ダイエットばか
毎日新聞(10/20)「危険! 妊婦のダイエット」から
相変わらず若い女性の“やせ”願望は強い。妊娠中も太り過ぎを気にする人がいるが、行き過ぎると赤ちゃんが低体重で産まれる結果をうむ。成長しても糖尿病や低血圧になるダイエットに含む危険性を知っておくことだ。
東京大学大学院 福岡秀興助教授「これは深刻な問題です。若い女性は現実をもっと知らないといけない」と前置きしてから「小さく産まれた子どもは、高血圧や糖尿病、動脈硬化、高脂血症など生活習慣病になる危険が高いことが分ってきた」と話す。
厚生労働省のデータでも産まれたばかりの赤ちゃんの平均体重は
1980年には 3,194㌘ であったが徐々に減り続け
2003年には 2,982㌘
この間にも2,500㌘未満の「低出生体重児」は、全体の5%から9%にまで増えた。赤ちゃんを生む女性のほぼ10人に1人がこのような赤ちゃんを産む計算だ。
産まれた時の体重が軽いということは、胎内での栄養状態が悪く、十分に発育できなかったことを意味する。
金沢医科大学助教授 三浦克之助教授「胎児期に栄養状態が悪いと腎臓の機能が十分に発達せず、塩分の負荷にうまく対応出来なくなると考えられる。ただ、胎児期の栄養だけが原因ではないが、出生児の一割が2,500㌘未満というのは憂慮すべき事態だ」と云う。
低体重児は低い栄養状態に順応した体で産まれて来る。糖尿病の発症は家族歴や肥満、ライフスタイルが深く関わることだが産まれた時の低体重も一つの要因になっている。
「低体重児」が糖尿病や高血圧の原因になるとの仮説は英サウサンプトン大学のデイビッド・バーカー教授が20年前に唱え、出生児の体重と成人してからの冠動脈疾患による死亡例のデータが元になった。その後、アメリカやノルウェー、フィンランドでも同様の研究結果が発表されている。
若い女性を中心の痩せ願望は、古い女体美から眺めてみると骨と皮ばかりの体に見える。特に女性の憧れる基準になっているファッションモデル、どう見ても美しい肉体には見えない。肋骨が浮いて見え、腕も脚も骨が邪魔してそれ以上は細くならず、針金が布を纏っている姿にしか見えない。ステージを歩く姿はモデル特有の歩き方で腰を振り、街なかではとても恥ずかしくてできないような歩の進め方だ。勿論ファッションを眺めるための催しなのだろうが、本当にそれだけならマネキンで済む。痩せのがりがりでも生きた体に着せれば評価も違ったものになるのだろう。
このような骨と皮の姿を羨ましいと受け止める日本の女性の感性とは一体どうなっているのか。1953年ミスユニバースに日本代表伊東絹子が第三位になり、8頭身美人の言葉も生まれて大騒ぎしたが、この当時はまだ日本の女性の体はふくよかだった。想いが重なるが、ほぼ30年ほど前に最近の女性は痩せ過ぎだという私の意見で、社員の女性とスタイルについて話し合ったたことがある(セクスハラスメントなどと云う恐ろしい言葉はなかった時代だ)。瓜実顔(うりざね)が日本美人の第一に上げられていた頃の下半身はどうなっていたか。足先を凡そ60度に開いて直立した時、両脚の腿はぴったりと合って、綺麗に一直線を描いた、と語った。女の子たちは大笑いしたがその時すでに載っている多くの写真のモデルの女性の脚の間からは、バックの景色が望めるほどにも痩せ細った脚になっていた。
東京オリンピックで金メダルを取ったチャスラフスカ、彼女を最後にオリンピックの女子体操から女性が消えた。どいうことか、その後すぐに今になお伝説的な話題の10点満点連発のコマネチが誕生したが、この子は女性と云うよりも中性的な少年のような肉体をしていた。どんどん低年齢になり、どこの国も少年のような女の子が中心の代表を組むようになった。それまでの強さと柔らかさ、そこに女性的な優美な美しさが加わって体操を見るのが愉しみだったが、コマネチが誕生してからは全くオリンピックの女子体操は見ることが激減した。
越後獅子の歌にある、笛にうかれて逆立ちすれば・・・や、中国国技団の離れ業の中心が子どもであるのと同様に、オリンピックの女子体操も体が柔らかいだけ、よく跳ねるだけ、の曲芸の世界になってしまった。確かにこの世界肥った子はいない。女性の証である皮下脂肪は減り、筋肉体質になり、運動には適した肉体になっている。というよりも未だ女性としての肉体的な完成度に達してもいない。
激しい運動をする選手たちは自然に細く締まり、筋肉質になる(例外はある、シンクロや水泳は皮下脂肪がないと水に浮かない)が、運動もしないで見た目だけを真似るのは体を傷めるだけだ。 まして胎内に子どもがいる身で栄養を摂取しないと子どもには当然影響がある。母親の勝手な自己満足を得るためにお腹の子に産まれて後の、辛い生き方をさせるようでは産まない方がいい。そんな女は始めから結婚しないで欲しい。自己満足を追求してどこまでも細くなり野たれ死にすれば良い。母親になる資格などこれっぽっちもない。それでなくても産みたくないと勝手を云う女は増え続けているのだ。
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コメント
たまたま見つけて拝見しました。なんか悲しい気持ちになりました。
「産まない方がいい。」「そんな女は始めから結婚しないで欲しい。」「野たれ死にすれば良い。」「母親になる資格などこれっぽっちもない。」「産みたくないと勝手を云う女」など、たまたま読んだブログでこのような暴言を聞きたくないです。読んで傷つく人もいるかもしれません。
世の中にはいろいろな考え方を持ち、いろいろな人生を歩んでいる人がいますから、もう少し落ち着いた言葉で、もう少し他人を尊重した書き方をしてください。
これからも更新がんばってください。
投稿: | 2005年11月 1日 (火) 21時04分
コメントありがとうございました。
あなたが女性なのか男性なのか、若いのか老人なのか、独身なのか家庭をお持ちなのか、肥った人か、痩せた人かも解りませんが、私は至って冷静です。落ち着いて読んで下されば理解できるはずです。誰も彼もを攻撃している訳ではありません。お腹に胎児がいるのに、或いはこれから結婚しようと思っているがりがりに痩せた母体から産まれる子どもが、ひ弱に産まれることが分かっているのに自己中心的な考えでダイエットするのに嫌悪するだけです(愛する彼のため、旦那のため、という人もいますが)。子どもを生みたくない考えにも女性の勝手さが見えます。世の中のせい、政治のせいにしてそのくせ身を飾り立てる生き方が我慢ならないだけです。あれもこれも子どもへの愛情のカケラも見えないのです。産まれる子どもが将来の日本を担うのです。
あなたが括弧つきで抜き出した5カ条、何ら変更の必要を認めません。バカな首相の言葉を借りれば、人生いろいろ、人それぞれです。「世相」のサブタイトルは独断と偏見です。
最後に再びお礼です。コメントありがとうございました。女性からの反応が少ないのでがかりしていた所です。
投稿: 小言こうべい | 2005年11月 2日 (水) 00時59分