子連れで活躍中のキャスター
毎日新聞(11/24)から
1歳の長女を負んぶして原稿を読むママさんキャスター、下岡慶子さん(32)が盛岡市のケーブルテレビに登場した。「スタジオが明るくなった」と評判は上々だという。「動物園に仲間入りしたラクダ君は・・・」。ニュースを読む女性キャスターの背後から女の子の顔がひょっこり。同市営のケーブルテレビ(CATV)局「テレビ都南」の番組に子連れで出演するキャスターが話題を呼んでいる。批判的な意見もあるが、視聴者からは好意的な反応が多いという。
《どんなに良いことをやっても、何かケチをつける人はいる。かといって私だって、背中で泣きじゃくる赤子の声で、喋る言葉が聞き取れないキャスターが出てきては困る。今からおよそ20年前の1988年2月9日、前年結婚して生まれた乳飲み子を連れて、アグネス・チャンがテレビ局に出勤した。これを切っ掛けに所謂アグネス・チャン論争*なるものが起った。思い返せばこの頃からだが、女性の社会進出が目覚ましく、育児への男性参加が姦しく口の端に上ることとなった。当時は「企業内保育所**は、結局は女を育児から解放する施策ではない」として女性の側からも、深く掘り下げる意見は出て来ないで騒ぎは何時の間にか鎮まった。一方、男性の育児参加は遅々として進まず、参加したと言っても精々のところ、短期間の休日を取って母親の育児の大変さを覗き見るだけで精一杯のお座なりのものでしかない。
* アグネス・チャン騒動については「コンビニ子育て」06/01/09に書いた。
** 企業内保育所 06/11/30
わたしはこの男性の育児休暇には真っ向から反対の意見の持ち主だ。母親の育児の仕事を夫が短期間の休暇で間に合わせるのは不可能だ。言い出せば切りがないが、母親の肌に触れ、鼓動を聞いて乳房からお乳をもらう。つい先日母親が赤ん坊を腕に抱く時、左右のどちらの手で抱くかを街に出て、レポートする番組があった。その殆どの母親は左手で抱いた。理由を右の利き手を使うため、と説明した母親がいたが、真実はもっともっと赤ちゃんと母親との深いつながりが見えてきた。それではと、左利きの母親を探して赤ん坊の頭をその女性の右腕に抱かせてみた。その女性は迷うことなく左腕に抱え直した。何人かの試みでも全く同じだった。母親は左腕で赤ん坊を抱いたのだ。
無造作のようだが1つの法則かも知れない。赤ん坊は10月10日、母親のお腹にいた間ずっと母親の心音を聞いて過ごしていたのだ。その心臓が左の胸にある。乳房を咥えれば合わせた肌を通して母の心臓を確認できるのだ。父親の哺乳ビンでは母の温もりは与えられない。父親の育児参加はどんなに忙しくても、わざわざ休日を取らなくてもいつでもできる。》
子連れキャスターは、平日夜などに放送されるニュースに長女愛美ちゃん(1歳11カ月)を負んぶし、月2回出演する。同局のアナウンサーと2人で地域ニュースを伝えている。切っ掛けは同局が今年3月に地元の雑誌を通じて行なった市民キャスターの公募だった。主婦として子育て中心の生活にストレスを感じていた下岡さんは「社会との接点を持ちたい」と応募した。出演に当って懸案は愛美ちゃんの面倒を誰がみるかだった。同局は「仕事と子育ての両面というメッセージが伝わるのでは」と子連れ出演を認めた上で採用した。会社員の夫(30)の諒解も得られた。
放送は録画で、愛美ちゃんが前後左右に揺らして「マーマー」とむずがったり、泣き始めたりと収録での撮り直しは数知れず起る。スタッフは菓子を片手に「もう少しで終わるからね」と愛美ちゃんのご機嫌取りに大忙しだが、同局TVT事業部の坂野敬部長は「2人のお陰で収録のピリピリした緊張感もかなり和んでいる」と笑う。
《アグネスが播いた一粒の種は、コンビニ子育てを通過して、企業内保育所という仕組みとして着実に実りつつある。》
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コメント
こうべいさんこんばんは。
ついついこうべいさんの題材に胸を突かれ、読みいってしまいます。この件にはちょっとそれるかもしれませんが、最近の夫婦共稼ぎの急増でPTA役員などのなり手も大変で、毎年四苦八苦です。PTAに限らず町内会や様々な団体も同じ様なものですが、結局活動しているのは仕事を持っていたり、小さな子供を抱えている人も多く、仕事が…というのはあまり大きな理由ではない気がします。要はやる気の問題で。
またまた、脱線しますが、少し前から「トイレ掃除で運気アップ」といのが流行って本も沢山出ています。そこで、私が思ったことは専業主婦が多かった頃は主婦がしっかり家を守り、便所掃除もしっかりしてたから日本の高度成長にも繋がり、子育てもできたのではないかな?と。家の便所掃除もする暇がなくなってからガタガタになったんじゃないかな。なんて、掃除で運気アップなんて根拠のない話ですが、私の本音としては小学生に入る位までは母親が子供と一緒に居るべきではないかと思うのです。
こういう意見は批判も多いのでしょうが(^^;
長々と失礼しました。
投稿: BEM | 2007年11月25日 (日) 00時27分
いつもコメントをありがとうございます。
子どもがそろそろ40歳に近くなっていますから、随分古い話になりますが、彼が小学生のころ、たまたま授業参観に出て行ったPTAの席上、つまらない会合に、出過ぎたことを口にしました。
翌日電話があり、「役員に」とのお話があったのですが、ちょうど私のサラリーマン生活でも窮状の続いていた時期にあって、お断りしたいきさつがあったのを思い出しました。
トイレの事についてはもう25年以上になりますが、1階は私が担当しています。詳しくは時間があれば今年の1月18日「男の作法」をお目通し下さい。一つも運気アップの効果はありませんが、家中のどこよりも奇麗になるように心掛けています。
また、母親と子どもとの関係については私も同じように考えています。ただ、現状では企業内保育所がせめてもの取ることの出来る最善策だろうと思って見守っています。
投稿: 小言こうべい | 2007年11月25日 (日) 23時20分