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2006年8月19日 (土)

父ちゃんの立場指数

毎日新聞(8/19)から
面白い記事が載った。全国の百貨店の紳士服の売上高が、景気動向と密接な関係にあることが、日興コーディアル証券の馬淵治好氏の調査でわかったという。一方で婦人服の売上高が景気に左右されにくいことにも着目した。紳士服の売上高の前年比伸び率から婦人服の伸び率を引いた値を「父ちゃんの立場指数」と名付けて説明をしている。

指数は、日本百貨店協会が毎月まとめている紳士服と婦人服の売り上げ高から算出したところ、景気の山と谷を示す政府の景気動向指数とほぼ一致していた。例外的には00年10月にあった「山」前後は逆の動きになっているが、馬淵氏の説明では「I T業界は潤ったが、庶民感覚では景気が良くなったという実感には乏しかった」という。最近に一番近い「谷」は02年1月だが、指数は2月のマイナス5・75を底にして上昇している。今年6月には0・06のプラスに転じるなど「踊り場を見せながらも回復している。今回は過去と比べて高く、景気回復が本物であることを裏付けていると」と最近の景気の動向を見ている。

馬淵氏は「景気が悪化し世帯収入が減ると、妻は夫に『スーツがくたびれてるけど、稼ぎが落ちてるからちょっと待って』と言うが、妻は自分の服はいつもと同様、稼ぎの増減には関係なく買っている。家庭内で不況時に最も削られない消費は婦人服、最も削られるのが紳士服」と分析している。指数は家庭内の「父ちゃん」の立場を象徴しているようだ。

ただ、他の要因も考えられ、「紳士服の購入先が、百貨店から安売り店に移ったこともあるが、種類も多く、好みが多様化していている婦人服は、紳士服ほど大量店への移行が進まなかった、とも考えられる」という。

まあ、当たり障りのない意見だ。他でもない、男性の場合は女性と違って、着の身着のままでも大して気にならない(ある種の男はそうでもないようだが)、気にしない性質が備わっている。まして夏場になると、よほどお固い職場でもないと、上着は却って邪魔となる。ところが女性はそうはいかない。いかないのではなくて、そうしないだけだが。貧しい時代、女性も何日も同じものをまとって過ごした。清潔でさえあれば、同じものを繰り返し着ることは恥ずかしいことではない筈だが、世の中が飽食になった上に、コマーシャルで喧噪が繰り返される。お隣さん、お向かいさん、あの女この女、上の階下の階が気になる。夏などはもってこいだ。父ちゃんに金を掛ける必要がない、「私は女なんだから」と次々に手に入れる。

今までにもその傾向は見えていた。父ちゃんの収入は生活に、母ちゃんの収入は母ちゃんのもの、化粧に、ブランド品に、旅行に、お食事会に使う。生涯働いた父ちゃんの退職金は家族のために、母ちゃんの退職金は母ちゃんの別予算。専業主婦ならぬ専業主夫が取りざたされる世の中だが、労働人口最大の労働階級で生涯現役で生活を支える女性が出てくれば、それもよいだろうが、結局「男も働け」となり、共稼ぎになればこれまた結局、女性の収入は欲張りな女性自身の消費が中心になって行くだろう。

日興コーディアル証券の父ちゃんの立場指数は、これからは、景気の動向には係わりなく、何の変化も起こらないだろうと確信する。

参照「既婚女性の小遣い」06/04/10
参照「団塊会社員と退職金」06/04/09

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