高校野球と不祥事
すでに始まっている全国高校野球選手権(第87回)だが、全国の高校の中には不祥事により、甲子園への出場が不可能になった学校が24校もある。直前になって発覚し自ら辞退する明徳義塾(高知)高校を併せれば25校だ。
2001年、大阪のPL学園での繰り返し行われていた部内暴力による6ヶ月間の対外試合禁止処分は世間を驚かせたが、今回不参加の中にも同様に6ヶ月間の対外試合禁止処分を受けた広島の近大福山があり、3ヶ月間の同様処分を受けた高校は南陽(山形)、成城学園(東京)、下関国際(山口)、久留米高専(福岡)の4校に上る。
これほど厳しい処分は受けずにすんだ他の高校では一体何が行われていたのか。その殆どが野球部部内暴力か、いじめ、その他には飲酒、喫煙、万引きだ。[光泉(滋賀)、神戸弘陵(兵庫)、柳川(福岡)、久留米高専(福岡)、日本航空(山梨)は一般生徒への暴力]以上は部員が起こした不祥事だが、
驚くことに指導するがわの部長や監督が起した不祥事もある。丹原(愛媛)では監督が部員の頭をバットで殴り、桐生一(群馬)、多々良学園(山口)、加美農(宮城)、大分鶴崎(大分)でも部員への暴力が起きている。他にも監督責任、引率責任を問われる内容のものもある。
下って部員間での部内暴力、部外暴力、いじめ、喫煙など、目につかないものを含めるとそれこそ多くの高校で行われていると考えなくてはならない。如何に底辺が広がっているか恐ろしくなる。
華々しく活躍した結果、優勝旗を持って吾が町へ帰れば町を上げての歓迎に、15、6、7歳の若者の心に傲慢が湧いても可笑しくない。況して心の修練を親からも指導者からも何一つ躾けられていない今時の坊や、天下国家を治めた気になるのも頷ける。凱旋気分はいつまでも抜けず、我が侭も強くなる。甘えが芽生える。気持ちの問題は際限がない。どんどん増長することを覚える。下級生部員へのしごきはエスカレートする。誰も口に出して止めるものがいなくなる。加えて見て見ぬ振りをする明徳のような指導者が出て来て臭いものに蓋をする。
優勝しなくてもスター選手には黄色い声のファンが群がる。益々増長する。丁度歳は思春期、異性への目醒めも強くなる。男であることを忘れ、鏡を気にし、眉毛を剃り、女のように化粧することを覚える。今大会に集まった選手の帽子を脱いだ頭を見た。全国津々浦々から集まった坊やたち、いっときのようなヤクザのちんぴら紛いの目立つ剃り込みは少なくなった反面、眉は女のように細く釣り上げた形に化粧している。
こうなれば気持ちまで女々しくなり、試合に負けでもしたら、おいおいと泣く。試合など勝つも負けるも時の運、勝った方が強いのに決まってる。七月のブログで書いたが日本中で泣かないで済むのは一校のみ、さすれば泣き声は日本中に響き渡ることになる。こんな女々しい高校野球は大嫌いだ。泣かないでも済む野球をしろ。泣くなら最後に勝って泣け!。
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