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2007年12月10日 (月)

海外留学に彼は・・

毎日新聞(12/10)、「愛したい」欄の相談から。
「社内恋愛中です。彼は29歳。結婚も視野に入れて付き合いを深めています。ただ、私(23歳)は2〜3年後に海外の大学院へ留学する夢があります。(中略)以前、彼は遠距離恋愛の失敗を経験している。「遠距離になるなら付き合いをやめる。そばにいてほしい。ただ夢も応援したい」と言います。彼が大好きなので別れたくありません。でも小さい頃からの夢も諦め切れません。別れを切り出されるのが怖くて、彼に相談できません。両方欲しい私が欲張りなのでしょうか。

回答者はリリー・フランキー(私は何ものか知らない。何でもオカンとボクと・・・)なる人物。
 結構まともなことを言ってる。『「まず、あなたが1番大切に思うことな何なのか。結婚も考える大切な男なら、絶対に別れてはいけない。大学院の勉強とは、本当に海外でなければできないことでしょうか? 女性は「仕事と恋愛、どちらを取るのか」みたいな考えに陥りがちです」。女性だって、男性から「おれ、今マジで仕事を一生懸命やりたいから別れてほしい」って言われたら、「小さい男だな」って感じませんか? 両方ともできるはずですよ。

「夢」という言葉が何を意味するのかも気になります。「留学すること」が夢になっていませんか? 留学して、その後どうするのかが「夢」の話であり、行くことで終わるなら、行く意味がない。留学したことの知識を身につけ、それを生かして、どう社会貢献したいのかを、彼に話せば彼も理解してくれると思いますよ。

これからの人生、何が起きようと愛情を優先する人であってほしいと思います。本当は離れないことが一番だけど、結婚、子どもとなれば違う価値観も見つかる。夢はその気さえあればいつでも叶う。でも、愛情は少しでも日なたに出したら傷みますよ。だからこそ、より丁寧に扱わなければいけないんです。彼と一緒に生きながら、夢を叶える道を考えてください。』

《これから先は私流に表現してみよう。まず、この女性、リリーも言うように、紙面からだけでは何の目的があって海外留学するのかさっぱり分らない。私がどれだけ彼から想われているか、自慢したいだけだ。彼が、過去の苦い恋愛から、遠く離れれば、異国の地で女性が心変わりすることを、トラウマとして確信に近い感情で抱いていることを忖度(そんたく)することもできないようだ。かれがただ甘えん坊の煮え切らない男のような表現をする。彼女自身話しているように彼は「遠距離恋愛で失敗した経験がある・・」それを恐れているのだ。世の中を見ても、海外で短期留学にしろした女性タレントや芸能人たちの多くは、寂しさか、日本恋しさか、欲求不満かは不明だがそうなり、当地に居残ったり、家庭を持ったりする例は結構転がっているのだ。

昔のような性道徳のしっかりしていた時代なら、離ればなれになることは、なお一層お互いに思いが募る、ということもあったろうが、自由恋愛の世の中で育った現代っ子たちだ、物理的な距離は即、心の疎遠ともなってもおかしくはない。相談の件について言えば、どうしても海外留学がしたい必然があるのなら、結婚も諦めて、彼には残酷だが、彼とは今直ぐに別れた方が良い。そうすれば彼にも次の生き方を考える時間が持てる。その際にはくれぐれも、刃傷沙汰や、男のくずのようなストーカーにはさせないよう、じっくり話し合いの労は惜しまないでほしい。

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