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2008年1月16日 (水)

捕鯨妨害

毎日新聞(1/16)<要約>
南極海で調査捕鯨をしている日本鯨類研究所の調査捕鯨船「第2勇新丸」が日本時間の15日午後4時ごろ、反捕鯨団体の外国人男性2人を拘束したと水産庁に連絡が入った。拘束した2人は、南極で調査捕鯨のための航行中の日本船に捕鯨妨害のために「不法侵入」したものだ。同庁は16日未明から、2人を引き渡すため団体側に連絡しているが、同日正午まで返答がない状態だ、という。

日本の捕鯨船が反捕鯨活動家を拘束するのは、87年に調査捕鯨が始まって以来のこと。同庁によると、2人は米国の環境保護団体「シー・シェパード*」に所属するイギリス人(35)とオーストラリア人(28)。2人は他のメンバーらと捕鯨船にモーターゴムボートで接近し、スクリューを狙ってロープを投げ、酪酸**とみられる薬品入りのビンを船に投げるなどの妨害行為を行なった上、捕鯨船に乗り込んで来た。

 * シー・シェパード(Sea Shepherd Conservation Society)‥ 1977年、「グリーンピースは軟弱に過ぎる」として分かれて設立した。各国の捕鯨船や漁船に体当たりして何隻もの船を沈めるほどの過激な行動を行なう。そのため、環境テロとも批判される。アメリカ・ワシントンのフライデー港を拠点とする。

 ** 酪酸 ‥ バターの中から得られたのでこの名で呼ばれる。アミノ酸の一つ。強い臭気を放つ。

このため、船員らが「不法侵入」だとして2人を取り押さえた。同庁によると、公海でも船舶の中は日本領土とみなされ、刑法による不法侵入罪の適用が可能だという。

同庁は「暴力による妨害行為は誠に遺憾。ただ、拘束した結果、目的が抗議ビラを渡すことと理解できたので、2人を一刻も早く釈放したいが団体側からの返答がない」と話している。

捕鯨船は、ミンククジラ850頭、ナガスクジラ50頭を調査目的で捕獲するため、昨年11月に日本から出航していた。一方、団体側ではホームページ上に「日本の捕鯨船乗り組み員が2人を誘拐した」と抗議している。

先ほど、夕方のテレビがシーシェパードの人間2人が日本の捕鯨船に飛び移る姿を放映した。2人を拘束した問題で、オーストラリアのスミス外相は16日、地元ラジオ局の取材に対し「2人の身柄を解放することで、日本側と合意した」と語ったとAP通信が伝えた。

オーストラリアは自国の連邦裁判所が南極海の一部の領有権を主張し、国内法で「クジラ保護区」を設定。日本の捕鯨に対して操業停止を命じている。これに対して町村官房長官は「南極大陸はどの国も領土主権を持たないというのが国際的なコンセンサスだ。誤った前提の判決は受け入れることはできない」と述べた。

オーストラアは07年12月4日、やっと京都議定書を批准したばかり。世界でも最大(世界一とも)と言われる国民一人当りの温室効果ガスの排出量で地球温暖化を招いている国だ。日本のクジラを論(あげつら)っている場合じゃないだろう。アメリカの陰に隠れているが、地球破壊を速める大国の一つでもあることを自覚するべきだろう。それに、クジラの命にも羊や牛の命にも命に軽重はないはずだ。その命を戴いて生きているのが人間だ。

一方、調査捕鯨といいながら、調査するだけで何故何百頭ものクジラが必要なのか。目視調査ではクジラの生態系の調査は不可能なことなのか。先に大捕鯨国として、絶滅状態にまで追い込んだ先祖たちのことを頬被りしたままの、シー・シェパードら保護団体の生っちろい考えを鼻の先で笑いながらも、千頭もの捕獲したクジラはどのように調査の結果として活用されているのだろうか。日本人の腹の中に送り込まれているのだろうか。など、釈然としない部分もあるのだが。日本人の食文化を言うだけでは説明はしきれないところだ。

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コメント

オーストラリアは自然動物を一番絶滅させた国ということで、ネットの動画でもカンガルーを叩き殺すシーンが流れているようです。オーストラリアには西洋人が移住する前はダチョウより大きな鳥やドードーという変わった鳥、大きな牙を持つ虎もいたようですが全て絶滅させられました。
他にも象牙をとるために象を乱獲したり、ゴリラの棲み家を奪ったりバッファローを殺戮したり欧米人が絶滅させた動物は数えればキリがありません。
なぜクジラはダメなの?と理解できません。ただ私はクジラを食べた記憶は子供の頃の一度きりで、現在も全くお目にかかる機会はありません。調査捕鯨といいつつ何か意地になっているような気もします。
長い捕鯨の歴史を持つ日本はクジラの利用もひげまで全て使っていたようですが、代替品に変わられた今となってはそれも無意味かもしれません。ここでスパッと「や〜めた」と言ってみるのも面白いかもしれませんよ。保護団体の矛先がどこへ行くのか。

投稿: BEM | 2008年1月17日 (木) 09時43分

コメントありがとうございます。
動物保護団体の人たちには“いのち”のことをもっと考えて欲しいと思います。

古いブログに書きましたが、敗戦直後の貧しいころ、クジラベーコンは庶民の安価で大事な栄養源でした。コロッケも買えない暮らしでも、クジラベーコンが唯一口に入れられる惣菜だったほど安いものでした。

今時々スーパーなどで目にするくじらは何と、高級魚並みの値段が付けられているのです。

50年も前の荒んだ生活を思い出すと、とても買って食べる気にはなれません。

話は変りますが、寝ている時間で見ることはできませんでしたが、昨夜は関東でも雪がちらついたようです。北海道の同じ日のマイナス33度は想像もできませんが、どうか、お体大切になさって下さい。

投稿: 小言こうべい | 2008年1月17日 (木) 23時50分

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