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2007年9月11日 (火)

「9・11」テロから6年 (追記)安倍辞任

6年前の今日、ハイジャックされた4機の航空機が地上の複数の施設をめがけ激突し、2973人の犠牲者を出した。アルカイダの指導者、イスラム過激派のテロリスト・ウサマ・ビンラディンを首謀者とみたアメリカ大統領ブッシュは「テロとの戦い」と称してアフガニスタンへの侵攻を開始した。

湾岸戦争当時「金はだすが人は出さない」と不評だった日本は、アフガニスタン侵攻をいち早く支持した小泉(首相)が対テロ作戦を支援するために、当初2年間*の時限立法「テロ特措法**」を議会に掛け、2001(平成13)年11月2日施行・公布した。

 *2003(平成15)年10月に2年間の延長、2005(平成17)年10月に1年間の延長、2006(平成18)10月に再び1年の延長が行なわれた。そして、2005年以降、同法に基づく自衛隊の派遣は6ケ月単位で延長されている。
 **法は余りにも長い題名(『平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行なわれる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法』)なので、通常「テロ対策特別措置法、テロ対策特措法、テロ特措法、テロ特」などと、略されている。

同法に基づき、海上自衛隊は、インド洋に艦艇2隻を派遣、米国を中心とする11カ国の艦艇に給油活動を行なっている。同法が延長されなければ、11月1日の期限切れをもって撤退を迫られることになる。

〈閑話休題〉
民主党の小沢一郎代表が8月31日、選挙後初めて党本部に姿を見せ、記者団に「(これまで)反対したのに賛成するわけない」とテロ特措法の延長反対をあっさりと明言し、参院民主党の若手議員たちは驚きを隠せなかったようだ。政府・与党としても落とすことのできない案件であるテロ対策特別措置法の期限延長に反対の方針を明言、臨時国会は緊迫の事態となった。

小沢の延長を認めないことの根拠は、「アフガニスタンにおける米国の軍事行動は、国連決議に基づいたものではない」ということだ。

小沢発言に逸早く高村防衛相が反応し、2日東京都内で記者団の質問に答えた。11月1日で期限がきれる特措法が民主党の反対で失効する場合に備え「政府は11月2日以降も海上給油を続けなければいけないと思っているので、有効な方法はあらゆる可能性を追求する」と述べ、活動を継続するための新たな法案の提出を検討する考えを明らかにした。

新法の内容は、民主党の協力を得るため、現在、アフガニスタンで活動している国連のISAF(国際治安支援部隊)への人道支援を含めて検討するものとみられる。ただ、アフガニスタンでの人道支援に日本が踏み込めるのかどうかについては、与党内にも消極論があるようだ。従来のように、数を頼みのゴリ押しが不可能な現実に高村防衛相は、特措法が失効しないよう民主党の要求に応じて法案を修正する可能性を示唆してもいる。また、野党が海外での自衛隊の活動に関して情報開示を求めていることについても「関係国に機密を含む情報の提供を求めて開示したい」と周辺にも語るなど、柔軟姿勢を示し続けている。

続いて海を越えたアメリカの下院は5日の本会議で、日本のテロ対策特別措置法の延長問題をめぐる対日圧力をかける色彩も帯びた対テロ戦争への日本の貢献に感謝する決議を全会一致で採択したという。採択の決議は日米同盟の重要性を強調し、テロとの戦いで日本は「イラクに自衛隊員や輸送機を派遣し***、インド洋では重要な後方支援(給油)を実施している」と評価した上で、「地球規模の日本の努力に感謝する」としている。あの従軍慰安婦問題を俎上に日本を弾劾した時とは打って変わった歯の浮いたお世辞で圧力を掛けてきた。

 ***2003年3月19日、アメリカを主軸とし、イギリス、オーストラリアなどが加わり、大量破壊兵器を持つイラクを中東の脅威として侵攻した。これを受けて日本は2003年7月26日未明、4年間の時限立法として「イラク特別措置法」を成立させた。2007年3月20日、7月に切れる期限の2年延長を閣議決定した。

6日になると、シーファー駐日米大使がワシントン市内で講演し、テロ対策と区別措置法延長に民主党が反対していることについて「テロとの戦いで日本が極めて重要で独特な役割を果たしていることを認識してほしい。日本が撤退すれば他の国にしわ寄せが来る」と述べ、日本のインド洋での給油活動継続のため民主党の歩み寄りに期待を示した。

大使は海上自衛隊の「独特な活動」について「日本は米国より高質な燃料を給油している。高質な燃料を必要とする英国とパキスタンの艦船に米国の燃料は使いものにならない」と述べ、日本の活動の代替えは困難と指摘した。日本が撤退すれば「イスラム教国で唯一参加しているパキスタンを有志連合から追い出すことになる」と懸念を示した。

9日になると安倍(首相)は海上自衛隊の給油活動継続ができない場合は退陣する意向を表明したことについて、安倍周辺では10日、日米首脳会談なども踏まえ、首相が「職を賭す」との発言を準備していたことを明かした。言葉尻を捕らえるようだが、一国の首相がことに当って何事をなすにも、常に職を賭すのは当然のことで、ただの悪あがきに過ぎない発言だろう。

《6年前、9・11の同時多発テロの世界貿易ビルの頽(くずお)れるニュースを見ても、少しの同情も、テロに対する怒りの感情も抱かなかった。なにか、ここに来るまでには訳があるはずだがそれは何だろう、「武力こそ正義なり」で大国の横暴を貫いてきたアメリカだ。「しょうがないことか」に似た気持ちが私の心の何処かにわだかまっていた。それが、今日11日の毎日新聞のインタビュー記事で氷解するように解けてきた。

世界で最も影響力がある社会批評家の一人といわれる、米マサチューセッツ工科大のノーム.チョムスキー教授(78)が、インタビューに答えたものだ。

(インタビューから)
『ブッシュ政権は9・11後、民主主義、自由を世界に拡大するためイラクでフセイン政権を倒したと説明した。しかし、歴史をみれば、チリだけでなく、イランでは53年、民主的に選ばれたモサデク政権を米国はCIAを使って転覆させパーレビ独裁体制を敷かせた。現在でも、米政府はアラブの独裁国家を強力に支持している。チョムスキー教授はこうした米国の外交政策が、間接的に「9・11」へとつながっていると考えている。

「テロとの戦い」を口にしたのはブッシュだけではない。レーガン政権もテロとの戦いを口実に中米、南部アフリカ、中東を軍事攻撃した。不幸なことだがこれは強国がプロパガンダとしてよく取る手法であり、ブッシュ政権も同様だ。イラク侵攻は戦争犯罪であり、日本やドイツの指導者が(第2次大戦で)裁かれたのと同じものだ。

アフガン侵攻も戦争犯罪だ。(アフガンを実効支配した)タリバンは米国に、9・11とビンラディンとの関係を示す証拠を出せと要求したが、米国はこれを拒否した。ビンラディンの引き渡しを求める場合は証拠を示さなければならない。タリバン政権転覆のため米国が爆撃したことこそ国際テロの見本だ』と。

最後に記者の質問、日本では、アフガンでの米軍支援についての議論が盛んなことについての問いかけに「アフガンに必要なのは戦争ではなく、開発と復興だ。アフガン人が麻薬の栽培を必要としないための支援をすべきだ」と述べている。

私は、小沢代表が強く主張するテロ対策特別措置法のこれ以上の延長反対に賛同する。》

【12日追記】
本日午後2時、緊急記者会見で安倍が総理辞任を発表した。所信表明を済ませ、国会審議を直前で尻に帆かけて逃げ出した。やはり、力も伴わないままに、爺さんからの地盤だけで生まれた坊や総理であった。口にしていたことから、戦前回帰の恐い総理誕生と見たのは買いかぶりだったようだ。おやつと勘違いして欲しがっていた総理の椅子に座っては見たが、とても己の力で乗り切れるものではないことが、早めに理解できたことだけでもこれからの日本は少しは良くなるのだろうか。後釜を狙う同じく吉田の孫で口のひん曲がった奴も、次期総理にでもなれば、安倍以上に危なっかしい奴なんだから心配だが。

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