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2005年12月29日 (木)

タクシーの全面禁煙

毎日新聞(12/21)から
20日、東京地裁で国がタクシーを禁煙にしないため受動喫煙で健康被害を受けたとして、タクシーの運転手と利用者計26人が国に1.360万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が判決が出た。柴田寛之裁判長は「法的に、国に規制する権限はない」として請求を却下したが、「乗務員は、分煙が不可能な狭い密閉された車内で、乗客の吸ったたばこの副流煙を恒常的に吸わされる、他の公共交通機関の禁煙化に比べ著しく遅れている。事業者の自主性に任せていては早急な改善は困難。国の適切な対応が期待される」とも云い「健康に及ぼす影響は見過ごし難い。タクシーの全面禁煙化が望ましい」との意見を述べた、とある。

おかしいよ、タクシーがどうして公共交通機関なんだ、嫌なら乗らなければ済む。通勤に必要な電車や地下鉄(これも電車か)やバスなどの公共性は至って高いがタクシーは決してその意味での公共の乗り物じゃない。ゼロとは云わないが、電波におけるNHKと民放との違いを考えれば理解は速いだろう。わざわざタクシーに乗らなくても会社にも買い物も遊びにだって出かけることは可能だ。それに㎞当たりの単価はどの交通手段に比べても圧倒的に高額だ。決して一般的な公共性の高いものではない。

さて、健康の問題だが、タクシー運転手の勤務時間は或会社を例に取れば、8:00〜翌2:00(休憩3時間)勤務シフトは15日サイクルの6勤3休、普通の会社勤務に換算して週40時間。1週間は7日目の公休、14日目15日目は連続しての公休となっている。タクシー運転手の職業病といえば決まって胃下垂がある。長時間乗り物の振動を体に受ける仕事に避けられない現象として理解できる。しかし、たばこの副流煙は巷間云われるような害を含むものではなく(医学的根拠はない)ただ咽の弱い人、気管支炎症状のあるひとたちには刺激の強い煙りとして文字どおり煙ったがられることになる。

はっきり云ってしまえば、全国のタクシーのうち約5400台しかない禁煙車を約27万台のすべてを禁煙車にしてしまえば解決することだ。一般的にタクシーで1時間2時間の距離を移動する交通手段に頻繁に利用する人はそう多くはないだろうし、短距離、短時間とは言え毎日毎日来る日も来る日も利用する人も多くはいないだろう。そうなると余計に公共性は低くなる。だが裁判長も云うように国には規制する権限はないのが現実だ。

結局この問題はタクシーを利用する側の問題にはなり難く、事業者側の問題として事業主の問題意識の問題となる。そうなれば運転手の雇用条件の1つに事業主側として選択可能な禁煙車輌を多く所有することが、競合相手との特色を出せる企業になり得る可能性があるかも知れない。現実は全車輌の2%そこそこの禁煙車の保有台数でしかないことだから前途遼遠だが。

煙草の煙りを嫌う人も多いが、酒の臭い、息を嫌う人も多くいる。たばこと同じ、坊主憎けりゃ袈裟まで憎い式のたばこ嫌いも鼻につく。酒も同じ、車内をゲロの海にされたタクシー運転手の話を聞かされたのは1度や2度ではない。泥酔者乗車禁止のタクシーがあっても面白い。

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