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2006年6月 5日 (月)

汝 姦淫するなかれ

毎日新聞夕刊に、回答者持ち回りで読者からの相談に答える欄がある。
6/5の回答者にはテレビプロデューサー(「ピュア」「恋愛偏差値」「ムコ殿2003」など)の栗原美和子が担当している。東京都に住む40歳になる女性からの相談だ。

《偶々里帰りした折りに知り合った家庭のある50歳代の男性に好意を抱き、その後夫には隠したままメールのやり取りを続けていたが、今年に入ってメールは途絶えている。夫とは好きで一緒になったわけじゃない。末娘が高校を卒業したら、離婚して郷里に帰ろうかと真剣に悩んでいる。私を大切に思う夫の気持ちが感じ取れれば、最悪の事態は避けられたが、私を大切に思う気持ちがない夫とは離婚したい》というものだ。

偶々同世代の(回答者は42歳)女性である。どのような答えを出したのか、見てみよう。
離婚、大賛成。人間とは、我慢したり、浮気したり、相手や自分に嘘をついたりしながら生きている滑稽な生き物だ。人生80年、まだ半分あります、折り返し点を過ぎたばかりです。ただ離婚するにも2つの点を注意して下さい。娘さんのこと、もう一つはこれまで「我慢してきた」自分を否定しないで、自分を「偽っていた時」のことも肯定することです。「一つの家庭としては成功だった。成功の鍵は自分が握っていた」と考えるように。やり直すなら悔いを引きずらないように。

誰かのために自身が犠牲を払うことが、安心感に繋がっていたりしていませんか、だとすると、新しい恋をしても又、同じようなことになりかねませんよ。そんな自分を変えるためには気分転換が必要です。世の女性たちが韓国スターに憧れるのも、気分転換です。離婚とか不倫とか大事に至る前に、封じ込めて来た気持ちを発散させるのは、いいことだと思います。

ここで、回答者はお節介にも世の男に警告する。こういう妻の我慢が理解できないと、投書者のように捨てられて手後れになりますよ、と。重ねて手厳しい宣告を告げる。女は努力している、自分のことは自分でするし、家事もする。夫たちも自分で何でも出来るように努力しないと、ダメだ、と。それもできないなら家政婦でも雇ったらいい、我がままでいるというのは、それくらいの覚悟がいるぞ、と。

回答者の頭の中は、時代錯誤の虐げられた時代の女を見る目のままだ。投書をした女性の頭の中は、夫は存在しない姦淫同然の状態になっている。交換したメールの中身までは読めないが、夫に隠れ、通じ合うことはキリストの言う汝 姦淫するなかれ、の姦淫に相当する。いつから夫以外の男に心を移したかは不明だが、この気持ち、口に表わさなくとも夫に伝わらない訳はない。このような妻を夫が愛することは不可能だろう。平成9年の司法統計の数字でも、離婚申し立ての理由の、夫側からの妻の異性関係は、妻の側からの夫の異性関係よりも高く、理由の2位に上げられているのだ。(妻から夫のそれは3位)

簡単に夫を捨てられるのが女性なんだ。そして、捨てる前に次の男を選択済みだ。よい例がある、隣家の奥さんだ。旦那さんの姿が全く見えなくなったのを尋ねると、小指を立てて「これと消えちゃった」だった。それから一年もしないうちにお腹が大きくなり、あっという間に若い男が入り込んできた。前の男が残して行った女の子の後に、次々と毎年続けて3人の娘を生んでいる。「これと消えちゃった」はどうやら眉唾だったのだろう。

我慢しているのは、或いは努力しているのは妻だけではなかろう、世の中に夫が夫として何も我慢していない夫が、或いは努力していない夫がいるなどと、妻は思い、考えているのだろうか、40歳にもなった女性がそうなるまでに、夫との会話は何もなかったのだろうか。自分を大切に思う気持ちがない夫と、言い切れる自信は何だろう。恐らくは自分の姿が映る夫を見ての思いじゃないのだろうか。こうなってからでは韓国スターの「ペ」でもだめだろう。この女性は夫に隠れてのことなのだから。そして、「好きで一緒になったわけじゃない」が離婚したい最大の言い訳のようだ。メール相手の男性には妻も子もいるだろう、相手の家庭を破壊することにはわだかまりはないのだろうか、そこらに掃いて捨てるほどいる略奪結婚の女優たちのように。

どうやら性の乱れは若い世代だけではなさそうだ。

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