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2007年7月15日 (日)

北朝鮮 どう対応、そして日本は

毎日新聞(7/13.14.15)から
大国アメリカを向こうに回して蛙が蛇を飲んだような北朝鮮外交は、資金送金問題を解決させ、今度は核停止と引き換えに米朝軍事会談を提案*して来た。

*北朝鮮人民軍談話(要旨)
 ♦交戦相手である米国の威嚇に対し、自らの生存権を守るため、必要な自衛手段を整えた
 ♦米国が核問題を理由に今後も圧力を加え、韓国での大規模演習や武力増強を中止しなければ、(核廃棄に向けた6カ国協議の)2月合意や6カ国協議(の枠組み)は破綻する
 ♦朝鮮半島の平和と安全保障に関する問題を討議するため、双方が合意する時期・場所で、国連代表も参加する米朝軍部間の会談開催を提案する

これは寧辺の核施設の稼動停止・封印などの初期段階措置履行で協議のプロセスが進展する気運に乗じ、かねて切望してきた朝鮮戦争休戦協定**の米朝平和協定への転換を一気に進めようという北朝鮮側の巧妙な戦術といえる。

**朝鮮戦争休戦協定・・第2次世界大戦が日本の敗北で終わるや、満州から南下を続けるソ連軍が朝鮮半島に進駐し、南からはアメリカ軍も進駐してくる。アメリカはソ連に38度線を境に半島の分割占領を提案し、ソ連は提案を受け入れる。国連は南北で総選挙を実施した上で、統一国家を作ることを決定する。しかし、米ソが激しく対立し、南は大韓民国、北は朝鮮民主主義人民共和国となり、二つの国家に分断された。1950年6月25日、38度線付近の北朝鮮軍の挑発(北朝鮮は韓国がわから、という)から戦争が勃発する。アメリカは国連軍として全面的に介入。戦況は二転三転して膠着状態に陥り、ソ連が休戦を提案。1953年7月27日、韓国は反対して署名しなかったが、国連軍、北朝鮮、中国が休戦協定に署名して休戦が成立した。しかし、朝鮮半島は38度線で分断され戦争は終結したのではなく「休戦」状態のままだ。

北朝鮮の13日に示した提案について中国・北京の外交筋では「6ヵ国協議を前に、提案に対する各国の反応をみる目的。6ヵ国協議の枠組み外であるうえ、中国や韓国を除いている。そんな協議に米国側が応じる可能性は高くない」と指摘している。

鈴木典幸ラジオプレス理事も「米国は平和協定については中国、韓国も入れた4ヵ国で協議する方針だ。核の問題が実質的に進展していない状態で、平和協定の話を動かすわけにもいかず、中国、韓国を無視もできない。米国は肯定的に受け止めつつも拒絶するだろう」とみている。

6ヵ国協議の米首席代表、ヒル国務次官補も14日、滞在先の神奈川県箱根町で記者会見し、北朝鮮人民軍が提案した米朝軍事会談には「和平協議は軍ではなく政府間で行われるべきだ」と取り合わない姿勢を示した。

18日の再開が決まった北朝鮮の核問題をめぐる6ヵ国協議の首席代表会合では、「初期段階措置」に比べ、「核計画の完全申告」と「核施設の無能力化」という、より踏み込んだ第2段階措置へ向け、北朝鮮がどう対応するかが焦点になる。今年2月採択の合意文書では、第2段階の履行で北朝鮮側に重油95万トン相当の支援が提供されるとしたが、日本は拉致問題が進展しない限り支援には加わらない方針を堅持している。4日の朝鮮中央通信では「義務履行を拒否している日本が6ヵ国協議の対話に参加するというのは、どの面から見ても不安定要因である」と繰り返し批判している。同協議からの日本はずしの主張を鮮明にさせ、日本側の方針の転換を要求して揺さぶりを掛けてきている。

一方で中国は、まだ初期段階の実行もしていないうちから、国連安保理の対北朝鮮制裁決議解除を検討するよう呼び掛ける日本にとっては気になる動きも出て来た。米国もヒル国務次官補が、朝鮮戦争終結のために、南北朝鮮と米中による4ヵ国協議の開催を仄めかしている。これまで「拉致問題」だけの日本の及ばないところで核施設の稼動停止、封印のための国際原子力期間(IAEA)の監視、検証要員を受け入れるまでに「初期段階措置」は進んでいる。中国や、ヒル国務次官補の発言は、形を変えた日本はずしではないのか。

14日の箱根での記者会見では「北朝鮮は間もなく核施設の稼動を停止するだろう」との見通しとともに6ヵ国協議で合意された「北朝鮮の核計画の完全申告」について、「数週間か数カ月以内に行われると期待している。核施設の無能力化に先立って行われると考えている」とも語っている。

これでは北朝鮮で日本への帰りを待ち望んでいる拉致被害者が生きて日本の土を踏むことは、ますます不可能なことになりそうだ。

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