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2007年4月28日 (土)

病気腎移植原則禁止

Dscfnevea9 エルモフィラ・ニベア

  ハマジンチョウゲ科
  エルモフィラ属
  原産地 オーストラリア


Dscfnevea19 名も知らず何年か育てた
 葉の形状からハーブの仲間と思っていた
 一つ一つの花はうす紫色の
  釣り鐘状の可憐な形をしている


毎日新聞(4/28)から
厚生労働省は、腎臓移植法の運用指針の改正案をまとめた。「疾患の治療上の必要から摘出した腎臓の移植」について、「現時点では医学的妥当性がなく、行ってはならない」とした。宇和島徳州会病院(愛媛県宇和島市)の万波誠医師らが実施して来た病気腎臓移植は、原則として禁止されることになる。また、生体臓器移植のドナー(臓器提供者)の本人確認法まども盛り込んだものとなった。生体臓器移植に関する国レベルでは初の規則で、6月にも正式決定される。

病気腎移植問題は、上記病院を舞台にした臓器売買事件の調査過程で表面化した。万波医師らは90年代初めから病気腎移植を始め、腎臓癌や尿管癌、ネフローゼ症候群などの患者から摘出した腎臓の移植例計42件が明らかになった。同様に、摘出、移植を実施した病院は10施設に上った。

病気腎移植には、移植患者に癌細胞を持ち込む恐れなどがあるが、万波医師らは医師仲間での了解で実施していた。また、ドナーへの充分な説明に基ずく同意もなかった。この問題を調査した日本移植学会など関係4学会は3月末、「医学的・倫理的な観点から検討を加えられず、閉鎖的環境で行われていた」として、病気腎移植を厳しく非難する見解を発表した。調査によると、ドナーの腎臓摘出が不要だったり疑問だったりしたケースが相次いで判明し、ドナー軽視の医療だったことも明確にされた。

厚生労働省のまとめた生体臓器移植に関する指針案(骨子)は
●生体移植は、やむを得ない場合の例外とする
●臓器提供の申し出は、家族や移植医療に関与するもの以外の者が、強制でないことを確認する
●ドナー(臓器提供者)に対して臓器提供に伴う危険性などを説明し、書面で提供の同意を得る
●ドナーが移植を受ける患者の親族の場合は、本人であることと親族関係を(戸籍抄本など)公的証明書により確認する
●親族以外の第三者から臓器提供される場合は、院内の倫理委員会で個別に承認を受ける
●病気腎移植は現時点では医学的に妥当性がなく、臨床研究の場合を除いては行ってはならない
とされた。

《万波医師らの個人的倫理観とはいいながら、事実救われた患者がいる。また、病気腎移植が移植患者に癌細胞を持ち込む危険がある、というが、90年代初めから万波医師等が実施した42件の移植から癌細胞を持ち込まれ、発症した患者が何例かあったのだろうか。古来寿命として死を待つ他なかったものたちが、医学の発達に伴って救われるケースが起った。そこに危険は伴うが先進的な医師たちが、個人的ではあっても、確信を持って一歩先へ踏み出すことがあっても責めるだけであってはならないと思う。危なっかしいことではあったが、今度の指針案にも、万波医師らの行った前例から、「臨床研究に関する倫理指針」に基づく臨床研究として実施する可能性を残した。移植学会は今後、病気腎移植など実験的医療を行う場合の協議組織を設けることになる。》

一方で、慢性的なドナー不足に変りはない。脳死からの臓器提供は97年10月の臓器移植法施行から10年目の06年12月にやっと50人に達したばかりだ。かたや、移植待機患者は腎臓だけでも約1万2000人に上る。病気腎移植はそうした待機患者の受け皿になったとも言える。

現状が続けば、水面下での臓器売買や病気腎移植のような想定外の医療が今後も行われないとは限らない。昨年4月、ドナー増加を目的に臓器移植法改正案2案が衆議院に提出されたが、継続審議のままだ。今後の日本の移植医療をどう進めるのか、早急な議論が必要だ、とある。

《法律でいくら尻を叩こうが、臓器提供はドナーの任意によることが原則となっている。不妊に悩む夫婦や、代理出産の卵子の提供ができる卵子の問題とは全く異なる。排卵で必要がなければ無用だが、必要となれば代わりの卵子は毎月作られる。腎臓移植に比べれば将来に亘っての危険性も含め、比べようもなく低い。腎臓は一つでも生きるのに困らないとはいえ、現在健康でも、何が起るか分からない。それが他人に提供した後の問題であれば取り返しはつかない。かといって死後の提供を約束するドナーも知られるごとく極めて少ない。今後ますます長寿社会となれば、提供される生体内臓器官も男女とも老体からのものになる。若い器官は病死や事故死した者が対象となるが待機している者の数には到底追い付かないだろう。需要と供給のバランスの崩れは埋まることはないだろう。

《何故日本ではドナーが増えないか、西洋に早くから根付いているボランティアの考え方が、日本にも増えているとはいうがまだまだ根付いているとは言えない。宗教か、倫理か、打算か。それならば、捨てても惜しくない卵子の提供に、数十万円の値段をつける女性の意見があり、国としても検討することも吝(やぶさ)かではないようだ。腎臓を始め、提供する内臓にはもっと巨額の値段をつけてもいいと思うがどうだろう。》


 
 

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