既婚女性の小遣い
先(3/19)に子供の小遣いに関して「子供には小遣いは遣らないに越したことはないが、遣っても少額を必要な時だけで良い。『労働の対価』としての金銭感覚が理解できるまでは」と書いた。
今回(4/9)は既婚女性の毎月の小遣いについてのアンケート結果が纏められた。05年10月〜11月に横浜や名古屋など政令指定都市と東京23区内の20歳〜69歳の既婚女性1,624人を対象にしたものだ。
金額(円) 全体 フルタイム 家事専業
(含パート)
1万未満 23・8 12・9 27・5
1万〜3万未満 32・3 24・6 34・6
3万〜5万未満 22・7 34・1 18・9
5万〜10万未満 6・0 12・0 4・3
10万〜20万未満 3・2 6・6 2・1
20万以上 1・0 1・9 0・7
ない 4・2 0・9 5・4
無回答 6・9 6・4
(単位:% 国民生活センター調べ)
仕事の形態別でみると、家事専業(含パート)の「小遣い」は‘ない’を含むと7割が3万円未満だったが、フルタイムは5割を超える人が3万円以上と答え、既婚女性でも、自由に使える額に差が出ている。
「小遣い」の使い道を複数回答あり、で調査した結果は
衣服・アクセサリー 48・5(%)
化粧品 45・5
美容院 40・9
外食・喫茶 35・5
の順になったが、「結局、家計の足しにしてしまう」との回答も19・6%あった。特に40代、60代には家計のやり繰りに、と考える人が多く2割以上の回答があった。
その家計のやり繰りについて、こちらも複数回答では、「少しでも安いものを買うようにしている」66・7%、「デパートの積立てやスーパーのポイントカードを活用している」50・7%、「クリーニングにはできるだけ出さない」43・5%、「外食や出前を減らしている」37・3%となっている。
「家計のやり繰り」と「小遣い」との関係については『夫の小遣いを減らす』7・4%、『自分の小遣いを減らす』が21・7%と健気な妻もいる。
それぞれの家庭の生活水準が読めないので深く分析も出来ないが、一ヶ月の小遣いに10万〜20万円もの額が使える奥さまがこれだけの少数データの中で4・2%、68人(世帯)もいるなどとは、苦しい生活を訴える日本の現状とは余りにかけ離れてはいないだろうか。これでは豊かな日本ではないか。ブランド品を追い掛け、グルメ三昧、レジャー産業が賑わい、海外旅行が年を追って増加するのも頷ける。年間では120万円から240万円以上の小遣いだ。低所得に泣く家庭の一年間の生活費に相当する小遣いだ。反面全く小遣いなど‘無い’と回答した人数も同じ数だけいるのだが・・・。データの示す狙いは、これを貧富の差の激しい日本の現実と捕らえよということか。
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