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2006年9月 2日 (土)

出生率日本一(3.14) 沖縄・多良間村

島(村)にはスーパーや食堂はあるが、コンビニエンスストアはない。ファーストフード店もない。
宮古地区6市町村(当時)が2年前、就学前の子どもを持つ保護者に調査したところ、多良間村では「子育てしやすい」と答えた人は93%に上った。その理由を(2つ選択)上げてもらったところ、
 1. 親が近くにいる(55%)
 2. 自然環境がよい(46%)
 3. 知り合いが多い(32%)
 4. 防犯面で安心(30%)
の4点を上げた人が多かった。

村の民政課長、波平敏一さんは「子どもは宝。自分の子も、よその子も関係なく、地域皆で育てます。例えば、買い物に行くときは近所の人が面倒を見てくれたりする助け合いの精神があるから、安心して子育てできる環境があるんだとおもいます」と話している。

村立保育所で給食を調理する安里聡子さん(36)は、今年4月から宮古島の高校に通い始めた長男(16)を筆頭に、中1の二男(12)、小5の長女(10)、小3の三男(8)、小1の二女(6)の5人の子を育てるお母さん。この島では子どもが4人、5人というのは珍しくないこと。聡子さん自身も5人兄弟、夫の勝義さん(44)は8人兄弟だ。自動車整備工の夫の職場は自宅から徒歩1分のところにある。午後7時には帰宅し、聡子さんが夕飯の支度をする間に、面倒を見なければならないちびっこたちをお風呂に入れる。

小さな島であるこことで両親ともに職住接近の生活が可能になっている。私の現役時代の職場にも、持ち家制度が導入され、少額の頭金を準備すれば会社が保証してくれて、金融機関からの融資を受け、マイホームを持つことが可能であった。少なくとも中堅クラスになれば、勇敢な20代でもチャレンジした。その時、会社が進めたのが職住接近だった。働いても働いても減らない仕事があった頃の話だ。残業は当たり前のことだった。皆が歯を食いしばって仕事をこなしていた。そして、何人もの社員が土地付きのマイホームを建てることができた。しかし、会社に近い場所を選ぶものもいたが、都内でも地価の高い職場に近い土地は手が出ず、会社の狙いとは逆に、職場からは遠い地域にならざるを得なかった。懐かしい話だが、購入当時村であった地方も、今では市に変革を遂げたところもあちこちにあって、好々爺になった友人たちの、年賀状に書く住所が徐々に村から町に、市に、あるいは郡から市に、と成長して来たのも楽しい話だ。

余談になってしまったが、聡子さんは「主人が協力的だから助かります。子育ては大変だけど、なんとかなるさ。3人いたら4人も5人も変わりません。もう1人いても一緒かも」と言うほど。この島の生活は集落から離れた畑に出ていても、車なら10分程度で自宅に戻ることができる。夕方の海辺で父親と遊ぶ子どもたちの姿をよく見かけるという。職住接近の環境が父親の子育て参加を促しているようだ。

だが、反面ハンディも背負う。島に診療所はあるが、産科医は常駐していない。そのため、出産の時には予定日の2週間前には島を出て、宮古島や沖縄本島などの親戚の家やホテルに滞在して出産に備えることが必要になる。通常の出産費用に加え、往復の飛行機代や滞在費がかさむ。また、島には中学までしかなく、高校への進学はやはり島を出て、親類に下宿したり、先に出ている兄弟との共同生活をすることになる。

必ずしも条件が恵まれているとは限らないのに、子だくさんなのは、なぜか?
村の次世代育成支援行動計画には、次のような理念が謳われている。「多良間村は、今日の社会で見失われつつある『他人を思いやり、自然を慈しむ心』が今なお息づく島。住民が子どもを生み育てることに喜びを感じることは、将来の島の発展と大きく結びつく」と。

園児を預かる村立保育所長の佐久本千恵子さん(55)は「この島では子どもが15歳になるまでに、親子の絆を築き、自立できるように育てなければなりません」と話す。この言葉にヒントが隠れているのではないか、と取材した記者は記す。

15歳で自立させる、とは過保護、過干渉を旨とするような内地の親たちには想像することも不可能だろう。大学受験に止まらず、卒業してからの入社試験、果ては面接にまでいそいそとくっついて回る親で溢れかえっている。就職しなければそれもよい、ママが面倒を見て上げるから、パパもそうよね、とニートになる子の生活にあれこれ世話を焼く。自立の自の字も持てない親子。我々の時代、受験や就職に際して連れだって学校の門や試験場に出入りするような恥ずかしい親子連れは見かけたこともなかった。

多良間島と宮古島で、主に5人以上の子供を持つ母親に面接し、多産の要因を調べたことのある鳥取大学医学部の尾崎米厚助教授は「宮古地方には『なんとかなる』という考え方や『子どもが多い方がよい』という価値観が根付いている。自分の家だけではなく、近所や地域でも同じような子どもの多くいる家庭を見て育ち、そういう状態を幸せと感じているようだ」と。続いて

「施設の充実や、経済的な支援だけでなく、人々の考え方や社会規範、幸せの価値観を変えることが、今の日本では重要なのかも知れない」と指摘している。

多良間島でよく聞かれる言葉に「子を生んでみないと、親の恩義はわからない」というのがあるようだ。15歳で自立を目指す若者と、20歳を過ぎてもぶらぶらと遊んでいるバカ者と、比ぶべくもないだろうが、今の日本、なるようにしかならないのが現実だろう。

ここで終わる前に、これ又興味深い情報がある。
日本一多産の島の隣には、同じく日本一の珍しい記録を持つ島がある。先の多良間島で振れた石垣島だ。曰く、1. 市の対人口比で泥酔者の路上寝込み率(平成8〜12年)、2. 自転車泥棒発生率(同8〜12年)と、出生率や少子化にも関係のある、3. 離婚率の日本一(8〜12年連続)大雑把に言って、2組に1組は離婚に至るという。(別の機会に再び触れることになると思う)

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      和歌山県紀の川貴志川町長原514-8
          平野 友基  35歳 男

投稿: 平野 友基 | 2007年5月 3日 (木) 22時53分

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