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2007年9月18日 (火)

アル中、アルコール慢性中毒

「アル中」は、今では自他ともに聞こえが悪いことから「依存症」というぼやけた名前を戴いているようだが、れっきとした慢性中毒という病気だ。

アルコール飲料(この先は代表的な『酒』で表わす)は古くから嗜好品として何処でも入手でき、誰でも嗜むことができる。ただ、原則法律で禁じられていることは守るという範囲内においてのことだが。それは世界中の国でも同様だが国によっては多少の差はあるが、ある年齢に達してから、またその年齢に達しても、車の運転をすることが分かっていて事前に飲むことなどは禁止されている。

誰がどれだけの量を飲むかは、それこそ本人の勝手、決められた量などはない。そのため特に日本人は、昔から飲むに当っては飲む前に言い訳を考えている。自分の自制心のなさなど考えもせず、水と変わらないよ、まだ大丈夫、これ位の量で酔うわけがない、ほれ、真直ぐに歩けるだろ、と。その言いぐさ、その飲みっぷり、行動そのものが既に酒に毒されていることの理解がないのだ。酒に適量など存在しないし、巷間言われるような薬には絶対にならない。

男の酒は多分に憂さ晴らしに飲まれている。「酒が飲めない人間は、どうやって憂さを晴らすのか」。だから例えられるのが上司への鬱憤ばらしや失恋のやけ酒などだ。飲むに従って会話の中身は忘れても、何のために飲んだかは翌日になっても忘れられない。すっきりと忘れることができないから次の日にもまた飲むことになる。そして、又次の日にも。すぐに現れるのがこの習慣となるドラッグ性だ。酒を飲んで気持ちよくなる、これこそがドラッグの特徴、薬物性であることを表わしているのだが、酒飲みたちには理解されない。そしてどんどん慢性中毒症の仲間入りをしていくことになる。

毎日新聞(9/18)から、(《》内は私見)
厚生労働省研究班の03年の調査によると、国内のアルコール依存症《慢性中毒症》患者は推計で80万人。診断は、WHO(世界保健機関)の基準に基づく。
 1) 強い飲酒渇望がある
 2) 酒に強くなり飲酒量が多くなった
 3) 離脱症状《禁断症状》(手が震える、睡眠障害など)
 4) 飲み方のコントロールができない
 5) 飲酒中心の生活になる
 6) アルコールで心身に障害が生じてもやめられない
以上の6項目のうち、過去1年間に3項目以上当てはまると、アルコール依存症《慢性中毒症》と診断される。

最近は高齢者の患者も増えている、という。高齢者の「アル中」については昨年のブログで取り上げた。例えば、休日に朝から飲酒したり、大酒を飲むことがあっても、仕事中など飲んではいけない時には抑制できたが、退職後にその枠が外れてしまい、発症する人が多いという。

久里浜アルコールセンター(神奈川県横須賀市)の樋口進副院長によると、アルコールの過剰摂取によって、脳の神経細胞の性質が変化し、アルコールが切れると、動悸が激しくなったり、手が震えたり、汗をたくさんかいたりするようになる。これが離脱症状(禁断症状)だ。この症状を避けるために酒を飲み続けてしまう。大量飲酒は脂質異常症や高血糖、高血圧、肝硬変などの内臓障害も引き起こし、命に関わることもある。

《こんなことは前々から言われて誰でも知っている。それを敢えて飲むのだからそうなっても自業自得と言ってしまえばそれまでだ。》

治療の根本は「酒を飲まない」こと。同センターは原則として3カ月の入院治療を薦める。最初の約1カ月で禁断症状への対処や、鬱、不眠、内臓疾患の治療などを行なう。グループディスカッションなどを通し、酒を飲み続けてきた自分の考え方を検証して、飲まなくても生きていけることに気づいてもらう。

《呑気な話だ。本音の本音で話し合いが可能ならばそれもよい。そんなことできると思っていれば、お目出度い話だ。禁断症状を断つのは個人個人のことだ。仲好しグループの話し合いでできると思っているのだろうか。本当に禁断症状から抜け出すには死ぬほどの覚悟が必要だ、きれいごとじゃない。その覚悟がないからセンターを出ても直ぐに舞い戻る、繰り返す。》

樋口副院長は「治療に必要なのは、障害酒を飲まない『断酒』。10年以上飲まなかったのに、ある時ふと口にしてしまい、悪化した人が何人もいる。依存症は改善しても治癒するものではないので、一度診断された人が量や回数を減らす『節酒』は難しい」と話す。

《副院長が言う「依存症と一度診断された人間が・・・」の「依存症」という曖昧な言葉、どうしてアルコール慢性中毒症を残さなかったのか。「あなたは酒に依存しています」と言われて心底恐ろしいと思うだろうか。当然、「ちょっとぐらい」の後戻りはして普通のことだ。》

断酒継続のために注目されるのが、自助グループだ。全日本断酒連盟(全断連、三田義久理事長)は会員約一万人。都道府県ごとに開設された断酒会で組織される。《中略》毎月の例会では参加者全員が話をする。挨拶だけの人もいれば、自分の経緯や家族に迷惑を掛けた話しなどを切々と語る人もいる。「言いっぱなしの聞きっぱなし」が原則。誰かの発言にコメントすることもなく、聞いた話を外部に洩らすこともしない。

《要するに大勢集まって同病相哀れむの傷の舐めあいだ。その中には気を引くために話す自分にうっとりとして、切々と語る人間も出てこよう。聞く側も、身につまされることがあっても、一遍の物語を聞くことになるだけだ。よくなることはまず期待できない。無駄な時間潰しになるだけだ。》

同会事務局は「アルコール依存症患者は自分が病気だという認識がないので、一方的に説教をされても改善しない。悪しき体験を共有する仲間の話を聞くことで、自分も同じ問題を抱えていることに気づく」と話す。
 約3割の会員は3年以内に再飲酒してしまうが、10年以上断酒を続けている人も3割いるという。

《自覚のない多くのものには人の話を聞くだけでは効き目がない。10年以上の断酒も、先の人のように簡単に飲酒に戻る可能性を秘めている。世の中から酒はなくならない。第一酒造メーカーが困る。販売店が困る。飲み屋やバー、赤提灯が消える。それらの事業や産業に携わる人間とその家族が路頭に迷う。国税が入らなくなる。
 酒は好きに、飲みたい時に簡単に手に入り、簡単に飲むことができる。「アルコール慢性中毒症」が依存症と名前を変えたのには「アル中」本人が自虐的になったり、外部から軽蔑されたりすることなどの要因があったからに過ぎない。しかし、名前を変えてみたところでアル中がいなくなったことではない。アル中はアル中でしっかりと変わらず飲んでいるのだ。アル中と呼ばれることが嫌なら、酒に飲まれないように飲めばよい、ただそれだけのことだ。》

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