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2006年3月29日 (水)

アンチエイジング

毎日新聞(3/28)から
【最近、雑誌や新聞などいろいろなところで、「アンチエイジング」という言葉を目にします。それは加齢に逆らい、若々しい肌や身体、印象などを保つということ。そのためには、過食を避けてバランスの良い食事を摂って、適度な運動を定期的に行ったり、或いは睡眠を十分に取るといった節度のある生活がとても重要。】

何も知ったかぶりの横文字を使うことはない。日本にはこのように加齢に逆らう女性の化粧を表わすのにぴったりの言葉が昔から用意されている。『年増の厚化粧』だ。あーら、大変と、鏡に向って顔料を重ね、重ね重ねて厚くなる化粧を表わす言葉だ。1年経てば男も女も1歳年が増える。これ以上の男女平等はない。皆が等し並に年齢を重ねる。年を取れば皺が出て来るのは避けられない。どう努力しても皺は消せない。髪は白くなる。皺も髪も長い人生を歩んできた証しなのに。「黒髪長き君なれば、悲しむもよし、泣くもよし」「髪はカラスの濡羽(ぬれば)色」と謳われた日本女性の黒髪。親からもらった身にメスを入れることはしなかった昔の女性が、最後の手段に行ったのが厚化粧となったり、白髪染めになった。

ところが現在は若い女性の方に厚化粧が目立つ。(この際ガングロ族は話の外)剃った眉は額に食い込んで柳眉を逆立て、目の周りは様々な色で飾り立てる。青、藍、ピンク、緑、黒と満艦飾状態だ。人がやっていることは自分にも、とバランスを考えない物真似で塗り付ける。腫れぼったい瞼(飲んだ翌日や近眼)に真っ青や緑は不健康で病人のようだ。髪は自ら日本人を卑下するような西洋風の茶髪にし、男も女も河川敷や公園で暮らし、テントや段ボールの家に住んでいる浮浪者紛いにザンバラ髪にする。テレビには真っ黄色の髪をした昔よいとまけで鳴らした小父さん(おばさん?)もいたりする。現在目にできる世界中の髪型で、どこの国よりも日本人男女の髪型ほど汚らしい姿はないだろう。町中に浮浪者が群れているようだ。美的センスなど露ほどもない。

いくらペイントしても色を取り替えてもどうにもならない場合はどうするか?小銭を溜めれば幾らでもプチ整形が可能だ。それでも駄目なら?もっと金をかけて骨まで削るんだ。どう、綺麗になったじゃない。針金に衣装を纏わせたようなデザイン画を描き、虚栄心を掻き立てる。【だから私は、モデルを若々しい印象に仕上げたい時のチーク*(どうして頬じゃないの?)や唇には、明るいピンク色をよく使用します。】

ところで今では入社試験で色盲、色弱、など(色覚異常)の検査が厳格なのは色彩を専門に、或いは色彩認識が通常作業で必要な企業には欠かせないが、微妙な色合いが求められる化粧の世界に色覚異常者はいないのだろうか。美容の専門家と呼ばれる人の中にもチグハグなバランスの色彩感覚に欠けた化粧をする人は幾らもいる。また、自分が色覚異常と気がつかないままに毎日の化粧をしている女性。今は美容院でも剃刀が使えるようになったこともあって、眉を釣り上げることは容易いこと。顔かたちにお構いなしに長くもし、短くもし、急角度に跳ね上げる。

記事を書いたのはヘア・メークアップアーティストと呼ばれる女性。この人の紹介する口紅は、西洋かぶれの女性の虚栄心をくすぐるブランドもの。クリスチャン・ディオール ルージュ・ディオール アディクト269、マックスファクター エンジェリックリップN111、シャネル ルージュ・アリュール04(4月14日発売)と宣伝している。すべてピンク系だ。
化粧は年相応が一番美しい。

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