自傷行為
毎日新聞(2/6)夕刊から
国立精神・神経センター精神保健研究所は6日、同研究所の松本俊彦医師らのグループ調査で、刃物で自分を傷つける自傷行為について、学校内で深刻な状況になっていることが分った。この行為は中高生の間で目立ち始めたと云われていたが、国内での実態調査は初めてである。
ナイフや尖った物で傷つけたことがある(04年:神奈川県内)
私立女子高2年生 (1校)14.3%(1回以上)、6.3%(10回以上)/126人
公立中学校2,3年生 (1校)女・9.3% /238人
男・8.0% /239人
この他にも頭や拳を壁や他の物にぶつけたことがある
中学、高校を合わせて 女・12.2%
男・27.7%
の少年たちが自らの体を傷つけている。
その理由については
言葉に出来ない孤独や不安、怒りなどの感情から逃れるためだったり、助けを求める表現などさまざまだ。
学校現場も対応に追われていて、首都圏のある公立中学校では昨年、3年生の間で自傷行為が突然広まった。最初は数人だったが、その後続発し、200人足らずの3学年の中で学校が把握しているだけでも20人を超えた。何人もの生徒が次々に「切っちゃった」と保健室を訪れる事態になったという。
手当てをした養護教諭は「・・誰もがみんな自分の苦しさに気付いてもらいたがっているようだ」と云う。現在、中・高校の養護教諭たちの勉強会が各地で開かれるようになっているが、「自傷者の数が増えて1人ひとり話をじっくり聞く場所と時間が確保できない」や、「毎日、生徒に手首の傷を見せられると教師の側も苦しく、精神的に負担だ」、「学校は家庭にどこまで踏み込めるか」などといった悩みを抱えている。
調査に当った松本医師は、「人間関係の苦手な子たちは身近に自傷している子を見ると、仲間意識や所属意識を感じるために切りはじめる面もある」とし、「『苦しいんだね』と共感の言葉を伝え、相手にも言葉で苦しみを表現する機会を用意してやり、気持ちを受け止めてやってほしい」とアドバイスしている。
今までに何度も繰返しブログに書いて来たが、会話もなく、親からの躾を全く受けていない子たち、安易な仲間意識、連帯感情、いつも云う付和雷同、逆に云えば疎外感、あの人がやっているから、みんながやっているから、私だけやらないと何を云われるか解らない、兎に角真似をしておけば、などなど。“暗い日曜日”戦前ダミアが謳ったシャンソンだが、戦時下の厭世気分で聞きながらの自殺者が出、坂田山心中、三原山心中などが多発したことがあ。都度レコードの発売を禁止したり、続発する心中に警告を出したりで沈静化させてきた。これらは貧乏な時代の極度の貧困や人身売買、階級社会の歪み、次々に起こる戦争などの時の流れや時代の動きに影響された仕組みが底辺にあったが、飽食の現在の日本で起こる己を傷つける行為は甘やかされて育った結果の表れでしかない。
親は子の話に耳を貸さず、子は親への尊敬を失い、女の子は産んでくれた親の洗濯物と一緒にされることに我慢ならず、諭す親もいない。小さい頃からの躾がないから長じてからの説諭には効き目がない。云えば反抗する。学校では民主主義、自由主義を平等とだけ教え、責任や公平の意味を教えない。個性を育てないからスタンプで捺したような横並びの相似形の人間が出来上がる。人と同じでないと不安で仕方ない。切っ掛けはそんなものだ。あの人が手首に傷をつけたから私も。その同情する相手を支えてやる行為が自分も同じことをすることでしか、考えられない。何故?どうして?それ以外に打つ手はなかったの?一緒に考えてみようよ、聞いてあげるよ。これらは教師の仕事じゃない。本来わが子の成長とともに歩んでいれば親が受け止められる問題なのだ。親はわが子よりも仕事優先で何も見ないから、子の変化に気がつかない。家では親は留守がちの身を、甘やかすことが愛情だと勘違いする。子どもは駄々をこねると親が折れることを知り、親の気を惹く方法を考える。その繰り返しを学習する。
「切っちゃった」と医務室に来る子など放っておけばいい。若しくは、親との話し合いをさせれば良い。何も教師がその子の家庭に入り込む必要などない。教師が教えるのは自由と責任、平等と公平でいい。この教育が出来ていないからジェンダーだ、ジェンダーフリーだなどどいうばか騒ぎが起きるんだ。どうせ気を惹くだけの行為なのだから。動脈を切り、出血死するような覚悟でしていることじゃないだろう。それこそ彼らの得意なせりふを借りれば「若いからできるんだ、若者の特権だ、若いうちだよ」ぐらいの感覚でしかないだろう。かすり傷が何本増えようが騒ぐことじゃない。心配しなければならないのはその子どもたちの親だ。会社を休んでじっくり話し合うことも出来ないようじゃ、親の資格など無いに等しい。須(すべから)くは親の責任だ。
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