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2007年10月 5日 (金)

続 躾け

2005年5月16日、老いに鞭打ってブログ「世相」を立ち上げた。6月に最初の「躾け」を取り上げて以来、多くの数の、無責任な親の育児放棄に近い実態を書いてきた。幼児から子ども、学生から大人、現在の親たちが受けたであろうその上の世代の親たちの躾にまで遡り、敗戦後の働くことでやっと生き延びてきた、親の世代の責任の大きさに改めて気づくこととなった。

3日、親の育児責任に触れた東京地裁の判決で、躾けのできていない親に対して賠償命令が出された。
 マンション上階に住む幼児の走り回る足音で苦痛を受けたとして、東京都板橋区の男性が幼児の父親に240万円の賠償を求めた裁判で、東京地裁は3日、36万円の支払いを命じた。中村也寸志裁判官は幼児の父親の対応が極めて不誠実だったとしたうえで、「足音は受忍限度を超えている」と述べた。

男性は妻と6階建てマンションの1階に住んでいたが、幼児の家族が04年4月ごろに2階に引っ越してきてから、当時3〜4歳の幼児が室内を走り回り飛び跳ねる音に悩まされ、妻は不眠になったという。男性は父親に抗議したが突っぱねられたため、騒音計で測定し、50〜65デシベルの音だったとして提訴した。

判決は、足音がかなり大きく聞こえた時には深夜まで及んでいたと認定。「父親は幼児を躾けるなど住まい方を工夫し、誠意ある対応を行うのが当然だった」と批判した。幼児の家庭は05年11月に引っ越している。

親のすることは子どもを見ていれば簡単に分かる。子は親の鏡である、とはそういことだ。小中学校でのいじめ、学級崩壊、きちんと座って先生の話が聞けない、などなど皆、親が毎日の生活の中で子どもの前で見せていることの真似や反映に過ぎない。上の階の父親は抗議を受けて「建物を建てた人間に文句を言えばよい」と逆切れして追い返したという。最近は苦情が減っていたが、いっとき、どこもかしこもメンツだけの飾りピアノを競争して買う時代があった。防音装置のないマンションで習い事のピアノの雑音のトラブルが頻発し、事件にもなった。また、風鈴の音がうるさい、と隣同士のトラブルも多発した。現在、日本の世にはやっている自己の利益だけ、自己主張だけはするが他人との関わりに全く気がつかない人間の典型だ。

この家族はマンションへ引っ越しして来た時にも、近所への挨拶をしていなかったそうだ。やんちゃ盛りの子がいれば、走り回ることは引っ越す前から分かっていることだろう。一言の挨拶が交わされていれば、違った展開になっていたことも考えられる。我が家でも同じようなことを経験した。先の旦那を追い出して2度目の男が入り、連れてきたゴールデン・レトリバーと住むようになって事件は起った。躾ができいなかったその犬は、繋がれていなくて庭一面が糞便で埋まって行った。自宅の玄関先に溜まっている糞の山を、隣の夫婦は片付けることをしない。横並びの我が家の玄関周りも我慢ならない悪臭に汚染された。挨拶がないから名前がわからない。とにかく保健所に連絡して不衛生を注意してもらった。全く効き目がなかった。2度掛け合ってくれた。何の効果もなかった。

或る夜、声を荒げて男を呼び出した。大喧嘩になった。こ1時間話し合った。話の内容は上の話の父親と変わらない手前勝手だけだ。どうやらこうやら話は終わった。翌日から数日間かかって糞便の山は片付いた。それからの結果も同じだ、今は出て行っていない。

安倍が首相であったとき、「親学」を口にした。彼が言ったことで、褒めるものが何もない中でただ一つ、よいことを言ったと私が褒めたのがこれだった。

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