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2005年5月20日 (金)

女の化粧

1瓜ざねに2丸顔3長顔に4四角顔・・・と顔の形の良いとされて順に表した昔の評価。
街を歩いていると前から一人、二人、三人・・・・十人、百人。
顔の形は違っていても老いも若きも全員が共通の化粧の流行が目につく。見ようによれば全員昆虫に見える。瓜ざね顔の油虫、丸顔のてんとう虫、醜く太った蛾。
その顔には判で押したような細くて跳ね上がった昆虫の触覚そっくりの眉毛が描かれている。テレビの中のタレントと雖(いえど)も例外じゃない。稀に貴重品のような下がり眉もあるが例外だ。一時コンビニエンス・ストアでも見かけたが、言葉どおり判で押す道具の眉毛を象ったハンコが売られていた。うただひかるとか云う歌手を真似たくて流行ったものだったが今は見かけなくなった。それ程皆が真似することが上手くなったのだろう。日本人の骨格からも無理な角度で吊り上げ、生える筈のない場所まで引っ張る。それだけではない、髪は日本人の美しい黒髪を嫌い、西洋コンプレックスで赤く染め、敗戦後のガード下で寝起きして伸び放題に伸びた虱だらけさながらの毛髪がその昆虫の眉を取り囲む。(余談になるが、男性も同じ、札幌オリンピックのジャンパー、舟木が広めた眉毛を剃る化粧、同じように圧倒的に若い男たちに流行し、女然とした真似が流行っている。髪についても同じ。ガード下の浮浪児そのままの様子には、見るだけで痒くなる。)このように無茶苦茶な化粧をカリスマと呼ばれる丸っきり美的センスのない美容師が、さすが、と云われて高い金額を取り上げて作ったものが手本となる。
長く伸びた髪は当然のように顔に懸かる。その散らばる毛をしょっちゅう手で梳る。見苦しい動作だし、もしもこんな手で料理されたものなら口に入れる勇気はない。
何時の頃からだろうか、可愛らしい下がり眉の女の子が街から消えたのは。


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