赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」 - 2 -
毎日新聞(2/21、24)から
熊本市は昨年12月、市内の慈恵病院(蓮田太二理事長)から、育児が困難な親から新生児を預かる「赤ちゃんポスト『こうのとりのゆりかご』」の設置の申請を受けていたが、幸山政史市長は設置を許可する方針を固めた。22日に改めて厚生労働省と法律上の問題点などを協議した上で最終判断することになった。
熊本市の関係課で協議をし、刑法の保護責任者遺棄罪や児童福祉法などの規定に触れないか、国とも意見交換を行ったが、市長の「新生児の命が救われる」とする人道面を重視する一方で、捨て子を助長すゃることの懸念など、法整備が必要なことを話し合った。
厚生労働省は22日、「現行法では明らかに違反とは言い切れない」として設置を認める考えを示した。ただ、同省は今後、同様の施設設備を設置する動きが出ても、一律には容認するわけではなく、個別のケースごとに慎重に判断するとしている。
23日になって安倍首相は、首相官邸でこの問題に関して「大変抵抗を感じる」と述べ、ポスト設置に強い懸念を表明した。これに倣うように塩崎官房長官や柳沢厚労相からも懸念する発言が相次ぎ、設置を許可するかどうか最終的な同市の判断に影響を与える可能性も出てきた。
安倍首相は「子どもを産むからには親として責任を持って産むことが大切」、「基本的にそういうお子さんたちに対応するための施設もある。匿名で子どもを置いていけるものがいいのか」と設置には強い懸念を示した。塩崎官房長官は同日の記者会見で、厚生労働省が22日にポスト設置は法的には問題ないとの見解を示したことについて「美しい国づくりを目指す安倍内閣からしても、法律以前の問題として考えなければいけないことがたくさんある。法解釈以前に、親が子どもを捨てることが起きないためにどうしたらいいかを考えることが人間として大事ではないか」と指摘した。
《安倍が云う「親として責任を持って産むことが・・・」はあくまでも正論。その正論で云々できないところが現在の性風俗の堕落したところ。遊び感覚でするセックス、その結果の妊娠。捨てる以外に道のない親(男女)が捨てるのだ。大人がいくら正論をかざしてみたところで中高生に、ニートに子どもが育てられるわけがない。拾って育ててくれる人があればそれに越したことはない。昨年書いたように、この病院は特別の思想信条、信仰をかかげる施設だ。日本の法律では妊娠154日以前は中絶すればただの医療廃棄物となるが、カトリックでは受胎の瞬間に人と認め、いのちを認め、人工妊娠中絶を許さない。レイプの結果の妊娠であってもだ。この点でこの病院では赤ちゃんポストは設置の意味はあると言えるだろう。》
読売新聞が23日に書いている
厚生労働省は、設置を熊本市が許可する場合には
♦ポストの付近に、児童相談所などに相談するよう親に呼び掛ける掲示をする
♦赤ちゃんを預かった場合は必ず児童相談所に通告する
♦赤ちゃんの健康と安全への配慮を徹底する
♦親が考え直した場合には、引き取ることができるような仕組みを考える
の4点を検討するよう要望した。
さらに、厚労省の辻哲夫・事務次官は22日の記者会見で同病院の申請した赤ちゃんポストが「医療法や児童福祉法に違反しているということは言えない」と述べ、「申請を認めないという合理的理由はない」との考えを明らかにしていたが、翌日の阿倍の発言となったものである。
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