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2006年3月31日 (金)

つれづれに

東京・銀座のビルの屋上に、3万匹の西洋蜜蜂が入った巣箱が設置された。名付けて「銀座蜜蜂プロジェクト」。行動半径3キロの蜜蜂は早速、皇居のソメイヨシノ、浜離宮の菜の花などを飛び回っている。都心のわずかな自然から採れた蜂蜜は、新しい「銀座ブランド」となりそうだ。

と2、3日前の毎日新聞が写真入で掲載している。設置したのは、銀座の街づくりや食文化を考える市民団体「銀座食学塾」と「銀座の街研究会」のメンバー。沖縄から蜜蜂を購入し、28日、11階建ての「紙パルプ会館」の屋上に3つの巣箱と木製の柵を置いた。

切っ掛けになったのは、千代田区の社民党本部の屋上で、3年間に亙って20万匹の蜜蜂が飼われているのを知ったことからである。社民党もなかなか乙なことをやっていたものだ。
以前、たしかNHKの番組であったと思うが、フランス・パリのグランドホテル前のオペラ座屋上(ここの養蜂についてはパリっ子は古くから知っている)や、市内の他の所で飼われている蜜蜂のことを放映したことがあった。オペラ座では勿論、市内でも「オペラ座」ブランドの蜂蜜を購入することができると話していた。販売しているのは1886年創業の日本では紅茶でも知られているLa Maison FAUCHON。

同プロジェクトの世話人を努める田中淳夫さん(49)は「蜂蜜は、銀座特製のカクテルやケーキ作りに活かしてもらいたい」と意気込んでいる。

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毎日新聞(3/29)から
社会経済生産性本部は06年度の新入社員のタイプを「ブログ型」と命名した。ブログは誰でも気軽に事故表現し、読んだ人と交流できることから利用者は益々増えている。生産性本部は新入社員の「表面は従順だが、さまざまな思いを内に秘め、時にはネット上で大胆に自己主張する」という特徴がブログに通じると見たからだ。
企業や大学の採用、就職担当者ら約40人から新入社員の特徴を聞いたところ、「厳しい就職戦線に勝ち抜いてきただけに、上司や先輩のあしらい方に長けているが、目立たず無関心に見える」「寂しがりやで、自分を認めてもらいたい強い欲求を持つ」「認められると思いがけない力を発揮する一方、本人の気分や他人の評価ひとつですぐに萎えてしまう」などの意見が出た。

確かに書き手が見えない世界であるだけに、無責任発言が多くなり、発展性のない罵りあいになる戯言が書かれることもある。始めから他人の意見は無視したコメント拒否、トラックバック拒否のブログもあり、一方通行を楽しんでいる者がいるのも事実だ。その反面、知識を貪欲に収集しようとそれら様々な意見を歓迎しているブログも多い。生産性本部が云うことは新入社員に限ったことではない、現在の日本人全般に言えることで、無責任、無関心は切れることなく続く官僚や政治家の行動そのものにも見えるものだ。

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 高校教科書検定
「性と生殖に関する権利」これを舌を噛みそうな横文字で表現している。『リプロダクティブライツ』
1994年カイロの国際人口・開発会議で採択された行動計画に取り入れられた概念を表わしている。特に、妊娠や避妊に関して社会的圧力や強制を受けた発展途上国の女性の地位向上との関係で注目され、95年の北京世界女性会議や女性2000年会議でも重要課題となったものだ。

(reproductive rights)これを日本では「性と生殖に関する女性の自己決定権」として使われることが多く、教科書検定の席では検定意見が相次いだ。ある教科書で「世界全体で認められた権利ではない。男性も持っている」との内容を盛り込んだため、時事用語で使われる意味とずれが生じたためだ。
現代社会や家庭科では「誤解する恐れがある」との意見が相次いだ。文科省は「女性だけの権利ではない」と説明している。

当然だろう、処女で懐妊したとされる聖母マリアさまならいざ知らず、妊娠は女性だけで成り立つものではない。畑に蒔かれた種が芽をだし、妊娠したと云う。日本の法律では産みたくない場合の中絶には配偶者の同意が必要になる。堕胎に限らない、妊娠すること自体を拒否する女性と結婚を、或いは同棲を望む男性はそう多くはいないだろう。子どもを産めない女性であることを知っても結婚している男性は何人も知っているが。

アメリカ・テキサス州の中絶禁止法の合憲性を争った裁判もおなじことだ。女性は中絶する、しないを選ぶ権利があるとする1973年のロウ対ウエイド判決が覆され、サウスダコタの妊娠中絶禁止法案は州議会で可決されている。女性の身体を守る、命を救うと云う意味での堕胎は現在でも認められているのに、気分一つで産む、産まないが決定されることは許さないということだ。

日本での「リプロダクティブライツ」という言葉の内容は専門家でもその解釈が統一されておらず、高校の教科書に採用するには時期尚早というべきだろう。同じ横文字の「ジェンダー」も「ジェンダーフリー」も学者間の異論百出で決定的となる定説はないため、申請段階から見送った出版社が多い。

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アルピニストの野口健氏(32)が記者会見し、4月からヒマラヤのマナスル(8163㍍)と富士山(3776㍍)で行う同時清掃登山の日程の詳細を発表した。毎日新聞は全面的に協力し、記者を同行させ、その模様をレポートする。富士山が汚れているのは日本人のマナーの悪さを知っていれば驚くには当らないが、それでも五合目から上は悔しい思いをした世界遺産への登録申請もそろそろ可能か、と思われるほどに綺麗な様相を見せていると聞く。それにしてもわいわいがやがやのアマチュアの富士山登山ならまだしも、ヒマラヤ、マナスルといった重装備の専門家と呼ばれる人たちでないと登攀できない山。多方面から選りすぐられた学者、その道のベテランたち、野口氏が眺めて恥ずかしい思いをするまでそこを穢しに登ったのか。ヒラリー、テンシンのイギリス隊が1953(昭和28)年5月29日、始めてエベレストのK2登頂に成功してから50年間に亙って世界中(日本人隊も)の登山家がゴミの山にしていたのだ。

登山家はチャレンジャーとしてその勇気を尊敬されてきたが、実はトンでもない連中であった。上野の山をゲロで穢し、ゴミの山を作って知らん顔の酔っ払いと少しも変わらないゲスな学者や専門家の集まりだった。無報酬のボランティアでゴミ回収を続ける野口氏こそ真のアルピニストで尊敬されるべき人というべきだ。

明日は4月1日、1年の残り4分の3に入って行く。すでに1年は4分の1を消費した。日本人の平均寿命は男性は78.32歳(平成14)。表の通り平均を生きるとすると私には残り5年はない。今のままだと孫の顔を拝めそうにない。それでも一人でもよい昭和一桁の心を垣間見てくれる人がいれば、現在の生き甲斐になっている『世相』で云いたいことを云い続けて行きたい。

明日は神保町にレコードの掘り出し物を捜しに行く。ついでに「昭和館」に寄り、もう一つ序でに散らないうちに千鳥が淵の桜でも見て来よう。


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コメント

歳が増すのは致し方ないことですね。でも、気持ちは老けませんよね。昭和一桁代の意気をいつまでの示して下さい。読んでいる者はちゃんと読んでいますから。

投稿: Bach | 2006年4月 2日 (日) 11時06分

Bach さん
コメントありがとうございました。
ゴヤがエッチングで描いた老人の精神はいつまでも抱いていく積もりです。曰く、「俺は学ぶぞ」です。

でも、元気をありがとうございました。

投稿: 小言こうべい | 2006年4月 2日 (日) 20時08分

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