お笑いのメタボ騒動
ミシュランどころではなかった、メタボ、メタボで列島が揺れていた。
素人ながら私のブログでも10月27、28、29の3日間に亙って、高みの見物でメタボ騒動を嘲笑ってきたが、結末は期待通り空騒ぎになったようだ。大体が、あのようなバカなデータで生きた人間の体をデブだメタボだと決められて、死ぬぞ死ぬぞと脅かされては堪ったものではない。しかも、国までが加担した大騒動だ。しかし、手ぐすねひいて待ち構える人間もいた。「しめた、心配性の人間が、懐銭を用意してわんさと詰め掛けて来てくれるぞ、これで病院もしばらくは安泰だぞ!」と喜んだ連中もいたはずだ。しかも、医者も満足に足りてはいない状況なのに。
やはり、発表したメタボ基準は世界の医学会のお笑いものだったようだ。早速、恥ずかしい診断基準を決めた日本内科学会など8学会が、基準再検討へ動きだしたことが分かった。来年度から、この基準をベースに40〜74歳の全員を対象にした特定検診・保健指導制度が始まるが、基準や制度の妥当性が問われそうだ。
日本内科学会(永井良三理事長)は10月、「メタボリックシンドロームの診断基準について」と題する文書を各学会に送付した。男性85センチ以上、女性90センチ以上とした腹囲の基準などについて「問題点をご指導いただき、再検討する機会を持ちたい」と訴えた。
世界の人種別基準を作っている国際糖尿病連合は今年6月、日本人の基準を他のアジア人と同様に男性90センチ、女性80センチとすることを発表した。内科学会はこれを受け、「早急に関係学会の意見を取りまとめて見解を出す必要がある」と再検討を呼び掛けたという。
8学会は05年、心筋梗塞や脳卒中などの危険性が高い人を検出するため基準をまとめた。メタボは、危険因子となる脂質(コレステロール)異常や高血圧、高血糖の背景に内蔵脂肪の蓄積があるとの考え方で、腹囲は内臓脂肪の量を反映するという。腹囲の基準に該当し、脂質、血圧、血糖のうち二つ以上が基準を上回るとメタボと診断する。
8学会に加わったある学会の幹部は「基準は最善とはいえない。科学的な検討を加えることが必要だ」と話している。
毎日新聞が12月2日から『メタボ再考』を企画し、連載を始めた。見守りたい。
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