節分の豆まき、中止に
日本全国、あちこちの神社、仏閣で毎年行なわれて来た節分の豆まき行事に伴って起きる危険を避けるため、一つの寺が行事の中止を発表した。
毎日新聞(1/29)から
横浜市内では最古の名刹(めいさつ)「弘明寺」(南区)で60年以上続けられて来た節分の日(2月3日)の豆まきが今年から中止されることになった。来場者が殺到する狭い境内で警備員の指示に従わない来場者がおり、転倒事故などの危険があるからだという。勿論、継続を望む声が上がる中、美松寛昭重職は「自分のことしか考えない人が多く、警備の限界を超えている。子どもたちに伝統行事を残せないのは悲しい」と話している。
弘明寺では戦前から毎年2月3日に「節分法会」を実施してきた。応募した年男年女が寺の境内で福豆をまき、鬼や天狗が周りを練り歩いてきた。
豆まきには、約600平方メートルの境内に、毎年約1000人が集まり、狭い境内で多くの人が福豆やお菓子を我先にと奪い合う。実際に転んで軽い怪我をする来場者もおり、05年から福豆を手渡しにした。それでも危険な状態が続き、07年10月に行われた寺の役員会で中止を決めた。来年以降も再会する予定はないという。
この決定に対し近く主婦(63)は「子どもが豆を拾う時など確かに危ないと思ったが、豆まきをしないお寺が増えているのでやめないでほしい」と落胆していた。また、参道にあたる横浜弘明寺商店街への影響も心配されている。商店街協同組合の魚住副理事長(60)は「影響が予想できない。商店街で配る福豆の量を例年の3倍くらいにして、何とか節分の日が盛り上がれば」と話している。
《致し方ないことなのかも知れない。》住職は「何かあれば主催者側の責任が問われる時代になった。事故が起きてからでは遅い」と説明している。
《最近の世情をみていれば理解できる。触らぬ神に祟りなし、だ。事が起ってからではもう,遅いのだ。しかし、豆の拾い合で転んで怪我をするぐらい何と言うことはないと思えるが。我々の子どものころには転んで膝や腕、脛を擦りむいて血を流す程度で大騒ぎする親などいなかった。便利なバンドエイドなどもなかった。余程の怪我でもない限り「つばでもつけておけば治るんだから」で済んだ。今なら豆を拾いたい子の親に、さしずめ「かすり傷程度では騒がない」と誓約書を書いて提出してもらった上で参加させることになろうか。それでも実際に傷を負おうものなら、「どうしてくれる」と金切り声が飛んでくることだろう。主催者側が恐ろしさを感じて予防のたてまえから中止するのはやむを得ないだろう。》
《話はとんでもないところに飛ぶが、救急車がたらい回しになるのも、産婦人科医が不足するのも、小児科が不足するのも、医学論文が激減したのも処分を恐れる医師たちが、力不足があるとしても、萎縮するしかないまでに追いつめられていることがあるのかもしれない。触らぬ神に祟りなし、と。このような閉塞状態をどう打開していけばよいのだろうか、小人には考え及ばないのだが。》
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