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2007年10月19日 (金)

アルツハイマーが不治でなくなるかも

1週間か10日ほど前になる。テレビで今後10年以内には治る病気になる可能性を報じていた。社会問題としてはともあれ、我が身のこと、或いは身近な知り合いにもそれらしい人もいないことで、詳しく聞かずに済ましていたが、思い直して取り上げてみようと思う。

去る9月21日*の毎日新聞にアルツハイマー**を飲んで治すことへの期待が記事になっていた。
  *9月21日 — は世界アルツハイマーデーになっている。
 **アルツハイマー病(Alzheimer's disease:AD) — アルツハイマー型痴呆は、認知機能低下、人格の変化を主な症状とする痴呆性疾患の一種。アルツハイマーの名は、最初の症例報告を行なったドイツ精神医学者アロイス・アルツハイマーに由来する。アルツハイマー型痴呆は、脳の中に特殊な変化が起って次第に脳が萎縮し、ひどい痴呆になってしまう病気だ。早い人は40歳代後半に始まり、5年で重症化するといわれる。
 初期には、人の名前を忘れる
      約束を忘れる
      ものをしまった場所を忘れる
      自分の年齢が分らなくなる
      住所や日付けを書き間違う
      家の中でトイレと台所を間違える
 などの症状が起ってくるようになる。
ある時点を境にはっきりと症状が悪化する脳血管性痴呆と異なり、アルツハイマーの場合、徐々に進行する点が特徴的だ。症状が経過する途中で、被害妄想や幻覚(幻視)が出現する場合もある、

<記事の要約>
認知症の代表的な病気であるアルツハイマー病といえば、不治の病のイメージが強い。しかし、ここ数年、治療法につながる有望な研究が進み、「飲むワクチンで治る時代が目の前に迫ってきた。一体どんな治療なのだろうか。

約20年間、アルツハイマー病の治療、研究に取り組んできた田平武・国立長寿医療センター研究所長は「治療法がここまで進むとは夢にも思わなかった」と、最近のワクチン療法の進歩を語った。アルツハイマー病患者の脳に共通して見られるのは、シミのような老人斑がある。老人斑の主成分は、神経細胞を殺すアミロイドベータ(Aβ)蛋白。これが脳に蓄積して塊となると神経細胞が次々と死に、記憶障害なおが起きる。治療の焦点はこの老人斑をいかに減らすかにかかっている。

約10年前、突破口を開けたのは米国の研究者だった。マウスにAβ蛋白を注射したところ、脳内に抗体ができ、老人斑が減ることを確認した。毒性のないウイルスや細菌を注射して、免疫反応を起して抗体をつくるワクチンと同じ手法が、アルツハイマー病の治療にも通用することが明らかになったのだ。

99年には米国の製薬会社が、患者約300人を対象にAβ蛋白を注射する臨床試験を始めたが、途中で約6%の人に脳炎の副作用が起き、試験は中止された。だが、その後の研究で多くの患者で老人斑が消え、認知機能の低下が抑制できたことが分かった。

田平所長らは脳炎を起さないワクチン作りを目指した。方法としてAβ蛋白を作り出す遺伝子を組み入れたウイルスベクター(遺伝子の運び屋)を口から摂取し、腸管で抗体を作らせるようにした。マウス実験の結果、老人斑は著しく減り、迷路テストでも認知機能がよくなったことが分かったという。また、老齢の猿でも老人斑が減った。いすれの場合も、副作用の脳炎は起きなかった。「経口ワクチンの将来性を確信した」という田平所長だが、日本での臨床試験は安全性のハードルが高い。田平さんは日本の企業にワクチンの開発を呼び掛けたが、賛同する企業は見つからず、現在、手を挙げてるのは米国の大学や研究機関だという。

「食べるワクチン」を開発する試みも行なわれている。独立行政法人・東北農業研究センター(盛岡市)は、Aβ蛋白を作り出す遺伝子組み換え稲を栽培。米を食べて、アルツハイマー病を治すのが狙いで、現在、マウスを使って実験を実施している。吉田泰二上席研究員は「実用化は簡単ではないが、将来性は高い」と意気込んでいる。

現在、日本で認可されている治療薬は塩酸ドネペジル(製品名アリセプト)だけで、認知症の進行を遅らせる効果はあるものの、根本的な治療薬とはなっていない。田平さんは「あと数年で治療法の糸口が生まれるとところまで来た」と日本独自の経口ワクチンに期待するが、米国から逆輸入される可能性が高そうだ。

アルツハイマーが重度に進行すると、暴言や暴行、徘徊や不潔行為などの問題行動を伴うようになり、介護の上でも大きな困難も伴う。命には限りがあり、加齢は止められない。40歳からでも発症することもあり、65歳では1000(人 X 年)当り1・2と低いが90歳以上になると63・5と急増する。また、女性であることは避けられないが男性に比べて1・5倍アルツハイマー病になり易い。逆輸入になっても仕方ない、一刻も早いワクチンの完成を期待する。私も生を享けて75有余年、自己診断では心身ともに健全のつもりだが、願わくば残りの年月も穏やかなままであって欲しいものだ。

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