2010年2月10日 (水)

メタボは腹回りでは決まらないらしい

 08年に賑々しく始まったメタボ健診だが、やってみた結果は、どうやら腹回りでは決められないとうことになりそうだ。

 毎日新聞(2/10)から、《 》内は私見。
 メタボリックシンドローム(内蔵脂肪症候群)対策として実施している特定健診・保健指導(メタボ健診)で使う腹囲の基準について、厚生労働省研究班は9日、国内3万人を超えるデータを解析した結果、「最適な値を求めることは困難」とする最終報告を発表した。腹囲が大きいほど発症者は増えたため、研究班は引き続き基準に使うことを提言したが、「線引き」の根拠が大きく揺らいだことで、制度の見直しを求める声が高まりそうだ。

《もともと腹囲が基準にならないことは国内の多くや海外の専門家の指摘するところだった。(「メタボリック症候群、腹囲は基準にならず 08/08」)それを強引に実施に踏み切ったことからは、いずれどこかで訂正が入ることは予測できることであった。》

 現在は腹囲が男性85センチ、女性90センチ以上で、血圧、血糖値、血中脂肪の検査値のうち二つ以上基準を超えると、メタボと診断される。メタボは腹部に内蔵脂肪が溜まると、心血管疾患を発症しやすいという考え方に基づき、08年度から全国の健診に取り入れられた。

 研究班は、地域住民を対象に実施している全国の12の追跡調査を総合的に解析した。40〜74歳の男女約3万1000人の腹囲と心血管疾患の発症状況を分析したところ、
               男性    女性
  80センチ以上がそれ未満の1・48倍   1・75倍 
  85センチ以上      1・56倍   1・79倍
  90センチ以上      1・70倍   1・62倍
と、いずれも腹囲が大きい方が発症割合も高かった。しかし、どの数値で区切っても発症者の割合はほぼ変わらず、危険性の高い集団を選び出すのに最適な数値は算出できなかった。

 門脇孝・東京大教授は「腹囲が増加するほど発症の危険性が高まっており、腹囲の重要性は示された。数値については、医療にかける予算や人材が豊富にあれば小さめに、限られていれば大きめに設定するなど、政策的に決める事項と考える」と話す。

【解説】
 腹囲を診断基準の必須項目としているのは、日本だけだ。この分野で大きな影響力を持つ学術団体「米国コレステロール教育プログラム」と「国債糖尿病連合」は昨年10月、腹囲を必須項目とせず、他の血圧や血糖値などの検査項目と同列に扱う統一基準を発表した。

 今回の研究班の報告は、「発症の危険性が高い集団を絞り込む腹囲の数値は出せないが、腹囲検査は有用」という玉虫色の結論になった。腹囲にこだわる理由を研究班の門脇教授は「日本には、腹部の内蔵脂肪がメタボの主因であるとする数多くの研究成果がある。診断基準を定めた内科8学会も、腹囲を必須とすることで合意している」と説明する。

《おのれの学説に都合のいい仲間集団の数を多く集めるものが主流であるかのような風潮は、医学だけに限らない。》

 一方、大櫛陽一・東海大教授(医療統計学)は「腹囲の最適値が示せないとの結果は、病気の危険性のある人を見つけ出す項目として意味がないということだ」と指摘する。「科学的に効果が判断できないん施策を実施することは税金の無駄遣い、その検診結果に基づいて医療機関を利用することも無駄な医療といえる」と批判する。

 今回の結果を受け、関係学会は腹囲の基準値の再検討を始めるとみられる。腹囲を必須項目とする日本独自の基準の是非を含め、抜本的な見直し作業が求められる。

《腹囲が必須項目となる基準が日本独自のものであっても間違っているとはいえないだろう。それにはなぜ、日本人の基準値に腹囲が必須なのか、棲息している国の地域特性なのか、黄色人種の特性なのか、食べ物のせいか、先祖伝来のDNAなのか他に要因があるのか、などが説明、証明できればいいことだ。》

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2010年2月 8日 (月)

どうでもよい話と、困った話

 品格を問われて相撲界を去る元横綱を巡って周りの五月蝿いこと。そちらの方が余程品格がない。テレビ各局は品格など「糞喰らえ」と海を渡って楽しむ男を、恥ずかしげもなく大挙して後を追いかけ、撒き散らす「クソ」のような行動を追いかけ、ゴルフをやってるぞ、次はバンクーバーのオリンピックを見にいくらしいぞ、とくっついて廻る。メディア自身、そのような品格のない行動を恥ずかしいとも思っていないのだ。引退する横綱が立派な男だったとは露程も思わないが、それ以上に情けないのはその親方だ。親方として国技と言われる相撲の何を一体教えてきたのか。騒ぎがある都度テレビに顔を出すが、無様を曝すだけのデクの棒そのものだった。かわいそうなのは、部屋に残る関取たちだ。親方としての責任を取って地位を返上し、部屋をたたんで他の親方たちに弟子たちの身の振り方を依頼することぐらいしたらどうか。

一方、国内では相撲界を去ったあとのことまで取り沙汰し、やれ格闘競技連盟から、タレント業界から、甘い囁きが漏れてくる。もともと日本を代表する国会の中の大学出の人たちも持ってもいないのが品格だ。大統領になりたいとも漏らしたことのある横綱の教育レベルを心配するむきもあるが、余計な解説だろう。品格の話はするだけで寂しくなる。

 毎日新聞(2/8)から、《 》内は私見。
 《こちらはリポートもまともに書けない大学生の寂しい話だ。一部の大学を除けば誰でも大学生になれるレベルになった大学だ。それだけに文章もろくに書けない学生が増えてきて困り果て、遂には「綴り方教室」のような授業を始めなければならなくなった大学が出たという。仲間うちだけで通用する言葉や表現で済んでいた言葉、絵文字で済ませた言葉でない言葉で可能だったコミュニケーションをそのままリポートや文章で使用することが普通になっているという。》

 「やばい」「微妙に」といった話し言葉を文章でも使う学生が目立つことから、山形大学は「話し言葉を書かない」など新入生が大学で学ぶうえでのいろはを教える「スタートアップセミナー」を4月から新入生の必須科目とする。専用テキストを作った立松潔教授(経済学)は「文章能力の衰えを感じる。必須にしないと、基礎的なことができない学生が受講しない」と話している。

 立松教授によると、山形大では最近5〜6年で、答案やリポートに話し言葉を使ってしまう学生が目立つようになった。立松教授は「早急に学生のレベルを底上げする必要を感じた。できる学生とそうでない学生に開きがある」と危機感を抱いている。

 セミナー1週1回90分に亙って「主語と述語、修飾語と被修飾語は近づける」「話し言葉は持ち込まない」など初歩的な作文方法などを解説。リポートやディベート、除法収集の方法についても図で説明する。今までも似た講座はあったが選択科目だったため、興味のない学生は受講しなかったという。

 専用テキストのタイトルは、米沢藩第九代藩主上杉鷹山の名言を借りて「なせば成る!」。840円で新入生全員に購入してもらう。「作文力を高めよう!」「文の書き方の原則」「授業ノートの取り方」など26項目を説明。「文の長さは30〜40文字くらいを目安とする」などと記している。

 文部科学省大学振興課の担当者は「大学生に対し、これほど基礎的なことをテキストまで作って教える例は聞いたことがない」と話している。

《文科省は呆れるばかりでは困る。グローバルだ、英語だと大声で叫んでいるが、歴史を教えず、自国の言葉も紙の上でまともに表現もできず、できないことを嘆くばかりでは能がない。表現力の不足は早くから指摘され、職場でも新入社員とのコミュニケーションが取りにくくなったことは分かっていたことだ。足元を見ない教育行政で、進学率だけを誇っていても、グローバル知識人など生まれるはずもなく、中身の薄ぺらな人間を作っているだけではないだろうか。》

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2010年2月 7日 (日)

死刑

 毎日新聞(2/7)から、《 》内は私見。
 内閣府は6日、死刑制度に関する世論調査の結果を発表した。死刑を容認する回答は85・6%と過去最高に上り、廃止論は5・7%にとどまった。被害者・家族の気持ちがおさまらないとの理由が前回調査より増えており、被害感情を考慮した厳罰論が高まっていることが背景にあるとみられる。

《その昔、敵討ちを願い出て許された社会、時代があった。殺人の連鎖を呼ぶこのような制度はなくなったが、それ故に被害者や家族の感情は、抑えようもなく溜まるばかりだ。特に最近のように、不合理、凶悪殺人に巻き込まれた家族にとっての被害感情は、抑えようもなく燻り続けていることは容易に察しがつく。》

 市営制度について「どんな場合でも死刑は廃止すべきだ」(廃止)、「場合によっては死刑もやむを得ない」(容認)、「分からない・一概に言えない」の3項目を選択肢として調査した。

 容認は調査ごとに増加傾向にあり、今回の調査では前回04年を4・2ポイント上回った。廃止は0・3ポイント減だった。

 死刑を容認する理由(複数回答)は「死刑を廃止すれば被害を受けた人や家族の気持ちがおさまらない」が54・1%で前回比3・4ポイント増。「命をもって償うべきだ」(53・2%)、「死刑を廃止すれば凶悪犯罪が増える」(51・5%)はそれぞれ微減だった。

 一方、廃止の理由(同)は、「生きて償った方がいい」55・9%、「裁判で誤りがあった時に取り返しがつかない」43・2%、「国家であっても人を殺すことは許されない」42・3%などだった。

 調査は1956年に始まり今回が9回目。20歳以上の男女3000人を対象に昨年11〜12月に面接方式で実施し、1944人(64・8%)から回答を得た。

 同じく6日、内閣府は初めて行った殺人の公訴時効に関する世論調査を発表した。その結果、現在の殺人事件の公訴時効期間(25年)を「短い」とする意見が過半数に達した。このうち、制度の見直し策として「廃止」を挙げた意見が約半数あった。

 殺人の公訴時効期間について「短すぎる」と「どちらかといえば短すぎる」が計54・9%。「長すぎる」と「どちらかといえば長すぎる」は計10・0%、「これくらいで良い」は22・5%だった。

 短いとした理由(複数解答)は「時間の経過で犯人が処罰されなくなるのはおかしい」が79・8%。以下、「時間が経過しても被害者の気持ちは薄れない」55・2%、「時間が経過しても犯人が判明する場合がある」36・9%など。

 「短い」と答えた人に見直し策を尋ねたところ、「廃止」49・3%、「期間を延長」22・1%、「一定の事情がある場合のみ期間を延長」25・9%だた。

《冤罪のケースを危惧する近々の事件も参考になったとも考えられるが、総じて最近の厳罰主義の傾向は世論調査にも反映されている。》

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2010年2月 6日 (土)

いよいよクロマグロが食べられなくなるかも

 毎日新聞(2/6)から、《 》内は私見
 絶滅が危惧される動植物の輸出入を規制するワシントン条約の事務局(ジュネーブ)は5日、カタール・ドーハで3月に開く締約国会議で、モナコが提案した大西洋・地中海産クロマグロの国債取引禁止案を採択するよう加盟国に勧告した。資源量の大幅な減少が懸念されるクロマグロを保護する必要があるとの判断からで、取引禁止に反対する日本は厳しい立場におかれることになった。

《クジラと同様、マグロも日本の食文化と言いながら、食い過ぎだ。自身の味覚を持たず、外国人の舌で順位を付けられて、有り難がって行列をつくる程度の味覚だ。バカの一つ覚えのように「さかなはマグロ」だ。「禁輸」になってマグロが口に入らなくなっても、誰かが「これは旨い」と言ってくれればどんな魚にでも舌鼓をうつだろう。また、クジラのように「調査」という枠を確保し少量の水揚げは残り、一層高級魚となって金持ちの口にだけは入り続けるだろう。》

 参照 クロマグロ取引禁止案 09/08

 事務局によると、モナコ案をめぐっては、エジプト、ルワンダが支持する意向を正式に通知。フランス、イタリアなども取引禁止案受け入れを表明した。

 175カ国・地域が加盟する同条約の締約国会議は全会一致での採択が基本だが、関係国の立場の違いが埋まらない場合、投票で最終決定する。採択には、参加国の3分の2以上の賛成票が必要。欧州諸国などにモナコ案への支持が広がる中、日本はこれまで以上に同案否決に向けた取り組みを強化するよう迫られている。

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2010年2月 5日 (金)

歩行者が車にはねられる事故

 毎日新聞(2/5)から、
 歩行者が車にはねられ死傷する事故は、左から走行して来た車にはねられる方が、右からよりも多いという。埼玉県警によると、県内でも「左から」の方が「右から」よりも多い状態が少なくとも05年以降続いているという。

 県警交通企画課が直線道路での死傷事故を分析したところ、過去5年間いずれも「左から」の方が多かった。
 09年は「左から」が233件と「右から」の225件よりわずかに多かった。このうち死亡事故は「左から」が10件、「右から」が7件だった。08年は差が大きく、「左から」が267件、「右から」が224件。このうち死亡事故は「左から」が15件、「右から」が7件だった。「夜間、中央線のある道路で」がほとんどという。

 帝塚山大学の蓮花一己教授(交通心理学)は、原因の一つに歩行者側の時間感覚を挙げる。歩行者にとって手前の車線を走る右からの車は速く感じるが、比較的遠い左からの車は、距離と速度の判断が不正確になるという。「渡れるだろう」と渡り始めたが、間に合わないケースは、特に高齢者に目立つ。こうしたことから県警は、歩行者の時間感覚の特性を交通安全教室で講義し、周知に努めているという。

 運転者側の要因も考えられる。フロントガラス両脇にあるピラーという部分による死角だ。同教授によると、最近の車はピラーの幅が広くなっており、「右からの横断者を見えづらくする一つの要因になり得る」と話す。

 また、道路運送車輛法により、一般的な日本車は対向車をまぶしさから守るため、ロービーム時の右側の前照灯は左に比べて照射距離が短くされている。教授は「運転者は、対向車を思いやってロービームにしがちだが、歩行者は発見しにくい。対向車がないときはハイビームにすべきだ」と指摘している。

《車を運転する側の要因はまだ他にもある。私自身「あわや!」という瞬間を味わった。対向車輛とやっとすれ違えるほどの道路を走っていた時だ、右からの一方通行で走ってきた車があった、そのスピードから不安を予感していた。案の定だ、私が走っている本線に出るのにその車のドライバー(女性)は、右側だけを確認して一時停止することもなく横切ろうとした。瞬間私はブレーキを踏むと横から当てられると悟ってアクセルを踏み込んでその車の直前を通り抜け、衝突を免れた。》

《このときだけではない。多くのドラーバーが左右確認を「右」だけ或いは「左」だけですますのに出くわす。或いはウインカーで30メートル手前で後続車に知らせなければならない左、右折に、ハンドルを切り始めるタイミングに合わせたように左、右折直前に知らせる。ひどいヤツになるとウインカーすら出さない。何度追突しそうになったか数え切れないほどだ。交差点での歩行者の事故にはこのようなドライバーの運転失格に近い操作もある。ピラーやスピードをいう前に、運転マナーを守らないドライバーが多いことも事故発生の原因になっている。》

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2010年2月 4日 (木)

子育てビジョン

 毎日新聞(2/4)社説「幼保一元化に踏み込め」から、《 》内は私見。
 子ども手当だけでは足りない。保育所の待機児童解消、安心して子どもを産み育てられる職場づくりを求める声は大きい。鳩山政権の「子ども・子育てビジョン」はそうした期待に応えることができるだろうか。
  
 5年間で認可保育所の定員を計26万人増、延長保育を17万人増、休日保育を5万人増とするほか、小学1〜3年生が対象の児童クラブの定員も30万人増、認定子ども園も358カ所から2000カ所以上に増やす——などがビジョンの内容だ。

 市町村の保育所の整備は年々進んでいるが、どれだけ整備しても対機児童が増える状況が続いている。長引く不況で家計が苦しくなり働かざるを得なくなった主婦が増えていることや、保育所の整備によって潜在的な就労意欲が掘り起こされているためという。特に3歳未満の乳幼児の保育ニーズは高く、現在の待機児童約2万5000人のうち約8割を占めている。ビジョンは3歳未満の子の4人に1人しか利用できない現状を、3人に1人が利用できるようにすることを目指している。財源は示されなかったが、十分な予算措置をしなければ絵に描いた餅になることは言うまでもない。

《知って驚くことだが、待機児童の大半が3歳未満の乳幼児で占められている事実を何と見るか。3歳未満の子を普通には児童と呼ばないだろう。この年齢の乳児、幼児たちに一番必要なのは母親の乳房や肌の温もりだ。保育所に預けることが可能だということは、生活に困窮し補助を受けなければならないレベルではないということだ。長引く不況といっても私たち世代からみれば、金銭を出して育児を他人に任せられるのはどちらかといえば贅沢な暮らしをしている家庭のレベルだ。確かに生活の水準が上がり、女性の労働意欲も向上したことはわかるが、しかし、せめて3歳までは母親が傍にいて育てるのが動物学的にも本道だろう。男性の育児参加はその後だ。そうすれば乳児を他人に預けておいて急な病気や怪我などが起きた時、「対応が悪い」などと他人に責任転嫁して責めることもなくなるだろう。私は基本的に女性の働くことに異議を差し挟んでいるのではない。》

《財源問題だって慌てることはない。子どもは産めるけれど産みたくない日本の女性(20、30代)の半数以上が、数年もすればすぐに空き部屋を増やしてくれる。今慌てて財源の心配をすることもないだろう。》

 待機児童は一部の地域に偏在しており、少子化の進展によってはいずれ解消するとの見方もある。制度を抜本的に変え、建物の新設などハード面に過剰な予算を投入するよりも、今ある制度や資源を有効活用することを先ず考えるべきだ。実際、幼稚園の定員割れは進んでおり、小中学校の空き教室も増えている。

《その通りだ。今建物を造ったり、投資することは明らかに無駄なことをすることになる。そんな箱ものはすぐに閑古鳥が鳴くスペースに成り果てる。》

 06年に制定された「認定こども園」は就学前の子どもの教育と保育を一体的に行うもので、非効率な利用状況の改善が期待されたが、思ったほど増えていない。乳児を預かるには専用のトイレや沐浴の設備、調乳・離乳食などに対応した給食設備などが必要だが、予算措置が不十分であることが原因といわれる。幼稚園と保育所では職員の資格や勤務時間が異なることもネックになっている。さらには文部科学省と厚生労働省に族議員も絡んだ縄張り争いが長年に亙り壁を作ってきた。

《今更過去の政党のことを愚痴っても意味はない。わが子を育てる以上に実のある仕事は企業の中にはない。一方、他人の子を預かる側には我が子のようには扱えない遠慮が存在する。特に自我が芽生える年齢になると、反抗期の現象が現れてくる。そこで必要な教育に、親と他人の違いが生まれ、他人にはできなくても、親なら自然な叱責、規制、強制など、成長して集団生活に必要な教育が与えられるのだ。昨今とみに顕著な学級崩壊など、小学校に上がるまでの家庭内教育の欠落こそその原因となっているのだ。》

 政権交代によってしがらみや規制を排除できる環境が整った今こそ、幼保一元化へ大胆に踏み出すべきだ。夜間や病気などの緊急時の対応も重要だ。

《そうはいっても小児科、小児科医師の不足は一段と深刻だ。その要因の一つには医療ミスに対する不信があった。特に乳幼児相手になると尻込みするだろう。その対応の必要性は叫ばれてきたが、萎縮した医療機関や医師の側の再生を期待するには長い時間の経過が必要だろう。》

 看護師資格を持ちながら離礁している人は地域に大勢いる。24時間体制で運営している高齢者や障害者福祉の事業所もある。さまざまな資源の活用を検討する価値はないだろうか。高齢者と乳幼児が一緒に過ごす小規模多機能型のデイサービスだってある。管轄する省が違うだけで子どもを分離して壁を作っている理由は最早ないのではないか。

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2010年2月 3日 (水)

携帯学割

 携帯電話会社による携帯電話料金の学生割引が続々と始まるという。携帯のマイナス面が大きく取り沙汰され、その問題が片づいてもおらぬのに、ますます子どもたちの悪用に歯止めがかからなくなりそうな雲行きだ。学割導入の理由には親の心をくすぐるような甘言を用意したようだ。曰く「親の負担を減らす」ためという。私に言わせれば、逆の対策に思える。例えば高校生平均では親は月に6000〜7000円(中学生3000円前後、小学生1000〜2000円)にも上る小遣いを与えている(research.goo)。親はなぜ、その小遣いの範囲で支払えるような使い方を指導しないのか。使用しただけ、親が支払ってやるなど金銭感覚の麻痺した教育としか思えない。上の調査からみえるのは、子どもたちは小遣いを高学年になればなるほど、多くを友だちとの飲み食いや化粧品に消費しているようだ。
 携帯電話会社はすでに頭打ちになった市場の拡大を狙って、財布の紐を緩めさせる奥の手を次々に出してくる。

 毎日新聞(2/3)から、
 KDDIのauが9日から基本使用料が業界最安値となる月額390円になるキャンペーンを始めることを発表したのに続き、NTTドコモも対抗して同額のキャンペーンを始めることを明らかにした。ドコモの学割キャンペーンは初めてだ。

 auの「ガンガン学割」は、小学生以上の学生とその家族を対象にしたキャンペーン。申し込みには「プランEシンプル」または「プランE」と、料金割引プション「誰でも割」または「スマイルジャート割引」の契約が必要。「プランEシンプル」を使った最も安い料金プランの場合、申し込みの翌月から最大3年間、基本料金を月額780円から390円に割り引く。子どもは既に他のプランでauの携帯電話を利用している場合も申し込めるが、家族は新規契約に限られる。

 ドコモの「タイプシンプル学割」も同じく、基本使用料を3年間、390円にする。キャンペーン期間は1日から5月31日までで、申し込みの月から適用する。

 学割は、KDDIが00年、料金プランの一つとして携帯電話会社で初めて実施。09年8月に新規無仕込みを停止した。

 auの携帯電話契約純増数は3月前後が最も多く、新規で購入する学生の半数はこの時期だという。子どもが初めて携帯電話を手にする進学時期に焦点を絞り、家族も含めた利用者獲得を狙うのだという。

 民間調査会社の「ブランド総合研究所」が1月に携帯電話を持っている小学6年生から高校3年生と、同年代の子どもを持つ保護者計1200人を対象にしたインターネット調査によると、親が子どもにかかる必要経費のうち、安く抑えたいのは携帯電話(51%)、衣服費(34%)、学習費(23%)などで、携帯電話が最も多く、半数を超えている。

 支払っている金額は月平均約5600円と、親が妥当と考える金額の平均より2000円高く、親は通話より、メールなどのデータ通信料を心配していることも分かった。

 今回のauのキャンペーンでは、「EZWINコース」(315円)と併せて契約するとメール使い放題プランの「ガンガンメール」になり、メール利用が無料になる、という。KDDIは4月23日まで、専用のサイトで販売する「着うたフル」、高画質アニメ、マンガなどのコンテンツも半額にするため、こうした親の期待に応えることになりそうだ。ドコモも「iモード」(315円)と併せて契約するとメール使い放題になる。バケット通信料の上限額は2社とも4410円。

《使用料金が安くなることで、ますます子どもたちの携帯の乱用がふえることは間違いない。それに伴って現在問題になっているいじめや危なっかしいサイトへの深入りや、売買春問題、犯罪に巻き込まれる事件も増えることが懸念される。親はただ野方図に料金を負担するだけではなく、交信内容も含め、厳しいチェックを避けるべきではない。それだけの育児監督責任を負っているのだから。》

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2010年2月 2日 (火)

奨学金延滞に回収強化

 一昨日の給食費滞納問題に続いて今回は借りた金を返さない奨学金の延滞問題を。

 毎日新聞(1/28)から、要約と 《 》内は私見。
 約20万人、2253億円。大学生らに奨学金を貸与する独立行政法人「日本学生支援機構」(旧育英会)が07年度末で抱える滞納3カ月以上の「未回収金」(延滞債権)の総額だ。危機感を抱く機構は回収強化に乗り出したが、取り立てに偏るあまり、失業や就職難などで返済が困難な人たちが置き去りにされている。深刻な不況にある今、救済策の拡充も欠かせない。(記事:東京社会部・松谷 譲二)

《滞納額が膨らんだことで問題が表沙汰になった途端に、催促しなかったことを責め、不況だ、不況が原因だから取り立てる方も考慮すべし、と書き立てる。》

 派遣社員男性(32)は、計570万円の返済額がある。8年間に二つの大学に通い、その間の奨学金は毎月約3万円を17年かけて返す計画だったが、派遣の月給は約20万円。ヘルニアの治療と家賃、死活費を引くと消えてしまうため、機構に返済の先延ばしが認められていた。昨年秋、猶予期間が切れ、督促状が何度も届き、現在は延滞金までつくようになった。「払いたいのはやまやまだが、不況で求人が少ない。治療もあって見通しがつかない」」と。返済の免除を申請しているが回答は未だない。

 同機構は、日本の大学生への奨学金(無利子、有利子の2種があり、返済期間は最長で20年)の約9割を担っている。進学率の向上で利用する学生は急速の拡大し、08年度の貸出額は10年前の約3・5倍(9605億円)の上るが、同時に返済困難者も増えている。教育界の人材育成を目的に、教職や研究職に就いた場合は返済が免除されていたが、04年度以降、廃止されている。

《大学が学問の府であった時代は一部の大学を除いては遠い過去の話だ。金さえあって望めば誰でも入れる程度の大学が増え、金がなくても簡単に奨学金と称して貸してくれる制度がある。日本の経済状態を顧みず、自己啓発を後回しに合コンなど男女交遊のキャンパスライフを謳歌する。悪いこととはいわないが、せめて中高生止まりの頭での卒業はしないでほしい。》

 《一方、「返せるのに返さない」モラルなき層の巨額の蓄積がある。「返せない」層とも併せて機構はいずれへの取り組み(督促)も遅れてきた、とはレポーターの言だ。これまでに何度か記事になったし、ブログでも取り上げた。「借りたものは返す」、小学生でも知っている当たり前の原則を、大学を卒業したあと知らぬ顔で過ごしている連中を槍玉に挙げる前に、機構が「返せ」と催促しなかったことを落ち度として強く非難するのだ。》

 《まず、会計監査院は「返さない」組に対する機構が奨学生の住所管理が杜撰であったことを指摘する。これはレポーターが言うように機構の責任だろうか。奨学金を受けるにあたっては、住所変更時には機構への届け出を約束しているはずだ。それを食い逃げ同様に姿をくらましている受益者側の不届きを言う前に、請求しなかったとを責めているのだ。》曰く、

 会計検査院は昨年10月、2253億円のうち「住所不明」を理由とする未回収金が133億円を超えたことを明るみに出した。所管する文部科学省の関係者は「6年前まで督促電話すらせず、住所不明者の転居届も紹介していなかった」と。

 機構関係者も「過去の幹部らは『奨学金は教育事業であり、貸金事業ではない』という理念を楯に適切な回収を怠り、解決も先送りにしてきた」と話す。しかし、未回収のツケは新規の奨学生にまわり、最終的な不足分には国の補助金などが充てられる。回収が滞るほど、税金が投入されるという悪循環だ。1昨年から、直接の回収業務を民間業者に完全委託し、例年数件だった悪質な滞納者に対する給与差し押さえも、08年度には13件に増えた。

 こうした変化は「返せない」という層に回収をめぐるトラブルを多発させている。大卒後の失業や低所得により、返済が苦しい奨学生には最長5年間の猶予制度があるが、機構が積極的に周知しなかったことで、制度を知らない奨学生まで滞納扱いされ、滞納金が加算されるという弊害が出ている。

《随分甘やかした論調だ。猶予制度を知らないというのは機構の責任ではない。借りた金が返せないのなら、自らが出向いて機構側に相談するのが大学まで出た頭の使いどころだろう。「言ってくれないと分からない」は現在はびこっている甘えの考えだが、好いたはれたの色恋沙汰ではなかろう。分からないこと、気になることは尋ねればいい、「言ってくれないから返せない」じゃ幼児の言い逃れと変わらない。》

 昨年9月、支援団体が2日間開設した相談電話には150件が殺到し、「返しても元金が減らない」との悲鳴が相次いだ。70歳代の男性は、失業して行方不明になった息子に代わり、年金を奨学金返済に充てているが、約80万円の延滞金が残る。こうした、親が返済に巻き込まれるケースも珍しくない、という。

《そして、ここでまたまた外国(英国では毎年の所得に応じて返済額を決める「所得連動型」をとり、景気や雇用状況を踏まえて柔軟に対応する)の例を引き合いに出してくる。外国がこうだから見習えば、というのも幼稚な話だ。》

 ただ、政権与党となった民主党は給付型の検討を09年の「政策集」に盛り込んでおり、導入の機運がやっと芽生えてきたようだ。この際、政府と民主党は給付型だけでなく、一定要件のもとに返済猶予の期限を撤廃する仕組みなど、ほかの制度も幅広く議論してはどうだろう。

《のんびりと議論している間にも延滞金は増えて行く。積もり積もった延滞金2253億円の回収こそ先決するべき問題だろう。同情論だけで解決できる問題ではない。》

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2010年1月31日 (日)

子ども手当、「給食費滞納に充当も」

 早すぎるよー、もう今日で今年の12分の1が過去のものになる。若い頃は早く大人になりたくて、次の正月が来るまでが長過ぎた。大人になるには30歳という年齢が目標だった。20代は私にはまだまだ若造だった。念願かなって30歳を迎えると次の正月が駆け足でやって来ることに慌てた。私の年代は年齢は誕生日ではなく、正月を一つの区切りで考えるのが普通だ。30歳を過ぎてそれまでに何もやっていないことに気がつく。「光陰矢の如し」を思い知るが後の祭りだ。そして現在、日本人男性の平均寿命の年齢が目前になった。思えばずいぶん遠くまで歩いて来たものだ。

 毎日新聞(1/31)から、要約と 《 》内は私見。
 鳩山首相は30日、小中学校の給食費の滞納分を「子ども手当」から充当できるよう地方自治体が求めていることに関し、「そういう仕組みができないか考えたい。簡単にできるかどうかは分からないが、具G隊的な要望に応えられるような政府でありたい」と述べ、前向きに検討する姿勢を示した。視察先の甲府市内で記者団に語った。

 首相は「長妻厚労相にどうなっているか聞いてみたい」と述べ、検討を指示する考えも表明した。ただ、政府が29日に国会に提出した子ども手当の法案は、給付金の差し押さえを禁じており、充当には法案の見直しが必要になる。

 首相によると、山梨県知事や市町村長と意見交換した際、「(滞納の)3分の2は経済的理由ではなく、「『払いたくないから払わない』みたいな話だ」などと子ども手当からの充当を求める意見が相次いだという。

 全国市長会は27日の会合で、給食費や保育料などの悪質な未納に対応するため相殺できる仕組みの検討を求める緊急決議を採択している。

《先に「給食費滞納問題」で学校給食の趣旨(教育の一環)からも、未納を見過ごすべきではないことを書いた。保護者の一部からは「義務教育だから払う必要なない」との間違った考えもあるようだが、義務教育の「義務」は、国民・保護者などが子ども(満6歳に達した日の翌日以降における最初の学年の初めから、満15歳に達した日の属する学年の終わりまでにある子『学校教育法」)に受けさせなければならない教育のことを言い、日本国民には教育を受けさせる義務があるのだ。》

《そもそも差し押さえができない給付金としたことが間違いだ。これでは未納者を保護するようなもので、平等であって公平ではないのだから。教育というのなら、平等と公平の違いを教え、未納の間違いを分からせるべきだろう。また、未納が全児童生徒のわずか1%、給食費では0・5%程度に過ぎない、これはどこの企業でも経営上のリスクとして覚悟していることだから、問題としては些末なものだ、とする考えがあるようだが、学校給食を「教育の一環」として行っている日本においては、見過ごすことのできない重大な問題ととらえるべきだ。全国の書店にはびこる万引きも、1冊2冊だから見逃せ、では済まない。多くの書店が店じまいに追い込まれているのと変わらない給食費の未納は悪質な行為なのだ。

《全国の未納総額は22億円を超え、自治体によっては最高70万円を超す未納者がいるが、子どもに法を無視し、食い逃げを教え、犯罪者を育ててるようなものだ。差し押さえや相殺は行うのが当然だろう。》

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2010年1月30日 (土)

太陽熱発電

 毎日新聞(1/30)から、
 太陽熱でタービンを回し発電する「太陽熱発電」計画が、国内では約30年ぶりに復活する。石油ショック後の81年、香川県で試みられたが、採算面などの理由で中止。その後、東京工業大を中心に技術改良がすすみ、低コストの新方式を開発した。国内有数の日照時間を確保できる山梨県北杜市に、実験プラントを建設する計画が進んでいる。

 計画を主導するのは玉浦裕・東工大教授(エネルギー転換)らのチーム。「温室効果ガス排出ゼロ」を掲げて開発が進むアラブ首長国連邦のアブダビで私見を重ね、実用化が期待できる出力が得られる見通しが立った。

 太陽熱発電は発電中に温室効果ガスを出さないうえ「太陽光発電」と違い、蓄熱することで曇天や夜間でも発電が可能だ。欧州の業界団体などによると、世界の推定総発電規模は現在、原発4基分と少ないが、50年には世界の総発電量の最大12%を占めるまでに成長すると予想している。

 アブダビでは、地上に設置した1386枚の鏡で太陽光を受け、高さ20メートルのタワーの先端に集めた後、再び鏡で地面に下ろし、その熱で特殊な溶液を500〜1000度まで加熱。これを熱源にタービンを回して発電する。時々刻々と動く太陽を追尾できる独自の反射鏡を開発し、集熱効率を高めている。最大出力は100キロワットと電子レンジ200台分だが、山梨の実験プラントは約3倍の規模にし、将来的には実用に堪える100倍の出力を目指すという。

 チームによると、すでに商業化されている各国の発電コスト(トラフ型)は、1キロワット時当りで火力発電の4倍程度とされる。

 玉浦教授は「新型はその半分を目指す。環境税が導入されれば、温室効果ガスを出す火力発電に課税されて発電コストが上がるので、両者の差はさらに縮まるだろう。エネルギーの安全保障上も需要な発電手段になるはずだ」と話す。

《太陽が輝きを、或いは熱を失わない限り、太陽を利用するのは、現時点で考えられる発電方式では最善の手段だと考える。また、日本の沿岸を流れる黒潮・親潮の利用も今後に期待できる。》

《29日、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラがウサマ・ビンラディンの音声テープを放送した。彼の対米批判の対象は中東政策に目立っていたが、矛先を国際的関心事の温暖化対応にまで向けて「先進国が悪い」などと批判した。彼の言をまつまでもなく、先進国が地球の死滅を早める先頭を走っているのは間違いないだろう。そして、負けじと開発途上国が先進国の轍を踏みながら一層拍車をかけるように温暖化を薦めている。哀れにも地球は陸に海に悲鳴を上げているようだ。

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