第2期 日韓歴史共同研究
毎日新聞(6/23)から
日韓両国の学識経験者による第2期「日韓歴史共同研究」の初の全体会合が23日、東京都内のホテルで開かれた。原則2年後をめどに研究成果をまとめる「努力目標」を確認したが、韓国側の求めで新設した「教科書小グループ」など各分科会での研究テーマを決めることはできなかった。次回は11月24日にソウルで開くことも決めた。
日本側座長の鳥海靖東大名誉教授は取材に対し「目標は原則2年だが、拙速を避けるため、もう少しかかるかもしれない」と語った。
日韓歴史共同研究は02年、歴史認識問題の解消を目指して第1期がスタート。1910年の日韓併合条約が有効か無効かをめぐり意見がまとまらず、05年にまとめた報告書では双方の歴史認識に対する相違点が併記されたものになった。さらに、教科書を研究対象にしなかったことに韓国側で不満が出たため、05年の日韓首脳会談で、第2期共同研究で教科書を取り上げることになった。
23日は教科書小グループの初会合も開かれ、2009年夏をめどに報告書をまとめることなどを決めた。読売によると、日韓双方から17名ずつのメンバーが出席し
♦古代史、中近代史、近現代史の3分科会と研究テーマの早急な決定
♦次回全体会議は11月にソウルで開催することでも合意した。
歴史共同研究は日中間でも進められるが、例えば従軍慰安婦問題をめぐる安倍晋三首相発言について、中国側が改善しつつある日中政治対話の影響で冷静な姿勢を保つのに対し韓国側は強く反発するなど、政治関係が色濃く反映しがちになる。また、日本が‘朝鮮’を植民地とした時、朝鮮総督府からごっそり持ち出した「朝鮮王朝実録」を収蔵していた東京大学は、関東大震災で大部分を消失させ、僅かに残った部数を昨年‘韓国’へ『寄贈』する、と発表した。事実は略奪したものの『返還』でなければならないはずだが、韓国側は折れて寄贈を受けることで受け取った。これも通史の中ではどのように認識され、書かれることになるのだろうか。
先に4月、10年がかりで日韓両国の歴史研究者や教員が編集した「日韓歴史共通教材-先史から現代まで」(日本語版元・明石書店)についてはブログで取り上げた。併せて参照されたい。
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コメント
とにかく慰安婦問題については、小林よしのり著『戦争論2』の「総括・従軍慰安婦」を読んでみてほしい。
あらゆる関連本の中で最も良い。
この問題の全容も把握できる。
投稿: 加藤 | 2007年6月27日 (水) 10時45分