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2006年11月 2日 (木)

バイオエタノール

安倍首相が1日、現状日本ではまだ実証試験段階で生産は年間30キロリットルに過ぎないバイオエタノールの国内生産を、年間ガソリン消費量の約一割に当る600万キロリットルに増やす目標を設定し、実現のための工程表を関係省庁で作成するよう指示した。達成時期は今後の検討だが、15〜20年程度先とみられ、高い目標を置くことで、米国やブラジルなど海外では大規模に利用されていることを意識した発言になったようだ。

バイオエタノールはサトウキビやトウモロコシなどから作られ、原料の植物が成長する過程で大気中の二酸化炭素を吸収し、地球の温暖化防止に貢献することから、ガソリンの代替役として期待されている。

安倍は農相に、テンサイやサトウキビなどの原料を得易い北海道と沖縄を先ず製造拠点とするよう提案した、とある。早くから開発が進められ、すでに利用段階に入っているが、国内での原料調達が可能かどうか、低コストの生産が可能かどうか。加えて大規模な製造設備が必要になろう。

休耕地を増やし、農業人工の激減が現実の国内で、十分な原料の供給体制をつくることができるのか。農水産省は07年度予算で、製造設備の支援のために85億円を要求している。JAグループが北海道で年製造量1・5万キロリットルの工場建設を発表、本格的な生産の動きが出ているが、目標の数字を達成するには同規模の工場が数百ケ所必要な計算といわれる。

将来に亘って膨大な数の車に恒久的に供給することが可能なことなのか、小さな国土では、すぐに資源の枯渇が次の問題として浮上することも十分考えられる。増産の問題も多岐に渡ってあるが、地球資源は無限ではないことを考えればその先のことも検討しておく必要があるだろう。

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