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2007年6月14日 (木)

「運転できないほど酔っちゃいない」

毎日新聞(6/12)から
福岡市東区の「海の中道大橋」で昨年8月25日、一家5人の乗った車に飲酒運転で追突して海中に転落させ、1〜4歳の幼児3人を死亡させたなどとして、危険運転致死傷と道交法違反(ひき逃げ)の罪に問われた元市職員、今林大被告(22)の初公判が12日、福岡地裁(川口宰護裁判長)で開かれた。被告は「飲酒運転は間違いないが、正常な運転が困難になるほど飲酒していない」などと危険運転致死傷罪を否認。検察側は冒頭陳述で「事前の飲酒で被告は相当程度酩酊していた」と指摘した。

裁判は事前の飲酒が今林被告の運転に及ぼした影響が最大の争点になる。公判は今後週1回のペースで開かれ、事故前後の関係者の証言や、車輌の鑑定結果などが審理される見通しだ。

被告はひき逃げの事実を認める一方で「申し訳ないが、(被害車輌が)海に落ちたことにまったく気がつかなかった」と釈明する一方、「いかに愚かで許されない行為だったか悔やんでも悔やみきれない。一生かけても足りないが、できる償いを誠心誠意やりた」と謝罪した、という。

《何を言っても言い訳だ。追突した事実もその場を逸早く逃げ出した事実も認識しているのだ。どんなに深酔いしていても、追突の衝撃は一瞬酔いを覚ましたであろう。先ず逃げることを判断し、救助を呼ぶでもなく、被害車輌を気遣うこともなくその場を去っているのだ。被告が言う「海に落ちたことにまったく気がつかなかった」のは当然で、その場から逃げ出すことだけで被害者への配慮など微塵もない。現場から逃走を図った自分の車も大破しており、途中で乗り捨て、友人の隠蔽工作で大量の水を飲んでいるのだ。そして逮捕されたのが翌日の26日の早朝だ。これが何の釈明になるのか解らない。また、「一生かけて誠心誠意償いたい」は裁判用に心証のための心境で、口先だけならどのような美辞麗句でも並べられる、作文するのは役所勤めで仕事柄お手のものだ。何年になるか判らないが、刑期を終えて世の中に出ることがあれば、兇器を野に放つようなものだ。またすぐに酔っ払うのは想像にかたくない。》

検察側の冒頭陳述によると、被告は事故直前、交差点を大回りして左折し、時速100キロまで急に加速した。不安になった同乗者が「いつもこんなに飛ばすんですか」と尋ねると、「いいや、飛ばさん」と答えた、という。飲酒検知では複数回に分けて呼気を吹き込んでいたほか、職業を尋ねた警官に歌うような節をつけて「サーラリーマン」と答えた。

一方、弁護人は鑑定結果などを基に「飲酒の影響は微酔レベルで運転困難ではなかった。事故前後、被告に深酔い状態を示すような行動もなかったなどと説明した上、最高刑が懲役20年の危険運転致死傷罪でなく、同5年の業務上過失致死傷罪に当るとした。

《出し過ぎるスピードを注意され、いつもは「いいや、飛ばさん」と答えているのは語るに落ちた会話で100キロのスピードの感覚もないほど酩酊していたことだ。恐らく5、60キロの感覚しかなかったことだろう。弁護人が話した事故前後の深酔い状態を示す行動がなかったという、確証はどのように得たものか、必死に水を飲ませて酒気の希釈を図った友人大学生の行為を何と説明するのか。周りは酒飲みの集まりだ、ちょっとやそっとの酒で目立つわけもないだろう。殺人者のこの酒のみ被告に、5年で出所が許されることなどあってはならないことだ。》

そして今日、飲酒運転の罰則を強化する、改正道交法が衆議院本会議で可決、成立した。
 酒よい運転 現行3年以下の懲役又は50万円以下の罰金を改正後は5年以下、100万円に
 酒気帯び  現行1年、30万円から 3年、50万円
 ひき逃げ  現行5年、50万円から 10年、100万円に
 飲酒ひき逃げした場合の併合罪の上限を7年6月から15年に。

 他には 75歳以上の高齢ドライバーが対象の認知機能検査の導入、自転車の歩道通行の一部解禁や後部座席シートベルトの着用義務化。
  又、酒類提供は酒酔い運転の場合3年、50万円
         酒気帯び    2年、30万円
    同乗罪(酒酔い運転)   3年、50万円
     〃 (酒気帯び運転)  2年、30万円など。
 これでも酒飲みにはたいして利き目はなく、一ときのものだろうが。

福岡にしても、飲酒運転をし、摘発を逃れようとする悪質なドライバーは後を断たないようだ。九州全体(九州管区警察局などによると沖縄・山口を含む9県では昨年9月〜今年4月(3児の死亡後のことになる)の間に飲酒運転の摘発は計1万2000件。前年同月比33%(5833件)減少している。が、福岡県では人身事故を起したり、検問を逃れようとして逮捕されたのは今年1〜4月で152人に昇り、前年同期よりも49人も増えているのだ。大事故が発生した当座の一時的な減少は見えるが、依然として酒の怖さを自覚しないドラーバー、自分の運転を過信するドラーバー(これこそが酒飲みの酒飲みたる所以なのだが)が蔓延(はびこ)っている。

全国に知られる勇壮な博多どんたくの九州男児も、ただの蛮勇のそしりを受けないよう、飲んだ酒なら逃げ隠れしないで罪を認める潔ぎよさぐらい持ち合わせて欲しいものだ。私は関西から関東で生きてきたが、両親は九州人だ、私にも切れば迸る赤い血が流れているんだよ、悲しませないでくれ。》

参照 続 飲酒運転はなくならない 06/09/14


    

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