の貢献が望まれることも考慮すべきだ。世界各国を見回しても、「成年18歳」は潮流となっており、日本が20歳にとどめる合理的な理由も見いだしにくい。

《と、ここまでは順調に論理の展開をしてきたようだが、やっぱり主張に自信がない。あれはこう、これはああ、と逐条的な細部に跨がる問題を総括的に列挙して逃げ道は拵えておる。投票権に関してはまあいいだろう、酒は、タバコに関しては科学的な分析を。結婚に関しては、男性18歳で成人するまで結婚できないが、女は未成年でも結婚できるが親の許可がいる。この男女差を平等原理の中でどのように位置づけるべきなのか、民法が改正された場合は、各省庁が所管する法律を検討する手はずというが、難問だ、国民的な議論が必要だと。だれもが考えつくことを列記しただけだ。》

成年を引き下げれば、308もの法令が見直しを迫られるという。百有余年の常識を変更しようとする試みだけに、この見直し論議を法制審議会だけに任せることにも疑問がある。国家百年の大計となるだけに、幅広い議論が醸成されるのを待つべきは言うまでもなく、間違っても国民投票法の施行が迫ることを理由に結論を急いではならない。

《世界各国が「成年18歳」の潮流にあるというが、世界に倣うことはない。石原慎太郎がいうように、「日本人は30歳を過ぎなかったら本当の成人ではない。騒ぎが起こるから、と父兄が同伴する成人式など世界にない」はその通りだ。20歳ですら、ただただ着飾るだけが楽しみのような女性たち、酒が飲めることだけが成人であるような錯覚の男たち。彼らをみていると、とても大人の仲間入りをした自覚などどこにも見当たらない。

東国原知事は「肉体的にも精神的にも大人であるべき年齢。他国の多数も18歳としている」と言う。しかし、「あるべき」理想と「ある」現実とは全く異なる。確かに戦前の20歳の徴兵検査で五尺(150センチ)あれば兵隊として合格した男性の身長だけは驚くほど伸びたが、精神年齢は逆に幼くなっているようにしか思えない。彼、東国原も他国の事に触れているが、日本がそうでなければならない理由とはならない。

過ぎ去った時を忘却した大人の「今時の若いもんは」とは、洋の東西を問わず数千年の昔から言われてきた。それを口にするつもりはない。言えば返ってくる言葉は分かっている。「それは大人が悪い」で、これまた数千年繰り返されてきている世代間のギャップであるだけだ。現在の日本で、成人を考える時、どうしても成人式の様相が頭に浮かぶ。これが20歳の人間たちか、とても大人の仲間入りは無理、まだまだ遠い先のことだな、と。》

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2008年2月18日 (月)

沖縄米兵事件

日米両国間で問題の少女暴行事件の沈静化に躍起になっている矢先、17日午前7時15分ごろ、沖縄市中央1の県道を蛇行しながら走行する乗用車を、パトカーで巡回中の沖縄署員が見つけた。運転していた米海兵隊キャンプ瑞慶覧所属の伍長(22)から呼気1リットル中、0・61ミリグラムのアルコールを検出したため、酒酔い運転容疑で現行犯逮捕した。容疑者は酒を飲んで運転したことを認めている。車には米軍関係者1人が同乗しており、海兵隊の憲兵隊に引き渡した。

続いて18日、午前4時25分ごろ、沖縄県名護市辺野古の女性(54)が「知らない外国人が家で寝ている」と110番した。県警名護署員が駆けつけたところ、米海兵隊キャンプ・シュワブ所属の伍長(21)が居間のソファで眠っており、住居侵入容疑で現行犯逮捕された。

10日に発生した海兵隊員による女子中学生暴行事件で在日米軍は綱紀粛正、再発防止を図っているが、事件の続発に県民の反発は更に強まりそうだ。調べでは、容疑者は酒に酔っており「覚えていない」と容疑を否認しているという。同署が侵入経路などを調べているが、物が壊されるなどの被害は確認されていない、という。

事件について、町村官房長官は18日午前の記者会見で「(女子中学生暴行事件を受け)綱紀粛正が叫ばれている中での事件で、たるんでいるとしか言いようがない。米政府に本当に強い反省を促さないといけない」と厳しく批判した。

《どこまで信用できる情報かは不確かだが、米軍人の間では沖縄への転・配属は喜んで受け入れる配属先であるという。観光地への配属程度の感覚だと。当初から沖縄へ来るに当っては、たがの弛んだ状態でやってくるのだから、綱紀粛正の約束など上層幹部軍人と日本の政府役人との「たてまえ」に過ぎないだろう。》

今日の毎日新聞に、欧州総局の町田幸彦氏からの「欧州からみた米兵事件」が載っている。彼の目には沖縄の事件はどのように映っているのだろうか。全文を拝借する。
<ずっと気になっていたことを米国に問いかけたい。在沖縄米海兵隊員による女子中学生暴行事件の報道を知り、改めて疑問を抱いた。

どうして駐留米軍はヨーロッパで規律がしっかりしているのに、アジアの一角・日本になると米軍関係者の凶悪事件がなくならないのか。

例えば、英国にも駐留米軍約1万人がいる。でも「米兵やその家族による事件など聞いたことがない」と周囲の英国人は言う。無論、沖縄で起きた悲惨な事件が他国でも・・・という話はあってほしくない。

1995年、沖縄で12際の少女を米海兵隊員3人が暴行した事件があった。そのころ筆者は内戦が止まないボスニア・ヘルツェゴビナ(欧州南部)にいた。平和維持軍に派遣された米兵たちは率直に言って欧州の部隊より規律に気を配っていた。

当時、欧州最大の駐留米軍(6万8000人)を抱えるドイツで日本のような米兵不祥事がないか、ドイツ在住の友人に尋ねてみた。返事はやはり「そんな事件は聞いたことない」。

沖縄の忌わしい事件のことを欧州の人々に話すと誰もが驚く。そして、「そんなこと私たちの国で起きたら、大変なことになる」と皆、思っている。なぜなら、国と人への尊厳がかかわる問題だから。

高村外相は再発防止策で米兵の基地外居住厳格化を検討するようだが、根本的な疑問を在日米軍にただしてほしい。米軍はヨーロッパ各国で地元の住民生活に治安の不安をかけることなく駐留している。なぜ、日本・沖縄で同じようにできないのか。米担当者は自問すべきだ>と。

《今は戦時ではない。戦時ではきれい事の規律などなくなるのは歴史の証明するところだ。何が起こってもおかしくないが、せめて現状平和な国日本で、悲惨な事件や、軍紀の乱れた事件などもう起こって欲しくない。》

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2008年2月17日 (日)

「空気」など読まなくていい

毎日新聞(1/13)から
ここ数年ほどのばか騒ぎの数は減ったようだが、今年の成人式も終わった。このような新成人が、これから社会に出て生きて行くのに必要なのは「(周囲の)空気を読む力」——。セイコーホルディングス(HD)が、成人式を前に、08年に新成人となる全国の男女を対象にしたアンケート調査を行なったが、次のような若者の姿が浮かび上がった。『「空気(K)が読(Y)めない」との言葉をもじった「KY」が流行語となった07年だったが、若者は社会の空気を敏感にとらえ、したたかに生き抜こうとしているようだ』と。

新成人に「社会に出て必要だと思うのは『◯◯力』?」と聞いたところ、
 ▽「洞察(空気を読む)力」・・17・1%
 ▽「忍耐力」・・・・・・・・・10・9%
 ▽「適応力」・・・・・・・・・ 8・9% 
 ほか、だった。

セイコーHDは新成人について、「意外と堅実で、積極的というよりも周囲に同調しやすい傾向があるのではないか」と分析している。

《この程度のまとめでよしとするのなら、わざわざアンケートを取る必要はないだろう。日ごろの若者の言動を見聞きしていれば、空気を読みながら生きていることぐらい分かるというものだ。KYなる言葉が飛び交うことからしても、大勢(たいせい)におもねる風潮は、明確に読み取れる。これは今に始まったことではない。日本人が古来から好む集団心理は空気を読むことから派生し、『付和雷同』となって簡単にメディアの筆先に踊らされてきた。その空気の流れの中で体制や大勢や態勢に従って右に左に揺れながら、連綿と続いている自我を持たない日本人の気質のようなものだ。太平洋戦争で初期の勝利に酔って提灯行列を作って喜んだのも、敗戦の憂き目から昔をすべて悪と断じ、過去の歴史を否定したのも皆、空気を読んだ大勢順応の結果でしかなかった。

それは時代が変っても、現在に続く空気を読むことで出来上がった成人式の、判で捺したような女性たちの和服姿につながるものだ。和服姿には似合わない鬱陶しいだけのぼさぼさの茶髪を積み上げた髪型、顔に掛かるまとまりなく垂らした髪、首に巻く真っ白の肩掛けや襟巻き、など皆が皆、没個性のみっともない姿が出来上がる。これすべて空気を読んだ結果だ。「成人式」とはこのような空気のもの、これ以外の姿で参加することは空気を乱すことになる。空気を読むとは味方が多くいる側に組みするということになる。生きることの自信がないことで、仲間はずれにならないための知恵から出たものだ。先に日本人に多い情けない心根を「付和雷同」と書いたが、そこに到達するまでの空気を読むことに係わる言葉が多くある。曰く、風見鶏、日和見、右顧左眄(うこさべん)、右往左往、以心伝心、目は口ほどにものを言い、腹芸、内股の膏薬などなど次々に出てくる。内股の膏薬といえば、政権を分担して担うことになる前の公明党が左を見、右を見て遂には権力の側におもねる党になったのなんか、空気を読むことのいい例だ。》

ほぼ1ヶ月前、精神科医の斎藤環が毎日新聞(1/13)に書いている。「空気」より「文脈」を読め、と。長いので要約するが、彼は、場の状況や雰囲気を「空気」と呼ぶ表現は、最近のもではない。いまから30年以上も前に出版された山本七平「『空気』の研究」は、まさにこの「空気」を分析して今に通ずる。山本によれば「空気」という表現は明治以前にまで遡れるという。《私は上に書いたように山本よりも古く、遠く古来まで遡ることができると考えている。》

そして、斎藤は、山本が「空気」に支配された結果の歴史的な失敗事例として挙げた「戦艦大和」の特攻出撃で説明する。山本によれば、われわれの判断は常に論理的判断と空気的判断のダブルスタンダードであり、しばしば決断は後者、すなわち「空気が許さない」という判断(太平洋戦争末期、あらゆるデータがその無謀さを示唆していたにも拘わらず、決定に関わったのは戦争を知り尽くしたエリート集団であった。そして、出撃の決定は実に「全体の空気」という曖昧な根拠によってくだされた)にしたがう。山本は「空気」の本質をアニミズム(「空気」主義)に見ていた。空気に逆らえば「抗空気罪」で「村八分」の刑に処せられる。

斎藤は山本の説に付け加えて次のようにいう。「空気」の組成は極めてシンプルである。それは90%の「味方」と10%の「敵(異物)」から成っている。善悪の対立に見えることもあるが、「空気」の本質がいかなる道徳とも無関係であることは「大和」の例が示すとおりだ。この比率が壊れると、いかなる「空気」も雲散霧消する。ひとたびこの組成を感知してしまうと、人は「空気」にとことん縛られる。とりわけ「味方(多数)の側でありたい」という強烈な感覚に。

空気は人を健忘症にする。人は自分がなぜその時、その空気に支配されたか、後になって説明できない。それゆえ「空気」とは無根拠さの別名でもある、と言う。「空気」的判断の問題は、それが常に「与えられた問題」に対する「イエスかノーか」という二者択一でしかあり得ないことだ。空気に感染した瞬間、あらゆる問題は単純化されてしまう。これを繰り返すと、単純な空気を醸成しやすい「問題」設定(ごく最近のスポーツ選手やタレントたちへのバッシング報道など)にしか、人々の関心が向かわなくなってしまう、と。

メディアはそこに偽りの市場原理を見い出し、せっせと「空気」の増幅に勤しむ。これに拍車をかけるのが最近ではインターネットということになる。ネットの特徴でもある過剰な同期生は、かつてない規模での「空気の醸成」を可能にし始めている。先ずは誰もが「空気」感染を免れ得ないことの自覚が必要になる。そのうえで「空気」に対するメタ.ポジション*を確保する必要がある。そのためには「これ以外ありえない」という判断の背景にある「文脈」を理解することだ。

 * メタ・ポジション ‥ 自分と相手を観察できる第三者。自分と相手と第三者‘すべて’を見ることのできるメタ・ポジションの観点。《神経言語プログラミング専門用語:難しいが、神の観点だろうか?》

そして斎藤は次のように結ぶ。「それには成熟だけでは足りない。空気による支配に甘んずることは、成熟による弊害の一つだ。空気よりも文脈を読むためには、敢えて「王様は裸だ」と叫ぶ子どもを演ずるような一種の未熟さが必要なのかもしれない」と。

《私は空気を読んでも多数派の味方に加わったりはしない。疑った上で必ずと言えるほど逆を言い、逆をする。或いはアンチテーゼ**を持ち出す。決して朱には染まらない。だから流行とは無縁で生きてきた。

 ** アンチテーゼ ‥ 命題(テーゼ)に対する矛盾する命題、若しくは、それを否定する命題

今年も成人式の和服と白い襟巻きは終わった。続くバレンタインのチョコレートも終わった。次は何だろう、年の瀬のクリスマスまで人たちはどんな「空気」を読んで過ごすのだろうか。》

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2008年2月16日 (土)

“踏み絵”を踏めるか日本(クラスター禁止条約)

毎日新聞(2/16)から
不発弾が市民に大きな被害をもたらしているクラスター爆弾について、有志国や非政府組織が条約作りを進める「オスロ・プロセス」が、今月18日から開く会議で、参加各国に「今年中に禁止条約を作る」との政治宣言に署名を求め、署名しなければ今後、参加を認めないことが分かった。各国の結束を固めるためで、態度を曖昧にしてきた日本には厳しい“踏み絵”となりそうだ。

《大国アメリカの顔色を読みながら、陰に隠れてその都度のらりくらりとその場凌ぎできた日本は、ここに来て逃れられない状況に追い込まれたようだ。》

政治宣言は18〜22日にニュージーランド・ウェリントンで開かれる「クラスター爆弾ウェリントン会議」の最終日に諮られることになりそうだ。毎日新聞が入手した宣言の草案は「民間人に受入れ難い危害をもたらすクラスター爆弾の禁止条約を08年中に作る」ことを盛り込んでいる。また、条約が同爆弾の「使用、生産、輸出入、備蓄を禁止」し、「被害者支援や不発弾除去の枠組を含む」とする内容だ。「検討時間が十分持てるよう」(外交筋)、先月末、参加各国に配布された。

<ウェリントン宣言の要旨>
 クラスター爆弾による重大な人道問題の恒久的解決を達成するには、クラスター爆弾の禁止条約を08年中に作る必要がある。
 ▽爆弾の使用および生産、輸出入、備蓄の禁止
 ▽被害者の社会復帰や不発弾除去等への十分な支援提供
を、確実にするための枠組みが必須条件となる。条約を採択する会議を5月にダブリンで開くことを歓迎する。

宣言に署名しないと、条約案の合意を目指す5月のアイルランド・ダブリンの会議に参加する資格を得られない。大半の国は署名する見込みだ。ただ、閉幕後、個別に署名することも不可能ではない。会議で議長を務めるニュージーランドのマッカイ駐ジュネーブ大使は「人道被害をなくすための条約作りに賛成するのがダブリン会議参加の条件というのは、極めて自然だ。基本原則をうたうもので、修正は感あえていない」と“踏み絵”であることを認めている。

《日本は、5月のダブリン会議までにアメリカに気兼ねなく、宣言に署名する肚を決めるか、それとも端(はな)から参加していないアメリカに加担して「オスロ・プロセス」を離脱することになるのか。難しい選択を迫られることになった。》

オスロ・プロセスでは、昨年2月に「08年中に条約を作る」としたオスロ宣言を46ヵ国の賛成で採択した。ただ、条約に消極的なアメリカに配慮する日本は、ポーランド、ルーマニアとともに態度を留保した。ウェリントンの政治宣言も、オスロ宣言を踏襲している。

同プロセスでは、昨年5月のリマ、12月のウィーンでの会議で条約案の骨格をまとめつつある。参加国は138ヵ国。クラスター爆弾を今なお重要な兵器と位置付ける米中露などは参加していない。

《クラスター爆弾を所持する日本の自衛隊、その自衛隊の違憲問題を棚上げしたまま、テロ対策特別措置法の恒久化を狙う日本の為政者たち、恐ろしい推理だが、踏み絵は踏まないのでは、とも思える》。

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2008年2月14日 (木)

子育て(スウェーデンの):改題

毎日新聞(1/30)から
 『この10年ほどで、出生率1・5から1・85まで回復したスウェーデン。そこには、父親たちがいきいきと育児を楽しむ姿があった。かの国の「男女共同」の現場をリポートする。』
福祉国家スウェーデンを取り上げるとき、決まってこの国の重い税制度が頬かむりされて、表層に浮かぶ現象だけを羨ましげにレポートする。しかし、この国で生きる人、働く人たちは、日本とは較べようもなく高い税金を納めている。消費税にしろ、所得税にしろだ。その結果が預貯金がゼロでも老後の生活に困らないシステムがつくられているのだが、日本の消費者、労働者にそれが耐えられるか。
ZeisyuuFutannritu

表でわかるように、スウェーデンの労働者たちが決して恵まれた環境にないことが理解されるだろう。

<レポート要約>
そのような中で、スウェーデンの父親の育児参加の多さを実感できる場所を訪ねた。ストックホルム市中心街にある子どものための図書館。乳母車の乳児に離乳食を与える父親など、父子2人の姿が目立つ。来場者全体の3割程度が父の子連れだった。「パパ、パパ」とはしゃぐ近くで父親(37)が携帯電話で仕事の打ち合わせをしている。時々、3歳の娘とここに来る。インタビューを終えると、本棚の周りを娘と鬼ごっこを始めた。

スウェーデンで最高部数の夕刊紙「アフトンブラーデット」に子育てについて書き、自身も育児休業を取った男性記者(32)は、「父親が育児休業を取るのは、2、3年前までは違和感があったけれども、今は、ストックホルムでは普通になった。公園で子連れの父親どうしが会うと、映画や車など趣味の話になって、父親の交流の場になっているよ」。

音楽番組テレビ局チーフのボウ・トールップさん(32)は、娘のオリビアちゃん(2)が13ヶ月の時から5ヶ月間の育児休業を取った。「エキサイティングだった。世界観が変った」と興奮気味に話した。14ヶ月の育児休業を取った妻のエマさん(35)は、「娘の夜泣きで眠られず、ストレスになり、つらかった」が、夫が育児をしてくれて落ちついた。「父親が育児をするのは良いこと。娘が両親から愛されていると実感できると思うし、彼女の安心感につながるとおもう」と話した。

《この父親は5ヶ月間の育児休業を取っているが、現在、日本の父親の育児休業は、1、2週間から精々1、2ヶ月で休暇の程度の気休めのもので、自分自身の骨休めを兼ねた育児のお手伝いで終わっているのが実情だろう。これならわざわざ会社を休んでまで手伝いなどしない方が良い。私の世代の育児には、紙オムツのような便利なものはなかった。赤ちゃんの排便の度に、手洗いをしていた。紙オムツのある現在では天国のような楽しい子育てが可能の筈だ。当時は電気洗濯機があっても一槽式で、乾燥は手絞りかローラーを手回しして絞っていた。眠る間もない忙しさの中で、子育ては休暇など取らなくてもしてきた。産院から戻ると首の座らない乳児の湯浴みは私の担当だった。帰宅時間はまちまちであったが、首が座らなくて怖がる妻に代わって欠かさず続けた。育児休業を取らなくても男が分担してできる育児は幾つもある。》

スウェーデンでは70年代、女性の社会進出が顕著になり、出生率は70年1・9から、80年1・7と減り続けた。政府は74年、180日の休業に所得保障をする育児休業制度を始め、数年おきに休業日数を増やしたが、減少傾向は止まらなかった。このため、95年、育休制度に所得の8割保障と「450日休業(休暇が認められる期間)のうち1ヶ月は父親が取るべきだ」と付記した。それ以降父親の育休取得率は伸び、97年に10%になった。それでも出生率は改善せず、99年と00年は過去最低の1・5を記録した。政府は更に02年、育児休業を480日*に増やし、「うち2ヶ月は父親が取るべきだ」とした。この結果、06年には父親の育休取得率が2割を超え、呼応するように、出生率も06年に1・85まで回復した。因に、日本での男性の育休取得率は0・5%である。

 * 現在は480日について、所得の最大80%が国の予算から支払われる。

《育児休業中の所得の保障について、羨ましそうに書いているが、これも高い租税を国に納めているからで、スウェーデンの足元にも及ばない税金で済ませている日本では、手当てを寄越せと言う方が無理だ。世界のブランドの集まる日本、贅沢に慣れた日本人の生活、この国の現状で、それに見合った休業保障、育児手当てを出せる道理はない。》

一方、スウェーデンでは社会的性差を排除する働き掛けも進めている。
 夫は外で働き、妻は家庭を守るべきだ」という考えについての調査では
           賛成      反対
        男性   女性  男性  女性
 スウェーデン 8.9  4.0  88.2 93.2(02年)
  日  本  50.7  39.8  46.2 56.9(07年)
 (単位 %)*リポーターは女、男の順で書いているが、多くの慣例に従って私は、男、女の順で書いた。

リポーターは最後に次のように結んでいる。
スウェーデンでも高い休業保障て父親の育休取得は増えたが、それでも出生率は回復せず、父親の育休が普通になった頃から出生率が回復した。日本のように、出産一時金や児童手当を増やすようなやり方で、働く女性が子を産みたくなるとは思えない。仕事と子育ての両立には、夫と社会のサポートが必要で、父親が育休を取るのが当たり前の社会になり、夫婦で子どもを育てる環境が整わなければ、出生率(06年で1・32)の回復は望めないと思う、と。

参照 出生率の低下と少子化 05/12/24
   男性の育児休業 07/04/30
   消費税上げ?% 07/10/21
   児童手当2万1000円欲しい 07/11/20

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2008年2月12日 (火)

「割り箸事故」真っ当な判決

喉に割り箸が刺さって死亡した園児の両親が、「十分な診察を怠った」として学校法人杏林学園と担当医に8960万円の賠償を求めた訴訟で12日、東京地裁(加藤謙一裁判長)は両親の訴えを棄却する判決を下した。至極真っ当な判決だ。

東京都杉並区で99年7月10日、保育園児(当時4歳)杉野隼三君が盆踊り大会の日、綿菓子の割り箸を咥えて母親の後を歩いていて転倒した。見つけた誰かが大声を上げて母親が振り向いた時、隼三君は俯せになって倒れていた。「割り箸が喉に刺さった」と見知らぬ女性に教えられて始めて母親は息子の怪我の状況を知った。

9年前の事件だ。ブログを始めていれば当然取り上げて激しく母親の保護監督の無責任さを嗜めていたろう。4歳の子どもだ、賑わう祭の人混みの中、何があっても母親は手を離すべきではない。まして子どもの後ろを監視しながら歩くのではない、子どもを見守ることなく先を歩いているのだ。こんな恐ろしい子育てなど聞いたことも見たこともない。わが家の長男が幼かった頃、外出時には片時も離さず手を握っていた。手を離さなければならない時には子どもの行方は見失うことのないよう離れず後をつけて歩いた。もしもだが、隼三君のように割り箸を口にして歩くことでもあれば、注意は何十倍にも払うことになるだろう。

隼三君は転倒し、三鷹市の杏林大学付属病院高度救命救急センターに運ばれ、治療を受けた。医師は喉を診察し、傷の処置をして帰宅させた。その15時間後の翌朝、隼三君は死亡した。司法解剖で7・6センチの割り箸片が脳に刺さっていたことが判明した。『病院側は一貫して「脳に割り箸が刺さっているとは予想できない」と過失を否定し、直接の謝罪はない。』とは新聞の記事の表現だ。

《謝罪はなくて当然だ。謝罪は医師、病院がミスを認めたことになるからだ。判決は、それまでに同様の症例がなかったことや、病院搬送中の記録からも「髄液漏出や神経学的異常は認められず、当時の医療水準に照らし脳損傷の発生を診断すべき義務はない」と判断した。脳損傷の診断があった場合の救命可能性についても認めなかった。

世間は子どもが絡むとものの本質を抜きにして、必要以上に騒ぎたがる。命が失われた理由は明らかに親、保護者が子どもから目を離したことにある。しっかりと手を繋いでいればけつまづいても子どもは倒れない。わが家の長男はこのような状況の折には自ら私の手を掴みに来た。隼三君と似たようなこと(かといって割り箸咥えて歩かしたことはないが)はしばしば発生しているが、事なきを得て成長した。

隼三君の場合、親の側の責任を問わずに(事実問うていない)医療事故として判決が出されれば、医療に携わる医師も病院も、そのようにはなりたくないという気になるのは避けられない。それが今、救急車のたらい回しや産科医師、小児科医師の不足など、問題になっていることの遠因と見るのも間違ってはいないだろう。

 ‘医は仁術’は昔の話、また、赤髭でもない、患者と同じ人間だ。》

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2008年2月11日 (月)

中高年詐欺被害というけれど

人生わずか50年の私たち昭和一桁世代には、中高年といえば30代〜40代だが、日本人男性の平均寿命79歳となった現在では50代〜60代となるだろう。このいい加減人生の機微も思慮分別も身についたはずの中高年が、甘い誘いの勧誘に、まんまと嵌って泣きを見る詐欺に引っ掛かっている。

毎日新聞(2/7)から
中高年者を狙った求人詐欺事件で、警視庁に逮捕された東京都豊島区の雑貨販売会社「三共システム」元社長、田島滝三郎容疑者(69)らは、再就職が難しい中高年の弱味につけ込み、互助会費などを払えば役員に採用するという手口で詐欺を繰り返す「常習者」だった。定職欲しさに言われるまま高級車を購入させられた被害者もおり、やりきれない怒りが広がっている。

《普通ならこのような誘いに引っ掛かるわけがないと思う。私なら絶対に引っ掛からない。何故か、そんなおいしい話がある、と思うのがおかしい、先ず疑う。幾ら就職をあせっているからって、「幹部募集」や‘役員に採用する’などの甘い言葉に乗せられるとは信じ難い。応募者は、わけあっての再就職でないと、その年齢になって就職先を探すことはない。私の世代では、定年年齢を60歳に上げる大企業はあったが、日本の多くの企業の定年年齢は55歳であった。

この時代、関連企業への再就職の流れもあったが、再就職先が「幹部」であったり、役員であったりするのは、大抵元の企業でもそれなりの地位を確立していた人で、再就職先が小規模であったりする場合には確かに優位性があった。その他には、天下り人事も当時から存在していた。

今回、詐欺に会ったといわれる中高年者たちの前歴が全く判らないが、多額の出資をしているようだ。元々蓄えがあったのか、前の企業からの退職金なんだろうか。》

横浜市の50代前半の男性は05年7月、全国紙の求人欄(『幹部社員募集」)を見て入社した3日後、役員から「会社で使う車を購入するので名義を貸して」と求められた。約450万円のベンツを購入するサインをする。後日「会社に予定の入金がなかった。消費者金融に行ってくれ」と言われ、自宅を担保に500万円を借りた。

《「幹部」がそれほど甘い餌なのか。凡そ1000万円の出資だ。彼は新たな再就職先を見つけたが、今も月17万円のローンを抱えている。「自宅が担保に入っているので、堪えるしかない」と話していると言う。甘い決断をした自分を恨むしかない。子どもが何人いようと、ローンが何年残っていようが、単なる家庭の事情だ。他にも2、3の例が上げられているが、同じことだ。うまい話に乗った己の自業自得だ。》

昨年12月3日の毎日新聞記事に、継続雇用時の賃金水準についての希望と見通しを聞いたアンケート結果のまとめが載っている。改正高齢者雇用安定法の施行(06年4月1日)で、企業に65歳までの雇用確保が義務づけられた。間もなく60歳を迎える人々は、“新たな仕事”にどんな条件で働きたいと思っているのか。57〜59歳の正社員に実施したアンケート結果(労働政策研究・研修機構:従業員300人以上の民間企業を対象に実施し、2671人から回答を得た)。

私たち世代の定年制変革時代、定年延長後の賃金水準は現時点までと比べ、約6〜7割りの賃金が取り沙汰されていた。現在も最低限希望する水準として現在の賃金の6〜7割程度が最も高く(33・9%)次いで8〜9割が(23・1%)続いて、現在とほぼ同額(15・7%)、現在の賃金より多くを望むものも0・7%いる。

60歳になり、継続雇用を選んだ男性(営業、外回り)は、月収は4割ダウンしたという。仕事の内容はそれまでと殆ど変らない。「仕事が変らないのに4割も減るのは納得できない」とぼやく。2人の息子のうち1人は大学に入ったばかりで、家のローンも残っているので辞められない事情もあり、別の仕事も探すつもりという。

おしなべて欲が深すぎる。「仕事が変らないのに」は本人の問題だ。企業は情け容赦ない、定年制、継続雇用制度がある以上人件費の問題は企業にとって生存を左右する。確かに、60歳と、60と1日歳とは全くと言えるほど変らない。或いは60歳と60と1ヶ月歳も変らないだろう。しかし、60歳と61、62歳では明らかに差は生まれる。それを現状の8〜9割、いや、現状よりも多く、などとは企業に取っては世迷いごとになる。

このような思考状態で就職先を探そうとするから「幹部に」や‘役員に’にまんまと引っ掛かるのだ。詐欺を試み、誘う方はそんな旨い話に乗ってくるような人間は、最初から幹部や役員に不適当と簡単に見極める。幹部や役員には相応しくない人間だ、企業幹部や役員が、その程度のからくりも見抜けないでは会社は任せられない、ということになる。

田島容疑者は88年と94年にも、詐欺容疑で逮捕され、有罪判決を受けた。新聞広告を出し、中高年者から「互助会」「共済会」名目で虎の子の退職金などを騙し取る手口だった。警視庁はこれまでに、レーダー格の田島容疑者を含む6人を逮捕し、全容解明を進めているという。

騙したやつは許せないが、「幹部」や「役員」などの名ばかりの権威に踊らされないよう、自分をしっかり見つめて欲しい。現在テレビで雁首並べて平身低頭、人を騙して謝っているのはそれこそ名実ともに幹部や役員たちだ。彼らは人を騙すことこそすれ、騙されることは滅多にないのだ。高望みせず、身の程知ることこそ大事なことだ。

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2008年2月10日 (日)

バイオ燃料は反エコロジー

先に幾つかバイオ燃料について書いてきた。
現在進められているレベルのバイオ燃料では決して地球に優しい代替燃料対策にはならない、逆に森林伐採を速めて地球の砂漠化を招くことになり、有限の地球資源の枯渇を速めるだけだと。それよりは地球のことを考えるなら、世界一を狙うトヨタを始め自動車各メーカーが努力した結果、温室効果ガスの排出量を減らすことの可能な代替燃料や駆動システムの開発が進んだとしても、総量的には生産台数を半分に減らす対策を採用する方が地球温暖化を防ぐには即効性があるとも書いた。もっと極論すれば、温室効果ガスの排出ゼロの車が造れないのなら、世界中の自家用車を生産中止にしてもよい。

 バイオエタノール 06/11/2
 バイオ燃料は本当に切り札になるのか 07/08/10
 石油埋蔵量 07/11/30
 電気自動車かハイブリッド車か 08/01/01

何故なら、もうすでに有り余るほどの自動車が走り回り、各地での多すぎる車のため、渋滞は引きもきらないほど過密状態だ。都会には便利な交通網が張り巡らされ、特には従来の自家用車と呼ばれる類いの車はなくても生活には大した不便は生じないところまで来ているからだ。どうしても必要なインフラ、ライフラインのための車輌を整備すればよい。企業の責任者は社会貢献、後の世代への責任を口にするが、その場限りのサービス言辞に過ぎない。短い自分の人生を物差にして将来を語る。政府も100年は大丈夫と言った年金問題は、舌の根も渇かないうちに瓦解し、現在、国会でも取り上げられて対策に大わらわだ。例えばこれが50年先での破綻なら、どのように誰が責任を取る手段があるのか。墓に入っていては何もできまい、だから無責任ということなのだ。だって地球の命は人間が壊さなければ、まだ40億年もあるのだから。

アメリカの二つの研究チームが、自動車産業界に一石を投じる研究結果を発表した。毎日新聞(1/10)
トウモロコシなどの穀物からバイオ燃料をつくるために森林や草地を切り開いて畑にすると、温室効果ガスの排出量が数十年から数百年に亙って増えて地球温暖化を促進するとの研究結果を、米国の二つの研究チームが8日までに米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。

二酸化炭素の排出削減につながるとして、世界中で温暖化対策の有力な柱に据えられるバイオ燃料だが、米ワシントンポスト紙によると、10人の化学者グループがこれらの研究結果をもとに、ブッシュ大統領や議会幹部に政策の見直しを求める書簡を提出した。

両チームとも、土地の新規開拓で焼き払われる樹木や、耕される土壌から長期間に亙って放出される二酸化炭素を勘案したバイオ燃料と、同量の化石燃料とで、輩出される二酸化炭素量を比較した。
 ▽プリンストン大学のチームによると、トウモロコシを原料にしたエタノールの場合、30年間はバイオ燃料の方がガソリンより2倍近くの二酸化炭素を放出。ガソリンの排出量を上回るのは167年間も続くことが分かった。

 ▽また、ミネソタ大学などのチームによると、インドネシアの泥炭地の森林をディーゼル燃料向けのアブラヤシ畑にすると423年間、ブラジル熱帯雨林をディーゼル燃料用の大豆畑にすると319年間、それぞれバイオ燃料の方が化石燃料よりも排出量が多いとの結果が出たという。

《だからといって、世界中の自動車メーカーやその他産業が、聞く耳持つことはないだろうし、遠い300年、400年先を肌で実感して想像することなど考えもしないだろうし、不可能だ。今日明日を思い患うだけで、精々5年先、10年先を考える要人や企業の責任者がいればまだましな方だ。多分、実態を知らぬ科学者の机上の空論で聞き流されるだけのことだろう。300年、400年というスパンは地球の命で測れば瞬きの間もないことなのだが。》

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2008年2月 9日 (土)

「羊水腐る」

口は災いのもと、「別にぃー」に続くバカ女のバカ発言で騒がしい。昭和一桁の男でも、羊水が加齢によって腐らないことぐらい知っている。もしも腐るようなことでもあれば、高年齢のお母さんから生まれた子は、10月10日の間腐った肥溜めの中で成長したことになる。

この日よりも数日前になる、何かのインタビューに答えるマイクを持った彼女の姿を初めて見た。滑舌の悪い下品な話し方をする女と映っていた。街の頭の悪い不良もどきのしゃべりだったことが強烈に印象づけられた。あの女なら「羊水腐る」なんて言葉を口にするのは普通のことだと思える。

抗議を受けて関係者は驚いたのだろうが、本人も謝罪をした。「すごく軽率というか、軽はずみな言動をしてしまって、傷ついた方たちにとにかく謝りたい」と大粒の涙をポロポロ落としながら反省の弁を述べたらしい。反省の大きさは涙の粒で図るものではない。

誰かが言った、「涙は女の武器だからな」。翌日の「とくだね!」が取り上げた。番組はインタビューで話した女の謝罪を抜粋して流した。番組進行を務める笠井アナ、桜美林大教授の諸星裕が「・・少し発言には気をつけて・・」と話を続けようとしたが、横から仕切りやの小倉が「何を詫びているのかちゃんと伝わりました」と言ってから「それだったら政治家の発言はどうなのよ」と、まるでとんちんかんな話に外し、座を白けさせてしまった。この小倉という男、口癖は「じゃなですか」だ。だれに了解を求めるのか、自分の発言に不安が付きまとうのか、常に誰かに相づちを求める話口なのだ。じゃないですかー、じゃーないですかーと。誰が政治家の話をしているのだ。番組はバカ女の話の場だろ。

この女「エロ格好いい」とファンから呼ばれて有頂天になっていたのだろうが、歌には厳しい妻は「引退すればいい、2度と聴きたくない歌手の一人」と切って捨てる。

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2008年2月 8日 (金)

「胸毛がセクハラ」?

(旧暦正月7日)今年は2月13日夜〜14日明け方まで開かれる、岩手県奥州市の黒石寺蘇民祭のために作成されたポスターを、JR東日本が「胸毛がセクハラ」として掲示を拒否し、東北の奇祭が一躍有名になった。

祭は説話に基づくもので、その謂われについては次のようなものと伝えられている。昔、旅人が一夜の宿を求めたところ、裕福な弟は断わったが、貧乏な兄の蘇民将来は喜んで引き受けた。旅人は恩義を感じて蘇民将来と子孫に疫病よけをもたらした。中国からの伝承とされ、各地に伝わるという。土地ごとに旅人は異なり、黒石寺では薬師如来だ。

下帯姿の男たちが奪い合う蘇民袋には「蘇民将来子孫門戸也☆」と書かれた小間木と呼ばれる数百の木片が入っている。小間木と袋は、蘇民将来の子孫を証明する護符なのだ。下帯姿*の男たちが奪い合うのがこの袋だ。

*《下帯なんてけったいな名前を付けたものだ。あれは帯じゃない。なぜ、‘ふんどし’姿と言わないのだろう、‘六尺’でもよい。晒し木綿の六尺(約1・8メートル)を、きりりと巻いた姿は勇壮そのものなのに。昔、小学高学年になり、虚弱児ながらふんどしを巻いていっぱしの大人気分に浸って皆と泳いだのを思い出す。》

薬師如来の加護を受けるには、身に穢(けが)れがあってはならない。男たちは一週間前から肉や魚、卵、乳製品、にら、にんにくなどを断つ。肉や魚を料理した火で湧かしたお茶すら飲めず、コンビニ弁当も食べられない。

当日、午後10時に裸参りをした男たちは、雪解け水が流れる境内の瑠璃壷川で身を浄める。続いて2メートル以上に積み上げた井桁に火を付け、男たちは火の粉を浴び、気勢を上げる。争奪戦は翌朝午前5時ごろから始まり、蘇民袋を最後まで離さなかった男が取主(とりぬし)と呼ばれる勝者となり、同7時ごろ決着がつく。ポスターのモデルになったのが04年、取主になった同県花巻市の会社員、佐藤真治さん(37)だ。「怖い? 気持ち悪い? ええそうでしょうよ」「肉も魚も食べず水責め火責めにあい、身も心も限界に近い状態がポスターの写真。普段の穏やかな姿と違いますから」と鷹揚に受け止めているという。

セクハラ騒動で市役所の電話は鳴り続け、普段は1日50件程度の寺のホームページのアクセスが報道された当日にはⅠ万件に達した。「PRになった」と市役所はホクホク顔だが、同寺の女性住職、藤波洋香さん(55)は、騒動に腹立ちを隠せないでいる。「胸毛の何が悪いんですか。何も知らない都会の娘に『けがらわしい』だの『気持ち悪い』だの言われる筋合いはありません」と。

《騒ぎのあった日、テレビが早速そのポスターを大写しして見せてくれた。一瞬、汚らしく鬱陶しかったのは事実だ。ポスターのおよそ半分の面積に裸で顎髭ぼうぼうの男の大写しだ。私には問題になった胸毛には全く違和感はなかった。ひ弱になった都会の娘っ子やなよなよした男どもには嫌われるようだが、醜く見えるものではないし、逆に現在、こじき頭のようなボサボサの頭髪とともに、これがもてはやされる顎髭の、強調されたカメラアングルの方に鬱陶しさと汚らしさを感じる。私はイチローの髭面にも薄汚れた印象しか抱いたことがない。また、胸毛はあるが、最近話題のメタボに近い体格の佐藤さん、この人がもっと筋肉質の肉体なら、また違った印象を受けたかも知れない。

背景に写っているふんどし姿の男性たちが、背を丸め、寒そうにしていることが気になる。男同士が裸でぶつかりあう勇壮な祭からは想像できない寒々としたスナップだ。全体的に、ポスターとしての画面構成に奇祭と謳い、護符を奪い合う勇壮な祭のイメージが不足している。

それはさておき、この胸毛がセクハラなら、1年6場所の大相撲、胸毛のあるお相撲さんは何人もいる。この取り組みは全国ネットでは放送されてはならないことになるが、どうだろう。この1番はセクハラになりますから放送禁止です、ご家庭のテレビでは見せられません、となるのだろうか。或いはプロレスだってそうだ。また、胸毛と言えばプロ野球の長嶋茂雄の現役時代は有名だ。「男らしい!」と若い女性ファンも騒いだものだ。

そして、これはどうだ。女子高生たちの尻まで見えそうな短いスカート、へその見える腹、そう、へそと言えばゴルファーで見せたがる女がいるが、尻の半分見えそうな若い女たちのスラックス(今はパンツというのだろうか)。もっと酷いガングロなる化け物などはセクハラではないのか。ポスターの胸毛がセクハラなら、こちらの方が余ほどセクハラだと思うのだが。

写真の撮影とポスターの構成、どのような人が携わったのか発表がないので解らないが、総体的には美的センスが不足していると見る。ただ、今の世の中、何ごとによらず女性からのものの見方だけが真っ当で、女性から何か言われるとオドオドする風潮があるが、世の中、女性だけで廻っているのではない。男性ももっと肝っ玉を据えて対応することを期待したい。

【追記】2/9
 奇祭の奇祭たる行事があるようだ。
蘇民袋を奪い合う男衆の中に飛び込んで、その袋を小刀で切り裂く役の男のいでたちガ、全裸で現れるのだそうだ。袋の奪い合いは寺本堂で始まる。袋を切り裂く世話人は寺本堂の格子によじ登り、近くに袋が来た瞬間、口に小刀を咥えて男衆の上に飛び降りる。そして四方を睨み袋を切り裂くと、中から護符の小間木がこぼれ落ち、争奪戦は絶頂を迎える。この役の世話人は素っ裸だ。

昨年まで伝統通り全裸だったが、岩手県警水沢署が今年初めて「公然猥褻に該当し、警察として措置する」と事前警告した。1月に、同署からは全裸への警告が数回行なわれていた。しかし、祭を運営する世話人の中には「仮に逮捕されても伝統は守る」と逆に意気込む人もいる。

荒川文則副署長は「『神事だから黙認と思われていたかもしれないが法律に抵触する行為があればしかるべく措置するスタンスは不変。昨年までも警告制止してきた」と説明している。ただ、「措置の中身はケース・バイ・ケース」と話し、逮捕するかどうかは明らかにしていない。

《誰に対して気兼ねして取り締るのか。ポスターの胸毛に文句をつけた女たちにか。明るい日中の人通りの多い街なかや、競技場の衆人観衆の中を人目憚らず全裸で走り回ったバカな男や女と同列に論じるべきではない。まして争奪戦が行なわれるのは未だ明けやらぬ午前5時〜7時ごろには終わるということだ。当日は学校のある少年少女の目に触れる状況ではない。少なくとも観衆は大人の男と女と判断してい良い。まして、それらの沢山の目がすべて全裸の男を追いかけて興味本位で見ていると想像する警察の方が卑猥だ。

本文で書いた女子高生の短いスカートや、へそ、尻の見え隠れやガングロなどの方が余ほど猥褻に近い。

また、海外でも年に1度行なわれる同じような例もある(間違いでなければアメリカのどこかの大学に伝わる行事)。暗くなった街の通りへ全裸の男女が集団で駈けて廻る記念行事と聞く。テレビでも面白く下半身をぼかして報道するのは毎年のように見る。日本の場合は年に1度の神にまつわる伝統の行事だ。一人が猥褻なら全員が全裸ならいいのか。それなら警察はどのように取り締るつもりか。昔から神事では男性器は豊饒のシンボルとされている。全員が全裸でもいいくらいだ。だが、決して取締りの対象ではない。目のやり場に困る卑猥で猥褻なものは、いくらでも町中を歩いている。


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2008年2月 7日 (木)

愛したい

毎日新聞、例の女性の不倫の相談欄だ。
要は次のような内容。『52歳の主婦と名乗るおばさんが、42歳という一回り近い年下の家庭のある男性と3年続いた不倫のことで、悶々の日を送っている。「もう逢いたくない」と言われ「さようなら」と別れたはいいが生きる気力を失い、彼からの連絡は途絶えたまま。その後、誘いに対して彼からは「少し待ってください」とだけ。自分の気の沈みに気づいた夫に打ち明けて、許してもらいたい気持ちはあるが、その後のことを考えると悩んでいる。50歳を過ぎて大人の恋ができなかった私は、これからメソメソ生きてゆくのでしょうか。このままいつまで彼を待てばいいのでしょう。』

《どうしてこうも、自分を飾り立てるのだろう。52歳のおばさんの言う「大人の恋」って何だ。逢ってセックスしてまた逢って、が「大人の恋」か。相手の男にしてみれば、30代の最後の年から夫の目を盗んでセックスの相手をしてくれるちょっと風変わりなおばさんでしかなかったろう。お互いが不倫を自覚し、つかの間の欲情をスリルとともに満たして別れる間柄でしかなかったはずだ。彼女の言葉をかりれば「妻子のいる42歳の彼とお付き合いしています」となる。それをきれいごとに「大人の恋」なんておこがましい話だ。

離婚(法のもとで)後300日以内は前夫の子問題。どれだけ別居期間が長かろうと、暴力夫であろうと、法律を無視して不倫の子を生み、「子どもが可哀そうだから」で泣きつくのも皆同じ不倫の結果だ。いずれも同情の余地などまったくない。結婚は男女どちらにも貞節の義務があり、「目には目、歯には歯」でもお互いに裏切ることを許してはいない。三文小説家が書いた不倫小説やドラマがもてはやされ、不倫こそ女の歓びのような流行を生んだが、不倫は不倫、婚姻関係では契約違反になる。

相談のおばさんは、夫に言えば離婚は間違いないだろう、おばさんはそれを恐れる。この歳で一人で生きてゆかねばならない、それは困ると。でも、夫を裏切る不貞の妻を演じ、不倫相手からの連絡は待ちつづけたいというのだ。それをこのおばさんは「大人の恋」と呼ぶ。それとも私のはすべて邪推だろうか。2人は仲良く肩を並べて散歩をし、喫茶店でお茶を飲み、年相応に公園のベンチに腰を下ろして流れる雲や花を愛で、季節のうつろいに涙して時間を過ごして3年が経過したのだろうか。大人の恋ならそれくらいの最低限の「節操」はあります、とでも言うか。》

紙上で答えるのは志茂田景樹。
私とは違ってさすがもの書き、表現がきれいだ。(抜粋)「人知れず愛を深めあう関係は、三年経ってもけして磐石なものにはなりません。むしろ、三年が限界だと考えていいのではないでしょうか。それがいやというなら、人知れる関係にする、つまり、ともに家庭を捨てふたりで軸足を揃えた新しい生活をはじめる以外にありません。あなたたも彼も軸足をそれぞれの家庭に置いたまま、秘め事の愛を暖めあってきたような気がします。
 そして、それは愛である以上に、心のときめきを優先させる一時の恋であったと思うのです。お互いに嫌いになったのではなく、これ以上長く関係を続けることはお互いの家庭も巻きこんで抜き差しならないドロ沼に踏み込むことだと判断したのでしょう。つまり、あなたと彼の関係はそれぞれの意思で終わっているのです。
 今のあなたがなにをしても集中できず、生きる気力が出ません、と弱音を吐くことは、自分自身に対する甘えでしかありません。
 夫へは、彼との関係がすでに終わっているのだから、告白して許しをこう必要はありません。あなたは素晴らしい恋をしたようです。すばらしい恋がすばらしいゆえんは、その最中よりもそれが終わってからのほうがそれぞれの心を磨いてくれることにあります。」と。

《志茂田がいうように、それが「恋」ならばそのように言えることなのだろうが、相談者のおばさんのものは決して恋や愛などと呼べるものではない。ただの姦通だったのだ。それに後は裏切った夫には素知らぬ顔でこれから先を送りなさい、だと。
 真剣におばさんが思っているように愛であり、恋ならば、躊躇することはない。相手の家庭を壊してでも奪えばよい。相手もおばさんが思うように愛してくれているのなら、家庭は捨ててくれるだろう。そうではなく、3年もばれなかったのだから、この先もうまく行って夫にばれなければ悩むこともなく、いつまでも続けるつもりの不倫であったのだ。
 こういう露出趣味のおばさんの不倫の話にページを割くのは止しにしてほしい。購読料がもったいない。》

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2008年2月 6日 (水)

“もったいない”の勝ちか

消費期限偽装問題で営業を中止していた三重県伊勢市の和菓子メーカー「赤福」が6日、約4ヶ月振りに伊勢市内の直営3店で営業を開始した。

久し振りの「赤福餅」を求め、午前5時開店の本店前には、前日午後6時ごろから並んだ徹夜組を交えて、熱心なファンが開店前には200人以上が列を作って待った。開店後、同10時までに9000箱以上が飛ぶように売れたという。当面は、直営3店舗に絞って営業し、市外の直営店や依託販売の再開時期を探ることになる。9000箱以上とはそれ以上製造したことだろう。もったいない話だが、今後は売れ残ったものは廃棄処分するといったとおり、売れ残って廃棄処分したものが出ただろうか。

《メディアは鬼の首を取ったように騒いだが、腐ったものを売ったわけではなかった。誰一人身体の異常を訴えたものはいなかった。噂が出てから、‘そう言えば’と賢しら顔でもの言う人間は出るには出たが、元々赤福の評判は全国に轟くほどのものだった。消費者は4ヶ月、とにかく旨いものを食べたくて待ち望んでいたのだ。

しかし、赤福の側も姑息であった。多くのスーパーやコンビニが行なっていて、慣例のようになっている、売れ残りそうなもの、消費期限切迫のものを値引きして売ることもできたはずだ。スーパーなどでは値引きの時刻を見計らって集まる主婦たちもいて、好評な集客の一手段でもあるのだ。それでも売れ残れば値引率を一段と下げて売っていることは、赤福も使い回しせずとも知っていたはずだ。堂々と‘もったいない’をやれば良かった。》

毎日新聞(1/8)
「不二家、ミートホープ、赤福などの食品企業による自主回収は昨年一年間で756件、前年の約3倍。集計を取り始めた04年から過去最多だった。しかし、問題となった事例の中身を改めて見ると、食品として食べられるケースが多いのに驚く。食糧自給率が40%を割り、原油高騰など資源危機が迫る日本で、こんなモッタイナイことが今年もまた続くのかと思うとぞっとする。」(生活報道センター:小島正美氏)

以下<要約>
『氏は続ける。「モッタイナイの典型例が、昨年秋、福島と神奈川で発生した乳牛のケースだ。福島県ではブルセラ病(家畜伝染病で、流産などを起す)に感染した疑いの乳牛からの搾乳を、原料にした可能性がある製品約33万個が回収・廃棄された。しかし、最終検査で感染なしだった。神奈川県では同じく家畜伝染病のヨーネ病に感染した疑いの乳牛が出て、約30万本の牛乳が廃棄された。

だが、牛乳は加熱殺菌されており、たとえ乳牛が感染しても、牛乳自体は安全だ。農水省によると、ヨーネ病は西欧や米国で日本以上に大発生しているが、牛乳が回収されたことは一度もないという。

他にも、回収が不要と思われる例は多い。9月の滝沢ハムの生ハムロース。20グラム入りパックが自動重量計にごみが入って御作動した。実際の重量より1グラム程度少ない製品が出荷された。企業は数百パックを回収し、消却したが、実際に量目不足だったのは約20パック。これなどは消費者への告知と商品の交換だけで十分なはずだ。なぜ回収して捨てるのか。

11月の崎陽軒のシューマイ。法律で定められた原材料の重い順の表記に、問題があった。具体的にはタマネギよりも少ないホタテ貝柱がタマネギよりも先に表記されていた。この程度で回収して廃棄になった。消費者からは同社に「廃棄はもったいない」と意見が寄せられたという。

12月、敷島製パン。東京多摩工場で小麦粉の生地が軟らかいと判断した担当者が小麦粉を新たに加えたところ、通常より硬めのパンが製造・出荷された。お客から「硬い」と苦情があり、自主回収。配合ミスはあったが、消費者には健康危害が生じるわけではなく、告知と交換で十分だ。

12月、福島県のあんぽ柿。生産者が7ケタ連続の製造所記号を途中にハイフンを入れて印字した。こんな程度でも農協は県との相談で食品衛生法やJAS法違反を理由に、商品を回収せざるを得なかった。これを賛同する消費者はゼロだろう。

このように無駄な事例を挙げて行けば切りがない。食品の期限切れ問題に詳しい奥田和子・甲南女子大学名誉教授は「食べられるものを捨てないで生かすという発想がなぜ生まれないのか」と怒り口調で話す。

だが、国も企業も消費者団体も、沈黙を続ける。事なかれ主義なのか、回収・廃棄の嵐が過ぎ去るのをただただ松だけの今の状況は、「偽」というよりも「愚」という言葉がぴったりとくるように思える。要は、自給率の低い国なのに愚策としかいいようがない。』

《明らかな偽装もあるが、食糧用に栽培されていた農産物が、燃料に変ることで日本の自給率は一層厳しい実態を孕んできた。全ての食糧、食品の安全性のための食品衛生法、JAS法など、再検討するには今が絶好の機会ではないだろうか。》

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2008年2月 5日 (火)

デート de DV

《表題は少しふざけている。どうもデートDVなる語感が気に入らない。どっちみち昔なら、犬も食わないただの痴話げんかだ。その危険度チェックと称する15項目を並べた表がある。》

(全国女性シェルターネット作成、女性向け)となっている。該当項目が多いほど危険度が高いということらしい。さあ、女の子たち、暇つぶしにチャレンジしてみよう。
 □いつも一緒にいることを要求する
 □嫉妬心が強い
 □異性の友人との交流を許さない
 □電話やメールが頻繁で、すぐ対応しないと怒る
 □行動のすべてを知りたがる
 □デートの内容は全部彼が決める
 □服や髪型などで好みを押しつける
 □感情の起伏が激しく突然怒り出す
 □手をつないだり腕を組んだりいつもからだに触れる
 □女性が意見を述べたり主張したりすることを嫌う
 □女性の家族の悪口を言う
 □交際相手を所有物のように扱う
 □避妊具を使いたがらない
 □別れ話になると「自殺する」と脅す
 □重要な判断を女性に任せ「お前次第だ」と言う
   (毎日新聞1/24から)

《さあ、お嬢さんのお相手の危険度は如何かな。
以上女性のチェックシートだが、どの項目が暴力に繋がることになるのか昔の人間には全く解らない。項目が全部埋まるような間柄なら当然つき合ってもいないだろうし、そんな男もいまい。男女同権をいうならば、男の一方的な言い分を聞く必要も無いし、聞いているだけの女性など今の世の中にはいまい。条件は5分と5分だ。避妊具を使いたがらない、など言い訳にもならないし、男の暴力とするのは勝手すぎる。断固断われば済むことでいやならさせなきゃいい。それでも駄目なら別れることだ。それで泣くのは女なのだから、それぐらい分かってつき合うのが対等ということだ。そのけじめがないから、取り敢えず出来ちゃった婚となるが、すぐに離婚が待っているのは世にはざらにあることだ。責任は男女のどちらにもある。

これだけの項目をチェックすることが可能なのは、繰り返し会った中からの観察の結果だ。一回や二回のデートでチェックできる項目ではない。一体会って何を話しているのだろう。各項目に触れることがあれば、都度話し合えば済む話だ。》

内閣府が昨年行なったインターネット調査でも「Ⅰ日に何度も電話やメールで行動を報告するよう命じられた」などの具体例があった。調査は10〜20代の未婚男女を対象に、恋人から受けた行為を尋ねた。男性128人、女性130人が答えた。

それによると「いつも気をつかわされる」と回答したのは男性42%、女性25%。ただ「友だちとの用事を無理に断わらされた」「貸したお金を返してもらえない」「避妊に協力してくれない」などの具体的な強制行為の経験は、女性の方が多かった。

女子大でもジェンダー学を指導する沼崎一郎・東北大大学院教授(男性学)は「異性の友だちが増え、友だち関係との差別化のため『恋愛観系では束縛できる』と考える傾向は男女とも強い」と、最近の関係を分析する。その上で、行動を制限したり避妊をしないなどの行為については「恋愛上の『相互束縛』とは区別して考えた方がいい。こうした行為こそ本物のデートDV。『ジェンダーって何?」05/12

《それは違う、避妊に関して言えば、避妊に協力させられなかっただけで、避妊しないことを諒解したことになるのだ。妊娠すれば、出来ちゃった婚がいやならどうせ堕胎すれば済む、程度の考えだろう。それも違う、自分の身体のことだ、避妊は女性の責務でもあると言えるのだ。》

沼崎は「見逃すと、傷害やストーカー殺人に発展する恐れさえある」と警告する。内閣府の調査でも、殴る蹴るなどの身体的暴力を受け、怪我をした経験がある男女が各1〜2人いた。

「NPO法人全国女性シェルターネット」遠藤智子さんは「各地の支援スタッフからも『デートDVの相談が増えている』と聞く。加害者も被害者も生まないために、予防教育などの対策を急ぐべきだ」と警鐘を鳴らす。彼女は、増加要因の一つに「携帯電話の普及」を挙げる。「いつも身につける携帯電話が支配を簡単にし、男性の暴力を助長している」という。

《携帯電話がもとのトラブルは、圧倒的に女性が異性の電話を盗み見することが原因であることが、新聞の相談事例でも多いのが実態だ。暴力を振るうことは決して許されることではないが、あながち女性に原因がないとは言えない。》

ただ、今回の内閣府調査は初の本格的な実態調査で、デートDV対策はまだ緒に就いたばかり。配偶者や内縁関係に限定されているDV防止法の適用対象を、恋人まで拡大するかどうかは今後の課題と見ている。自分自身はもちろん、家族や友人らの交際関係に「おかしいのでは」と疑問を持ったら、専門機関や警察に相談するよう、遠藤さんは助言している。


 
 

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2008年2月 4日 (月)

学術会議報告案「代理出産 全面禁止」

Snowdrop スノードロップ(まつゆきそう)

 早く咲き過ぎたが 雪の中
 陽を浴びて ホッと、暖かそうだ
 名前のとおり、雪のしずく か

代理出産に関する内容で数多く記事にしてきた。私は代理出産は「法の整備を前提として認めるべきだ」として賛成である。

毎日新聞(1/18、19、2/1)から
不妊夫婦のために他の女性が夫婦の受精卵を妊娠・出産する代理出産について、日本学術会議の検討委員会が全面禁止を求める報告書案をまとめた。妊娠・出産に危険が伴うことや生まれてくる子への影響が科学的に解明されていないことから、「法律によって禁止する必要がある」とした。営利目的での実施については「罰則が必要」としている。

関係者によると、昨年末から委員の意向を集約したところ、「部分的に許容すべきだ」との意見もあったが、「禁止すべきだ」との意見が大勢を占めた。18日には、背景説明や代理出産の許容性に関する部分の報告書案が示されものだ。代理出産を許容するか否かに関し、
 ◎死亡の危険性のある妊娠・出産を第三者に課す問題が大きい
 ◎胎児への影響が不明
 ◎「家」を重視する日本では強制や誘導が懸念される
 ◎本来の生殖活動から大きく逸脱している
 ◎胎児に障害があった場合の解決が当事者間の契約だけでは困難
などの問題点を指摘した。

そのうえで、このような技術を不妊夫婦の希望や妊娠・出産者との契約、医師の判断だけに委ねることは、「妥当性を欠く」として、法律による規制を求めたものだ。だが、法律で禁止する対象や処罰の範囲については意見が分かれた。委員の中には「全面禁止にはすべきではない。報告書は両論併記にすべきだ」との意見もあり、次回の調整に持ち越した。

一方、代理出産に関する科学的な研究について、国の厳重な管理の下で試行的に実施する方法があるとも言及している。具体的な実施方法は国が検討し、20〜30年に亙り、生まれた子の成長過程や出産した女性の健康状態について報告義務を課すなどを求める声も出ている。

また、生まれた子が出自を知る権利の確保や、第三者から卵子などの提供を受ける不妊治療の是非についても検討課題だったが、時間不足で結論がでないで終わった。

代理出産をめぐっては、厚生労働省の生殖補助医療部会が03年、「罰則つきで禁止すべきだ」との報告書をまとめ、日本産科婦人科学会も実施を禁ずる指針を策定しているが、任意団体で法的な拘束力は持っていない。

1月31日、日本学術会議は東京都内で公開講演会を開き、同会議の委員会が作成した「代理出産は法律で禁止すべきだ」との報告書案を説明し、会場からは賛否両論の声が出た。一部委員からも「認めるべきだ」との意見があったが、鴨下重彦院長は「生まれる子のことを考えるべきだ。報告書案の方向は変らないと思う」と述べた。

委員の水町紀子・東北大教授は「子が欲しいという希望は、周囲の圧力などによって生まれたものともいえる」と、案を支持。一方、委員の加藤尚武・東京大特任教授は「全面禁止するほどの危害があるとは思えない」と禁止に反対する見解を示した。

同じ公開講演会に参加していた、諏訪マタニティークリニック(長野県下諏訪町)の根津八紘院長は、06年以降に3組の代理出産を実施し、2人の子どもが生まれて1人が妊娠中であると発表した。根津院長は「危険な状態になった女性はいない。日本学術会議の報告書案は到底承服できない」と話した。同院長によると、代理出産を引き受けたのは、いずれも40代以上で母親を含む親族の女性。「研究を深め、高齢者の妊娠、出産の充実をはかるべきではないか」と述べた。日本産科婦人科学会の吉村泰典理事長は「学術会議で検討中で結論を待つべきだ」と話す。

《18日の会議の報告書案の内容は、最後の生まれてくる胎児に障害があった場合の問題にいっそうの検討が加えられねばならないが、他の項目は、どれも最初から反対するために指を折って数えたてるようなものだ。「家」を重視するのは会議を構成する委員の年代であって、現代の、いやこれからの若者たちには「家」は決して家庭の核となるものではない。「胎児への影響が不明」に至っては理由にならない。それをいえば代理出産に限らない。誰のどんな出産でも当てはまることだからだ。古来女性の出産は動物として当たり前のこと、病気ではない。それが何時の間にか現代人は医者の手を借り、病人扱いしなければ産めない身体に弱体化してしまった。今にも壊れる腫れ物に触る状態になった。

また、水町委員のいう「子が欲しいという欲求は、周囲の圧力から生まれたのであろう」は同性の言葉とも思えない。これこそ封建時代の「子無きは去れ」を思い出す言葉だ。私は、女性が子を持つのは母性本能だと思うのだが、水町は人から言われ、強いられて子を産むのだと言う。他に、学術会議のメンバーとはどのような人たちで構成されているのだろか、是非知りたいと思う。

外国人の腹まで借りて子を持った女性もいる。自分の胎内で育てたいのにできない女性には、代理出産が救いとなる。何でもかでも、というのではない。冒頭に書いた「法の整備を前提として」は欠かせない条件だが。》

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2008年2月 3日 (日)

米マイクロソフト ヤフーを買収か

Dscfsnow 雨が静かに振る 日暮れの町はずれ〜・・なる歌があるが、雪はもっと静かで音もなく降る。昨夜3時ごろまで起きていたのに、7時の寝覚めまで積雪になるほどに降っていたことを知ることがなかった。直ぐにカメラを持ち出したが、どこを撮っても白黒写真、辛うじて一枚のショットだけに僅かに色合いが残った。
Dscfmatsu_2 【閑話休題】
 表題の件は、しばらく前から予兆のようなものを感じていた。Googleが、老人一人で続ける拙ブログ『世相』を取り上げてくれてから、常に1ページ目(殆どがトップに)に並ぶようになり、長男からは誰も相手にしてくれないよとも言われたが、数少なかったアクセス数(現在20万件超)も少しづつだが増え、現在では平均で一日200件を超すアクセスがあるようにまで成長した。

 予兆と言うのは、グーグル(Google)が取り上げてくれるのと同じように、それまでヤフー検索サイトに載ることの殆どなかった『世相』が徐々に増えてくるのを感じていた。ページ作りまで何だかグーグルに似てきたように感じていた。何かあるのかな?という程度のことだが、何か動いているな、のようなものだった。ココログのアクセス解析を辿って生ログを開いてみた。検索サイトには従来あまり目立たなかったヤフーを、リンク元として多くの検索を見掛けるようになっている。ただそれだけのことだが。

毎日新聞(2/2)から要約
米マイクロソフトは1日、インターネット検索大手ヤフーに対して総額446億ドル(約4兆7000億円)で買収提案をしたと発表した。現金と株式の組み合わせによる買収提案でヤフーの株式を1株当たり31ドルで購入する意思があると伝えた。マイクロソフトは07年にもヤフーとの提携模索が報じられ、両社で交渉を進めていた経緯があるが、ただ、ヤフー側の買収への反発が強く、実現しなかった。

ネット検索事業を次の成長の柱と位置づけるマイクロソフトは、大手のヤフー買収により、最大手のGoogleを追い上げる狙いと見られる。マイクロソフトは、スティーブ・パルマー最高経営責任者(CEO)名で声明を出し、「(統合により)我々は一般消費者や広告業界にすばらしいサービスを提供し、市場での競争力を高めることができる」と述べた。

同じ日、パルマー氏は「ヤフー買収が成功した場合、日本のヤフーに対する米ヤフーの出資株を売却せず維持する」方針を明かしている。日本のヤフーは41%の株式を保有するソフトバンクの子会社で、米ヤフーも33%を出資する。

《金持ちの強欲さを見せつける話だ。ネット検索大手ヤフーに買収を提案した背景には、ネット検索最大手グーグルの急成長に対するマイクロソフトの強い危機感があると思われる。しかし、07年6月期の売上高が511億2000万ドル(約5兆4000億円)、従業員数は約7万8000人の巨大企業だ。マイクロソフトはパソコンの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」が主力商品で、圧倒的なシェアを誇っている。現在大まかだが世界のパソコンの台数は約6億台とみられ、その上で動くOSのウィンドウズが占める割合は96・97%とか。これでもまだ足りないらしく、隣の家の芝生の庭が欲しいのか、検索エンジンの市場までもむしり取ろうとする狙いのようだ。》

マイクロソフトはネット事業を新たな収益源と位置づけているが、技術やサービスの開発で出遅れ、なかなか軌道に乗らないのが現実のようだ。話題のヤフーは米大手のインターネット・サービス会社。検索サービスやポータル(玄関)サイトの運営を主力事業としている。検索の世界シェアは約14%で、グーグル(約61%)に次ぐ世界第2位。07年1年間の売上高は69億600万ドル(約7300億円)。マイクロソフトとヤフーが統合することで、ネット関連事業の売上高はグーグルと肩を並べることになり、追い上げの態勢が整うことになると、目論んでいる。

マクロソフトとヤフー両社は昨年にも経営統合の交渉が報じられたが、合意には至らないままに終わっていた。ヤフーのネット事業は、ニュースの提供や電子メールなどで世界最大規模の利用者数を誇っているが、収益力の低さが問題になっていた。その後建て直しを図ったが07年10〜12月期決算でもネット広告事業が振るわず、8四半期連続の減益となり、全従業員の7%に当る1000人の人員削減を発表した。株価も下落傾向が続き、市場関係者からも戦略の転換を求める声が上がっていた、という。

マイクロソフトは1日公表した資料で「急速に成長しているネット広告市場は、ますます一つの企業によって支配されてきている。マイクロソフトとヤフーが一緒になれば、競争的な選択肢になり得る」と、暗にターゲットがグーグルであることを明かし、対抗心を剥き出しにしたということだ。

ただ、検索エンジン市場での世界シェアはグーグルが6割程度を占め、最近では中国の「百度」(パイドウ)も急成長(世界シェア約5%)している。マイクロソフト(世界シェアは約3%)がヤフーを買収しても検索市場でのシェアは計約2割程度とみられ、グーグルとの差は依然として大きい。

《マイクロソフトが恨みがましく言う、「ますます一つの企業によって支配されてきている」は、そっくりそのままOSの世界のおける、マイクロソフト自身の96・97%というシェアのことに頬かむりした言い分ではないか。マイクロソフトには、金持ち喧嘩せずの大様さのゆとりというものがないのだろうか。》

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2008年2月 2日 (土)

大きいことはいいことか、トヨタ生産世界一を

毎日新聞(2/2)から
トヨタ自動車が07年の自動車生産台数で世界一になったことが1日、明らかになった。米ゼネラル・モーターズ(GM)が同日発表した07年の生産台数が928万5000台とトヨタの生産台数に届かなかったためだ。トヨタは世界販売台数ではわずか3106の差でGMに及ばず、初の世界一は実現しなかったが、GMとほぼ肩を並べたことが改めて示された。

トヨタの生産台数は、子会社のダイハツ工業、日野自動車を含めて前年比5・3%増の949万7754台。トヨタは今年の世界生産を995万台、世界販売も985万台とさらに上積みする計画で、今年は販売台数でも世界一になる可能性が高まっている。

一方で、ハイブリッド(プリウス式の化石燃料と電気)とはいいながら、枯渇も間近い化石燃料を使い、地球温暖化を加速させることには違いはない車を増産することになる。二酸化炭素の排出量ゼロの電気自動車や太陽エネルギーなら世界一を喜ぶが、中途半端(いみじくもGMが先に口にしているが、今でも全くその通りだ)なハイブリッド程度では褒められることではない。暴論を言えば、生産台数を半減させる方が余ほど地球環境(人類のこのさき生存するための最低限必要な環境だが)にとっては喜ばしいことだ。

これには大都会と地方という問題が伴うことになるが、今後、交通網の発達した大都会には自家用車は必要なくなる。というよりは乗り入れ禁止の規制を掛けることが必要になってくるだろう。現在、急速に経済の発展を見せている中国で、この問題を検討しているところがある。中国沿岸部の広東省深?(パソコンに文字がない。土へんに川)市が、2011年をめどに小型自動車の使用を制限する方向で検討していることが明らかになった。(毎日新聞1/15)
中国で今後、急増が見込まれる小型車に規制の網をかけることで公共交通機関の利用を促し、環境対策につながる狙いとみられるが、自動車ユーザーやメーカーからの反発も予想される。

同市の許宗衡市長が最近、自動車業界関係者などとの会合で、地下鉄など軌道交通網の初期整備が11年に完了する見通しを表明。これに合わせて「公共交通の利用を奨励し、低収入家庭*には(自家用車ではなく)地下鉄を利用させる」と述べ、小型車の使用制限など複数の政策を導入する考えを示したという。《*低収入家庭に限る必要はない、全ての家庭を対象にすることだ。》

排気量で何ccを「小型車」と定義するかや、具体的な制限手段などは11年の規制導入までに詰めることになる。許市はこのほか、駐車料金の引き上げや市中心部で時間と場所に応じた「渋滞税」を徴集するなど、自動車全体の使用を制限することで環境対策につなげる意向も明らかにした。

中国では、環境対策や渋滞緩和を目的に燃料の悪い大型車ではなく小型車を規制するのは異例のことだ。

先進国間での京都議定書も看板倒れになりそうな気配の中で、許市長の発言は、勇気を持って誰かが言わなければならないことであったような気がする。科学は進歩しているように見えて、その実、地球を破壊するための学問でもあるようだ。野放図に生産台数を増やすことが、いいこととは決して思えない。企業の側の自己満足の理論でしかないのでは。


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2008年2月 1日 (金)

世界で活躍する日本のヴィオラ奏者

江藤俊哉の死去の折、彼に学んだ安永徹を取り上げたが、安永がコンサートマスターを務めるベルリンフィルに、もう一人2001年から日本人女性の首席奏者がいることを知らなかった。受け持つパートはヴィオラだ。この楽団が首席に女性を置くことは極めて異例のことだが、彼女が帰国して今月、日本でヴィオラ・リサイタルを開く。その名を清水直子(39)という。

桐朋学園大学で、先ほど亡くなった江藤俊哉にバイオリンを学んだ後、ヴィオラに転向し1993年に修了した。翌94年ドイツに渡り、ドイツ・デトモルト音楽大学に教授として招かれていた今井信子にヴィオラを師事する。

Photo_2

 左、ヴァイオリン
  右、ヴィオラ

長い間独奏楽器としては無視された存在だったが、近代以降では独奏曲も数多く作られるようになった。
(Wikipedia より)


 1996年、ジュネーブ国際コンクールで最高位(1位なし2位)
 1997年、ミュンヘン国際音楽コンクールで第1位
その後ソリストとして各国のオーケストラと競演。1年の試用期間を経て2001年2月からベルリン・フィルの首席ビオラ奏者に就く。

ビオラとくれば、清水も教えを受けた今井信子を語らない訳にはいかない。現在世界でも超一流の一人に数えられるヴィオラ奏者だ。06年1月の“小澤征爾”で触れたが、1984年9月『斎藤秀雄先生を偲ぶコンサート』に世界の第1線で活躍する教え子たちが、急遽帰国して、桐朋学園の恩師を忍ぶためのバッハの曲の練習風景をNHKが放映した。当然今井もいた。サイトウ記念オーケストラの母体だ。

今井も最初はヴァイオリンだった。桐朋在学中、アメリカ演奏ツアーで小澤の指揮するボストン響の「ドン・キホーテ」を聴いたことが切っ掛けになりヴィオラに転向する。
 1965年、イェール大学大学院に入学
 1966年、ジュリアード音楽院に移り、ワルター・トランプラーに師事
 1967年、ミュンヘン国際音楽コンクール最高位
 1968年、ジュネーブ国際音楽コンクール最高位
 1973〜78年、フェルメール弦楽四重奏団で活躍
 1978年、ヨーロッパに渡りソリストとしての活動を行う
    〜2003年、デトモルト音楽大学教授
 その後、アムステルダム音楽院、ジュネーブ音楽院の教授として現在も教育に携わる
 1992年からは東京で教育的音楽祭「ヴィオラスペース」を指導、後進の指導に取り組む
 1994年、芸術選奨文部大臣賞
 1995年、サントリー賞、モービル音楽賞受賞
 1995年、東京、ニューヨーク、ロンドン3都市に亙って開催される「インターナショナル・ヒンデミット・ヴィオラ・フェスティバル」の音楽監督を務める    
 1996年、毎日芸術賞を受賞

ヴィオラはヴァイオリンと比べ、低い音域を出すために全体がひと回りほど大きくなっていて、共鳴箱の容積を多くとるために厚みを増して作られている。ヴァイオリンよりも音域が5度下がりしっとりと艶やかな音色を奏でる。合奏や重奏の中では中音部を受け持つ。

どれくらい前になるか、東京文化会館の小ホールで始めて今井のソロを聴いた。恐らく現在の清水の年齢よりも若かったはずだ。曲目はすべて忘れているが、ヴァイオリンよりも重いヴィオラの音色、それでいて柔らかな情感に包まれた時間を過ごして以来、今井信子の名を忘れたことはない。

世界のヴィオラ奏者はヴァイオリンやチェロのように協奏曲や独奏曲に恵まれていない。そのような環境の中で今井は他の楽器からの編曲作品も積極的に取り上げて演奏し、ヴィオラのレパートリーの開拓に大きく貢献している。

その今井をジュリアード音楽院で指導したのが1997年に亡くなったドイツのヴィオラ奏者、ワルター・トランプラー(82歳)だ。他にも有名な演奏家としてはシュロモ・ミンツやヨゼフ・スーク、ピンカス・ズッカーマンらがいるが、彼らはまたヴァイオリン演奏家としても一流で通っている人たちだ。他にも日本人女性ビオラ奏者には今井に師事するために1978年、英国王立ノーザン音楽大学に留学。在学中に第17回ブタペスト国際音楽コンクールでヴィオラ部門第1位、特別賞を受賞し、翌年ノーザン音楽大学を首席で卒業した井上裕子がいる。また、オランダのロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団で1992年より第1首席奏者を務める波木井賢がいる。

Dscfviola 世界にも知られた武満徹の形見ともなったが、Personal Giftとして今井に贈った《鳥が道に降りてきた》。中の14曲の殆どが世界初演となる曲が集められている。バッハの無伴奏チェロ組曲全6曲のヴィオラ版など。

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