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2007年12月31日 (月)

やはり幻想だった北朝鮮問題

あと2時間そこそこで2007年は終わる。
 ◇北朝鮮は既存のすべての核施設を無能力化する。寧辺の5000キロワット黒鉛減速炉、再処理施設、核燃料工場の無能力化を12月31日までに完了する
 ◇米国は無能力化を主導し、当初資金を提供する。米国の率いる専門家チームが準備のため2週間以内に
訪朝する
 ◇北朝鮮は12月31日までに、すべての核計画の完全で正確な申告を行うことに同意した
 ◇米国は北朝鮮のテロ支援国家指定解除と対敵国通商法適用終了のプロセスを、北朝鮮の行動に合わせて履行する
 ◇日朝は「日朝平壌宣言」に従い、迅速な国交正常化実現に努力する。集中的な2国間協議を通じて具体的行動を取る
 ◇重油100万トン相当の経済・エネルギー・人道支援(提供済みの重油10万トンを含む)を北朝鮮に提供する
  (6カ国協議の共同文書の要旨 10月3日)による

毎日新聞(12/30)から要約
北朝鮮の核廃棄に向け、6ヵ国協議で合意した「核施設無能力化」と「核計画申告」の年内履行が完了しないまま、年を越すことが確実となった。一筋縄でいかないことは日本人の誰もが確信に近い予想をしていたが、案の定だ。キン・ショウニチという男、大国アメリカを向こうに回して相手をキリキリ舞いさせているようだ。日本の拉致問題など蚊が刺したほどのことでもないらしい。安倍から福田に政権が移り、再三「任期中の決着」を表明しているようだが、核計画の申告内容を巡る米朝対立が原因で同じようにブッシュが目指す任期中の北朝鮮の核廃棄の実現は厳しいように、福田の思惑も外れているようだ。安倍の拉致問題一本槍で膠着状態が続いたあと、替わった福田は、将来的にはテロ支援国家の指定を解除するとして飴をちらつかせ、拉致と核・ミサイルの包括的解決を目指し、「(拉致被害者のうち)何人かでも帰国すれば進展」との対話路線で臨んだ。

当初、キン・ショウニチも対話路線に期待する素振りを見せたが、その後の日朝交渉に進展はみられない。一方、米国による北朝鮮のテロ支援国家の指定解除には、日本政府は「拉致問題進展が前提」と主張し、米朝間問題も年を越すことになりそうだ。北朝鮮は核施設の無能力化には協力的な姿勢をみせるが、その一方で、核計画申告ではウラン濃縮計画をほぼ全面否定し、米国との対決姿勢を鮮明にしている。北朝鮮の狙いは、核申告を最低限で済ませながら、テロ支援国家指定解除や対敵国通商法の適用除外を引き出すことだ。

福田首相は「指定解除は米朝関係の核にまつわることで大事だ。核の無能力化は進めばいい。しかし、拉致問題はこれとは関係ない。人道問題として解決しなきゃいかぬ問題だ」と、核問題とは別に拉致問題の前進に全力を挙げる意欲を示している。

現在のところ核施設の無能力化は来年3〜4月ころとみられるが、核申告は米朝の対立でまだ遅延しそうなさき行きだ。拉致問題が核問題とは別、といいながら、何人かでも帰国が実現するかどうかは、現在、何の進展も見えない外交交渉で期待するのは淡い夢物語のような思いがする。

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