« 戦場に行くのは いつも若者です | トップページ | いじめは ひきょうだ »

2006年11月20日 (月)

「基地」存続を選んだ沖縄県民

来春のフランス大統領選挙で社会党の公認候補となることが決まったロワイヤル元家庭・児童担当相(53)の党員投票での最大の勝因は「女性」ということだった。《なんだか、男性諸子の負け惜しみのように聞こえるが》
仏ジュルナル・ディマンシュ紙は19日、投票理由を巡る世論調査結果をそう報じでいる。

同紙によると、「ロワイヤル氏の何に最も惹かれたか」の問いに対し、合計801人の電話調査の回答は、
 1. 彼女が女性だから(37%)
 2. 左派刷新を具現化するから(21%)
 3. 右派最有力候補、サルコジ内相に唯一勝ち得るから(18%)-- の順だった。

ロワイヤル氏は選挙戦で自身が四人の子の母である点を紹介し、「この国の子供たちに何かしたい」としばしば訴えた。サルコジ陣営幹部は「われわれが、どうにも対抗できない点が一つある。彼女が女性だという事実だ。それだけでも彼女を新鮮に見せる」と認めている。

《彼女、写真で拝むかぎり、如何にも「女傑」の名が相応しいような風貌だが、6月のフランスの男性誌で「世界で最もセクシーな女性100人」で並みいる世界のトップモデルやハリウッドの女優たちを押さえて、6位に選ばれた女性だ。》

翻って我が日本では、小泉の集めたちゃらちゃらしたおなご衆は、面白半分に選ばれ、その結果、“使い捨て”は政治家である限り、当然のことと開き直られる悲しい最後を迎えようとしている。フランスではどうか、現政権への批判政党として、左派刷新への希望を抱かれての選出だ。日本の100年一日のようなぬるま湯に浸かったような政党に、一石を投ずる勢力が生まれる望みはないのだろうか。

その意味でも、今回の沖縄選には常々基地問題に揺れる現地の選挙に期待したが、口にしている程でもないかの如く、基地はあってもよい、とする自民党が推す仲井真弘多(67)を選び、米軍再編容認の判決を下す結果となった。沖縄県民は、轟音・犯罪などに苦しんでいるにも拘わらず、嘉手納も、普天間も移設予定の名護市のキャンプ・シュワブでも、中井真の得票数は対立候補を上回り、経済振興をセットとする餌の方を取り、経済効果を選んだのだろうか。もう一つ、この選挙に追い風となったのは、北朝鮮のテポドンに続く核地下実験を大騒ぎしてナショナリズムを喧伝することで、特に沖縄の米軍の存在を再認識させる効果をもたらした、と見るべきか。

数の多いことが民主主義と喜ぶ現政権にとっては、選挙の結果は嬉しい限りとなったであろう。早速、郵政での造反組の復帰への足掛かりにも言及し、更には沖縄選とは関係のない臨時国会での教育基本法改正案まで数を限りの戦術を臭わせる始末だ。この勢いだと、安倍念願の憲法改変にも弾みをつけることになるだろう。

一方、何かと騒ぎの続いている福岡県、19日の福岡市長の選挙では、民主党推薦、社民党支持の新人、元新聞記者、吉田宏(50)が初当選した。現職の山崎市長の巨額の市債残高を抱えながらの五輪誘致を進めたなど、当初の公約との隔たりが見え始めた氏に、不信任の引導を渡したものだ。

|

« 戦場に行くのは いつも若者です | トップページ | いじめは ひきょうだ »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「基地」存続を選んだ沖縄県民:

« 戦場に行くのは いつも若者です | トップページ | いじめは ひきょうだ »