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2007年10月 4日 (木)

赤ちゃん置き去り続発

夕食どき、たまたまNHK「クローズアップ現代」を途中から見た。少子高齢化で日本の将来も危ぶまれている一方、厚生労働省によれば毎年、捨て子の相談数は年間200件前後も発生しているという。幼児遺棄事件もここ2年間で94件も起っている。最近の半年間では30件以上の遺棄があり、一週間に1人の赤ちゃんが棄てられていることになる。「こうのとりのゆりかご」の熊本市の慈恵病院では24時間の電話相談を受け付けたところ、全国から‘産んだら預けたい’と200件を越す相談の電話がかかってきて、パニック状態で対応に追われているという。

産んだ子を棄てる母親の多くは10代後半から20代前半で、経済的な困窮を訴えたり、相談相手がなく、レイプされた少女であったり、周囲から孤立した女性が殆どのようだ。一方で、そのような母親の出産を経済的に援助したり、赤ちゃんの特別養子縁組に取り組むNPOの活動にも触れて、乳児遺棄事件の背景なども取材している。

テレビを見ていた時間は途中からだったから、あと寄りの15〜20分ほどだけだった。25分構成の全てではないので不確実ではあるが、私の見た限りでは、画面の外から番組のナレーションを読み上げる声が男性であるだけで、それ以外に男性が関わっている様子は全く感じられなかった。番組の主張は、女性の事件への見方が一方通行で進行し、如何に女性は社会から疎外され、無責任な男性によって虐げられているか、NPOが動いてやらなければ余りに哀れなことではないか。というのが嫌味なほど聞こえてきた。男女7人が殺された福岡の殺人事件でも、男に命じられて殺したとしても、手を下した女性が反省し、再犯の可能性も低く、死刑の適用は躊躇せざるを得ないとして、死刑から減じられて無期になっても、直接手を下していない男は死刑になる時代だ。これから書くことで女性を攻撃するには勇気がいるが仕方ない。

18歳にもなって妊娠の摂理も理解できない女性は家族への相談もできずに乳児を撲殺。河原で生活する全く生活能力のない無職の男性の子を妊娠し、腹を蹴られて中絶させられた女性。9カ月でトイレで早期出産したが、金がないから子どもは棄ててこい、と言われて棄てた女性。いずれも同情せよ、と言われても、無理だ。この彼女たちを、ああ、哀れ、可哀相に、だけで見ていいのか。経済的な思慮のなさ、人間的未成熟、性知識の欠除を社会的な問題だけでみていのか。私には自業自得と映る。

そもそもの妊娠の切っ掛けは、レイプは避けようもないことだが、殆どはお互いの合意の上で行なった性交渉の結果だ。妊娠、出産はそれなりの対応をしなければ、誰もが知っている当然の結果として起る。経済的に育児が不可能(学生、失業など)な立場にある場合、肉体的にも親として不適格(未成熟)である場合、人間関係の希薄さから、簡単に出会い系サイトで結びつく場合など、氾濫する性情報の割に、正しい性知識、避妊知識の欠除が遺棄事件の全体的な背景にある要因として大きい。

派遣社員だから、アルバイトだから、パート社員だからは乳児遺棄の言い訳にはならない。低収入だったら、だからこそ避妊は守る、守らせるべきだし、‘できちゃった’はいくら世間で流行っているからって、ふしだらまで真似をすることではない。男の子は普通目にしない女性誌のセックス記事を小学生から女の子は眺めている。男に比べ女の子は早熟だ。加えてバカな親たちが、何の犯罪防止にも役立たない携帯を、人に遅れを見せたくないだけで買い与える。子どもたちは喜んで出会い系サイトを眺め、利用することになる。きらびやかなファッションやセックスだけが興味の対象になる。

同じく同日の他局の番組中、自称山奥から出てきたという、14歳(中3)15歳(無職)の女児が東京・新宿の歌舞伎町界隈のファーストフード店で勧誘(1説にナンパ)され、奄美大島まで移されていた話をしていた。どこの山奥から出てきたのか不明だが、幼い女児が2人連れ立って、何の目的で生き馬の目を抜くとも例えられる怖ーい東京へ出てきたのか。家出ということだが、ただファッションに憧れ、大都会に憧れる乙女心と言ってしまえばそれまでだが、思春期の娘を育てている親は育児の監督責任をどのように思考えているのだろうか。

話をNHKの内容のことに戻そう。ある女性は男と別れ、仕事も打ち切られ、ぎりぎりの生活の中から出産費用のおよそ30万円を支払うと、少ない預金がなくなる、と訴える。自治体から24万円、NPOから6万円の支援で無事出産したという。知っているのだろうか、彼女が国民健康保険の加入者だったら「出産育児一時金」として30万円が支給されることを。或いは本人(妊婦)または配偶者が自分で保険に加入していない場合でも、(例えば妊婦がまだ学生で未成年、父親の保健の扶養家族になっている場合)受け取る資格(『家族出産育児一時金』)があるということも。彼女の例ではNPOが支援しているということなので、それらのことを熟知した上での対処であったとは思うが。男はセックスには興味があっても、女性の身体の生理や仕組みまでは理解しない(理解できない上に無理を言う)。自業自得と言われないためにも女性自身が自分で自分の身は守ることと、表面(おもてづら)だけではなく、じっくりと相手を見定める期間を持ち、下らない男を見極めて、相手にしないだけの見識を身につけること、泣きを見るのは何時も女性ということになるのだから。

NPOの活動の中には養子縁組で里子の世話も行なっているという。一般の里子と違い、実の母も里子に出したわが子と逢うことができる仕組みだという。毎年、毎年人工妊娠中絶が30万件(裏の数字は100万件)も出ている日本の現状から考えて、遺棄事件の発生もそれに連れて起きるのだろうが、それだけ男と女の仲というものが、簡単に解決できるものではない、ということでもあるのかもしれない。

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