2009年12月24日 (木)

選択的夫婦別姓の賛否

 毎日新聞(12/249から、要約と《 》内は私見。
 同紙の全国電話世論調査(19、20日)で、婚姻時に夫婦が同姓・別姓を選択できる選択的夫婦別姓制度の是非について、「賛成」の回答が50%に上った。賛成は女性や若い年代層で多かった。「反対」は42%で賛成をやや下回るものの、賛否が分かれる実態が浮かんだ。93年の前回調査では賛成は26%だった。

《強迫観念のように婚姻時には夫の姓を名乗ることが強制されているよう取られているが、民法第750条では次のように書かれている。『夫婦は婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する』と。妻に夫の姓を名乗ることを強制しているわけではない。》

 選択的夫婦別姓に
        男性   女性 
  賛成    47%   52%
  反対    47%   39%
 賛成の年代別は
  20代   57%
  30代   52%
  40代   59%
  50代   54%
  60代   46%
  70代以上 29%

 また、夫婦別姓が認められた場合、子供の姓(名字)をどうしたらよいかとの設問では、
  「一定の年齢になったら子供に選択させる」 59%
  「父親の名字を名乗る」          22%
  「母親の名字を名乗る」           2%
  「生まれるごとに名字を決める」       5%  
(調査は93年12月にも面接で実施。調査手法と選択肢数は今回と異なるが、反対は49%で賛成26%を大きく上回り「どちらとも言えない」は23%だった。

 選択的夫婦別姓を巡る民法改正論議は90年代に本格化し、96年には法相の諮問機関・法制審議会が導入を申請した。自民党内の反対意見などで法案提出に至っていないが、16年経過して賛成意見がほぼ倍増したことになる。千葉景子法相は、早ければ来年の通常国会への法案提出を目指している。

 今回の世論調査結果について、民法改正を求めるNGO「mネット・民法改正情報ネットワーク」の坂本洋子・共同代表は「別姓は仕事をしている人や結婚で改姓する人が壁にぶつかる問題。そういった切実な当事者ほど、改正を求める声が多いことがわかった」と話す。
 
《世論調査で面接した対象が、独身か、仕事を持つ人か、専業主婦か、母(父)子家庭の親か子か、新聞紙面では不明だ。また、「仕事をしている人が壁にぶつかる」とは女性社員が取引先との連絡で、改姓することで不便が発生する、という程度のことだ。その数が100社も200社もあって、齟齬が発生すれば、それはすなわち会社の損失となる。言い換えればそこで生じる問題は本人の問題ではない。その担当の上司、或いは会社の責任だ。法改正とは無縁の問題だ。ただ、種々の保険や免許証など、改姓すれば書き換えなければならない手間は生じる。しかし、それが面倒だから法改正せよ、では短絡過ぎる。》

 11月には国会内で民法改正を求める集会も開いた。「男女平等を実現できるかどうかは、歴史観や人権にかかわるテーマでもあり、政権交代の象徴になる」と法改正に期待する。

《現行の民法第750条のどこに男女差別が書かれているのだろうか。大上段に男女平等を振りかざすのもそろそろ効き目はなくなっているのではないだろうか。》

 一方、八木秀次・高崎経済大教授(憲法)は「現在は職場での通称使用で女性の大半の不便は片づいており、民法を変える緊急性はない。家族制度を揺るがしかねない問題点が理解されているか疑問で法改正の根拠にはならない」と慎重な議論を求めた。       

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2009年12月22日 (火)

土浦9人殺傷、金川被告に死刑

 毎日新聞(12/18、19)から、要約と 《 》内は私見。
 茨城県土浦市のJR荒川沖駅通り魔事件と別の殺人事件で殺人.殺人未遂罪などに問われた同市中村東3、無職、金川真人被告(26)に対し、水戸地裁は18日、求刑通り死刑を言い渡した。鈴嶋晋一裁判長は主文を後回しにして判決理由から朗読を始め、「犯行は人格障害によるもので、行為の是非の弁別性、行動制御能力には影響していない。完全な責任能力がある」と認定。さらに「極めて残忍な犯行であり、死刑願望を満たすという動機は強く非難されなければならない。刑を減軽する事情にはならない」と指摘した。弁護側は控訴したが、金川被告は判決前の取材に「(控訴された場合は)取り下げる」と答えている。

 判決によると、金川被告は08年3月19日午前9時15分ごろ、土浦市中村南5、無職、三浦芳一(当時72歳)方で、三浦さんを文化包丁(刃渡り約18センチ)で刺殺。殺人容疑で指名手配中の同月23日午前11時5分ごろ、同市のJR荒川沖駅改札口南側通路などで男女8人の首などを文化包丁とサバイバルナイフ(同約21センチ)で切りつけ、男女7人に重軽傷を負わせた。

 金川被告は6月3日の第3回公判で、動機を問われて「自殺は痛い。人にギロチンのボタンを押してもらう方が楽」「死刑になるまで殺し続ける」などと陳述した。2回実施された精神鑑定は、金川被告を自分が特別な存在と空想する「自己愛性人格障害」と診断し「責任能力に問題ない」とした。

 検察側は論告で「厚生の可能性は皆無」と死刑を求刑。弁護側は「心身耗弱だった疑い」と主張し「死刑願望がなくなれば厚生の可能性もある。完全責任能力があったとしても無期懲役が相当だ」と死刑回避を求めていた。

《弁護側が控訴したが、単なる法廷のしきたりに過ぎない。本心から更生するとは思ってもいまい。無期とはいえ、区切りとしては10年が目安で仮出所があり、金川の言によれば繰り返し殺人を行うということで、オオカミを野に放つようなものだ。また、金川に限らず再犯の確立も高い。参照:凶悪無期事件の仮釈放について 09/10/18》。

 死刑の判決について、龍谷大法科大学院・村井敏邦教授(刑事法)は、死刑を望む人間に死刑を科すことは、国が自殺を手伝うようなものだ。死刑があるがゆえに凶悪犯罪を招くことになり、死刑制度は大きな矛盾を抱えてしまう。刑罰には犯罪に対する応報という意味もあるが、実際には教育して社会に復帰させることが重要な目的。死刑になりたいという被告の言い分を認めず、生きなければいけない権利と義務があることを認識させることが重要だ、と話す。

《教授のいうように、金川被告を教育して社旗に復帰させることが可能だろうか。性善説の理想論を説いて、人を殺してでも死刑になりたいと願う被告を悔悛させ、生きなければいけない権利と義務を理解させることができるのか。教授がいう、被告の自殺願望の手伝いをするに等しい、とは白々しい詭弁のように聞こえるのだが。》

 続いて19日にはジャーナリストの篠田博之(メディア批評の月刊誌「創」編集長の傍聴記が載った。題して「死を望む者に死刑は処罰か」。結論は、死にたいと思って人を殺す人間に死刑は処罰となりうるのか。人をさばくとはどういうことなのか。金川被告の事件も、まさにそういう問題を突きつけた気がする、と。

《何のことはない、何も言ったことになっていない。どのように問題なのか、それならば、どのようにすればいいのか、提案でもあればいいのだが、何もない。日本には死刑以上の重刑がないのが現実だ。問題があるのなら、この法制度のことを無視しては語れないはずだ。人によっては死刑よりも終身刑、というものもいる。逆に死刑廃止の国もある。それでは日本はどう考えればいいのか、「問題を突きつけた気がする」、では情けない。》

 一方、今回の死刑判決にその意義を認める人もいる。土本武司・筑波大名誉教授(刑事法)の話。
死刑には多くの人が最も科せられたくない刑罰としての犯罪予防機能がある。刑罰は国家の制度であり一犯罪者のために存在するのではない。凶悪な罪を犯した者が社会から永遠に排除されることを多くの国民が望んでおり、自ら死刑を求める特異な被告に対しても死刑制度の存在意義はある。そもそも「死刑は自殺よりも楽」といえるのか。絞首刑では絶命するまでの間。極限的な苦痛があるはずだ、と。

《土本教授もおかしなことを言うが、多くの国民が望んでいるから死刑の存在意義があるのではないだろう。また、金川被告も死刑の方法を、「ギロチン」と言ったようだが、そのことに関しては無知のようだ。現在はマリーアントワネットの時代ではない。確かに大鉈が落ちて首をちょん切ってくれれば痛いと思うのは一瞬のことだろう。現在の日本は絞首刑だ。絞首刑では失禁などする間もあって首が飛ぶギロチンのようにはいかない。それが極限的な苦痛か無意識下かどうかはわからないが、少なくとも絶命までの数分の間は苦しむだろう。しかし、いずれにしても現行の法の下では死刑以外の判決はない。》
 

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2009年12月20日 (日)

2020年、1人暮らし世帯(単独世帯)が34・4%に

 毎日新聞(12/19)から、要約と 《 》内は私見。
 《「21世紀まで、ここに日本という国がありました」。22或いは23世紀初頭、どこかの国の学校で、教壇に立つ先生が地図を開いて子供たちに説明している。「この国の女性たちはそれまでも平均して子供を産む数は少なかったのですが、ある日、もう子供はいらない、と20歳、30歳代の出産可能世代の半分以上(20歳代:63%、30歳代:59%)の女性たちが、生むことを止め*、国の人口は急激に減少していったのです。働く人たちが減少したために、国の産業も衰え、必要な税金が集まらなくなって国力は次第に衰えました。国民の平均寿命は世界でも屈指の長寿の国でした、特に女性は男性と比べて凡そ7年も長い世界一の長寿だったのです。そのために若者が生まれない半面、1人暮しの老人、老婆の比率の高い人口構成になったのです。その結果、次第に衰退が始まり、国は滅亡して行ったのです。昔、ここに、日本という国があったのです」。架空の話ではなく、現実におこりそうな最近の話題が続く。》

 * 参照 「男女共同参画社会に関する世論調査」09/12/06

 国立社会保障・人口問題研究所は18日、2030年までの世帯数の将来推計を発表した。1世帯当りの家族数は減り続け、20年には全家族の34・4%が1人暮しの世帯(単独世帯)と、すべての都道府県で最も多い家族の形となる。前回(05年)推計時は、25年に到達する見込みだったが、5年早まったのだという。

 05年に全国平均で29・5%だった単独世帯の割合は10年には31・2%となり、夫婦と子供から成る世帯の割合(27・9%)を抜くことになる。都道府県別では、05年に最も多い家族の形は兵庫など29県で「夫婦と子供」だが、20年には全都道府県で単独世帯が最多になる。東京都は30年、45・5%が単独世帯となる見込みだ。

 同研究所人口構造研究部の西岡八郎部長は「非婚・晩婚化が若い世代で進んだうえ、高齢夫婦のどちらかが亡くなった場合でも、子供と同居せずに1人暮しを続ける人が増えているためではないか」と分析する。

《古い家族制度は排斥され、家付き、カー付き、ババア抜きを合い言葉に核家族化した現在の家庭には、老人を大切にし、年寄りの知恵を宝と思う若者はすくなく、老人・老婆は肩身が狭くて居づらい。》

 世帯主が75歳以上の世帯数は30年にかけ全都道府県で増加し、神奈川や千葉など13府県で倍以上になる。埼玉県は05年の20万6000世帯から30年の60万9000世帯に急増する。

《世論調査が何を意味するのか、同研究所も増えた減ったのデータの数字ばかりを云々するのではなく、将来の日本にとっての対策、対処の問題を提起することが必要だろう。個々に調査するのも手段だろうが、各調査の総括的な見地からの分析と見通しが求められる。このままでは本当に日本は地球上から消える運命にある。》

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2009年12月18日 (金)

産科医10年ぶり増加

 毎日新聞(12/18)から、要約と 《 》内は私見。
《さてさて、これから先も産科医は増やす必要があるのだろうか。今月6日に書いた「男女共同参画社会に関する世論調査」によると、20歳代の女性は「結婚しても子供はいらない」が63%、30歳代が59%と、産科・産婦人科医を必要としない世代で出産可能な女性の半数を超えている。放っておいても遠からず日本は滅びる、と。今回の記事は気休めだが、みてみよう。》

 産科と産婦人科の医師数が10年ぶりに増加に転じたことが、厚生労働省が2年ごとに実施している医師調査(08年版)で分かった。地域間格差もやや改善され、厚労省は「産科医不足への危機意識の広がりや、新臨床研修制度(04年度開始)による臨床経験、産科補償制度の創設(09年1月)などにより、若い医師の志望が増えた」と分析している。

《事実、背景がそうであるとしても、いずれ不要になり医者余りになる可能性を含んでいるのだが・・。各調査をばらばらにやることで総体的な動静を機能的に把握していない。若い医師が、豊富な経験を積んでいざこれからという時には、日本の出産件数は世界に類を見ないほどに激減しているだろう。》

 08年末時点の医師数は28万6699人で、女性医師が5万1997人と初めて5万人を突破。人口10万人当りでは224・5人で、06年調査から7・0人増えたが、経済開発協力機構(OECD)加盟30カ国平均の約310人(09年版)を依然大きく下回る。

 診療科別では、産科と産婦人科が1万389人で、2年前より3・1%の増加。00年調査から続いた減少に歯止めがかかった。全診療科に占める割合は3・8%だが、この2年で研修医の4・5%が産科・婦人科医になっており、若い世代が増加した。

 同じく医師不足が問題視される小児科は3・6%、救急科も14・5%の増加。外科は微増、内科は微減だった。

《この先の小児科医の不足は心配ない。どうせ将来子供は生まれてこないのだから。》

 都道府県別の人口10万人当り医師数は、最多が京都の279・2人、最少が埼玉の139・9人。格差は2倍で、2年前の2・01倍からわずかに縮まった。15〜40歳の女性人口10万人に対する産科・産婦人科医数の格差は、2年前が最大2・26倍だったが、今回は徳島(56・3人)と奈良(28・3人)の1・99倍だった。

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2009年12月17日 (木)

母が作る金目当ての児童ポルノ

 毎日新聞(12/16)から、
 過去最多のペースで増え続ける児童ポルノ事件で、実母ら保護者が子の裸の画像などを撮影・販売して摘発されるケースが目立ち始めた。インターネットの下着販売サイトを介して知り合った男らに依頼されて、撮影をOKすることが多く、今年、母親らが少なくとも12人逮捕された。画像が一旦ネット上に流出すれば、回収するのは事実上不可能で、警察庁は関係省庁と連携し、被害防止対策を進める。

 11月12日。仙台地裁の法廷に、裁判官の説諭が響いた。「母親として身を呈してでも守らなければならない子どもに、性的虐待と同一視できる行為をした。しかも、動機が金を得るためなど言語道断。今後は愛情を注いで養育してください」

《単純に性道徳の乱れで片付けられない終末的な出来事だ。たがの緩んだ女性たちは、衆人環視の街なかでも平気で臍だしルック、下着や、尻の割れ目も見え隠れするような露出狂スタイルが普通になっている。恥や羞恥の文化は疾うに消え失せた。卑猥と猥褻がそのまま歩いて、劣情男の目を釘付けにする。そこにケイタイやインターネットが入り込み、昔は買うものがいるからと言われた売春も、女子高生や中学生まで混じって、今では売り手市場の感さえ生まれているのが実情だ。そのような土壌の上で児童ポルノも、生まれるべくして生まれたとしか言いようがない。》

 懲役1年、執行猶予3年の判決=確定=を受けたのは、兵庫県に住むパート職員の母親(23)。堺市の無職女(20)に「1枚1000円以上で買い取る」と誘われ、郵送してきたデジタルカメラで2歳の娘の裸などの静止画や動画を撮影し、メールで送信した。捜査関係者によると、母親は総額で約10万円を受け取り、女は画像を児童ポルノ愛好家らに売っていたという。

 警察幹部によると、こうした事件は09年に目立ち始め、実母が最も多く9人、実父2人、義姉1人が逮捕された。買い取り側で逮捕されたのは、児童ポルノ愛好家の男が多く、下着販売サイトを通じて出品者側の実母らと知り合い、娘らを自宅まで出向かせて撮影しているケースが大半だという。

 一方、娘のポルノ画像を撮影したフラッシュメモリーをオークションサイトに出品した夫婦もいる。名古屋市の建設作業院(33)と妻(28)は5月、小学1年の娘(7)の下着姿を撮影し、メモリー2本を出品。落札者に計1万5000円で郵送・販売したとして愛知県警などに逮捕された。夫婦は「簡単に金儲けができた」と容疑を認め「2月から9月までに約90万円の売り上げがあった」と供述したという。

 警察庁によると、08年の児童ポルノ事件の検挙件数は676件、検挙人数412人、被害児童数338人。09年は過去最多だった08年を上回るとみられ、政府は犯罪対策閣僚会議の中に児童ポルノ排除対策ワーキングチームを近く発足させ、取締りを強化する。

《服装はますます過激になり、卑猥と猥雑はとどまることなく溢れるばかりだ。放漫な性風俗に平静さが戻るにはこれからまだ何百年もかかるだろう。》

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2009年12月16日 (水)

難病の子 保育園に

 一昨年、同じように痰の吸引が必要な女の子、東京都東大和市の青木鈴花ちゃん(当時6歳)の小学校入学のニュースを取り上げて、その学校生活での懸念を書いた(参照 「喉頭軟化症」の子 普通学級へ 07/2/)。そして今回、東京・立川市の3歳女児が保育園への入園を断られているニュースを目にした。

 毎日新聞(12/16)から、要約と 《 》内は私見。
 全身の筋力が低下する難病「脊髄生筋萎縮症」のため、東京都立川市から公立保育園への入園を断られている女児の両親が16日午後、受け入れを求める約4万2000人分の署名を市に提出する。女児は痰の吸引などの措置が必要で、市は「職員体制が整っていない」との理由で受け入れを拒否してきた。両親は「難病の子どもが普通に保育を受けられる環境を整えてほしい」と訴えている。

《上の鈴花ちゃんは自力で痰の吸引ができるようになったこともあって、小学校への入学が許可された経緯があったが、その入学のニュースは大々的に報道されたが、その後の彼女の小学校での生活の様子は全く報道されていない。私は懸念したのだが、物珍しさで小さな子供たちの興味の的にさらされたり、いじめの対象になったりしていないのか、無事に進級しているのか、署名をくれた人たちへの報告の義務もあると思うのだが、今回取り上げるに当たって近況を知ろうとしたが、手がかりさえ無い。数多くあるのは、6歳当時の小学校への入学を果たした情報だけが並んでいるだけだ。》

 署名を提出するのは立川市の会社員、横平貫志(33)と裕子(32)の夫妻。長女の明菜ちゃんは生後8カ月で脊髄性筋萎縮症と診断され、人工呼吸器を付け車椅子で生活している。手足がわずかに動くのみで、普段は顔の表情や目の動きなどで意思疎通をしている。

 両親は07年と08年、市に保育園への入園を求めたが、「吸引をする看護師が必要」などとして受け入れを拒否された。

 従来、痰の吸引は医療行為とされ、実施できるのは医師や看護師のみとされてきた。ところが実際には、家庭や介護施設で日常行われてきた実態を受け、厚生労働省は03年以降、範囲を拡大。介護職員、養護学校教員などについて、医師の指導を受けることなどを条件に認めた。しかし、保育園や幼稚園については「基準があいまい」と指摘されている。

 NPO法人「人工呼吸器をつけた子の親の会」(大阪府箕面市)によると、保育園などに通おうとしても「新たな看護師の確保が難しい」との理由で断られるケースがほとんどだという。
 
 同会の折田みどり・事務局長は「本来、きちんと研修さえすれば、看護師だけではなく保育士や教員でも、痰の吸引はできる。保育や教育現場の戸惑いを解消するためにも抜本的な法整備が必要。難病の子供が地域の子供たちと一緒に過ごせる環境を整えてほしい」と呼び掛けている。

《07年、08年に保育園への入園を求めたということは、現在3歳の明菜ちゃんは1歳、2歳の時だ。8カ月で難病が判明していたとすると、保育園側が入園を断るのは普通のことだと思える。介護職員や看護師という資格だけのこと、或いは人数だけのことではない。難病の子に何かあった時のことを考えると、とても怖くて預かる気にはならないだろう。いや、それよりも、その年齢の子は他人に預けるよりも、親が身近で見守ることの方が必要なことだと私は思う。1歳や2歳の子に地域の子か、そうでないかなど理解もできない。数多くの署名を集めているが、考えようによっては、無責任な同情からの行為だと言えるのではないか。同情だけでは問題は解決しない。》

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2009年12月15日 (火)

A級戦犯「分祀」提言

 毎日新聞(12/15)から、
 靖国神社に合祀されているA級戦犯について、福岡県遺族連合会(会長・古賀誠自民党前選対委員長)の勉強会が「『宮司預かり』の状態に戻すべきだ」と、事実上の分祀を求める提言をまとめた。提言を足がかりに、分祀反対論が根深い日本遺族会内で論議を活発化させる狙いがあるとみられる。

【A級戦犯合祀】
 旧厚生省援護局は66年2月、絞首刑になった東条英機元首相ら、極東国際軍事裁判(東京裁判)で起訴されたA級戦犯の「祭神名票」を靖国神社に送付した。当時の筑波藤麿宮司は「宮司預かり」にしたが、筑波氏の死去後に宮司に就任した松平氏が78年10月、14人を合祀した。天皇の参拝は76年以降行われておらず、06年には昭和天皇が合祀に不快感を示したことが、富田朝彦元宮内庁長官のメモで判明した。

 勉強会は07年5月に設けられ、メンバーは古賀氏を含む連合会の役員ら11人。3年間で計11回の会合を開いて見解をまとめ、先月30日の県戦没者遺族大会で執行部が内容を報告。反対はなく、出席した千数百人は拍手で了承したという。

 見解によると、78年10月に靖国神社の松平永芳宮司(当時)による「抜き打ち的」なA級戦犯合祀により、その後天皇を含めて「わだかまりなく参拝できなくなっている」状態になったと指摘。「合祀の経緯を検証し、国民の意見を幅広く聞き、改めて判断するため、『宮司預かり』の状態に戻す」よう提言した。

 見解をまとめた文書は、日本遺族会や一部の遺族会に送った。福岡県連合会の新宮松比古会長代行は「中国、韓国の意見に関係なく、遺族としては戦争責任者の方々は靖国神社に祀られるべきではないと考えている。天皇、皇后両陛下に参拝していただける環境を整えるためにも、最終的には分祀まで持っていきたい」と話した。

⦅だが戦犯だから分祀しろという遺族会、なぜ分祀までして戦争犯罪者が神として祀られなければならないのか理解できない。遺族会の意見に従えば分祀となるが、さて、分祀して一体誰が、明確に戦犯として認識され、分離されたホトケさんに、家族や親類縁者の他に柏手打ってお参りする人間がいるのだろうか。居れば多分、暇になった歴史認識に疎い小泉純一郎ぐらいだろう。》

 次の「参照」は合祀などもってのほか、分祀にも、更には新たな国立追悼施設の建設にも、東郷神社への分祀にも反対する私見を書いたものだ。
 参照 分祀でなく、出てもらえばよい 06/08/

 福岡県遺族連合会の「分祀」提言は、戦後64年が経過し、高齢化が進む日本遺族会の危惧感を受けたものだ。戦没者の妻は平均年齢が既におよそ90歳、若い遺児でも60歳代で、会員数は年々減少している。党幹部や閣僚が「参拝せず」を明言する民主党政権では政治問題になっていないが、遺族会には、戦争の悲惨さを知る自分たちの世代でこの問題を解決しなければ、との認識が広がっている。だが靖国神社に一定の影響力があった自民党は野党に転落して政治力低下は否めず、遺族会の意見が集約されたとしても、分祀を拒む靖国神社との交渉は難航が予想される。

 分祀について遺族会には「戦争責任を認めれば戦没者が報われない」などの反対意見があり、公式見解は「靖国神社自前の判断」(同会の終戦60周年特別委員会報告)としてきた。

 だが、06年以降、「富田メモ」など昭和天皇がA級戦犯の合祀に不快感を示す新資料が相次いで見つかった。これを受け「長年求めても実現できなかった首相、天皇参拝の障害を取り除く」(同会幹部)ため07年5月、都道府県会長ら幹部による靖国神社問題に関する勉強会が設置された。そこでも議論は進まなかったが、遺族会会長である古賀氏の地元からの提言で状況が変わる可能性はある。

 遺族会では、民主党が掲げる「新たな国立追悼施設」が建設されれば、靖国神社が形骸化するとの危機感も強い。その前に戦争責任を巡って賛否が分かれる靖国神社を「わだかまりのない」施設に変え、「公的追悼施設」と認知させたい思いがある。

 「分祀」が実現すれば、歴史認識問題を超えた追悼の可能性が出てくる。だが政教分離や、自衛隊の海外派遣で戦闘に巻き込まれて犠牲者が出た場合の対応など、課題は残る。国家としての追悼のあり方は、さらなる議論が必要だ。

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2009年12月14日 (月)

同じ穴の貉

 同じ穴の貉、とは同類の悪党のことだ。昨日取り上げた死んでいった6人の自衛管の同類ということだ。同じように入ることが禁じられている禁止区域に入り込み、夜釣りをしていたが、行方不明になって世間を騒がせるやつらだ。このような連中はまた、「類を以て聚まる(るいをもってあつまる)元は易経」とも言われるものたちだ。

 毎日新聞(12/14)から、要約と《  》内は私見。
 13日午後1時40分ごろ、茨城県神栖市東和田の鹿島港に釣りに行った男性会社員3人の上司から「連絡が取れない。(3人が使った)車だけ防波堤付近で見つかった」と110番があった。行方不明になっているのは、いずれも同市内に住む内村和行(59)、佐藤辰男(33)、山田寿之(29)で、12日夜から釣りをしていた。県警鹿嶋署は防波堤から海に転落した可能性があるとみている。

 《水戸地方気象台によると、同港付近では、低気圧が通過する影響で11日から波浪注意報が発令されており、12日夜の波の高さは3メートルと予報さていた。不安定な天候の中、まして夜間の釣りに出るのは自ら好んで死にに行くようなものだ。》

 鹿嶋署によると、3人は12日午後5時過ぎから南防波堤で釣りをしており、同日午後9時ごろ、佐藤が妻からの電話に「そろそろ還る」と答えていた。しかし13日になっても戻らず、南防波堤の入り口から約20〜30メートル離れた駐車場で山田の乗用車が見つかった。

 防波堤は全長約4キロあり、釣り客*の間では魚が釣れる穴場として有名という。

 《* 釣り客 とは表現がおかしい。客として入場させている訳ではない。彼らは立ち入り禁止と大書された看板を無視し、施錠を破り、フェンスを乗り越えて行く「侵入者」とするべきだ。》

《同県鹿島港湾事務所は高さ2メートル以上のフェンスを設けて立ち入り禁止にしている。フェンス脇から侵入する釣り客(ママ)が後を絶たず、67年から計65人が海に転落して死亡しているという。いずれにしてもそこまでして侵入するにはもともと死も覚悟の上であろうし、実際に死ねば本望というべきかもしれない。そして、本人は死んだ後のことは知ったことではないかもしれないが、世間は放っておくこともできず、無駄な捜索に多大の人の投入や、経費が投入される。迷惑なことだ。》

《また、いたずらに死者の数が増えるのを数えるだけではなく、このような世間を騒がす不埒な連中を取り締まるには、禁止事項を破った場合、罰則を明文化し、高額な罰金を徴収するとか、拘留機関を定めて懲罰をくだすなどの対策が必要だろう。》

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2009年12月13日 (日)

自衛官転覆事故、死亡6人に(立ち入り禁止区域で夜釣り)

 毎日新聞(12/13)から、要約と《 》内は私見。
 13日朝、発見された遺体と合わせて計6人が死んだことになる。

 北海道苫小牧市の苫小牧東港沖合で11日夜、自衛官*7人を乗せたプレジャーボートが転覆し、5人が死亡、1人が行方不明となった事故で、このボートの定員は6人で、事故当時、定員を超す人員が乗っていたことが12日、分かった。また、現場は立ち入り禁止区域で、第1管区海上保安本部などは船舶安全法違反や業務上過失致死の疑いもあるとみて踏査を開始した。

《 * 自衛官 自衛官とは防衛省職員の一種であり、命を受け自衛隊の隊務を行う特別職の国家公務員である。自衛隊員のうちでも特に「制服組」と呼ばれる。
 1961年6月28日制定の、「自衛官の心得」には次のように書かれている。
  ▽ 使命の自覚
  ▽ 個人の充実
  ▽ 責任の遂行
  ▽ 規律の厳守
  ▽ 団結の強化
 立ち入り禁止区域への侵入、定員を無視した乗船など、自衛官の心得など無いに等しい。こんな奴らに国を任せていたのだろうか。まあ、最後の心得「団結の強化」で1人だけ残して死んで行ったのはまあまあだが、哀れとも、悲しい出来事とも思わない。自らが招いた結果だ。》

 7人は11日午後7時過ぎ、4台の車に分乗して苫小牧東港の岸壁に集合。同7時半ごろ、死亡した浜野さん(49)がボートを操縦して沖に出た。その当時波はおだやかでボートを防波堤に係留して、防波堤の上で7人がソイ釣りなどを楽しんでいたという。

 だが、午後10時ごろ、天候が急変した。10時半ごろ、7人がボートに戻ると、船内はすでに浸水していた。暗闇とうねる波の中、4人がバケツを持って海水をくみ出し、田中さん(救助された)ら3人が係留していた船首と船尾のロープを握って必至にボートを支えていた。約10分後、船尾のロープがはずれ、船体が傾き始めた。田中さんはとっさに防波堤に跳び移ったが、他の6人は海に投げ出された。

《天気予報も出ていたろう、天候の急変など言い訳にもならない。》

 救助にあたった鵡川漁協厚真支所の松本さんは「漁師でさえ危なくて海に出られないのに、小さなボートに7人も乗って出るなんて危険過ぎる」と首を傾げた。

 苫小牧海上保安署によると、転覆したボートは長さ4・45メートル、幅2・05メートル、深さ0・79メートル。同船の許可は「船員1人、客5人」だったが、11日には定員オーバーの7人が乗っていた。苫小牧海上保安署の中村貴人署長は「事故の一因とも考えられる」との見方を示した。

 苫小牧東港は、外洋からの高波を防ぐため同港から約1キロ沖合にある防波堤や消波ブロックで囲まれている。北電の苫東厚真発電所や工場が近くにあり、工場の温排水の影響もあって魚が集まりやすく、立ち入り禁止区域にもかかわらず、釣り人の間では「釣りの隠れた名所」として知られていた。

 1管はボートの定員オーバーや立ち入り禁止区域での夜釣りに問題がなかったか調べている。12日には国土交通省運輸安全委員会の船舶事故調査官2人も現地入りした。

《日本各地での釣り人のマナーの悪さはメディアもしばしば取り上げるところだ。入ってはならない区域への侵入もあるが、立ち入り禁止区域が「隠れた名所」との噂もあるほどの無法地帯であったことにも問題がある。また、それを放置してきた1管の責任も問われることになるだろう。》

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2009年12月11日 (金)

夾竹桃(キョウチクトウ)

 毎日新聞(12/11)から、 要約と、《 》内は私見。
 全キョウチクトウ伐採へ、福岡市立校。 本文を読む前に、『福岡』が目につく。海ノ中道での飲酒運転による殺人、教育委員会の不祥事、ピストルにヤクザ、喧嘩悪事なんでもありの県の印象が強い。ここで次のような夾竹桃の木の伐採が決まったという。

 夏から秋にかけて可憐な花を咲かせる夾竹桃。原爆からの復興のシンボルとして広島市の花にもなっているが、福岡市教委は「毒性が強い」として、市立学校に植えられている約600本を根こそぎ伐採することを決めた。根拠は匿名の投書1通。十分な検討もなく「いきなり伐採」という市の過剰反応ぶりに疑問の声が出ている。

 10月20日、市に匿名の投書が届いた。「キョウチクトウは有毒だ。撤去をお願いしたい」。市教委が調べたところ、小中高校と特別支援学校の約半数にあたる約90校で植えられていた。市教委はインターネット百科事典の「ウィキペディア」の情報などをもとに伐採方針を決定。今月初旬に各校に通知した。(以下、ウィキペディアから。写真、記事とも)

Red_2White  白は一重咲き、桃色は八重咲きが多い。


 【毒性】キョウチクトウは優れた園芸植物ではあるが毒性が強く、取り扱いには十分注意が必要である。
 ▽中毒症状 としては摂取した1時間後辺りに疝痛、下痢、頻脈、運動失調、食欲不振などがある。致死量は乾燥葉で50mg/kg(牛、経口)という上告がある。ヒトの場合、致死量は0・30mg/kgで青酸カリをも上回り植物毒の中では非常に強力な部類に入る猛毒である。ただし腐葉土になれば毒性はなくなる。
▽食中毒
 ◎広島で枝を箸代わりに利用し死亡者が出ている。なお広島市はキョウチクトウを市の花に指定しているが、学校ではキョウチクトウの毒性についてほとんど教育がなされていない。
 ◎フランスでキョウチクトウの枝を串焼きの串に利用して死亡者が出た例がある。
 ◎ギリシャのアレクサンドロス3世がインド遠征の折りに追従したセレウコス1世率いる軍の1小隊30人ほどがキュチクトウを串焼き肉の串として利用し、中毒症で全滅している。
 ◎家畜がキョウチクトウを食べることで中毒症が問題になる。
▽アレルギー
 環境省によれば1970年に喘息の発生が報告されている。

 「毒をもって毒を制する」の例えもあるように、
【薬用】 にもなっている。
 ◎キョウチクトウにはオレアンドリンなど様々な強心配糖体がふくまれており、強心作用がある。ほかに利尿作用もある。しかし、同種は非常に毒性が強いため、素人は処方すべきではない、などなど。

 数十本が植えられている中央区の学校の関係者は「毎夏に咲く花を近所の人も楽しみにしていた。子供が触れないよう、枝を刈り込んだりしていたのに」と残念がる。

 キョウチウトウは大気汚染に強く、高速道路の植え込みなどによく使われる一方、食べると嘔吐や下痢、心臓マヒなどを起こす有毒物質オレアンドリンなどを根から花弁まで含む。だが、植物の毒性に詳しい広島大の名女奈昭准教授(法医学)も「危険性を知らせれば済む」と市の対応を疑問視する。

 広島市は「キョウチクトウは原爆からの復興と平和のシンボル。有毒だからと撤去されるなのなら残念だ」と話している。

《現在、私が住んでいる市には、市民の健康福祉のため解放された健康福祉村という施設があって、室内プールやジム、一周できるサイクリングコース、ランニングコースもあり、市民の憩いの場としても多くの市民、家族に利用されている。そのコースに沿って夾竹桃が植えられ、樹木たけは4、5メートルから7、8メートルに及び、季節になると赤や白の花が咲いて見事な眺めを見せてくれる。早くから毒性の強い植物であることは誰もが知っているが、この夾竹桃によって被害を受けた話は聞いたことはない。》

《また、市の花として広く植えられ愛されている広島でも、学校でキョウチクトウの毒性について特に教育もしていないというが、過去被害にあった人が出たことがあったのだろうか。福岡市教委が誰でも編集できるウィキペディアの情報を鵜呑みにして伐採方針を決定したことから、「教畜党」と揶揄する者もいる、という。》

《これだけ大きく取り上げられたことで、逆に、毒薬として犯罪に利用されることにもなりかねず、はたして最善の対策はどのようにあるべきなのだろうか、難しくなったようだ。》

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