流行(ファッション)
少し前になるがジャージーの似合う有名人を選ぶ第1回「ベスト・ジャージスト」の表彰式が18日、東京都内で行われ、男性では俳優の成宮寛貴(23)と、女性ではタレントの若槻千恵(21)が受賞した。
写真を見て驚いた!有名とある俳優は全く知らない。昭和1桁が幾ら情報不足とは言え、1度もお目に懸かったこともない役者が有名とは恐れ入った話。一方のタレントの方は少しばかり足りないことが受けているお笑い系の女性であることは知っている。
冒頭で驚いたと書いたのは、受賞した男女もさることながら、コメントを喋り、審査員でもあった男があのテリー伊藤と知って仰天だ。テレビで見るテリーのあの阿呆スタイル、何を考えているのか、よほど頭が変型しているのか、毛がないのを恥ずかしがっているのか、全く似合ったものを見た試しのない不似合いな帽子を毎回毎回取り替えてみせる。みっともない風采の見本のモデルとして。もっとみっともないのがあのサングラスだ。今まで取り替えてきた数えきれない数のサングラス、一つとして似合ったものを見たことがない。暗くて見通しが悪いため眼鏡越しに見る汚い目線。加えて通らない鼻声で喋るしたり顔の喋り口。演出家というのが余ほど偉いと錯覚しているのか。どこから見てもセンスのかけらもない審査員に選ばれたジャージスト、良い訳がない。
まるで今騒ぎのテント生活をしている人たちなら、全員そこに居並んでも入賞するだろうほどの見苦しさだ。昔乞食と呼ばれ道端に蓙を敷いて座り、道行く人の投げる銭の施しで生活していた人たちと寸分違わない。髪は茫々の伸び放題。これが流行りと云うがこれほどみっともない髪型はお洒落の歴史にもなかった。女性が似合う似合わないに拘わらず、誰かの真似をしないと疎外感を持つのは慣れているが、(成人式の「はん」で捺したような和服に襟巻をみれば、その付和雷同性は理解出来よう)現代の日本の男たちまで右へ習え!で似たり寄ったりになっているのは余りに腑甲斐ない。‘今頃の若者は’は昔から云われていた言葉だが、男がファッションでそう誹られたことは嘗てなかった。それほど軟弱なのが今の男たち。センスなんて言葉が使える代物じゃない。ハリネズミ、かヤマアラシ、揃えない不潔に伸ばした髪は女の子の真似をして西洋風に色を着け、上から下まで道端で拾って来たような襤褸を纏い、まるで襤褸布が歩いているような有り様だ。何処まで見苦しくなれるかを競っているようなものだ。
継ぎはぎだらけのファッションは押し入れの中に眠っていた襤褸を捜し出し(母がよくやっていたが、あっという間に見違えるような寝巻きになって兄弟に配られた)当座の間に合わせに拵えた簡単服のようだ。体のあちこちからだらだらと延びた端切れが垂れ下がって纏い着く。襤褸同士を併せるセンスは併せる生地の柄が命になるが、納得の行くものを見た試しがない。気を衒って目立つだけ。
ツイギー(小枝)という骨と皮のモデルが60年代の日本のファッション界を駆け巡ったが、彼女の残した功績は大きかった。外国から入って来て日本人の体格(当時は世界でもず抜けた短足人種)にぴったりと合ったファッションとしてミニスカートが瞬く間に日本女性の間に蔓延した。これほど日本人にあったファッションはこれより先にも後にも出現しない。彼女の功績は計り知れないほど大きい。それまでお淑やかだった日本女性は大胆になり、丈の短さを競うように腿を剥き出しにした。男性が到底真似のできない冬になってもこのファッション、首にはお決まりのバーバリー、もともと男性ファッションを牽引して来たバーバリーもさぞや驚いたことだろう。何十年経っても真似から脱却できない女性ファッションだ。
ひととき繊維メーカーはミニスカート流行りで伸びない消費に業を煮やし、ロングスカートで抵抗しよう宣伝を試みたが失敗に終わった。今の世に清清しいファッションを求めるのは無駄なことなのだろうか。
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